
2026/9/20
いまはBizetの"L'amour est un oiseau rebelle"を聴いています。Maria Callas、わたくしの永遠のディーヴァ!ついにおまえさまの生まれた街へ行ってまいりました。ということで今回はNYでの星の時間(音楽編)について書いていきます。
わたくしは過去3年ほどオーストリアのウィーンに住んでいて、大学の専攻も欧州芸術史だったためまとまった時間が取れるとなったときの行き先はヨーロッパになりがちだったのだけれど、ここ数年ジャズへの愛が深まっていることからついにアメリカ大陸初上陸を決意、とはいえいまのアメリカの政治を支持していないわたくし、正直なところこのご時世であの国に行くのかという葛藤はあったのだけれど(結果として滞在中に米国による赤根サマへの制裁が決定され、まじで早く帰国したいとなる瞬間もあった)、では事態がいつ好転するのか、円安は止まるのか、等悶々と考えた結果、時間と体力と気力と、何かを体験して考えて行動に移せる野心があるうちに行っとこか、となり渡航1週間前にバタバタ航空券とホテルを予約したのであった。前の職場にて、僭越ながら教育係をさせていただいたボーイズ(通称キングとドラゴン)がふたりとも青春をアメリカで過ごした子たちで、ついにあなたたちの聖地巡礼にいってくるわよ、フフ・・・と伝えたらドラゴンに「6さんはまじで注意力というか危機管理能力というか、そんなものがまるでないのでNYに行ったらドラッグ・ディーラーに撃たれて死にますよ」(ほぼ原文ママ)と言われ、そうか~と思っていたが(彼の発言は真であり、それを聞いてなお何かに備えることはしなかった)、絶対に乗るなと言われている地下鉄に乗ってもなお身の危険を感じることなく無事に10日間、デカ街でへらへらと過ごしてまいりました。
計画性もないので基本的に到着するまでノープランで旅に出るわたくし、とりあえずTimes Square近くのホテルに着いて今晩行けるjazz venueはあんのかいなと探したところBirdlandがヒット、お店の前でタバコを吸って開演を待っているとライターがなくて困っているgay coupleに遭遇、どうぞどうぞとお貸ししたところ晴れて友になり孤独なジャパニーズ・ギャルことおれをテーブルにjoinさせてくれた。MarjanとJohan、ちょうどわたくしが帰国するタイミングで日本に旅行する予定とのことで東京でも再会、ありがとう love you guys。そんなわけで初日からMonty Alexanderが聴けてしまうという幸運、Ray Brownらともよく共演していた彼は御年82歳ということだが、なんかもう彼がピアノでピアノが彼で、彼がジャズでジャズが彼なんであった。Jamaican/Carribian Grooveのエッセンスまみれの軽快さ、思い浮かぶのは四葉のクローバー、幸運の音!"V.E. Swing"なんかもう最高なのでよかったら聴いてみてくださいませ。
そして次はBlue Note NYCへ。青山にあるBlue Noteにはよく行くのだけれど、あのwell-organizedな雰囲気とは全く違い、わりと雑然としていてカジュアルで、生活空間の延長に音楽があるようなそんなあんばいで、すごくすきだった。その日の公演はDizzy Gillespie All-Star Big Bandで、総勢15名ほどがそれはそれは怒涛の演奏、Twitterに動画を載せましたのでよろしければ(というか頼むから)ご覧ください・・・Bepop・Afro-Cuban・Swingが入り乱れる豪勢で陽気なジャズ、途中から女性Vo.も加わり最早やり合い、即興性と生命力、まじでいのちのアレゴリー、とか思いながら、ほんとうに終わってほしくなくもうおれはここから動かんぞという気持ちの2時間なんであった。演奏者さんたちがセルフィ撮ってたのもすごく可愛かったワ。
そしてジャズは最後、念願のVillage VanguardにてBill Frisellに謁見。前2つとは打って変わって実験的なギター・ジャズ。わたくしはどちらかというと陽気な跳ねるジャズを聴きがちなのだがこちらは霞んで漂う・時間の延長・メルティングなジャズで正直なところ難しく、置いていかれそうになることが多々あった・・・よい音楽をきちんとappreciateするためには当然聴き手の訓練も必要なんであって、わたくしにはそれがまだ足りていないッと課題発見。なむなむ。今回訪問したjazz venuesの中ではこちらがいちばんストイックにジャズを聴きましょうという感じで、not too touristicで、耳を肥やしてまた来たいワ。
ちょっと趣向は変わるのだけれど、ちょうどNYにいる間にOlivia Deanちゃんがツアーでいらっしゃるとのことでこちらも行ってまいりました!ええ、オフィシャル2次流通とやらで遠い席に8万円払って行ってまいりました・・・もちろんカードを切るときにはヒィ!(血汗涙)という気持ちだったんであるが、そんなヒィ!をいとも簡単に吹き飛ばす最高のパフォーマンスでありました・・・わたくしは彼女を勝手にFrommの伝承者と位置付けているのだけれど、愛に関する彼女の解釈と表現は圧倒的で、ソウルっぽい音もジャズっぽい音もボサっぽい音も、そのきらめきを失わないままに現代的な音になり、それに彼女のハスキーな歌声が合わさるとなんというかもう筆舌に尽くしがたいヘルシーでセクシーなエネルギーの爆発!という感じであった。彼女のスタイリングもいつも素敵で、それはもう虜なんであるが、特にErdemを召されているときがだいすきです。大合唱が許される街で彼女を観られたことはきっと、過言でなく人生の宝物になると確信しております。
長い夏休みが終わり、涙の労働再開、まだわからないことだらけで周りのみなさまにご迷惑ばかりおかけしていて心苦しいのだけれど、できることからゆっくりやっていきましょう、ギャル・パワーを職場に注入!みなさま台風お気を付けて。
Tschüss baba♡







