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人間にも「しゅむ時間」がいるのかもしれない

わが家では、週に何度か朝食用の食パンを焼いています。

以前はホームベーカリーにお任せだったのですが、壊れてしまったのをきっかけに、ハンドミキサーを新調し、付属のニーダーを使って生地をこねるようになりました。

最初は思ったようなもっちり感が出なくて、こねる時間長くしたりしてみてたんです。でも、なかなか思ったようにはならず…でした。


そんな中で知ったのが、ずっとこね続けるのではなく、途中で生地を休ませる方法でした。

思い返せば…
確かにホームベーカリー、こねて休んでを繰り返してる!!

試行錯誤の結果、今は、2分30秒こねる→5分休ませる→もう一度、2分30秒こねる→そして、また5分休ませる。そこから最後だけ、少し手でこねてから一次発酵させるのが、一番しっくりする形になってます。


最初は、「パンを上手に作るには、しっかりこねなくちゃ」と思っていました。だからこねる時間を増やす方向ばかりを考えてたんです。


でも、調べてみると、どうやら手を動かしている時間だけが、パン作りではないらしい。

休ませている間に、小麦粉と水分がなじんで、生地の状態も少しずつ変わっていくというのです。


そう、手を止める時間も、パン作りには必要だったんです。

何もしていないように見える5分も、ちゃんと「パンを作っている途中」なんですよね。


なんて考えていると、ふとこれって煮物みたいだなと思いました。

煮物も、ずっと火にかけつづけているときよりも、最後火を止めて、しばらく置いてからのほうがおいしい。

味が「しゅむ」からです。


あれ。
……「しゅむ」って、全国で通じるんでしたっけ?(笑)

父が転勤族だったので、私は、いろいろな土地の言葉が自分の中で混ざっていて、ときどき何が方言なのかわからなくなります(しかも、全部ごちゃまぜだから、どこの言葉も純粋に話せません(笑))。


「しゅむ」は、味が染み込むこと。
私は、この言葉がなんだか好きなんです。

パンの話なら「なじむ」でもいいのでしょうが、この言葉を出したら、今日はあえて「しゅむ」を使いたくなりました(笑)。

パンも、煮物も、手を止めている間に、少しずつなじんでいく。


もしかしたら、人間だって
そんな「しゅむ時間」がいるのかもしれません。


今日あったこと。

誰かと話したこと。

考えたこと。

心が動いたこと。


何かあったら、すぐに答えを出したくなったり、次へ進みたくなったりするけれど、すぐにはよくわからないこともあります。

そんなときは、無理に答えを出さず、しばらく置いておく。


何もしていないように見える時間の中で、経験したことや感じたことが、少しずつ自分の中になじんでいく。

そんな時間も必要なのかもしれません。


今日は朝から一日バタバタと動き、夕食後にはちょっとダウンしてました。

「予定してたことはできなかったな」と思いかけたけれど、

いやいや。

ただいま、しゅみ中。

そういうことにしておこうと思います(笑)。


パン生地を休ませるように。

煮物の味がしゅむのを待つように。


人間にも、何かが自分の中になじむまで、ただ置いておく時間があってもいい。

うん。
今夜はもう少し、しゅませておくことにします。



今日も最後まで読んでくださり、ありがとうございました。

あなたの今日にも、小さな発見がありますように。


また、景色の中で。


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