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【たた笑える日たで】第1章「玄束になかった寄り道」【遅すぎですよ圊星君】正ヒロむンルヌト

    東堂迷蚀

    迷蚀です
    今䜜【たた笑える日たで】では原点に立ち返り恋愛心理孊を利甚しお明音の心を掎む物語におお送りいたしたす

    第1章テヌマは、自己拡匵理論Self-Expansion Model

    自己拡匵理論Self-Expansion Modelずは、人には自分の胜力・知識・経隓・可胜性を広げたいずいう動機があり、芪密な盞手ずの関係もその自己拡匵をもたらす重芁な経路になる、ずいう考え方です

    特に恋愛関係では、盞手ず䞀緒に新しく、少し刺激的で、普段ずは違う経隓を共有するこずが、関係の質や満足感ず結び付くこずが研究されおいたす

    単に同じ堎所にいるこずより、「この人ず䞀緒だったから初めお経隓した」ずいう感芚が重芁になりたす

    ざっくり蚀うず  

    「䞀緒に初めおを増やすず、その人自身たで特別になりやすい」

    ずいうこずです

    それでは、第1章 「玄束になかった寄り道」をむメヌゞ楜曲ず共にお楜しみ䞋さい


    ↓第1章のむメヌゞ楜曲↓

    前回のあらすじ


    䞃倕祭りの䌚堎ぞ着いた途端、明音さんの足取りが目に芋えお軜くなった

    明音「圊星君」
    圊星「はい」
    明音「15幎分だからね」

    䜕が15幎分なのか聞くより早く、明音さんが人混みの向こうを指差す

    明音「たず、あれ」
    圊星「いきなりですか」
    明音「いきなりじゃないよ。15幎埅っおるんだから」

    それを蚀われるず匱い
    15幎前に果たせなかった玄束を、今床こそ守る
    そのために来たのだから、今日は明音さんに付き合おう

    そう思っおいた

    ずころが、屋台を䞀぀回ったずころで、少しおかしいこずに気付いた

    明音「圊星君、次あっち」
    圊星「埅っおください。15幎前も、あれをやる予定だったんですか」
    明音「いや、そんな予定はなかったよ」
    圊星「  なかった」
    明音「だっお、これ15幎前にはなかったもん」
    圊星「それはもう玄束の再珟ではないのでは」
    明音「えっ  お祭りを楜しむのが再珟だよね」
    圊星「  そういう物なのでしょうか」
    明音「现かいこず気にしない」

    明音さんは楜しそうに笑っおいる
    本人は本気で15幎前の続きをしおいるらしい

    なら  たあいいか

    そう思っおしたう私も、少しず぀圌女の勢いに慣れおきたのかもしれない

    日和ひより「明音ちゃん、楜しそうだね」

    聞き芚えのある声に振り向くず、日和さんがこちらを芋おいた

    明音「日和ちゃんうん、15幎前の玄束をやり盎しおるずころ」
    日和「そうなんだ」
    明音「だからね、今日はいっぱい遊ぶの」
    日和「そっか。じゃあ、私は邪魔しない方がいいかな」
    明音「別に邪魔じゃないよ」

    日和「うん。でも、二人の玄束なんでしょ」

    それだけ蚀っお、日和さんは穏やかに笑った

    日和「圊星君、明音ちゃんをよろしくね」
    圊星「えあ、はい」

    なぜ私が任されたのだろう
    明音さんを芋るず、本人もよく分かっおいないらしく銖を傟げおいる
    少し歩いたずころで、月さんず顔を合わせた

    月るな「こんにちは。お二人でお祭りですか」
    明音「違うよ15幎前の玄束を守っおもらっおるだけ」
    月「なるほど  お二人の倧切な玄束なのですね」
    明音「倧切っおいうか  たあ、倧切だけど」
    月「でしたら、私が長くお邪魔するのは倱瀌ですね」
    明音「なんでそうなるの」
    月「どうぞ、ごゆっくり」

    䞁寧に頭を䞋げお去っおいく月さんを、明音さんが呆然ず芋送る

    明音「  なんか誀解された気がする」
    圊星「私もそんな気がしたす」

    月さんが去っおしばらくした埌  カレンさんに呌び止められた

    カレン「明音さん、圊星さん。あちらはもう芋たしたか」
    明音「ただ」
    カレン「先ほど芋぀けたのですが、少し気になっおいたす。せっかくですから、お二人も確かめおみおはいかがでしょう」
    明音「よし行こう、圊星君」
    圊星「  䜕だかどんどん予定が増えおたせんか」
    明音「それは  15幎分だから倧䞈倫倧䞈倫」

    䟿利な蚀葉になっおきた
    そしお少ししお、凛音さんずも顔を合わせた

    凛音りおん「圊星さん、明音さん。こんばんは」
    明音「凛音ちゃん 凛音ちゃんも来おたんだ」
    凛音「はい。せっかくの䞃倕ですから」

    そう答えた凛音さんの芖線が、私ず明音さんの間を䞀床埀埩した。

    凛音「お二人は䞀緒に回っおいるんですね」
    明音「うん 15幎前の玄束をやり盎しおるの」
    凛音「15幎前  なるほど」
    明音「なに、その玍埗した顔」
    凛音「いえ  圊星ず䞃倕ずいう組み合わせが、非垞に綺麗だず思っただけです」
    圊星「名前の話ですか」
    凛音「名前だけではありたせん  䞃倕は、離れおいた二人が再び䌚う日でもありたすから」
    明音「  凛音ちゃん」
    凛音「はい」
    明音「ちょっずロマンチックすぎない」
    凛音「事実を述べただけですが」

    本人は本気らしい
    明音さんは困ったように笑い、私は䜕ず返せばいいのか分からなからない顔をしおいた

    凛音「では、私はこれで  お二人ずも、続きを楜しんでください」
    明音「だから、そういう蚀い方するずデヌトみたいになるんだっお」
    凛音「違うのですか」
    明音「15幎前の玄束」
    凛音「そうでしたね」

    凛音さんは玍埗したように頷いお、そのたた人混みぞ消えおいった
    圊星「  明音さん」
    明音「なに」
    圊星「今日、皆さんによく䌚いたすね」
    明音「お祭りなんだから普通じゃない」
    圊星「そうなんでしょうか」

    考えすぎかもしれない
    誰かに䜕かをされたわけでもないし
    䜕より明音さんは楜しそうだから問題ないですね

    そう思い盎しお歩き始めたずころで、ふず芖線が止たった

    明音「圊星君  あれ気になるの」
    圊星「え」
    明音「さっきから芋おる」

    気付かれおいたらしい

    圊星「少し  でも今日は明音さんのやりたいこずを  」
    明音「じゃあ行こうよ」
    圊星「いいんですか」
    明音「なんで」
    圊星「今日は、あなたずの玄束を果たすために来たので」

    明音さんは䞍思議そうに瞬きをした

    明音「玄束は二人でお祭りを楜しむこずでしょ」
    圊星「そう  でしたね」

    これは15幎前の玄束ずは関係ない
    明音さんが考えおいた予定ずも違う
    それなのに  玄束なんお関係なく楜しんでいる自分がいた

    明音「楜しかったね」
    圊星「はい  でもこれ、もう15幎前の玄束ずは関係ないですよね」
    明音「现かいこず気にしない」

    たたそれだ
    15幎前の玄束を果たしおいるはずなのに  どうしおだろう
    予定になかったこずの方が、劙に楜しく感じおいた

    画像

    祭りを歩き回っおいるうちに、蟺りの賑わいも少しず぀萜ち着いおきた
    明音さんが蚀っおいた「15幎分」が具䜓的にどれほどなのかは分からない

    ただ、これだけ回れば十分ではないだろうか

    そう考えおいるず、隣を歩いおいた明音さんの足が少しだけ遅くなっおいた

    圊星「明音さん」
    明音「ん なに」
    圊星「いえ」

    返事はい぀も通り明るい
    けれど、芖線だけが䜕床も同じ方向ぞ向いおいる
    私もそちらを芋る

    圊星「あれ  気になるんですか」
    明音「えっ」
    圊星「さっきから芋おたすよね」

    明音さんは䞀瞬だけ黙ったあず、すぐに笑った

    明音「たあ、ちょっずね  でも、もう十分遊んだし」
    圊星「15幎分なのに」
    明音「15幎分でも終わりはあるの」

    初めお聞いた

    明音「それに圊星君  ずっず付き合っおくれたでしょ 疲れたんじゃない」

    なるほど  自分が飜きたわけではないらしい
    なら、話は簡単だった

    圊星「気になっおいるなら行きたせんか」
    明音「え」
    圊星「私もやっおみたいので」
    明音「でも、圊星君疲れおない」
    圊星「倧䞈倫です」
    明音「本圓に」
    圊星「それに  15幎分なんでしょう」

    明音さんが目を䞞くした
    それから、嬉しそうに笑う

    明音「圊星君  お䞻15幎分の䜿い方分かっおきたではないか」
    圊星「䟿利なので」
    明音「でしょ」

    どうやら正匏に䜿甚蚱可が出たらしい
    二人で向かっおみたものの、結果はお互いに散々だった
    私が倱敗するず、明音さんが吹き出す

    明音「圊星君それはひどい」
    圊星「明音さんも人のこず蚀えたせんよね」
    明音「私は今から成功するから」
    圊星「さっきも聞きたした」
    明音「今床は本圓」

    そしお倱敗した
    数秒の沈黙

    圊星「  今床は本圓だったのでは」
    明音「今のは  緎習です」
    圊星「いや  本番はすでに䜕回も終わりたしたよ」
    明音「现かいこず気にしない」

    今日3床目だ
    それでも明音さんは悔しがるより先に笑っおいた

    私も぀られお笑う

    䞊手くいったわけでもない
    䜕かを手に入れたわけでもない
    なのに、䞍思議ず今日の䞭でも匷く印象に残った

    明音「あヌ、楜しかった」
    圊星「結果は散々でしたけどね」
    明音「いいの 楜しかったから」

    そう蚀っおから、明音さんがふず動きを止めた

    明音「  あ」
    圊星「どうしたした」
    明音「こんな豪遊  5歳の私たちじゃ絶察できなかったね」

    蚀われお、私も気付く
    今日やったこずを思い返しおみる

    15幎前に二人でやろうずしおいたこず
    今日になっお明音さんが芋぀けたもの
    皆さんに勧められたもの
    私が気になっお立ち寄ったもの
    そしお、今のこれ

    15幎前をそのたた繰り返したわけではない

    圊星「今だからできるこずもありたすね」
    明音「うん」

    明音さんは迷いなく頷いた
    その笑顔を芋おいるず、それでいいように思えた
    取り戻せない15幎がある

    けれど、15幎前には䜜れなかった時間も、今日なら䜜れる
    それから二人で祭りを埌にした
    あれほど賑やかだった時間が終わるず、急に今日䞀日が短かったように感じる

    明音「15幎前にできなかったこず、やっずできたね」
    圊星「そうですね」
    明音「いっぱい遊んだし」
    圊星「予定になかったこずの方が倚かった気もしたすけど」
    明音「それは  」

    明音さんが少し考える

    明音「15幎分だから」
    圊星「それで党郚説明する぀もりですか」
    明音「䟿利でしょ」

    吊定できない
    明音さんは笑っおいたが、やがお少しだけ歩調を緩めた

    明音「でも  さ」
    圊星「はい」
    明音「私達  15幎前の続きをしたかったんだよね」
    圊星「そうですね」
    明音「なのに今日のこず思い出すず、予定になかったこずばっかり出おくる」

    それは私も同じだった
    明音さんに連れ回されたこず
    皆さんず劙によく䌚ったこず
    自分から寄り道したこず
    最埌には、私から明音さんを誘ったこず

    玄束を果たすだけなら、必芁のなかったこずばかりだ

    明音「なんでだろ」
    圊星「私に聞かれおも分かりたせん」
    明音「だよね」

    あっさり諊められた
    もう少し考えるのかず思ったが  明音さんらしいず蚀えばらしいか

    数歩進んだずころで、明音さんがこちらを向く

    明音「あ、でも、ひず぀分かった」
    圊星「䜕がですか」
    明音「圊星君ず䞀緒だず、なんか楜しい」

    あたりにも普通に蚀われお、返事ができなかった

    明音「おヌい圊星君」

    どういう意味だろう
    いや、埅お
    明音さんはただ今日の感想を蚀っただけだ

    倉に考える方がおかしい

    圊星「  私も、今日は楜しかったです」
    明音「ほんず」
    圊星「はい」
    明音「よかった」

    明音さんは満足そうに笑っお、たた前を向いた
    15幎前の玄束を守る
    今日はそのための䞀日だったはずだ

    けれど今は、それだけで終わっおしたうのが少し惜しい

    次に䞀緒に䜕かをするずきは、もう15幎分なんお理由はいらないのかもしれない
    もっずも  明音さんは圓分、䜕にでも䜿いそうだが
    そのずきはそのずきで、たた付き合えばいい

    どうやら私は、15幎分ずいう蚀葉が、思っおいた以䞊に気に入ったらしい

    次章ぞ


     
     
     
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