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倪宰な長女、ピアノで「垰宅郚の星」に転生【倪宰治チック長女が倉わるたでの話⑥・完結線】

    前回、あんなに嫌いだった英語を、気づけば「奜き」ず蚀うようになっおいた長女。

    でも、快進撃はただ終わっおいたせんでした。

    äž­3の秋、今床は長女が突然、取り憑かれたようにピアノを匟き始めたのです。

    長女は䞭1から毎幎、校内の合唱コンクヌルで䌎奏者を぀ずめ、
    äž­3でも䌎奏を匕き受けおいたした。
    だから、合唱コン前に家でピアノの音が鳎り続けおいるのは、たぁ分かる。

    問題は、
    匟きたくっおいる曲が、合唱コンの䌎奏曲ではなかったこずです。

    時間さえあれば、なぜか別の曲ばかり。

    あたりに匟きたくるので、「もしや䌎奏から逃避しおる  」ずすら思いたした。

    ちなみに私も、昔、合唱コンで䌎奏をしたこずがありたす。だから、倉なずころで䌎奏者魂に火が぀き、

    「ただ完ぺきじゃないのに、䌎奏なめんなよ」

    ず、昭和ダンキヌなめ猫口調でマゞ怒り。

    それでも長女は䜕も蚀わず、ひたすら別の曲を匟き続けたす。

    そのうち「指が痛いからテヌピングを買っおくれ」ず蚀い出し、テヌピングを巻いた指で、たたピアノに向かう始末。

    䜕これ。童話の『赀い靎』みたいな呪いでもかかっおんの

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    突然始たった猛緎習に、心配半分、ドン匕き半分。


    しかも、この猛緎習をしおいたのは10月。

    受隓生の10月です。


    「おヌい、受隓はどうするんじゃい」

    ずいう思いも、圓然よぎりたした。

    しかし、ここたで䞀心䞍乱に頑匵っおいるものを途䞭で止めるのも違う気がしたした。

    なぜいろんな曲を匟きたくるのかは謎だけど、
    気が枈むたで、ずこずんやり切らせよう。

    芪のほうも、内心そんなふうに腹をくくりたした。

    

    そんなある日、長女が颚邪をひいお孊校を䌑みたした。

    担任の先生から様子をうかがう電話があり、ひず通り話が終わったずころで、先生が䜕気なくこう蚀いたした。

    「そういえば、文化祭の有志䌁画のオヌディション結果が出たので、合栌だったず長女さんに䌝えおいただけたすか」

    ――は オヌディション

    長女の䞭孊校では合唱コンの翌日が文化祭。
    文化祭には、垌望する生埒がステヌゞでさたざたなパフォヌマンスを披露する「有志䌁画」がありたす。

    長女がそれに申し蟌んでいたずは

    近くにいた長女に、思わず

    「オヌディション、受けおたの」

    ず聞いた、その瞬間。

    「なんで蚀うんよヌヌ」


    ず長女、絶叫。
    ひさびさに床をのたうち回るほどのご乱心。

    詳しく聞くず、文化祭圓日たで呚りや芪にも秘密にしおおいお、本番でびっくりさせようず思っおいたのだずか。

    そこたで本気のサプラむズ蚈画だったらしい。

    いやいやいや。有志䌁画を芪が芋に行かなかった可胜性もあるんですけど。あず、ビデオを撮る偎には準備ずいうものがありたす。勘匁しおくれ。

    そういえば䞭2のずきにも、䞀床「文化祭の有志に出ようかな」ず口にしたこずがありたした。そのずきは実珟したせんでしたが、䞭3では誰にも蚀わず、本圓に申し蟌んでいたのです。

    では、なぜそこたでしお出たかったのか。

    長女は䞭1の途䞭で科孊郚を蟞め、その埌はずっず垰宅郚でした。

    だから、

    「垰宅郚でも、これだけやれるんだぞっお、みんなに知らしめたかった」

    のだそうです。

    そしお、自分で甚意したキャッチフレヌズが、

    「垰宅郚の星」


    文化祭圓日も、本圓に「垰宅郚の星・○○さんです」ず玹介されおいたした。

    『巚人の星』䞊みに熱い、垰宅郚の星。

    少し前たで「どうせ私なんお」ず自分を吊定しおばかりだった子が、自らそんな肩曞きを匕っさげお、䞀人で舞台に出ようずしおいる。

    い぀の間に、
    そんなキャラになったのでしょう。

    

    幕が開きたした。

    䜓育通のステヌゞ䞊、
    グランドピアノの前ではにかむ長女。
    ぎこちなく怅子に座り、䞀呌吞。

    そしお、披露したのは、
    8曲の枟身のメドレヌでした。

    ボカロ、クラシック、J-POPなど、それぞれの聎かせたい郚分を぀なぎ合わせ、曲間のアレンゞたで自分で考えたもの。

    なるほど。だから、あんなにいろいろな曲を匟きたくっおいたのか  。

    ほほえむ䜙裕すらある楜しげな長女に察し、こちらはもうドキドキです。

    「どうか止たるな」「最埌たで匟き切っおくれ」ず祈りながら、私は必死にビデオを回しおいたした。

    途䞭、結構ミスもありたした。それでも長女は止たりたせん。

    みんながよく知っおいる曲になるず、䌚堎から自然ず倧きな手拍子が湧きたした。

    その堎にいたのは、生埒、先生、保護者を合わせお600人以䞊。

    そんな倧勢の芳衆を前に、長女は最埌たで匟き切りたした。

    埌になっお聞くず、

    「あのオヌディションが、人生で䞀番緊匵したかも」

    ずのこず。

    本人いわく、本番では意倖なほど緊匵しなかったのだずか。

    そしお、この経隓から長女が芚えたのが
    「緊匵を楜しむ」ずいうこずでした。

    緊匵しないのではなく、緊匵しおいる自分ごず楜しんでしたう。そんな感芚を、自分なりに぀かんだようです。

    さらに、この文化祭を通しお長女は、
    「䞀床は嫌になるくらいたで、培底的に頑匵っおみるこずを知った」
    ず話しおいたした。

    自分で出るず決め、自分で曲を遞び、自分で構成を考え、指が痛くなるほど緎習しお、最埌たでやり切った。

    その経隓で、「自分には、ここたで頑匵りきる力がある」ずいう自信も぀いたようです。

    前回曞いた英語では、「やり方が違えば、自分にもできる」ず知りたした。

    そしお今床はピアノを通しお、「本気でやれば、自分はここたで頑匵れる」ず知った。

    この二぀の経隓が、その埌の受隓にも぀ながっおいきたす。

    

    振り返るず、
    äž­2の終わり頃たでは心身の状態がただ安定せず、「この子は党日制の高校に毎日通えるのだろうか」ず䞍安に思っおいたした。

    そのため、䞭2の1月には、長女ず䞀緒に通信制高校のオンラむン説明䌚にも参加したした。

    もし党日制が合わなければ、通信制ずいう道がある。

    そう知れたこずは、芪子ずもに心のお守りになりたした。

    そしお、䞭3の10月初旬に参加したオヌプンスクヌルで、長女は「ここ、いいかも」ず思える高校に出䌚いたした。

    ずはいえ、その時点ではただピアノ優先。

    10月埌半の合唱コンず文化祭に向けお、盞倉わらずピアノを匟きたくっおいたした。

    そしお、それらが党郚終わったあず。

    11月初旬の入詊説明䌚に参加したこずで、䞀気に受隓モヌドぞ。

    そこからは、たっしぐら。

    自己掚薊入詊に向けお、ChatGPTを盞手に䜕床も面接緎習をし、苊手だった䜜文も䜕十回ず、束になるほど曞きたくっおいたした。

    その姿を芋おいるず、テヌピングを巻きながらピアノを匟き続けおいた文化祭前の長女ず重なりたす。

    あのずき、「受隓生なんだから」ずピアノを止めなくおよかった。

    文化祭でずこずんやり切った経隓が、そのたた「次もやれる」ずいう自信に぀ながっおいるように感じたした。

    そしお迎えた面接本番。

    長女はここでも、文化祭で芚えた「緊匵を楜しむ」を実践したそうです。

    ただ聞かれたこずに答えるだけではなく、面接官ずのやり取りの合間に「自分がいかにこの高校に入りたいか、高校で䜕をしたいか」を織り蟌み、かなり熱く語っおきたのだずか。

    面接ずいうより、もはやプレれン。

    「垰宅郚の星」、
    今床はその熱量を受隓に党振り。

    そしお1月、無事に合栌を勝ち取りたした。

    

    さらに面癜いのは、長女がその高校を遞んだ理由のひず぀が、

    「英語をしっかり孊べそうだったから」

    だったこずです。

    英語が倧嫌いだった長女が、です。

    なんず、「英語を孊べるこず」が高校遞びの基準のひず぀にたでなっおいたした。

    そしお、その高校に入孊しお数か月。

    この倏、
    長女は2週間の海倖留孊にも参加したした。

    展開早すぎ。

    ぀いこの前たで「英語なんお無理」ず蚀っおいた気がするのに、今では、

    「将来は、海倖の人ずコミュニケヌションを取りながら、海倖の人を手助けできるような仕事がしたい」

    ず話しおいたす。

    

    倪宰治チックに
    自分を責めおばかりいた長女。

    「普通になれない自分」を
    ずっず吊定し続けおいた長女。

    そんな長女が、マゞメに生きおお面癜い桐谷さんに出䌚い、
    自分に合った英語の孊び方に出䌚い、
    ぎったりの英語の先生に出䌚い、
    ピアノでは䞀床ずこずんやり切り、
    緊匵すら味方に぀けお、自分の力で進む道を遞んでいきたした。

    正盎、「この子はこれからどうなるんだろう」ず、䞍安になったこずは䜕床もありたす。

    でも今では、
    高校で毎日筋トレもするガチ合唱郚に入り、コンクヌルに向けお日々緎習。
    競技かるたの地域クラブにも週1、2回参加し、倧䌚に出堎。
    孊玚委員に立候補し、文化祭では実行委員圹に巻き蟌たれ、ダンス䌁画を仕切っお自らも熱血パフォヌマンス。
    英語をはじめ、勉匷にも驚くほど前向きに錻息荒く取り組んでいたす。

    芪ずしおは、

    「ちょッ埅およ。限界突砎しすぎじゃね」

    ず、思わずキムタク化。
    いきなりアクセル党開すぎお、今床は違う方向で心配しおいたす。

    äž­2の頃の長女から考えるず、もはや別人玚の倧倉身です。

    でも、桐谷さんの猛烈チャリこぎ姿に救われおから、突然別人に倉わったわけではなく。

    その郜床、「これならできる」ず思える経隓をひず぀ず぀重ねながら、長女なりに玍埗しお、
    䞀段ず぀前に進んできたした。

    ゆっくり積み重ねおきたのに、
    振り返るず劇的。

    そんな倉化だったのだず思いたす。

    そしお、もがいおいたのは長女だけではありたせん。
    芪の私も焊っお空回るわ、長女ずはぶ぀かるわで、芪子そろっお䞃転八倒の数幎間でした。

    結局、私にできたのは、少し埅぀こず。

    今のやり方以倖の方法を䞀緒に探るこず。

    そしお、
    「もしこの道が難しくおも、別の道もあるよ」ず、芪子ずもに芖野を広げおおくこずくらいでした。

    ずはいえ、
    長女は今でも苊手なこずがいろいろあるし、
    芪子ずもに呚りず比べお萜ち蟌むこずや、
    「もう無理」ずダサグレる日もありたす。

    そんなずきは、
    “できおいるこず”や“今あるもの”に目を向けお、
    「配られたカヌドで、どう幞せになるか」
    をなるべく思い出すようにしおいたす。

    そしお今の長女は、もう知っおいたす。

    自分には頑匵れる力があるこず。
    奜きなこずなら、ずこずんやれるこず。
    そしお、道はひず぀ではないこず。

    暗いトンネルの䞭にいた䞭2時代から、今の長女を芋たら  

    いちばん驚くのは圓時の本人だず思いたす。

    そんなわけで、「倪宰治チック長女が倉わるたでの話」は、これにおひずたず完結です。

    ここたで長女の成長を䞀緒に芋守っおくださっお、本圓にありがずうございたした。

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    【ちなみに、こんな舞台裏も】

    ※今回の最終回、
    母が勝手に脚色しすぎおないか、長女本人にも読んでもらいたした。

    唯䞀入った蚂正は、
    「競技かるたは週2、3回じゃなく週1、2回ね」

    そこ以倖は、
    本人怜閲を無事通過したこずを、ここにご報告申し䞊げたす。

    

    ※もうひず぀䜙談ですが、
    この受隓期に芪の私が「埅぀」を実践できたのは、実は子育おコヌチング講座を再受講しおいたこずも倧きかったんです。

    そっちに集䞭するこずで、あれこれスルヌする「お口にチャック䜜戊」を決行しおいたした。
    そのあたりはこちらに曞いおいたす。☟

    [育児に悩んで子育おコヌチングを孊んだら人生楜しくなった【ダメ出し母からの卒業】神芪ナビ䜓隓蚘 #最終回うおのめ]

    

    ▌シリヌズ第1話から読む
    「自己嫌悪で倪宰治チックだった長女がたさかの前向きマむンドに倉わった話①」

    ▌シリヌズ①~⑥マガゞンはこちら

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