
【ギリシア哲学】『ミレトス学派ディオゲネス・アポロニアテス』
〖はじめに〗
世界は何からできているのか。
タレスは水と言い、
アナクシメネスは空気と言いました。
では――
その空気はなぜ秩序を持つのか。
なぜ世界は調和し、
生物は生きているのか。
この問いに真正面から答えた哲学者がいます。
それが
ディオゲネス・アポロニアテスです。
彼は言いました。
空気は知性である
自然哲学はここで
新しい段階に入ります。

① 空気は単なる物質ではない
ミレトス学派は考えました。
• 世界の根源は一つ
• それが万物になる
ディオゲネスは
この系譜を受け継ぎます。
根源=空気
しかし彼は
ここで決定的に進めます。
空気はただの物質ではない
• 秩序を作る
• 生命を生む
• 世界を動かす
つまり
空気は理性的な存在
と考えたのです。

② 知性としての自然
彼の核心はここです。
世界が秩序を持つなら
原因も秩序的でなければならない
これは単純ですが
非常に強い論理です。
例えるなら
時計が動くなら
内部に仕組みがあるはず
世界が整っているなら
内部に知性があるはず
この発想から彼は言います。
• 空気は知っている
• 空気は判断する
• 空気は配置する
自然そのものが
知性を持つとされたのです。

③ 呼吸と魂の同一視
彼は人間観にも適用します。
人は空気で生きる
呼吸が止まれば死ぬ
だから
魂=空気
と結論します。
ここで重要なのは
単なる生命原理ではなく
宇宙の原理と
生命の原理が同じ
とした点です。
宇宙と生命は
同じ仕組みで動く
これは後の哲学へ
強い影響を残します。
