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【挫画】『源氏物語』っおどんな話 ヌ 生霊ずなった六条の埡息所の深すぎる愛

    生霊ずしお源氏の正劻・葵の䞊を死に远いやった嫉劬深い女ずしおあたりにも有名な六条の埡息所みやすんどころ。
    圌女は実際どのような想いで源氏を芋぀めおいたのでしょう

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    六条の埡息所の生い立ち ヌ 倫・東宮の死ずその兄・桐壺垝からの誘い

    六条の埡息所はもずもず前東宮の劃でした。

    ここでいう「前東宮」ずは源氏の父・桐壺垝の匟にあたる人のこず。源氏が幌い頃はこの方が東宮、すなわち次期倩皇の地䜍にいたした。

    六条の埡息所は倧臣である父の願いもあり、16歳で東宮のもずぞ入内したす。
    それは垝䜍を継ぐ男児を生み、䞭宮倩皇の劻のうち最高䜍の者ずなるこずを期埅されおいたずいうこずでした。
    六条の埡息所は、将来囜母ずなるにふさわしい家柄・教逊・矎貌を兌ね揃えた高貎な女性だったのです。

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    ずころが圌女が20歳のずき、倫である東宮が亡くなっおしたいたす。
    䞀人嚘を遺しおの早すぎる倫の死に、深い悲しみを芚えたこずでしょう。

    そんな圌女に声をかけたのは桐壺垝でした。
    亡き匟の賢く矎しい劻がこのたた内裏を去るのをしのびなく感じたのでしょうか。六条の埡息所に「故東宮の『埡代はりに』嚘を䞖話をしよう」「そのたた内裏に䜏みなさい」ず声をかけおくれたのです。

    六条の埡息所を気遣ったやさしい蚀葉のように思われたすが、これはいずれ桐壺垝の寵愛を受けるこずを含む衚珟です。

    倫を亡くしたら次はその兄ず なんお「いずあるたじきこず」ず思った埡息所は、これを蟞退し内裏を退出。六条にある実家に戻り嚘ずずもに暮らしたす。

    もし桐壺垝の劻ずなっおいたら、いずれ皇子を生み后ずなる可胜性もあったでしょう。しかしそれを断り䞀人で生きるこずを遞んだ圌女は、情に厚くか぀筋の通った考えも぀自立した女性だったのです。


    予想もしおいなかった源氏ずの恋 ヌ 深みにはたる女君ず距離を眮く男君

    しかしそんなしっかり者の六条の埡息所は䞍芚にも、源氏ず恋に萜ちおしたいたした。

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    二人の出䌚いは䜜䞭に描かれおおりたせんが、少なくずも圌女が24〜25歳のずき、぀たり源氏が17歳のずきにはもう぀きあっおいたようです。

    内裏から退出したあず埡息所は、父の遺した財産のおかげか経枈的に苊劎するこずなく六条で颚流な暮らしをしおいたした。
    前東宮劃で教逊豊か、センスもよい圌女の評刀は高く、若い殿䞊人が集たるサロンを圢成しおいたず蚀われおいたす。
    おそらく源氏もそこに出入りする貎公子の䞀人だったのでしょう。

    最初は打ち解けるこずなのなかった六条の埡息所ですが、い぀の頃からから源氏に心を蚱しおしたいたす。

    盞手は7歳も幎䞋で、矩理ずはいえ叔母ず甥の関係、しかもか぀お自分が振った桐壺垝の息子です。それでも源氏ず関係を結んでしたったずいうこずは、よほど深い想いがあったのでしょう。

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    しかし源氏の方にはそこたでの想いはなかったようです。

    源氏が17歳の秋、「倕顔」巻で「六条わたり」を蚪れたずきにはもう

    ずけがたかりし埡気色をおもむけ聞こえたたひお埌、ひき返し、なのめならむ 
    気の眮けたころのご様子をお靡なびかせ申し䞊げおから埌は、うっお倉わっお、通り䞀遍なお扱いのよう 

    玫匏郚著『源氏物語』より第4垖「倕顔」
    珟代語蚳は枋谷栄䞀

    ずあるように、か぀おのような情熱は抱けなくなっおしたっおいたのです。

    その理由は六条の埡息所の性栌にありたした。
    圌女は床を越すほど深く思い詰める性栌で、源氏ず幎霢が釣り合わないこずや蚪れが途絶えがちなこず、さらにそれが䞖間に挏れたらなんず噂されるかなどあれこれ悩んでおり こちらたで息が詰たるような様子に早くも源氏は疲れおしたったのです。


    生霊ずなるきっかけずなった「車争い」 ヌ 源氏の正劻・葵の䞊から受けた恥蟱

    六条の埡息所が物語の䞭心的存圚ずなるのは第9垖「葵」から。
    このずき29歳になっおいた六条の埡息所は、嚘が䌊勢の斎宮に遞ばれたのを機に自分も京を離れ、源氏ず別れるべきか悩んでいたした。

    圓初は隠しおいた二人の関係もこの頃には公然の秘密ずなっおおり、あの桐壺院既に退䜍しお垝から院にの耳にも届いおしたいたす。
    六条の埡息所は桐壺院からどう思われおいるかずいうこずでも悩むのですが、䞀方源氏は父・桐壺院から「䞊の扱いをしおいい女性ではない」ずお叱りを受けおも圌女の埅遇を改善しようずはせず、蚪れも増えたせん。

    この頃源氏は正劻・葵の䞊の懐劊で巊倧臣邞に籠りがちだったのです。

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    葵の䞊懐劊の報は六条の埡息所の耳にも届き、その心を乱したした。

    そのような䞭、賀茂祭かものた぀りの日を迎え、葵の䞊ず六条の埡息所はそれぞれ芋物に出かけたす。目的は斎院の行列に䟛奉ぐふする源氏の晎れ姿です。

    六条の埡息所はあえお質玠な牛車に乗っおお忍びで向かいたした。恋人を芋に行くこずも、それを人々に知られるこずも恥だず考えおいたためです。

    ずころが芋物のため道に車を寄せおいるず、葵の䞊䞀行が遅れおやっおきお、六条の埡息所の車を匷匕に抌しのけおしたいたす 
    車に乗っおいるのが源氏の愛人だずいうこずがわかるず葵の䞊偎の埓者たちはより䞀局乱暎になり 六条の埡息所の牛車は抻しじ牛車を牛から倖したずきに棒郚分を眮く台など壊され奥に远いやられおしたいたした。
    おたけにそこを通りがかった晎れ姿の源氏は、葵の䞊には気づいおも六条の埡息所には気づかず玠通りしおしたう 六条の埡息所にずっおこれほど屈蟱的なこずはなかったでしょう。

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    網代車。右䞋の台が抻。画像は京郜宮廷文化研究所HPより


    この日を機に六条の埡息所の抑え蟌んでいた怚みや嫉劬は生霊ずなっお溢れ出し、葵の䞊を襲うようになりたす。
    葵の䞊の家ではその正䜓が六条の埡息所ではないかず囁かれ、埡息所自身も倢や、着物や髪に物怪退治の護摩の銙が移っおいるこずから自身が䜕をしおいるか気づいおしたう。
    源氏にも正䜓が露芋したこずを知った圌女は、二人の関係はもう戻らないず悟るのです。


    朔斎堎・野宮での矎しい別れ ヌ 六条の埡息所が源氏に䞎えたものずは

    源氏ず六条の埡息所の恋人ずしおの最埌の倜である野宮ののみやの逢瀬は次のような幻想的なフレヌズで始たりたす。

    遥けき野蟺を分け入りたたふより、いずものあはれなり。

    そしお歌語を散りばめた矎しい文で秋の颚情ず恋の終わりが重なるのです。

    秋の花、みな衰ぞ぀぀、浅茅が原も枯れ枯れなる虫の音ねに、束颚、すごく吹きあはせお、そのこずずも聞き分かれぬほどに物の音ねども絶え絶え聞こえたる、いず艶えんなり。

    ※すごく 凄し。ぞっずする感じ、もの寂しい感じを衚す。
    ※物の音 楜噚の挔奏する音。

    玫匏郚『源氏物語』より第10垖「賢朚さかき」
    筆者蚻


    嚘・斎宮の䌊勢䞋向前の朔斎の堎でもある野宮の邞に、いたが最埌ず蚪ねおいく源氏。そしおもう䌚わないず決めおいたのに、やはり堪えきれず䌚っおしたう埡息所。
    10幎以䞊続いた仲もこれで終わりず思うず過去のこずも未来のこずもあれこれ思い起こされ抑えおいた感情が溢れ出しおしたいたす。

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    実は、葵の䞊亡き埌䞖間では、源氏の次の正劻は六条の埡息所だろうず囁かれおいたした。
    しかし自分が正劻になどなれるはずがないずわかっおいた埡息所は、䌊勢䞋向により正劻の座を蟞退し、自らの矜持を守りたす。

    䜜䞭では死埌も霊ずなっお玫の䞊や女䞉の宮に取り憑き、源氏を慄かせおしたう六条の埡息所 しかし圌女は源氏に政治的躍進のきっかけを䞎えおもいるのです。

    須磚明石流浪を経お埌宮政治に乗り出し栄華を぀かんだ源氏が、逊女ずしお最初に入内させたのが故・六条の埡息所の嚘の元斎宮であり、たた源氏が築いた広倧な邞宅・六条院も、埡息所から受け継いだものでした。

    六条の埡息所は、源氏に嫉劬や怚みを抱きながらも、死に際に自身の嚘ず財産を蚗すこずで、死埌もずっず源氏を支えたのだず蚀えるでしょう。

    芋せたい知られたいずしながらも、結果ずしお、矎しい心も醜い心もすべお源氏に晒し出しおしたった六条の埡息所。それも圌女の深い愛ゆえだったのかもしれたせん。



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