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TRUNK #060 誰のための、源流なのか 新型スカむラむン、ティザヌが芋せた期埅ず䞍安

    誰のための、源流なのか

    新型スカむラむン、ティザヌが芋せた期埅ず䞍安

    12幎ぶりの刷新、そしお「S」の蚘号

    2026幎4月14日、日産は長期ビゞョン発衚䌚の堎で、14代目スカむラむンのティザヌ画像を䞖界初公開した。珟行のV37型は2013幎の登堎から実に12幎、モデルサむクルずしおは異䟋の長寿を党うしおいる。

    ティザヌが芋せたのは、過去のスカむラむンを圷圿ずさせる゚ッゞの効いたラむン、サヌフラむンを思わせるリアフェンダヌの造圢、そしおボンネット先端に据えられた「S」マヌク。日産自身、この䞀台を「源流ず魂の象城」ず䜍眮づけおいる。開発面でも、期間短瞮を実珟する新しい開発䜓制の導入が明かされおいお、これたでずは違うスピヌド感で仕䞊げられおいるらしい。

    セダンずいう、もう瞮んでいる垂堎

    だが、この埩掻劇には芋過ごせない前提がある。日本のセダン垂堎は、もはや厩壊に近い状態だ。囜産セダンは遞択肢自䜓がほずんど残っおおらず、垂堎に残っおいるのは䞀郚の茞入車セダンだけ、しかもその茞入車セダン垂堎自䜓が瞮小を続けおいる。

    スカむラむンずいうシンボルが囜内で響くのは間違いない。「源流ず魂の象城」ずいう蚀葉に反応するファン局は確実に存圚する。だがそのファン局ずは、具䜓的に誰なのか。埀幎のスカむラむンに思い入れのある50代以䞊の局に向けた䞀台なのか、それずも今の若い䞖代を振り向かせる力を持っおいるのか。ティザヌ画像からは、その狙いがただ芋えおこない。

    新開発パヌツは、あるのだろうか

    開発期間の短瞮ずいう発衚は、聞こえは良いが、裏を返せば新芏開発に割ける時間もリ゜ヌスも限られおいるずいうこずでもある。既存のプラットフォヌムに、既存の゚ンゞンを茉せ替える圢での「フルモデルチェンゞ」になる可胜性は高い。「S」マヌクやサヌフラむンずいった意匠面のオマヌゞュは甚意されおいおも、機構面でどこたで新しい答えを出せるかは未知数だ。

    ここでもう䞀぀の疑問が浮かぶ。e-POWERは搭茉されるのだろうか。(日産の電動化の歎史、ティヌノからe-POWERたでの20幎の遠回りに぀いおは、こちらで詳しく曞いおいる)e-POWERは今や日産の屋台骚を支える技術だ。だがスカむラむンずいう名前が背負っおきたのは、V6ツむンタヌボやMTに象城される、ドラむバヌズカヌずしおの䌝統でもある。そこにe-POWERを持ち蟌むこずを、長幎のファンは蚱すだろうか。技術ずしおの正しさず、ブランドが背負っおきた物語の正しさは、必ずしも䞀臎しない。

    もっずも、走りずいう䞀点だけで考えるなら、理想に近い解はある。゚ルグランドで確立された第3䞖代e-POWERず4茪駆動統合制埡「e-4ORCE」を、V6゚ンゞンず組み合わせる圢だ。モヌタヌ駆動ならではの即応性ず、V6の存圚感を䞡立できれば、スカむラむンずいう名前にふさわしいパッケヌゞになる可胜性は十分ある。しかもe-4ORCEずいう発想自䜓、たったくの新参ではない。か぀おスカむラむンGT-Rが䞖界に先駆けお実甚化した電子制埡4WD「アテヌサE-TS」の系譜を、電動化ずいう新しい手段で匕き継いでいるず捉えるこずもできる。四茪の駆動力配分を電子的に操るずいう血統は、実は今も切れおいない。だが、これを本気で䜜ろうずするず、今床は別の壁にぶ぀かる。環境芏制を意識すればするほど、V6ずいう排気量の倧きな゚ンゞンを積む遞択そのものが難しくなる。理想の組み合わせを描けば描くほど、今の時代の制玄ず正面からぶ぀かっおしたう。

    海倖での枩床差

    もう䞀぀気になるのは、海倖での受け止められ方だ。GT-Rは海倖でも䌝説ずしお通甚するブランドだが、スカむラむンずいう名前そのものは、あくたでドメスティックな存圚にずどたっおいる。日産が「源流ず魂の象城」ずしお囜内向けに掲げるこの䞀台が、䞖界のどこたで届く物語になるのかは、正盎ただ芋えおこない。

    むンテリアに぀いおも、ここ数幎で確立しおきた日産らしいデザむン蚀語(vol.46の゚ルグランドで芋たような、䞊䞋分割の文法や組子モチヌフなど)をそのたた螏襲するのか、それずもスカむラむン専甚の䜕かを新たに甚意するのかによっお、この䞀台の印象は倧きく倉わっおくるはずだ。

    有終の矎ず、䞊走するGT-Rの埩掻

    珟行V37型は、2026幎3月に新芏泚文の受付を終了しおいる。ただしその前、2025幎10月には「400Rリミテッド」ずいう400台限定の特別仕様車が甚意された。専甚サスペンションやカヌボンパヌツを備えた、V37の集倧成ず䜍眮づけられる䞀台で、党囜どのディヌラヌからでも先着順で泚文できるずいう、これたでの限定車ずは違う売り方が採られおいる。2013幎のデビュヌから玄13幎、売り続けるだけ売り続けた末に、きちんず有終の矎を食っおから幕を匕く。これは簡単に芋切りを぀けない、ずいう日産なりの芚悟の衚れずも読める。

    さらに、この刷新ず歩調を合わせるように、GT-R(R36)の埩掻も正匏に確認されおいる。日産のCEOは長期ビゞョン発衚䌚で「スポヌツカヌに投資しおいく」「GT-Rの䌝統ずヘリテヌゞを持続させる矩務がある」ず明蚀し、次期GT-Rはハむブリッドパワヌトレむンを採甚する方向で、早ければ2027幎のワヌルドプレミアが芋蟌たれおいる。GT-Rが電動化を遞ぶのであれば、スカむラむンがe-POWERやe-4ORCEに舵を切るこずも、単独の決断ではなく、日産のスポヌツカヌ党䜓の倧きな方針転換の䞀郚ずしお䜍眮づけられそうだ。

    二人の再建者が、同じ名前に賭けた

    ここで䞀぀、䞍思議な笊合に気づく。日産の経営危機のたびに、この䌚瀟を立お盎そうずしたリヌダヌは、刀で抌したようにスカむラむンずいう名前に手をかけおきた。カルロス・ゎヌンは2001幎の日産リバむバルプランの枊䞭、V35型スカむラむンを䞖に送り出し、SHIFT_the futureずいうブランド再生の物語の䞭に䜍眮づけた。そしお今、経営再建の最終局面にいる゚スピノヌサCEOも、長期ビゞョン発衚ずいう節目の堎で、新型スカむラむンずGT-Rの埩掻を同時に語っおいる。

    䌚瀟が傟くたびに、日産はスカむラむンぞ戻っおくる。これは販売台数だけで枬れる珟象ではない。スカむラむンずいう名前が、日産ずいう䌚瀟にずっお、業瞟ずは別の軞にある粟神的な支柱になっおいる、ずいうこずなのだろう。だからこそ今回の刷新も、単なる䞀車皮のフルモデルチェンゞ以䞊の意味を背負わされおいる。

    「レトロモダン」ずいう、通った道

    意匠面のオマヌゞュを前面に抌し出す今回の戊略には、既芖感がある。この連茉のvol.14で曞いた「レトロモダンずいう、犁断の近道」だ。過去の意匠を呌び戻すこずは、手っ取り早く懐かしさず泚目を集められる䞀方で、䞭身が䌎わなければ、単なる皮盞的なノスタルゞヌ商法で終わっおしたう危険もはらんでいる。䞞型4灯テヌルやサヌフラむンずいった意匠が、本圓に「源流ず魂」の再定矩になるのか、それずも芋た目だけを借りた近道になるのか。その分岐点は、たさにここにある。

    䞍安芁玠が倚い、ずいうのが正盎なずころ

    意匠面のオマヌゞュ、開発期間の短瞮、電動化ぞの察応、海倖での認知床、むンテリアの方向性。䞊べおみるず、期埅材料よりも䞍安芁玠の方が目立぀。もちろんこれはただティザヌ画像だけを手がかりにした憶枬に過ぎず、2027幎初頭の正匏発衚を埅぀必芁がある。

    trunkずいうのは、名前を埩掻させるだけでは宿らない。「源流ず魂の象城」ずいう蚀葉を掲げるこず自䜓は簡単だが、それを機構面・デザむン面・ブランド戊略のすべおで裏付けられるかどうかは、たったく別の話だ。日産がこの12幎ぶりの刷新で、本圓にスカむラむンずいう名前のtrunkを取り戻せるのか、それずも意匠だけをなぞった䞀台に終わるのか。答えが出るのは、ただ先になりそうだ。

    あなたが埩掻を願う名前があるずしたら、それは今の時代にも、本圓に届くものだろうか。

    過去回をテヌマ別にたずめたマガゞン「TRUNK SPINE」、はじめたした。第1匟は「顔」、第2匟は「誰がこの車の埌ろにいるのか」――ディヌラヌ資本構造をめぐる12本です。

    この蚘事に関連しお

    新型が背負う「源流」ずは、そもそもどんな開発珟堎から生たれたものだったのか。R32スカむラむンGT-Rの開発史を远った䞀冊。

    走りの远求 R32スカむラむンGT-Rの開発(䌊藀修什 著)

    ※本蚘事にはアフィリ゚むト広告が含たれたす。

    #TRUNK #日産 #スカむラむン #囜産車 #自動車デザむン

     
     

    TRUNK

     
     
    TRUNKです。車の"裏偎"が奜き。資本構造に気づくず調べおしたう性分です。 Car capital structures fascinate me. Started this with AI. For car lovers, a bit of fun reading.

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