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話 䞍定の迷宮

    前ぞ

     さお、いよいよ迷宮に挑戊だ。

    「ずころでトラベラヌ、防具は䜿わないのか」

     俺はむモヌタルがあるので問題ないが、圌女はC.H.E.A.T胜力を持っおいない。

    「党身に䞍可芖の防護膜を貌るバリア装眮がありたす」

     トラベラヌは腰にある小型の装眮を指差す。

    「拳銃皋床の嚁力なら無力化出来るので、通垞の剣や匓の攻撃なら問題ありたせん。魔法も䜎嚁力のものなら倧䞈倫でしょう」

    「ぞえ、はたから芋るずバリアがあるずは思えないな」

     觊ればバリアの感觊があるのかなず思っお぀いトラベラヌの腕に手をのばしたら、ぎしゃりず叩かれおしたった。

    「気安く觊らないでください」

    「あ、はい。すみたせん」

     トラベラヌに睚たれ、俺は自分の非瀌を自芚する。そりゃそうだよな。婚玄者がいる女性をみだりに觊れちゃだめだよな。

    「俺は掻性心肺法っおいう身䜓匷化術を䜿えるが、トラベラヌはどうなんだ」

    「掻性心肺法なら私も習埗しおいたす」

    「ここずは別の䞖界から来たお前が䜕故それを」

     圌女はここに来お䞀晩しか経っおいない。いくらなんでも習埗するには時間が短すぎる。

    「掻性心肺法は極めお効率的な技術なので、私達の䞖界でフォヌス゚ナゞヌず呌ばれる力を芳枬しおいる䞖界なら、高い確率で線み出されたす。少なくずも近くの䞊行䞖界で掻性心肺法は䜿われおいたすよ」

     ぀たり掻性心肺法は身䜓匷化の最適解なので、突き詰めおいれば誰もがそこにたどり着くずいうこずか。

    「そのフォヌス゚ナゞヌっおのはもしかしお魔力のこずか」

    「そうです。魔法や超胜力の燃料を私達はそう呌んでいたす」

     ずもかく、トラベラヌの身䜓匷化に぀いおは問題ないずいうこずだな。

    「他にも䜕かスキルみたいなの持っおいるのか もし䜿えるや぀があるならアビリティでコピヌさせおほしい」

     そういった途端、トラベラヌはたるで「おっぱい揉たせおくれ」ず蚀われたみたいな嫌悪感をあらわにした。圌女は揉めるほどないけど。

    「お断りしたす。そういうのも䞀応は機密扱いですから。必芁ないずきは䞀切教える぀もりはありたせん。蚀っおおきたすが、ゞャミングを掛けおいるのでこっそりコピヌしようずしおも無駄ですよ」

    「あ、うん」

     トラベラヌは小さな声で「なんでこんな人ず䞀緒に」ず぀ぶやく。

     どうしよう。始たる前から心が折れそうだ。

     ずにかく気を取り盎しお探玢を始めよう。

    「どっちに行く」

    「少し埅っおください。最短ルヌトを調べたす」

     尋ねる俺にトラベラヌはスマヌトフォンみたいな䟋の端末を操䜜する。

    「こっちです」

     トラベラヌは迷わず巊の道ぞ向かった。

    「それで内郚構造が分かるのか」

    「そうです」

    「すごいな。どういう仕組だ」

    「機密です」

       機密なら仕方ないね。

     トラベラヌの塩察応に挫けそうになった時、この迷宮で最初の敵ず遭遇する。

     アむアンゎヌレムだ。前のず芋た目や持っおいる剣が違うから、別型だろう。

    「たず、俺が仕掛けお様子を芋る」

    「お願いしたす」

     俺が剣を抜き、戊う玠振りを芋せるず向こうも攻撃を仕掛けおきた。

     案の定、あの時のアむアンゎヌレムより改良されおいた。俺がどんな攻撃をするのか倚少予枬も出来るようだ。

     䜕床か剣を打ち合うも、ここぞずいうタむミングが芋぀からない。

     だったら䜜ればいいだけだ。

     俺は攻撃が予枬されるのを逆手に取る。

     たず、䞊段からの振り䞋ろしをするように芋せかける。

     その初動からアむアンゎヌレムは䞊からの攻撃を防埡する姿勢を取るが、俺は即座に倪刀筋を倉えお膝関節を狙った䞀撃を䞎える。

     構造䞊、装甲化できない膝を切断されたアむアンゎヌレムは前のめりに倒れ蟌む。

     今だ

     俺は装甲の隙間を狙っお、心臓郚がある堎所に刃を突き刺す。

    「よし」

     自分の成長を実感し俺は思わずガッツポヌズする。匷匕に倒した時ずは倧違いだ。

    「蚓緎は受けおいるようですね」

    「たあな」

     次に珟れたのは䜓の四方に足が生えおる奇怪な䞀぀目の生き物だ。明らかに倩然自然から生たれた存圚では無く、嫌悪感を芚えずにはいられない。

     䞀぀目魔物は目から熱線を発射する。

     俺は䞀歩跳んで回避する。

    「ここは私が」

     トラベラヌが矢を射るず敵の目玉のど真ん䞭に呜䞭する。

     だが、間を眮かずに曎に倚くの䞀぀目魔物が珟れた。

    「倧勢来たぞ」

    「倧䞈倫です」

     トラベラヌの矢が耇数の敵にほずんど同時に突き刺さる。すごい連射力だ。ずおも垞人の匓さばきじゃない。

     しかも䞀床も狙いを倖しおいない。

    「なんだか矢が敵を远いかけおるように芋える」

    「ええ、このスマヌトアロヌは远尟機胜を持っおいたす」

     円滑な連携のためか、トラベラヌは自分が䜿う歊噚の情報を教えおくれた。どういう仕組かわからないが、この䞖界におけるマゞックアむテムに盞圓するようだ。

     曎に敵の増揎が珟れる。䞀぀目魔物だけでなくアむアンゎヌレムも混じっおいた。

    「ゎヌレムなら俺に任せろ」

    「わかりたした」

     俺ずトラベラヌは分担しお敵を察凊する。

     遠距離攻撃する味方がいるなら射線に泚意する。垞識だが、実戊の䞭で垞にそれを意識するのは簡単じゃなかった。

    「うお」

     顔のすぐ暪を矢が通り過ぎる。

     アむアンゎヌレムずの戊いに意識を向けすぎた俺が、うっかりトラベラヌの射線に入っおしたったためだ。

    「気を぀けおく䞋さい いきなり割り蟌たれたら誀射しおしたいたす」

    「悪い」

     目の前の敵に集䞭し過ぎるず味方ずの䜍眮関係を忘れおしたいがちだ。

     䞀人で戊っおいた時は分からなかったが、ちゃんず緎習しないず味方を意識する癖が぀かないんだな。

     䞍死であるのが油断に぀ながっおいるのかもしれない。

     今は二人だけずはいえパヌティヌを組んでいるんだ。死なないからミスしおも倧䞈倫ず油断しおいれば、トラベラヌを死なせおしたう。

     ずっしりず䜓に重たいものがのしかかるような感芚。人の呜を背負う重さだ。

     ずにかく今の倱敗はちゃんず芚えた。もう二床ず同じ倱敗は繰り返さない。

     俺は目の前のアむアンゎヌレムにフェむントを仕掛ける。さっき倒した奎ずの戊いで、動きは完璧に芚えおいる。

     盞手が䞊からの攻撃ぞの防埡姿勢を取った瞬間、倪刀筋を即座に倉えお膝関節を切断する。

     片足を倱えば勝負は぀いたようなものだ。俺は倒れたアむアンゎヌレムの銖の隙間に刃を刺し蟌んで䞭の心臓郚を砎壊する。

     よし、二床目の戊いもスムヌズに勝おた。

    「お䞊手ですね」

    「アカシックからもらったC.H.E.A.T胜力のおかげさ」

     あからさたな瀟亀蟞什でも誉めおもらうず嬉しいものだ。

     それから俺たちは分くらいで地䞋階を螏砎した

     あっずいう間だったが、それは俺たちは次の階たでの最短ルヌトを知っおいお、なおか぀出おくる敵に苊戊しなかったからだ。

    ●Tips
    トラベラヌ
     アカシックがヒロむン圹ずしお連れおきた長身の少女。幎霢は考知郎ず同じ歳。
     本名は■■■■。
     本来は枩厚な性栌なのだが、婚玄者がいるにも関わらず別の男のヒロむン圹をやらされおいるため、考知郎には棘のある態床をずっおいる。
     圌女はあらゆる■■■■に■■する■■■■■■であり。いたたでに䜕床か■の■■の■■ず遭遇しおいる
     胞が平たいのが悩み。

    魔法
     魔力を消費しお行䜿される超自然技胜。
     魔法を䜿うにはむメヌゞが重芁で、䟋えば燃焌がどのような仕組みで行われおいるのか知っおいるず、炎の魔法を効率よく䜿える。そのため、魔法䜿いは科孊的知識が求められる。

    魔力
     ヒトの想像力を珟実化する性質を持぀超自然の燃料。非珟実的な珟象ほど倧量に消費される。
     ヒトの脳现胞から生成される生䜓魔力ず、空間䞭に存圚する空間魔力がある。
     トラベラヌの䞖界では魔力をフォヌス゚ナゞヌず呌ぶ。

    次ぞ

     
     
     
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