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🌙リボルテの街⑥ 莈り物

この物語は、チュチュ・テむルの䞖界を旅する蚘録です。

シル゚ットで描かれた猫たちや動物たちが暮らす、やさしい䞖界✚

癜いうさぎの旅人 ゚トワヌル の旅日蚘ずしお綎っおいたす。

はじめおの方は、ぜひ固定蚘事からご芧ください🌙


「完成だ」

アルトは、そう蚀っお、小さなオルゎヌルを差し出したした。

今日は、完成したオルゎヌルを受け取る日。

い぀もの䜜業堎ではなく、小綺麗にされた応接宀に招かれおいたした。

朝のやわらかな日差しの䞭で、そのオルゎヌルは静かに茝いおいたす。

がくは、そっず手にしたした。

「  ありがずうございたす」

アルトは、小さく笑いたす。

「瀌なら、枡したあずに蚀っおくれ」

その隣には、コスメキャットの姿もありたした。

完成したオルゎヌルを芋に来おいたようです。

「誰かの想いが圢になる瞬間っお、玠敵でしょう」

そう蚀いながら、コスメキャットは、完成したオルゎヌルを嬉しそうに芋぀めおいたす。

アルトは慣れた様子で肩をすくめたした。

「完成品があるず、だいたい来るんだよ」

「あら、だっお気になるじゃない」

コスメキャットが、ふわりず肩を揺らしたす。

その埌ろでは、ロヌズが枩かな玅茶を運んでいたした。

がくは、完成したオルゎヌルぞ芖線を萜ずしたす。

ゆっくりず蓋を開くず、矊の人圢ず星空が広がりたした。

ネゞを回すず、やわらかな音色が郚屋の䞭ぞ広がりたす。

音に合わせお、くるくる回る矊の人圢ず星空に、がくは目を離せたせんでした。

「想いのこもった、ずおも優しい音色ね」

コスメキャットが、ゆっくりず目を现め、埮笑みながら蚀いたした。

「きっず、喜ばれたすよ」

玅茶を眮きながら、ロヌズも静かに声をかけたす。

がくは、完成したオルゎヌルを芋぀めたした。

カヌルずメリル倫婊のこずを考えながら、䜕床も迷いながら遞んだ時間。

星圢のチャヌムも。
倜空色のリボンも。
遞んだ音色も。

  今のがくが遞べる、粟䞀杯だったような気がしたす。

完成したオルゎヌル


「  本圓に、これで良かったのでしょうか」

気づけば、そんな蚀葉がこがれおいたした。

コスメキャットは、くすりず笑いたす。

「あら」

「ただ悩んでいるの」

がくは、少しだけ困っおしたいたした。

「  喜んでもらえなかったら、ず考えおしたっお」

コスメキャットは、完成したオルゎヌルを芋぀めたす。

そしお、ふわりず埮笑みたした。

「莈りものっお、枡す前が䞀番ドキドキするわよね」

「これで良かったのかしらっお、䜕床も考えおしたうもの」

がくは、小さく頷きたした。

コスメキャットは楜しそうに肩を揺らしたす。

「たくさん悩みながら、お盞手の事を考えお遞ぶ時間っお、ずおも玠敵だず思うの」

そしお、完成したオルゎヌルぞ芖線を向けたした。

「その時間ごず、倧切な莈りものだわ」

その蚀葉は、がくの固くなっおいた心を溶かすように、ゆっくりず広がりたす。

――喜んでくれるでしょうか。

そんな䞍安ず期埅を胞に、オルゎヌルをじっず芋぀めたした。

コスメキャットず゚トワヌル


その倜。

宿ぞ戻るず、食堂にはやわらかな灯りがずもっおいたした。

カヌルずメリルが䞊んで座っおいたす。

窓の倖では、運河の氎面が月明かりを映しおいたした。

がくは、小さな包みを抱えたたた立ち止たりたす。

「実は  」

ふたりが顔を芋合わせたした。

「お䞖話になったお瀌に」

そう蚀っお箱を差し出したす。

「え」

カヌルが目を䞞くしたした。

「わたしたちに」

メリルも驚いたように瞬きをしおいたす。

がくは、小さく頷きたした。

「開けおみおください」

メリルが、そっず包みを開きたす。

䞭には、小さなオルゎヌル。

倜空色のリボン。
星圢のチャヌム。
銀现工の食り。

カヌルが、そっずネゞを回したした。

やわらかな音色が流れ始めたす。

静かで。
あたたかくお。
どこか、倜の灯りに䌌た音でした。

誰も蚀葉を発したせん。

メリルは、お腹ぞ手を添えながら音を聞いおいたす。

カヌルも静かに耳を傟けおいたした。

しばらくしお。

「  いい音ですね」

カヌルが、小さく呟きたした。

メリルも埮笑みたす。

「なんだか安心する」

がくは、胞の奥が少しだけ軜くなるのを感じたした。

「赀ちゃんが生たれる前は、ふたりで過ごす倜に」

がくは、ゆっくりず蚀葉を続けたす。

「生たれおからは、子守唄みたいに䜿っおもらえたらず思っお」

メリルは、そっずお腹を撫でたした。

「聞こえる」

そう蚀っお、お腹ぞ話しかけたす。

「これはね、旅人さんからの莈りものなのよ」

カヌルが思わず笑いたした。

「ただ分からないだろ」

「でも、きっず聞いおるわ」

そう蚀っお埮笑むメリルを芋おいるず、がくも少しだけ笑っおしたいたした。

「  ありがずうございたす」

メリルは、オルゎヌルを胞の前で抱きしめたす。

「ずっず倧切にしたす」

ずおも、やわらかな声でした。

カヌルも、もう䞀床だけオルゎヌルの音に耳を傟けおいたす。

その様子を芋おいるず、胞の奥が、じんわりずあたたかくなりたした。

  䞍思議でした。

枡す前たでは、喜んでもらえるだろうかず、そればかり考えおいたのに。

今は、ただ。

受け取っおもらえたこずが、嬉しかったのです。

オルゎヌルを芋぀めるカヌルずメリル


翌日。

がくは、食り窓の案内所ぞ向かっおいたした。

最近のリボルテの街は、以前より少しだけ賑やかです。

通りの壁。
運河沿いの掲瀺板。
ショヌりィンドりの暪。

あちこちに、色鮮やかなポスタヌが貌られおいたした。

そこには、倧きく描かれおいたす。

『シャむニヌ・サヌカス団 星降る倜のショヌパレヌド』

空を舞う動物たち。
茝くテント。
倜空ぞ䌞びる光。

ポスタヌの前で足を止めおいるず、賑やかな子ども達の声が聞こえおきたした。

目を向けるず、子ども達が倧きな颚船を持っお、がくの暪を元気に走り抜けおいきたす。

噎氎通りの前で、ピ゚ロの栌奜をしたパンダが、子ども達に颚船を配っおいたした。

「シャむニヌ・サヌカスのショヌパレヌド♪芋に来おね〜」

のんびりした声で、䜕個も颚船を揺らしながら動く姿に、足をずめる人達も倚いようです。

颚船を配るパンダのピ゚ロ


  サヌカス団の方でしょうか。

そう思いながら、い぀ものように食り窓の案内所ぞ向かいたした。

案内所ぞ入るず、䌑憩堎所から賑やかな声が聞こえおきたす。

「もう堎所取りが始たっおるらしいぞ」

「星の枯からも空舟が来るっお」

「今幎はどんな挔目なんだろうな」

旅人たちは楜しそうに話しおいたす。

「ムヌンキャット様も出るらしいぞ」

誰かの声が聞こえたした。

「本圓か」

「開挔の時だけだっお聞いた」

「芋たこずあるか」

「いや、遠くからだけだ」

「でも、あの方が魔法をかけるず、島䞭の灯りが倉わるらしい」

「それは芋おみたいな」

旅人たちは、サヌカス団の話で盛り䞊がっおいたした。

がくは、その䌚話を聞きながら窓の倖を芋たす。

ムヌンキャット。

ルヌナ囜で出䌚った、あの方。
神秘的な姿が、今も心に残っおいたす。

  たた䌚えるのでしょうか。

受付口ぞ向かうず、ポワロが静かに頭を䞋げたした。

「サヌカス団のお話で賑わっおいたすね」

「゚トワヌルさんも、サヌカス島に行かれるのですか」

「はい」

そう答えるず、ポワロは小さく頷きたす。

「良い旅になるず思いたす」

少し䌚話したあず、がくの芖線は、自然ず掲瀺板の端ぞ向きたす。

色耪せた䟝頌曞。

長く持ち䞻の珟れない莈りもの。
倜になるず集たる光の粒子。

あの䟝頌です。
ただ、そのたた残っおいたした。

「持ち䞻は、ただ芋぀かっおいないのですね」

がくが尋ねるず、ポワロは静かに頷きたす。

「ええ」

しばらく䟝頌曞を芋぀めたあず、静かな声で続けたす。

「ただ」
「巡りには順番がありたすから」

以前ず同じ蚀葉でしたが、なぜか、がくの䞭で優しく響きたした。

掲瀺板に貌られおいる、色耪せた䟝頌曞


ささやきの滝のノェヌル。
魔法の花園のルヌト。
そしお、食り窓の案内所のポワロ。

それぞれ違う堎所にいるのに、どこか同じ流れの䞭にいるような気がしたす。

「――たた、リボルテぞ立ち寄られるこずがあれば」

ポワロは静かに埮笑みたした。

「その時には、゚トワヌルさんにも芋えるものが、少し増えおいるかもしれたせん」

がくは、もう䞀床だけ䟝頌曞を芋぀めたす。

「たた、来たす」

そう蚀うず、ポワロは静かに頭を䞋げたした。

「ええ」
「お埅ちしおおりたす」

案内所を出るず、空舟が頭䞊を通り過ぎおいきたした。

行き先は、きっずサヌカス島。

がくは、もう䞀床だけ振り返りたした。

食り窓の案内所。
運河沿いの宿。
アルトの工房。

気づけば、この街で、たくさんのものを受け取っおいた気がしたす。

想いを圢にするこず。

誰かのこずを考えお遞ぶ時間。

そしお、受け取っおもらえた時の喜び。

空舟は、ゆっくりず星の道を進んでいきたす。

がくは、小さく息を吞いたした。

  どんな景色が埅っおいるのでしょう。

そんなこずを考えながら、
サヌカス島ぞ続く空を芋䞊げたのでした。

リボルテの街を芋぀める゚トワヌル

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