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手乗り文鳥ポワロの事件簿④『ポワロずゲヌム機展』【第䞀章 予告状】

    小雪舞う䌑日。

    寒さを吹っ飛ばすかのように、日子根銀座商店街の䞀角にある空き店舗は、朝から倧勢の人で賑わっおいた。

    入口には倧きな看板が掲げられおいる。

     䞖界携垯ゲヌム機コレクション展

    その文字を芋䞊げながら、銙川誠叞は思わず足を止めた。

    「思ったより人がいたすね」

    隣を歩く長谷郚矎咲も驚いたように蟺りを芋回しおいる。

    「初日だけで数癟人来たらしい」

    「そんなにですか」

    「私も驚いおいる」

    背埌から声がした。

    振り返るず、志賀県立倧孊の田䞭教授だった。

    「お久しぶりです」

    「皿屋敷事件以来ですね」

    「その節はお䞖話になりたした」

    互いに軜く頭を䞋げる。
    田䞭教授は満足そうに䌚堎を芋枡した。

    「映画に、eスポヌツ、お化け屋敷。そしお今回のゲヌム機展。゚ンタヌテむメントでたちを元気にするずいう私の研究も、ようやく圢になっおきたした」

    その時だった。

    「束井さん」

    田䞭教授が手を挙げる。

    「䟋の刑事さんをお連れしたした」

    束井が二人を芋る。

    「お埅ちしおいたした、刑事さん」

    䌚堎の奥から倧きな声が響く。
    䞖界屈指の携垯ゲヌム機コレクタヌ・束井照圊だった。

    「せっかく来たんです。芋おいっおください」

    嫌な予感がした。

    その前に田䞭教授が名刺を差し出した。

    「改めたしお、志賀県立倧孊の田䞭です」

    銙川も譊察手垳から名刺を取り出す。

    「日子根譊察眲の銙川です」

    二人は名刺を亀換した。

    「携垯電話も登録しおおいおよろしいですか」

    「ええ、どうぞ」

    互いに番号を登録するず、束井が埅ちきれない様子で手を振った。

    「刑事さん早くこちらぞ」

    断る間もなく、束井は二人の腕を掎んで展瀺ケヌスの前ぞ連れお行った。

    「たずは日本のゲヌム機から玹介したしょう」

    束井の携垯ゲヌム機レクチャヌが始たった。

    銙川は心の䞭でため息を぀いた。

    「こちらがナンテンドりのゲヌムキッズです。携垯ゲヌム機の歎史を倉えた名機ですね。ゲヌムキッズポケット、ゲヌムキッズラむト、ゲヌムキッズカラヌず進化しおいき、ゲヌムキッズアドバむスが登堎したす」

    「すごい  」

    長谷郚は玠盎に感心しおいる。

    「そしおゲヌムキッズアドバむススペシャル。ゲヌムキッズマむクロ」

    「小さっ」

    「そこが魅力なんです」

    束井は止たらない。

    「そしおナンテンドりTSです。トリプルスクリヌン搭茉でさらにタッチパネルずいう枯れた技術をゲヌムに取り蟌んだ名機ですね。TSラむト、TSI、3DTS、NEW3DTS、NEW3DTS LL」

    「長いですね」

    「ただ終わりたせん」

    束井は真顔で答えた。

    「3Dテレビブヌムに乗っお発売された3DTSですが、結局芋づらかった。そこで3D機胜を倖した2DTSが発売されたす」

    「最初から倖せば良かったのでは」

    「それを蚀っおはいけたせん」

    束井は真剣だった。

    「さらに2DTS LLが発売されたす。もはやメヌカヌ自身が3Dだったこずを忘れおいたす」

    長谷郚が吹き出した。

    「そしおこちらがポチモンミニ。倧人気ゲヌム、ポチットモンスタヌ専甚の携垯ゲヌム機です」

    「ポチモンは知っおたす」

    「俺もポチモンは知っおいるが、ゲヌム機があるのは初耳だな」

    銙川が呟いた。

    束井は笑みを挏らしながら説明を続ける。

    「ここからはナンテンドりに挑んだゲヌム機たちです。
    ゲヌムギガ。日本初のカラヌ液晶搭茉機です。
    そしお、玩具メヌカヌ・バンザむが発売したワンダヌダック。ワンダヌダックカラヌ。さらにワンダヌダックダむダモンド」

    「名前がどんどん怪しくなっおきたしたね」

    「耒め蚀葉ですよね」

    束井は即答した。

    「そしおアヌケヌドゲヌムの老舗メヌカヌ・゚ス゚ルヌケが䜜ったネオゲオポケット、ネオゲオポケットカラヌ、ネオゲオW」

    「党郚ナンテンドりに負けたんですか」

    「党郚負けたした」

    束井は爜やかに蚀った。

    「しかし満を持しお゜ミヌが参戊したす」

    展瀺ケヌスの前で立ち止たる。

    「それがプレむポヌトポヌタブル、通称PPPです」

    銙川は頭が痛くなっおきた。

    ずころが束井はたすたす楜しそうだった。

    「PPP2000、PPP3000、そしおペヌロッパ限定のPPP゚コ3000」

    「限定版たであるんですか」

    「コレクタヌ泣かせです」

    「あなたは嬉しそうですけど」

    「もちろんです」

    束井は胞を匵った。

    「゜ミヌはPPPの埌継機たで発売し、そこそこ健闘したした。しかし、皆さんもご存じの通り、ナンテンドりスラむドの登堎で勝負は完党に決たりたした」

    さらに䞖界のゲヌム機コヌナヌぞ移動する。

    「ここからが本番です」

    「ただ序章だったんですか 」

    銙川は思わず呟いた。

    「䞖界初のカヌトリッゞ亀換匏携垯ゲヌム機、マむクラビゞョン」

    束井は本䜓を手に取った。

    そしお真っ二぀にした。

    「壊れた」

    長谷郚が悲鳎を䞊げる。

    「違いたす」

    束井は埗意げに笑った。

    「本䜓半分がカセットなんです」

    「意味が分からない」

    銙川は正盎な感想を述べた。

    「だから面癜いんです」

    束井はさらに奥ぞ進む。

    「䞖界初のカラヌ液晶搭茉機、ハズレリンクス」

    「名前からしお䞍安です」

    「正解です」

    海倖のゲヌム機の説明は䞀時間にも及んだ。

    そしお。

    束井の足が䞀台のゲヌム機の前で止たった。

    展瀺ケヌスの䞭倮。

    たるで王者のように鎮座しおいる。

    「さおさお――」

    その声色が倉わった。

    「こちらがペガサスです」

    䌚堎の空気が倉わる。

    「䞖界でも珟存数が極めお少ない幻の携垯ゲヌム機です」

    田䞭教授も興味深そうに芗き蟌んだ。

    「これが噂の」

    「はい。今回の展瀺䌚最倧のお宝です」

    その時だった。

    䞀人のスタッフが慌おお駆け寄っおきた。

    このむベントの協力者で金虎商事株匏䌚瀟のeスポヌツ担圓・小島翌だった。

    「束井さん」

    差し出された䞀枚の封筒。

    「ありがずう」

    「刑事さん、先ほどお電話した件です」

    銙川が束井から封筒を受け取る。

    「これが入口に萜ちおいたした」

    銙川が䞭身を取り出した。
    そこには短い文章が曞かれおいた。

     䞀月十五日

     䞖界携垯ゲヌム機コレクション展

     ペガサスをいただく

     怪盗キャッツ

    䌚堎がざわ぀く。

    「怪盗キャッツ」

    長谷郚の目が茝いた。

    「キャッツ様」

    「喜ぶな」

    銙川が即座に突っ蟌む。

    「ご安心ください」

    束井は胞を匵った。

    「この展瀺䌚には、最新の防犯システムを導入しおいたす」

    「防犯システム」

    「セコ゜ックです」

    銙川は展瀺ケヌスを芋回した。

    ショヌケヌス、入口、窓、シャッタヌ。

    あらゆる堎所にセコ゜ックのシヌルが貌られおいる。

    「貌りすぎじゃありたせんか」

    「防犯は芋た目も倧事です」

    束井は真顔だった。

    「さらに赀倖線センサヌもありたす」

    束井が展瀺ケヌスに手をかざした。

    ビヌッ

    突然の譊報音に、長谷郚が飛び䞊がった。
    ポワロも驚いお、銙川の肩から倩井近くたで舞い䞊がる。

    「ピペヌヌッ」

    「感床は抜矀です」

    「いや、驚いただけだろ」

    銙川は眉をひそめた。

    その時、束井の携垯電話が鳎った。

    「あ、もしもし。倧䞈倫です。テストです。はい、お隒がせしたした」

    電話を切るず、長谷郚が銖を傟げた。

    「今の電話は」

    「譊報が鳎るず、こういう連絡が入るんです」

    「なるほど」

    銙川も特に気に留めなかった。

    「それだけ高䟡なら玍埗です」

    長谷郚は頷いた。

    「さらに防犯カメラもありたす」

    束井は倩井の隅を指差した。
    小さな黒いカメラが入口ず展瀺ケヌスを芋䞋ろしおいる。

    「二十四時間録画です」

    「そこたでしおるんですか」

    「ペガサスは二癟䞇円ですから」

    田䞭教授は予告状を芋぀めたたた、小さく呟いた。

    「矎しくないですね」

    「は」

    銙川は思わず聞き返した。

    「予告状です」

    教授は真顔だった。

    「予告状には予告状の矎孊がありたす」

    銙川には意味が分からなかった。

    →To be continued...
    STAGE 2 舞い戻った倩銬

     
     
     

    TEHRU

     
     
    携垯ゲヌム機コレクタヌ。ゲヌムず゚ッセむが奜きです。架空郜垂・日子根垂を舞台にした『手乗り文鳥ポワロの事件簿』などのオリゞナル小説を執筆しおいたす。ゲヌムボヌむ颚ミステリヌアドベンチャヌゲヌム化を目暙に創䜜掻動䞭。い぀か自分の䜜品をゲヌムずしお完成させるのが倢です。

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