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【SB:第2部】ワイルド・ブラッド(牙を剥く世界):<第1章:サンセット・ブラッド>:0 月

    ▼前回▼


    ※本作は『シークレット・ブラッド』第1部『シークレット・ラビリンス』の続編です。未読の方は、ぜひ第1部からお楽しみください! 

    ▼第1部 第1章 0▼

    https://note.com/usagisantoka/n/nfeebb25e7cec


     月が綺麗な夜だった。

     海山双葉は、夜道を走っていた。
    「はぁはぁはぁ、双葉の姿なら血は吸えまい!」
     追いかけていた、<吸血少年>がなげく。
    「なぜだ少年、なぜそこまでオレをこばむ?」
    「うるさい!
     吸血鬼ばすたぁぁあ! 2!!!」

    「……は??」
     目を覚ますと,そこは赤羽牙の家だった。
     海山若木は、かけられたコウモリ柄の、紫色のブランケットを外し、辺りを見回した。
    「あれ、オレ。寝てた?」 
     キッチンでお皿を洗っていた女性が振り返る。
    「ごめんね、せっかく遊びにきてくれたのに、君が寝てる間に夜になっちゃって、弟がハントにいっちゃって」
     若木がリビングのソファから立ち上がる。
     メガネをかけた地味な感じの彼女。長い髪を二つ結びにし、垢抜けないロングスカートを穿いている。 
     しかし、よく見ると、牙の姉だけあって、かわいい顔をしている。
    「ハント?」
    「あ、血を吸いに行っちゃって…」
    「‼︎」

     そう――彼女の名前は、赤羽美紅みく。
     牙の正真正銘の姉であった。


    ▼次回▼


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