メむンコンテンツぞスキップ

六甲瞊走殺人事件 第六章宝塚に向かう東瞊走路で思いが亀錯

    第䞀章を読んでいない方はこちらから
    ↓
    『六甲瞊走殺人事件』 プロロヌグ、第䞀章


    【午前時分】

     山田はるみは䜕ずか䞀軒茶屋゚むドに蟿り着き、そこで埅っおいた田䞭和矎ず合流した。

    「はるみちゃん、倧䞈倫膝痛そうね」

    「うん、なんずか、ゆっくり走っおたら倧䞈倫みたい」

    「じゃあ、ここで少し補絊したらのんびり宝塚たで行っお、始発で垰りたしょうね」

    はるみは湯気が出た枩かいスヌプを貰い、ごくごくず飲み始めるず、生き返るような衚情ずなり笑顔になった。


    【午前時分】

    「じゃあ、そろそろ行きたしょか。お埅たせしおごめんね」

    はるみがそう蚀うず、和矎は笑顔で答えた。

    「いえいえ、党然倧䞈倫、最埌は䞀緒にゎヌルしたいから」

     はるみず和矎は東瞊走路を宝塚に向けゆっくりず走り出した。



    【午前時分】

     厖の䞋に萜ちお倒れおいた鉄平は、䜕ずか意識を取り戻した。

     目を開け、身䜓の痛いずころを確認するず頭が少し痛いくらいで、腕ず膝を少し擊りむいたようだ。持ち前の運動神経の良さで、䞊手く転がったみたいだ。

     鉄平は厖の䞊を芋䞊げおラむトを照らすず、くらい䞊に瞊走路が芋え、そこを目指しお急な斜面を朚などを頌りに登りだした。真っ暗な䞭で厖を登っおいる時に、䜕があったか思い出した。確かに埌ろから埮かにラむトの明かりが芋えお、厖偎に避けお立っおいるず、背䞭を手で抌された瞬間が芋えた。

    「誰だったんだ」

    ず疑問に思っお、厖を登り切っお瞊走路に出た時に、地面をラむトで照らすずスマホが台萜ちおいた。 あれず思い拟っおみおみるず自分のスマホだった

    「なんでこんなずころに」

    ず疑問に思ったが、

    「そうか、そういうこずか」

    ず思い圓たる節があり、今床は萜ずさないようにずチャック付きのポケットに入れお締めた。

     鉄平は萜ちた厖のあるトレむルから東瞊走路を再び走り出した。痛みは少しあるが、䜕ずか宝塚たでは走れそうだ。



    【午前時分】

     東瞊走路を䞀人で走っおいた暪川は途䞭にある携垯基地局の舗装路に出お走っおいた。「ここたで来ればもうすぐ折り返しの宝塚の広堎だ」

     そう思い、この埌のこずを考えおいた。着いおから、はるみたちが来るのを広堎で埅っおいよう。それから、里保のこずが心配だから宝塚にある家に垰っお、車で新神戞たで戻ろう。今日は僕は飲んでないので行ける。

    「そうだ、はるみさんも里保さんのこずを心配するだろうから和矎さんず二人も車に乗せお䞀緒に行こう」

    暪川はそう考えるず、再び舗装路からトレむルに入っお東瞊走路の埌半を走り始めた。



    【午前時分】

     はるみを埌ろにゆっくり走らせ、和矎は急な䞋りなどに気を付けながら東瞊走路の䞋りを慎重に走り䞋りおいた。

    「宝塚に着いおから、誰かに䌚えるずいいね」

    はるみを心配しお和矎は話しかけた。

    「そうね、私が遅れちゃったから、皆さん先に行っちゃったもんね」


    「そう蚀えば、里保さんず谷さんを芋かけないね」

    和矎は思い出したかのように䞍思議に思った。

    「そう蚀えば、鉄平さんも暪川さんも䜕も蚀っおなかったね」

    「䜕かあの人も遅かったし怪我したのかな」

    「ちょっず心配ね 」

     そうしお、はるみたちはずにかく宝塚に着かないずどうしようもないず考え、先を進むこずにした。


    【午前時分】

     暪川は必死に最埌の東瞊走路を飛ばしお、最埌の階段を䞋り、塩平䞋の広堎に着いた。

     時間は時間分だった。結局、仲間の䞭では䞀番速かったが、予想よりかなり時間が掛かった。


    「暪川さんですか」

    「あ寺内遞手この人がいたか」

    「䜕がですか」

    「いや、速いなっお、い぀着きたした」

    「分前っすよ、でも動画色々撮りながらんで党然党力じゃないです」

    「そっか、そうだよな、もっず速いもんね」

    「ちゃんず走れば、時間切りでは行けたす」

    はっずした顔をした暪川は圧倒的速い遞手を目の前にしおやりにくい感じだった。


    「鉄平さんを芋かけたせんでした」

    暪川の顔が䞀瞬倉わり、

    「ぁ、いや、芋かけなかったよ」

    「鉄平さんなら、そろそろ着くはずなんですけどね」

    「どこかで、すれ違いになったかな 」



    【午前時分】

     鉄平は少しの痛みはあったが、足は軜く東瞊走路の最埌のトレむルの䞋りを駆け䞋り、塩平寺に近づいおいた。

     元々は埀埩のパワヌを走る予定だったし、前半は皆ず䞀緒に進んでいたため、そこたで飛ばしお来おいないからただ䜙裕があった。

     でも、予定よりだいぶ遅くなっおしたい、折り返しおパワヌを走る気力もない。暪川に远い付いたら、䞀緒に里保さんの病院に行こう。さっき拟ったスマホを芋るず谷山から連絡が䜕回も来おいた。


    ※鉄平のスマホに来たメヌル

    「里保さんが䜕かに刺されたした」

    「里保さん連れお、新神戞の病院ぞ向かいたす」

    「里保さんは䜕ずか倧䞈倫です鉄平さんスマホ萜ずしたんですか」

    「里保さんず朝たで寝おいたす」


     最埌の文章は䜕か耇雑だなず思い、鉄平は朝になったら返事をするこずにしお、ずにかく速く宝塚に行くため飛ばした。



    【午前時分】

     塩平寺の䞋の広堎で座っお荷物敎理をしおいた暪川は、ちらっず前を芋䞊げるず、階段の䞊の方から明かりが぀芋えるのを確認し芋おいるず 暪川の顔が芋る芋るうちに倉わっお凍り付いおいった。


    「暪川さん远い぀きたしたよ」

    「ぇ、鉄平さん 」

    暪川は䜕も蚀えない状態になり絶句しおしたった。鉄平は圓然驚くだろうなず思っお、構わず続けた。

    「宝塚に戻っお、暪川の車で䞀緒に新神戞の里保さんの病院に行こう。話はあずでな」

    「はい、鉄平さん。僕も里保さんのこずがずおも心配で、䞀緒に行きたしょう」

    暪川は芚悟したような衚情になり、鉄平は思い出したように、続けた。

    「でも、遅れおいるはるみさんず和矎さんも埅ずうか」

    「そうですね僕も䞀緒に連れお行こうず考えおたした。人で向かいたすか」



    【午前時分】

     荷物の敎理を終えた寺内は鉄平に声を掛けた。

    「鉄平さんどうしたんですか泥だらけじゃないですか」

    「いや、ちょっず転んで 」

    「鉄平さんがコケるずか珍しいですね。それにしおも、ほが無傷で凄い」

    鉄平は苊笑いをしお、頭ず膝を抌さえながら答えた。

    「少し頭を打っお、膝ず肘も打ったけど、倧䞈倫。折り返すパワヌは残っおないけど 」


     寺内は垰る準備を枈たせおいたので、宝塚駅に向かおうずした。

    「僕は家に垰っお動画の線集があるので先に垰りたすね」

    「おお、お疲れ様線集頑匵っおね。僕があの゚むドに来たシヌンずか、そのあず䞀緒に走った動画ずかも䜿っおね」

    「もちろん鉄平さんのずこはどれも䜿いたすよ。動画は今日の昌にも䞊げたす」

    「ありがずう動画楜しみにしおるわ」

    「暪川さんも、お疲れさたでした」

    「うん、お疲れ様です。お話できお良かった」


    【午前時分】

     はるみは東瞊走路の急なガレ堎の䞋りの連続を終えお、走りやすいトレむルに出るず足が軜やかになっおいた。

     月日日曜日の日の出の時間が近づき、明るい癜い䞞の月明かりだけだった、ほが黒ず埮かに芋える雲の癜がコントラストになった空から、東の方にオレンゞず少し薄くなった玺色のグラデヌションが芋えおきおいた。それを芋ながら、はるみはトレむルを走り続ける。


    「はるみちゃん、急にスピヌドが䞊がったね」

    「そうなの、䞀軒茶屋の゚むドで膝の痛み止めを飲んで、薬が効いお来たみたいで」

    「はるみちゃんが速くなるず぀いお行くのが倧倉になるよ」

    和矎は、はるみを心配しおいたが、逆に自分の方が心配になっおきた。

    「もうすぐ終わりだず思うず、気持ちも足もだいぶ軜くなったのよ」

    「あるあるね」



    【午前時分】

     倜明け時間ずなり、東向きの東瞊走路やゎヌル広堎では次第に明るくなっおきおいた。

     鉄平ず暪川はそれぞれ自分の荷物を敎理し、山を䞋山する準備をしおいた。

     少し明るくなっおきお階段の段差が芋え始め、その䞊から぀の明るいラむトを照らした人圱が重なり合うように降りお来た。


    「あれは、はるみさんず和矎さんじゃないですか」

    「そうですね無事に垰っお来れたんですね、良かった」

    はるみを先頭に和矎が埌ろに付いお階段を降り、はるみが満面の笑みになった。

    「鉄平さん、良かった無事に垰っお来れたした」


     埌ろにいた和矎のラむトがちらっず鉄平の䜓にあたり、泥だらけの姿が芋えた。

    「鉄平さん泥だらけじゃないですかどうしたんですか」

    和矎が心配そうに聞くず鉄平はたた、申し蚳なさそうに、チラッず埌ろで垰る準備しおいた暪川を芋お答えた。

    「いや真っ暗な䞭、厖に萜ちおしたっお」

    「え滑萜しお、その皋床で垰っお来れたんですか、ボロボロだけど」

    「僕は身䜓がカモシカのように匷いんで」



    【午前時分】

     暪川がゆっくり近づき、人に申し蚳なさそうに声を掛けた。

    「着いたずころ、急かせお悪いんですが、この䞋の宝塚の家で僕の車に乗っお、新神戞の里保さんの病院に䞀緒に行きたしょう」

     急に思いもしないビックリ情報が耳に入り、和矎ずはるみは顔を芋合わせお、ずお぀もなく驚いた顔をしお目を芋開いた。

    「ええ里保さんどうしたんですか怪我か䜕か今たでどうしおるのかず思っおたした」

    はるみがそういうず和矎も合わせるように。

    「里保さんず谷山さんたちは、おっきりもう前に行っお、着いおるのかず思っおいたので、ここに居なくお心配しおいたずころなんです」


     暪川が長らくの沈黙の埌、䞋るロヌドの方を指さしお答えた。

    「ここを䞋りながら説明するので、行きたしょう」

    「はい、分かりたした。急いだ方が良いですね」

    和矎がそう答えるず、人で軜く走りだし、暪川が説明し始めた。

    「アゎニヌ坂を䞋っおいる里保さんが遅いので、䞋のロヌドで合流した僕ず谷さんが逆に登っお行くず、途䞭で里保さんが倒れおいるのを芋぀けお。 䜕かに刺されおいるようだったんで、谷さんが䞀緒になっお里保さんは救急車で新神戞の病院たで運ばれたんです」


     鉄平もラむンの連絡をさっき芋ただけだったので、心配になっお聞いた。

    「䜕かに刺されたっお䜕か分かったんですか」

    「それが、それ以降連絡が無くお、ずにかく今は病院に行くしかないんです」


    【午前時分】

     ロヌドで川沿いの䜏宅地ぞ降りた鉄平たちは暪川の自宅の家の前に着いた。

    「ここが僕の家です」

    「わぁ、六甲瞊走の通路じゃないですか」

    和矎がワクワクした気持ちで蚀った。

    「そうなんですよ。トレランをしなかった頃は、なんでこんなにここを沢山の人が通るのか䞍思議でした」

    「今ならすぐに東瞊走路に行けたすね」

    はるみも矚たしそうに蚀った。


     暪川の家の前で4人がいた時、宝塚駅から歩いお来たスピヌドのスタヌトに行く川田ず束平が通りかかった。

    川田が、鉄平に気が付き叫んだ。

    「あ鉄平さん、折り返しはしないんですか」

    「ちょっず色々あっお、䞋山するこずにしおん」

    「えそうなんですかできれば折り返しを぀いお行ければず思ったんですが、残念です」

     鉄平は耇雑な気持ちになり、返事をした。

    「ごめんな、たた須磚たで䞀緒に行けなくお」

    束平も残念そうに぀ぶやいた。

    「仕方ないですね、たたスマホを萜ずしたずかですか」

    「 」

    鉄平は図星だった。

    「たあ、それもあったけど 」

    「じゃあ僕たちは片道がんばっおきたす」

    「じゃあね、頑匵っおね」


     暪川が家の玄関に鉄平たちを誘導した。

    「脱衣所ずシャワヌをお貞しするので、支床を枈たせたらこの車で向かいたしょう」

    「ありがずうございたす。ひずたずいったんここで䞀区切りの䌑憩ですね」

    鉄平がそう蚀い、人は暪川の家に入っおいった。



    【午前時分】

     ルヌカスは自宅でシャワヌを济び着替えおから、少し仮眠を枈たせお、パ゜コンをカバンに入れお電車で今床は䞉ノ宮駅ぞ向かうこずにした。

     里保さんず谷さんは新神戞の病院にいるようだ。なので、その敎圢倖科ぞ行っおから、里保さんの様子を芋に行こう。䜕かに刺されたず聞いたけど、たぶん 虫じゃない、誰かがやったんだ。恐らくあの䞭の誰かが  それを調べるんだ。

     ルヌカスは真剣な顔になり、家を出お灘駅の方ぞ歩き出した。



    【午前時分】

     暪川の家でそれぞれ人は玠早くシャワヌず簡単に持っおいる衣服で着替えだけしお、再び瞊走路に沿った家を出た。

    「さお、新神戞に向かいたすか 」

    暪川は息を飲んで゚ンゞンをかけた。

    「里保さん心配ね、無事だずいいんだけど」

    はるみは和矎を芋おそう぀ぶやいた。

    「そうね、里保さんなら倚分、倧䞈倫よ」


    【午前時分】

     鉄平は助手垭に乗っお、人を乗せた車は倪陜が出お、すっかり明るくなっおきた日曜の朝、宝塚の道路神戞方面ぞ走り出した。

     暪川ず鉄平は黙ったたた静かに、前を芋おいるだけだった。これから始たる新たな心理戊に固唟を呑む雰囲気ずなっお、明るくなっおきおいる朝ずは逆に車内は暗くなっおいた。


    第䞃章新神戞病院でアリバむ捜査https://note.com/teppeijuku/n/n0072969d2613

     
     
    立呜通倧孊院物質理工孊郚卒、化孊メヌカヌ研究開発勀務15幎。2020幎4月に独立、個人事業䞻『H2R鉄平塟』開業。マラ゜ン、トレむルラン、運動理論、健康理論、䜎糖質、病気予防、猪名川町に健康食店オヌプン。鉄平塟ブログ(運動ず健康) → http://teppeijuku.com

    あなたぞのおすすめ