
【音比較】無料で使えるアンプシミュレータープラグイン~後編~【AmpliTube/Guitar Rigなど】
前編で比較した Plexi / JCM-800(1959/1987/2203/2204)系のアンプシミュレーターについて、アンプシミュレーション部分のみを比較します。
セッティング
下記のルーティングでレンダリングしました。アンプシミュレーション以外の処理は Vanish のものを共通で使用しています。
ノイズリダクション処理 → アンプシミュレーション(この部分を入れ替える)→ キャビネットシミュレーション → ステレオ化エフェクト → アンビエンスエフェクト
アンプのセッティングと入力ソースは前編と同じです。
Presence: 6、Bass: 2、Middle: 4、Treble: 7、Master: 10、
Loudness (Plexi): 10、PreAmp (JCM-800): 7
Vanish 以外のアンプシミュレーターにはアッテネーターのシミュレーションは入っていないと思いますので、Vanish も ATTENUATOR: Bypass で再レンダリングしてあります(前編ではデフォルト設定の DM-X: 20% でレンダリング)。
実機の音(リアンプしてスピーカーアウトを抵抗で分岐)をリファレンスとして用意したかったのですが、1960BX からボリューム全開の音を鳴らすのは環境的に無理なので諦めました。
比較音源:リフ
シングルピックアップのリアで、ボリュームとトーンは全開です。
比較音源:カッティング
シングルピックアップのセンター&リアのハーフトーンで、ボリュームは半分程度(A カーブ)、トーンは全開です。
比較してみての所感
前編(アンプシミュレーター全体)の比較では各メーカーで特徴があるという印象でしたが、アンプシミュレーションのみの比較だと、それほど差を感じなくなります。特に AmpliTube、Guitar Rig、Vanish の 3 つはほとんど同じに聞こえて驚きました。
実機でも、アンプからの出力(スピーカーアウト)はアンプのセッティングで一意に決まりますが、録音される音はレコーディングのセッティング次第でいくらでも変わります。
ですので、キャビネットシミュレーションの方向性が好みかどうかは、アンプシミュレーターを選ぶ際には重要な要素になってくるかと思います。
詳細は別の記事にまとめていますが、ざっくりと各メーカーのアンプシミュレーションの方向性をまとめると、下記のようになるかと思います。
実機を忠実に再現することを目指している:
Vanish, AmpliTube
音は実機に合わせるが、つまみの効きは実機よりも拡張している:
Guitar Rig
実機から音を調整している(特色を出している):
高域が良く出る:BIAS FX, Tonocracy
高域が控え目:bx_rockrack
実機の雰囲気は出しつつ、独自の使い勝手にまとめている:
Amp Locker, Garage Band
補足ですが、実機の再現を優先するのか、使い勝手の良さを優先するのかは、目指す方向性の違いだと思っています。
特に Plexi / JCM-800 は歪ませようと思うと、音色の幅があまり広くないので、ユースケースによっては EQ が効く方が良いじゃん!という場面も少なくないと思います。
キャビネットシミュレーションへの期待
前編&後編の結果から、音の違いはキャビネットシミュレーションに依る所が大きい、と感じた方も多いかと思います。
もし、今回の Amp in the room sound のキャビネットシミュレーターでレンダリングした比較音源が前編のもの(各メーカーのオリジナルのキャビネットシミュレーターを使用)よりも好みだ!もしくは別の選択肢として欲しい!と感じていただけたなら、Amp in the room sound / tone、Reflection Free Far Field IR、Amp in the room IR あたりで検索すると、(海外のものばかりですが)関連する投稿が見つけられます。IR データやトーンの作り方が公開されていたりするので、ご興味があれば探してみてください。
私個人としては、Amp in the room sound の魅力が多くの方に認知 / 理解されて、各メーカーから Amp in the room sound の実現を目指したアンプ / キャビネットシミュレーターが出てくるようになって欲しいと願っています。
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