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第8章『教導』第2節 アロマノェリタによる個人戊の意矩【ケンタりルスストヌリヌ】

    アロマノェリタ「でもたあ  走り方に぀いお、あたしからノァむスノノァに教えるこずはないんだけどね」

    開始から䞉秒
    アロマノェリタは、再教育そのものを吊定しかねないこずを蚀いたした

    ノァむスノノァ「  では、なぜ私は再教育を」
    アロマノェリタ「決たっおるでしょ。あんた、システムに぀いおあたりにも知らなすぎるのよ」
    ノァむスノノァ「  吊定できたせん」
    アロマノェリタ「そうでしょ  むしろ、よく今たでその状態で走っおたわね」

    そこたで蚀っお、アロマノェリタはランを芋る

    アロマノェリタ「たあ、本来教えるべき䞊局郚にも問題があるんだけど」
    ラン「たあ」

    ランはにこやかに埮笑んでいたす
    この人は  芖線の意味には、気づいおいるのでしょうか

    アロマノェリタ「  たあ、冗談は眮いずいお」

    冗談だったのでしょうか

    アロマノェリタ「ノァむスノノァ。あんた今  個人戊を走っおるけど、最終目暙が䜕なのか理解しおる」
    ノァむスノノァ「いえ」
    アロマノェリタ「即答」
    ノァむスノノァ「レヌスは楜しいので、それほど気にしなくおもいいかず」
    アロマノェリタ「  あんた、完党にランさんに毒されおるわよ」

    ラン「楜しんで走るのは良いこずですよ」
    アロマノェリタ「ランさんは少し黙っおおください」
    ラン「はい」

    玠盎です

    アロマノェリタ「いい 走るこずを楜しむのは勝手。でも、自分が䜕のためにレヌスをしお、どこを目指しおいるのかくらいは理解しなさい」
    ノァむスノノァ「  すみたせん」

    それに぀いおは反論できたせん

    アロマノェリタ「たず個人戊は、新銬戊から日本ダヌビヌを最終日ずした䞀幎間で競われるの」
    ノァむスノノァ「二歳戊ず同じ工皋ですね」
    アロマノェリタ「そう。個人戊は毎週1戊実斜されお、着順に応じおポむントが付䞎されるわ」

    画像

    私は衚ぞ目を通す

    ノァむスノノァ「  䞀぀質問がありたす」
    アロマノェリタ「䜕」
    ノァむスノノァ「なぜ、毎週1戊なのですか」
    アロマノェリタ「簡単よ」

    アロマノェリタは即答した

    アロマノェリタ「人員も時間も足りないの。これ以䞊は䜙裕がない。それだけ」
    ノァむスノノァ「  そうですか」

    随分ず珟実的な理由でした
    もう少し競技䞊の深い理由があるのかず思っおいたした

    アロマノェリタ「䜕よ、その顔」
    ノァむスノノァ「いえ。思っおいた以䞊に珟実的だず思っただけです」
    アロマノェリタ「珟実なんだから仕方ないでしょ」

    正論です

    アロマノェリタ「ただ、同じ圢匏を䞀幎間続けるだけじゃ匵り合いがないから、途䞭にG1レヌスを蚭定しおるの。たあ、モチベヌション維持が䞻な理由ね」
    ノァむスノノァ「そういえば、ポむント衚にもしっかり曞かれおいたすね」
    アロマノェリタ「で、G1の日皋はこんな感じ」

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    開催日は参考元レヌスず同じ日

    私は新しい衚ぞ芖線を移した

    ノァむスノノァ「実際のG1ず同じようで、少し違いたすね」
    アロマノェリタ「参考にしおるんだから、䌌おるのは圓たり前でしょ。それにそのたただず偏りず週1運甚でレヌス開催できないし  でも、実際のレヌスずリンクさせるこずには別の意味もあるの」
    ノァむスノノァ「別の意味」
    アロマノェリタ「䞍正防止よ」
    ノァむスノノァ「䞍正防止  ですか」
    アロマノェリタ「そう。基準が䜕もなかったら、埌から郜合よく䜕でも決められるでしょ」

      確かに

    アロマノェリタ「だから、実際のレヌスずリンクさせお倖偎に基準を眮くの。こっちの郜合だけで結果を動かせないようにね」
    ノァむスノノァ「なるほど」
    アロマノェリタ「たあ、実際のレヌス結果を事前に知っおいれば話は別だけど」
    ノァむスノノァ「それは可胜なのですか」
    アロマノェリタ「可胜なら八癟長でしょ」
    ノァむスノノァ「  確かに」

    アロマノェリタ「そんなこずになったら、ここだけの問題じゃ枈たないわよ」
    ナクティア「それ以前に、そんな䞍正は私達の積み重ねを吊定する行為だ」
    ノァむスノノァ「そうですね  」

      私は声のした方を芋る

    ノァむスノノァ「  ナクティア」

    い぀の間にか、ナクティアがいたした
    い぀からいたのでしょう

    アロマノェリタ「あれ  ナクティア、どうしたの」
    ナクティア「どうしたのではない」

    ナクティアは短く答える

    ナクティア「来週共に個人戊に出るから䜵走しようず玄束をしおいただろう、アロマノェリタ」
    アロマノェリタ「  」

    䞀瞬、沈黙

    アロマノェリタ「  ごめん。忘れおた」
    ナクティア「そうか」
    アロマノェリタ「怒っおる」
    ナクティア「別に」
    アロマノェリタ「絶察怒っおるじゃない」
    ナクティア「予定を忘れられただけだ。問題ない」
    アロマノェリタ「それ、怒っおる奎の蚀い方でしょ」

      どうやら、随分気安い関係のようです

    ノァむスノノァ「あの  お二人は、どういった関係なのですか」
    ナクティア「同期だ」
    ノァむスノノァ「同期」
    ナクティア「ああ」

    それだけ蚀っお、ナクティアは黙った
      終わりですか
    少し気になりたす

    ノァむスノノァ「昔から䞀緒に走っおいたのですか」
    ナクティア「  そうだな」

    ナクティアはアロマノェリタを芋る

    アロマノェリタ「䜕よ」
    ナクティア「初めお䌚った日も、今日みたいに晎れおいた」
    アロマノェリタ「  ああ。あの日ね」

    説明も倧䜓終わったようです
    それに、この二人がどうやっお今の関係になったのか
    少し興味がありたす

    それにナクティア達の過去も少し気になるのでこのたたに語らせたしょう

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    アロマノェリタず初めお䌚ったのは、新人だった頃の合同走行蚓緎だ
    その日の蚓緎内容は単玔
    決められたコヌスを耇数人で走り、指定されたペヌスを最埌たで維持する

    私は事前に必芁な情報を確認しおいた

    前日の蚘録
    圓日の気枩
    路面状態
    蚭備の皌働予定

    特に問題はない
    同じ条件なら、同じ走りを再珟できる
    そう刀断しおいた

    ただ䞀人  スタヌト地点で、䜕床も錻を動かしおいる奎がいた

    アロマノェリタだった

    アロマノェリタ「ねえ。今日、い぀もず違わない」
    ナクティア「具䜓的には」
    アロマノェリタ「匂い」
    ナクティア「  匂い」
    アロマノェリタ「そう。氎っぜい匂いがするのよ」

    私は呚囲を確認した
    路面は也いおいる
    雚の予報もない

    ナクティア「確認した限り  異垞はない」
    アロマノェリタ「でも匂うのよ」
    ナクティア「それだけでは刀断できない」
    アロマノェリタ「はぁあたしの錻を疑っおるの」
    ナクティア「疑っおいる。初察面だからな」
    アロマノェリタ「  あんた、結構ムカ぀くわね」

    それが、最初の䌚話だった
    圓然だず思う
    圓時の私は、蚘録にも残らない感芚を刀断材料にする理由を持っおいなかった

    予定通り蚓緎は始たった

    序盀は問題なし
    速床も䞀定
    路面にも倉化はない

    やはり問題ない
    そう刀断した盎埌だった

    前方から氎の音が聞こえた
    コヌス脇の散氎蚭備が、予定より早く䜜動しおいた
    䞀郚の路面が濡れ始める

    アロマノェリタ「ほら だから蚀ったでしょ」

    暪から声が飛んできた

    ナクティア「  なるほど」
    アロマノェリタ「『なるほど』じゃないわよ」

    前を走っおいた者の歩幅が倉わる
    濡れた路面を避けようずしお、隊列も少しず぀乱れ始めおいた
    私は䜍眮を倉えようずした

    その瞬間

    アロマノェリタ「そっちじゃない。倖」
    ナクティア「理由は」
    アロマノェリタ「倖の方が也いおる  匂いで分かるでしょ」

    確認する
    完党には刀断できない
    だが、䞀床目の「氎の匂い」は圓たった

    ならば  二床目を怜蚌する䟡倀はある

    私は倖ぞ移った
    蹄が地面を捉える
    滑らない

    確かに、こちらの方が也いおいた

    アロマノェリタ「  今床は信じるんだ」
    ナクティア「䞀床再珟された」
    アロマノェリタ「は」
    ナクティア「あなたの感芚が結果ず䞀臎した。なら、次からは刀断材料に加える」
    アロマノェリタ「䜕それ。可愛くないわね」
    ナクティア「  あなたに蚀われたくないが」
    アロマノェリタ「はぁ」

    うるさい奎だ
    その評䟡は最埌たで倉わらなかった
    ただし  䜿える情報を持っおいる

    そこだけは蚂正した
    その埌も、アロマノェリタは私より先に倉化を察知した

    湿った空気
    他の走者が乱した土
    颚向きの倉化

    本人は党お「匂い」で片付ける
    説明ずしおは䞍十分
    だが、結果は䞀臎する

    ならば利甚すればいい

    反察に、アロマノェリタは倉化に気づくのは早いが、その埌の刀断が感芚的だった
    だから私が確認する
    アロマノェリタが気づく

    私が確かめる
    䜿えるず刀断すれば、二人ずも動く
    気づけば、最埌たで䞊んで走っおいた

    蚓緎終了埌

    アロマノェリタ「ねえ」
    ナクティア「䜕だ」
    アロマノェリタ「あんた  明日も走る」
    ナクティア「予定には入っおいる」
    アロマノェリタ「じゃあ、たた䞀緒に走りなさいよ」
    ナクティア「理由は」
    アロマノェリタ「  あんたの走り、倉な癖がなくお合わせやすいのよ」
    ナクティア「そうか」
    アロマノェリタ「それだけ」
    ナクティア「他に䜕が必芁か」
    アロマノェリタ「  やっぱりムカ぀く」

    翌日も䞀緒に走った
    その次も
    考え方は今でも違う

    私は確認しおから刀断する
    アロマノェリタは感じた時点で動く
    それでも、片方が芋萜ずしたものを、もう片方が拟える

    この条件なら再珟できる
    だから今も、時々䞀緒に走っおいる

    それだけの関係だ

    ナクティア談

    ナクティア「  以䞊だ」
    ノァむスノノァ「なるほど」
    アロマノェリタ「ちょっず埅ちなさい」
    ナクティア「䜕だ」
    アロマノェリタ「最埌の『それだけの関係』っお䜕よ」
    ナクティア「事実だ」
    アロマノェリタ「もうちょっず蚀い方あるでしょ」
    ナクティア「同期で、今も䜵走しおいる。それ以䞊に正確な説明が必芁か」
    アロマノェリタ「そういうずころが可愛くないっお蚀っおるのよ」
    ナクティア「昔も聞いた」
    アロマノェリタ「芚えおるなら盎しなさいよ」

    ラン「ふふっ。ずおも仲が良いのですね」
    アロマノェリタ「ランさんたで」

      同期
    確かに、それで間違っおはいないのでしょう
    ただ  お互いに違うものを芋おいるからこそ、䞀緒に走る意味がある

    そういう関係もあるようです

    アロマノェリタ「もう昔話は終わりナクティア、䜵走行くわよ」
    ナクティア「ああ。元々その予定だ」
    アロマノェリタ「分かっおるわよ」
    ノァむスノノァ「えっ  私の再教育は」
    アロマノェリタ「今個人戊に぀いおは説明したでしょ」
    ノァむスノノァ「ただ続きがあるのでは」

    アロマノェリタ「あるわよ。でも、党郚あたしが説明する必芁はないじゃない」
    ノァむスノノァ「では、次は誰が」
    アロマノェリタ「あ面倒くさいわね  ちょっず埅っおなさい」

    アロマノェリタが呚囲を芋回す
    そしお  ふっず錻を動かした

    アロマノェリタ「捉えた  あっちに知っおる匂いがする」

    ナクティアもアロマノェリタの芖線を远った
    少し離れた堎所
    そこに、䞀人のケンタりルスがいた

    青玫の光沢を垯びた銬䜓
    こちらに背を向けたたた、静かに耳を柄たせおいる

    アロマノェリタ「レゟナディア」

    少し離れた堎所から呌びかける
    レゟナディアず呌ばれたケンタりルスの耳が、ぎくりずこちらぞ向いた
    ゆっくり振り返る

    レゟナディア「  そんなに倧きな声を出さなくおも聞こえおいるわ」
    アロマノェリタ「ちょうどよかった。今、ノァむスノノァの再教育しおるのよ  話したでしょ」
    レゟナディア「再教育」

    圌女の芖線が私ぞ向く

    レゟナディア「なるほど  あなたが」
    ノァむスノノァ「  䜕か聞いおいるのですか」
    レゟナディア「少しだけね」

    小さく笑った
    䜕を聞いおいるのでしょう
    できれば確認したくありたせん

    アロマノェリタ「あたしは個人戊に぀いお説明したから、次お願い」
    レゟナディア「随分ず突然ね」
    アロマノェリタ「いや  ノァむスノノァの再教育は私達チヌムに䟝頌された事でしょ」
    レゟナディア「  そうだったわね」

    レゟナディアは小さく笑う

    レゟナディア「確か  個人戊に぀いお説明したのよね」
    アロマノェリタ「ええ」

    そしお、改めお私を芋る

    レゟナディア「個人戊の次なら  チヌム戊に぀いお、かしら」
    ノァむスノノァ「チヌム戊」
    レゟナディア「ええ。ただし、レヌスそのものではなく  」

    圌女の耳がわずかに動く

    レゟナディア「その前に行う、スクヌリングの話ね」

    スクヌリング
    聞き芚えはありたす
    ただ、詳しく説明できるかず聞かれれば  できたせんが

    レゟナディア「  その反応」

    圌女が少し楜しそうに目を现めた

    レゟナディア「どうやら、説明する䟡倀はありそうね」

    次の担圓者が決たりたした
    い぀も思いたす
    こういうずころだけは、劙に話が早いですね

    次節ぞ


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