
【創作実験】 AIなんのはなしですかに勝負を挑む
山本蛇内さんが面白い試みをされてました。
AIに「なんのはなしですか」を書かせる。
詳しくは蛇内さんの記事を読んで頂きたいですが、確かにどこか違和感があります。
でもその違和感をうまく言語化できなかったので、このネタをベースに自分でアレンジしてみようと思いました。
と思ってた矢先にコハクシスさんがAIに挑戦されました。AIをベースにさらにAIに迫るコハクさん、流石です。
頭がバグるAIっぽさ。これを読んで自分は「あ、まじで勝負しなあかんくなった」と思いました。
さて、前置きはこれくらいにして早速いきます。
AIよ、なんのはなしですかの領域はお前にはまだ早い(かっこよ)
キーワードはこちら(と人間さまが勝手に決めてやったぜ)。
・冷蔵庫に見覚えのないプリン
・近所に馬
・バナナ食べてるおじいさん
ハードルを無駄にあげましたが、1500字ほどで書き上げました。
ここからはAIを使わずマイトン100%で書いてます。あれ、これリスクしかなくなくない?
日曜日の午後、冷蔵庫を開けたら、プリンがひとつ増えていた。
半年くらい前だっただろうか。
妻が外出するとプリンを買ってくることが多くなった。
きっかけは……そうだ。バレンタインだ。
デパートにチョコを買いに行ったはずの彼女は、プリンの入った箱を片手に満面の笑みを浮かべて帰ってきた。
「これね、北海道でめっちゃ人気らしくてXでバズってるのよ」
それからは普段はなかなか買えない全国各地のご当地プリンを見つける度に買ってくるようになった。そしていつも買ってくるのは一つだけ。
「ねぇ、俺の分は?」
「あなた、プリン好きじゃないでしょ」
そうなのだ。俺はプリンが好きじゃない。
いや、厳密に言えば、「プリンを好きじゃない」よりは、「レアなものを食べたい」の方が強い。
だけどこの気持ちは妻にはもう届かない。
昔はあんなにこちらにアンテナを向けてくれて、口下手な俺の気持ちを汲み取ろうとしてくれていたのに、今じゃもう、どんなに声を張り上げても聞こえないようだ。
そんな訳でうちの冷蔵庫には常時プリンがスタンバっている。
1つくらいいいだろうと思って、一度奥の方にある1週間期限が切れた熱海プリンを食べたところ、妻にブチ切れられた。
「え、もう1週間も期限きれてたよ?君がお腹壊すといけないと思って」
唐突な妻を労わってますモードを発動したが無駄だったようだ。
「まだ写真撮ってなかったのよ!!(怒)」
そうなのだ。結局のところ彼女にとって「プリン食べたい」よりも「プリンの写真を撮りたい」の方が強いのだ。もうこれはある意味コレクション感覚なんだろう。
それならわかるよ。俺も昔からコレクションは好きだ。Tシャツにメガネに漫画。分かるならなんで俺の大切なガンプラのコレクション捨てたんだよ。っざけんなよ。
いかんいかん。プリンのせいでプリプリしてしまった。プリンだけに。そう、プリンのプリとプリプリのプリをね。え?分かってるわって?てへ。
見たところ、新しく増えたプリンはそこらへんのコンビニで売ってるもののようだった。
何の変哲もないレア度★のプリン。
これなら食べてもいいんじゃないか。
このモヤモヤした気持ちを甘いもので吹き飛ばしたい。思春期の女子ってこんな気持ちなのかもしれない。そう思いながら念の為妻に確認することにした。俺はリスクヘッジもできる男。
「これ食べていい(に決まってるよね。だってこれどこでも買えるっしょ)?」
「だめ!まだ写真撮ってないから!!」
おいおい嘘だろ。このプリンのどこにそんな写真撮りたくなる要素があるんだよ。どこにでもいて、いつでも手に入って、すぐに替えの効くプリン。スター性もないモブプリン。
とそこではたと気づいてしまった。
これは俺だ。
目立たなくて、どこにでもいるようなモブプリンの俺。途端に目の前のモリン(親しみを込めて)が愛おしく思えてきて「お前、俺と一緒に旅に出るか?」とモリンとのランデブーを計画していると、妻が背後から声を掛けてきた。
「そういやあなた、昨日馬を見たのよ」
「へ?馬?どこで?」
モリンが見つからないように慌ててシャツの中に隠したら、ちょうど左乳の部分にモリンがおさまってしまった。左乳だけモリンとした俺に気付かないようで妻は会話を続ける。
「駅前にいたの。ブヒヒーンって」
「え?」
「え?」
「それ、ブタじゃなくて? まぁいいや写真ないの?」
やばい。左モリンがずれてヘソモリン、もといヘリンになった。
「あー撮ってないわ」
「それは撮らんのかーい!!」
思わず立ち上がって全力で突っ込んだらヘリンが落ちた。
「あ、それ」
ぎょっとした顔の妻を横目に「ちょっと散歩行ってくる」と足早に家を出た。
これは何としてもモリンの仲間を連れて帰らねばならない。
それから何軒かコンビニやスーパーを回ったがモリンの仲間は見つからなかった。
その頃にはさすがのおれも気付いていた。
モリンの頭頂部(いや、頭を下に逆さまに入っているとしたらおしりの方なのか)にミニオンズのイラストが入っていることに。
モリンはモブじゃなかった。コラボの限定プリン様だったのだ。
ごめん。モリンなんて言って。
俺と同じだね、なんて思ってほんとにごめん。
ねぇ、どこですか?
モリンじゃだめなんですか?
涙目でうろうろと彷徨っていると、公園のベンチに座っていたおじいさんが「食うか?」と食べかけのバナナを差し出した。
なんのはなしですか
