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【第郚】シヌクレット・ラビリンス第章 貧血少幎・枅涌少幎②

    ▌前回▌ 


    色玠の薄い瞳や髪や肌。長い前髪を無造䜜に䞋ろし、あずは肩䞊5センチ掚定の髪を銖の埌ろで1぀に纏めお、黒いゎムで瞛っおいる。
     涌やかな目元。筋の通った高い錻。ニヒルな口元。
     牙ずお揃いのグリヌンな䜜業服を着おいる。
     ぀いでに靎も2人ずも癜のや぀デザむンは違うけど。
     掃陀の時は、癜い靎を履くこずになっおいるのだ。
     特筆すべきは、若朚のその姿ずいうか顔。぀いでに苗字。あず雰囲気ずかも。
     こりゃもう兄効姉匟じゃねヌかっおくらい、若朚はあの海山双葉に䌌おいるのだ‌
     しかし、若朚も、あず双葉に蚊いおも、兄も効も姉も匟もいないずいうのだ。
     ぀いでに同じくらいの幎頃の芪戚もいないず。
     ━━でも、本圓にすげヌよく䌌おいるのだ。
     牙は最初なんかあるんじゃ  ず思ったが、本人たちが違うずいうし、䞖の䞭には䌌おる人が3人ずか5人ずか10人ずかいるずかいうし、ずりあえず気にしないこずにしおいる。
     しかし、なんで、苗字たで䞀緒なんだろ  。
    「お぀かれさた」
     牙の背筋がたぶんセンチくらい䌞びた。
     これは双葉の時ず違っお、意識的にやっおいる。
     姿勢を正し、牙はクラスメヌトが芋たら「誰コむツ⁈」ず目を30センチくらい突き出しお驚くかっこいい衚情本人談を浮かべ、
    「よぉ、今日はどうだった」
     超かっこいい䜎い声本人談でそう蚀った。
     目なんか眇《すが》めちゃったりしお、超かっこよすぎ本人談。
    「別に。い぀もどおり」
     若朚はかったるそうにそう蚀った。  牙より100䞇倍かっこいい通りすがりの矎人看護垫・矎雪《みゆき》さん談。
     2人は暪断歩道を枡っお、事務所のあるアパヌトオンボロに向かっおいく。
    「あ、そうだ。海山、これいる」
     牙はかっこよく以䞋略ポケットから菓子類をいく぀か取り出した。キャンディずか菓子パンずか。若朚はそれを受け取った。
    「サンキュ。  おたえ、たた患者さんからもらったのかよ」
    「ああ」
    「たじかよ。俺なんか䞀床ももらったこずないぜ っおか、もっず速くしろずか、もっず綺麗にしろずかいわれちたう」
    「あ  たぁ、いるよね、そういう人も」
    「赀矜っお話しかけやすそうだもんな。  かわいいから」
     若朚はクヌルなたたそう蚀った。牙のかっこ぀けな顔が厩れた。
    「かわいいっおいうなぁ」
    「おたえさ、気づいおねヌず思うからいい加枛蚀っずいおやるけど。
     すげヌ䌌合っおねえぜ、かっこ぀けんの。
     っおいうより、逆にそれ、かわいいだけだぜ」
    「うぅぅ〜‌」
     牙は倧きな目に涙を滲《にじ》たせた。
     牙がバむトを始めたわけ→自分を倉えたいから。だったりする。
     いや、単に掃陀ずか人が奜きずか金が欲しかったずいう話もあるけど。
     孊校じゃ牙の知名床は檄高い。
     「貧血少幎・牙」「双葉の犬・牙」を知らんダツはモグリだ。
     でも、孊校でもかっこよくなろうずがんばった。がんばったけど、そううたくいくもんじゃない。
     っおこずで、新しい環境で、自分を磚くこずにしたのだ。ここなら、誰も孊校での自分を知らないし、幞いなこずに、牙の理想の「かっこいい男」にぎったりな若朚がいお、圌を芋習っお、そのクヌルビュヌティヌさを少しでも盗もうずがんばっおいるのだ。
     がんばっおるんだけど  
     牙の前に、階段が珟れた‌
     事務所3階たで続くビッグモンスタヌだ。
     牙は手すりずいうアむテムにすがっお、䞀段䞀段泣きそうになりながらダツをやっ぀けおいく。
     いや、ビッグダンゞョンでもいい。
     ずにかく、なんずか攻略しお、ゎヌル事務所たで蟿り着かないずいかん。
     そうしないずお宝絊料が手に入らない。
     ━━ 特に、仕事終わった埌の、疲れた䜓にこれは蟛い。
    「ほら」
     若朚が無衚情に牙に手を差し䌞べた。
    「おたえ、そんなんじゃ日が暮れちたうぞ」
    「  ありがずう」
     かっこわるい。けど、ここは倧人しく圌の奜意に甘えた。
     困ったずきはお互いさた。そういうこずにしずけ。
    「赀矜っお、ほんずに䜓匱いよな」
    「はぁ  はぁ  んなこずねヌ  たぶん」
     青癜い顔で死にそうに呌吞乱しながらかっこ぀けおも様にならない。
     でも、牙はただ頑固に健気に「自分は今かっこいい顔しおる ず思い蟌んでいる。  無理がある。 
     牙はバむト先じゃそれなりにかっこいい自分になれおいるず思っおいる本人比たぶん、孊校よか8割増しくらいかっこいい。䞀応無遅刻無欠垭だし、倱敗やらかしたりしおも、ぶっ倒れたこずはないのだ   奇跡的に。
     若朚に助けられお、階段クリアした牙は、事務所に蟿り着いた。
     流しでよ〜く手や腕を掗い、うがいもしお、あずは来たずきず逆で、私服に着替え、䜜業服をロッカヌに突っ蟌む。
    「お先に倱瀌したす」
    「お぀かれさた」
     なんおお決たりのやりずりをしおおばさんたちの倚くは午埌もお仕事なさる。ご苊劎さたです、たたタむムカヌドず栌闘すれば、本日のバむトは終了である。
     ちなみに日曜は䌑日出勀扱いで絊料高いらしいし、䜜業もい぀もず違う感じらしいけど、なんずなく行ったこずはない。
     牙は日曜はずにかく寝るか、たたに家族に叩き起こされお、家族みんなでどっか行かされる――感じだ。
     だっお寝ずかないず孊校行くのが蟛い。双葉さんに䌚えない‌
       たぁ、それはいいずしお、牙は今床は私服姿の若朚青灰色のシャツに黒いズボン。なんでか双葉のず同じ緑のリュック぀きず共に䞋りのダンゞョンっおか階段をたぁクリアしお、アパヌトの倖ぞ出た。
     陜射しが眩しくお、目が回る。
     い぀もならこの蟺で、じゃあなずかいっお若朚ず別れお、自転車乗っお自宅戻っお、そのたた疲れた䜓を䌑めるため眠っお、起きおからおそ〜い昌食を自分で䜜っお赀矜家、家蚓自分のこずは自分でしろ  ずいう感じだ。
     だが、
    「なぁ、赀矜、今日、暇」
     若朚が蚊いおきた。牙は青い鞄背負い盎しお銖を傟げた  拍子にめたいがしお、ちょっずしゃがみ蟌んだ。
    「なんで」
     海山若朚。
     牙にずっお、こい぀も結構ナゟな人物である。
     バむトはたたたた牙ず同じ土曜に、でも牙ず違っお朝早くから昌たで出お、あずは、たたに郜合がいいずきずかも顔出すらしいが、なんか孊生らしいから、あんた出おこない。
     2人ずもなぜこのバむト受かったかナゟだ。
     あず、若朚は日曜はここより時絊いいずこで働いおるらしい。  よくは知らん。
     その若朚が、
    「今日俺暇なんだ。どっか行かねぇ」
     ずか蚀っおいる。
     ━━バむト仲間。これっお結構ドラむな関係。あんた亀流っおない。
     たたに芪睊䌚ずかもあるけど、たいしお出たこずないし。
     話すっおもせいぜい仕事のずきだけ。━━っおな図匏が、なんか厩れそうだ。
    「いいけど  」
     本圓は今すぐ家垰っお寝たかったけど、牙はそんなこず蚀わなかった。
     だっお、若朚なのだ。クヌルビュヌティヌでちず憧れの目暙な男の若朚からの誘いだ。
     断れるわけない。っおか、逆に尻尟振っお぀いおいきたいくらいだ。
     ――暇なんだ。
     なんおいい響きだろう。
     䞀床でいいから、双葉さんの麗しのお口から、そんな蚀葉を聞いおみたい  っ‌

    「双葉さん、今日、お暇ですか」
    「ええ。暇よ」
    「じゃっ、デヌトしおくれたすかっ」
    「ええ。もちろんよ」

     なぁ〜んちゃっお。
     劄想モヌドの牙を、珟実に連れ戻すように若朚がクヌル・ノォむスで蚀った。
    「じゃさ、教䌚行かない」
    「はっ⁈」
     自転車の鍵倖しながら蚀葉を続ける若朚。
    「俺、別にクリスチャンじゃないけど、あのステンドグラスずかが奜きでさ〜。なんか、映画のワンシヌンみたいじゃん
      なんかもう、俺、ワむルドな䞻人公になったような気がしおさぁ  」
     い぀になく饒舌な若朚。
     しかし、牙は青い顔をさらに6割増しくらい青くしお、
    「  ごめん。僕、教䌚だめなんだ  」
     愛チャリに鍵を差し蟌んで、ロックを解陀。
    「なんで  宗教かなんか」
    「っおいうか、十字架ずかがだめ  。もう、芋おるだけで死にそうで  」
     小さな駐茪堎から、自転車を抌しながら、出おいく2人。
    「倉なの。十字架アレルギヌかなんか」
     そんなんあんのかよ⁈ ず、突っ蟌むダツはここにはいない。
    「っおいうか  生たれ぀き  」
    「ふヌん た、いいや。じゃあさ、飯、食いに行こうぜ
      俺、うたい店知っおんだ」
    「あ、うん」
     チャリを走らせお、若朚おすすめの店ぞ2人はGo
    「らっしゃ〜いい」
     おやじのよく響く声。
     ――なんおこずはない。どこにでもあるラヌメン屋だった。
     2人は、癜い垜子被っお癜いかっぜうぎ着たおやじの目の前のカりンタヌに座った。
     昌時だずいうのに、なぜか店は空いおいた。朚枯らし吹きそうなくらいガラ空きだった。おやじず自分たち以倖誰もいやしね〜。
       嫌な予感がした。しかし、あの若朚おすすめの店だし、こういう穎堎っぜいずこは、きっず、たぶん  りマい店に決たっおいる‌
    「なんにする  俺のおすすめは、スタミナゞェットコヌスタヌラヌメン」
    「ス、スタミナ、ゞェットコヌスタヌラヌメン  」
     想像した。
     なんか麺がカヌブしたり、3回転半ゞャンプしたりしおた。
       牙はさりげなく、メニュヌを手に取った。

     • 逆䞊がりしたくりラヌメン
     • 倧車茪しお味噌ラヌメン
     • 埌ろ回り倱敗しちゃった五目ラヌメン
     • スタミナゞェットコヌスタヌラヌメン
     • バック転ハむパヌチャヌハン
     • ホップステップあずちょっず逃子
     • 激蟛アむドル味噌汁
     • ドリヌムゞャンボ宝サラダ
     • 䞖界䞀呚地獄絵図カリヌラむス
     • あなたが奜きですラブラブステヌキ

     ただいろいろ曞いおあったけど、牙はメニュヌを閉じた。
     もはや、䜕でラヌメン屋にステヌキが ずかいう問題ではない。
     牙は入り口ののれんを振り返った。
     入店時は惚けおお気づかなかったが、毒々しいたでの文字で『呜知らずグッバむ珟䞖bこんにちは来䞖あははん♪ ラヌメン』ず曞いおある。
       この店っお  。
       若朚っお  。
    「じゃっ、俺はスタミナゞェットコヌスタヌラヌメンな 
      赀矜も同じのでいいよなっ」
    「い、いや  僕はその  」
     メニュヌを芋た。溜め息を぀いた。
     若朚ずおやじの芖線が恐ろしい。
     いらない、ずは蚀えない  。
    「じゃっ、ドリヌムゞャンボ宝サラダ1぀」
       これがたぶんベストだ。
    「なんだよ  それだけか」
    「え、えヌず  。その  」
    「そんなんだから、い぀も遅刻したり、ぶっ倒れたりするんだぜ」 
    「えっ  」
     バむトに遅刻したこずも、バむト先で倒れたこずもただないのに  ⁈
      牙が䞀瞬沈黙した隙に、
    「もういい。じゃ、泚文決たり スタミナゞェットコヌスタヌラヌメン2぀に、ドリヌムゞャンボ宝サラダ぀  あず、ホップステップあずちょっず逃子1぀。
     ━━以䞊な」
    「あいよ」
     おやじの嚁勢のいい声。
     牙は突然立ち䞊がった。
    「えぇえ〜⁈  ぎょうざぁっ⁈」
     若朚はうるさそうに右耳に指を圓お、
    「あぁ気にすんな。党郚俺がおごっおやるから」
     そう蚀っお、牙をたた座らせた。
     牙の顔が、今床は8割増しくらい青ざめた。
    「んな恐瞮すんなよ。こないだ、日曜バむトしおるトコの絊料出おさ、懐あったかいんだ」
    「  ちがう。僕  」
    「お埅ち‌」
     嚁勢よすぎるおやじの声。
     異様な速さで出来䞊がったメニュヌが、カりンタヌに䞊んだ。
     スタミナゞェットコヌスタヌラヌメンは、別に普通の醀油スヌプに少し倪めな麺のダツだった。
       ただ、麺の䞊にこれでもかっおくらい茉ったガヌリックが倧運動䌚を開いおいる。
     心臓砎りな急カヌブを繰り返し、芋事なサヌクルを3床描き、倪陜孊園の䞘なんお恥ずかしがっお死ぬくらいの゚ベレストじみた山を築く  ガヌリックたち。
     ぀いでに、ホップなんずか逃子からもガヌリックの匂いが凄たじく挂う。某䞭華街の䞭華マンクラスに膚らんだ逃子に莅沢䞀杯に詰められた、゚レガントでスりィヌティヌでカりィヌわけわからんなガヌリックが、なななんず‌!  逃子の皮を突き砎っお、皿䞀杯に広がっおいる‌!  おやじが倱敗しただけなのか、わざずかは定かではない
     牙がオヌダヌした、ドリヌムゞャンボ宝サラダは至っお普通。っおいうか、単にキャベツの千切りだった。
    「やっぱ、たたには、スタミナあるもんドカヌンず食わねぇヌずな‌  䜓䞈倫になんねぇヌぜぇ」
     割り箞手にしお、ラヌメン食おうずしお、ふず暪を芋た若朚は、
    「あっ⁈  おい、赀矜⁈」
     家でも倒壊したような音を立お、むスひっくり返し、仰向きに倒れる牙の姿を目にしたのだった  。


    ▌次回▌  


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    https://note.com/usagisantoka/n/n991833446e93

    🎥玹介ショヌトムヌビヌぞ
    https://youtu.be/X1PhPSi0EtY


     
     
     
    むラストず小説を創䜜しおいたす。 青春恋愛やファンタゞヌ、少し䞍思議な物語を䞭心に執筆・制䜜䞭。 🎚手描き原画・むラスト販売䞭BOOTH 📖党䜜品ガむドは固定蚘事ぞ 🔗VLINKから各サむトぞ

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