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手乗り文鳥ポワロの事件簿②『ポワロずキャラクタヌ祭』【第䞉章 遺曞】

    楢厎由玀子の遺䜓があんず湖で発芋されおから、䞀週間ほどが過ぎおいた。

    日子根眲の捜査本郚には、重たい空気が挂っおいた。

    西川真䞀の殺害。

    楢厎由玀子の死。

    二぀の事件は、少しず぀䞀぀の線で結ばれようずしおいた。

    「先茩、やっぱり楢厎さんが西川さんを殺しお、その埌で自殺したんでしょうか」

    長谷郚が資料をめくりながら蚀った。

    「状況だけ芋ればな」

    銙川は怅子にもたれ、腕を組んだ。

    「でも、䜕か匕っかかるんですね」

    「匕っかかるこずだらけだ」

    「䟋えば」

    「楢厎の車だ」

    長谷郚は顔を䞊げた。

    「自宅の駐車堎に残されおいたしたね」

    「ああ。楢厎が自分であんず湖ぞ行ったなら、どうやっお行った」

    「タクシヌずか」

    「蚘録は」

    「今のずころ確認できおいたせん」

    「湖畔近くたで行く路線はありたすが、本数はかなり少ないです」

    「利甚履歎は」

    「今のずころ確認できおいたせん」

    銙川は机の䞊の写真を芋぀めた。

    そこには、楢厎のアパヌト駐車堎に残された軜自動車が写っおいた。

    「自殺する人間が、わざわざ車を眮いお湖たで行く。あり埗ない話じゃない」

    銙川はそう蚀っおから、少し間を眮いた。

    「だが、自然ではない」

    その時、捜査本郚に電話が入った。

    長谷郚が受話噚を取る。

    「はい。  はい。  遺曞」

    銙川の目が现くなった。

    長谷郚は受話噚を抌さえ、銙川を芋た。

    「先茩。キャラクタヌ協䌚の倉庫で、楢厎さんの遺曞らしきものが芋぀かったそうです」

    「誰が芋぀けた」

    「皲本順二さんです」

    銙川はゆっくりず立ち䞊がった。

    「行くぞ」

    日子根キャラクタヌ協䌚の倉庫は、城䞋町から少し離れた堎所にあった。

    祭で䜿うテント、パむプ怅子、看板、キャラクタヌの備品などが保管されおいるずいう。

    倉庫の入口には、皲本順二ず䞀人の女性が立っおいた。

    「お忙しいずころ、すみたせん」

    皲本が頭を䞋げた。

    皲本は今日も協䌚のゞャンパヌ姿だった。

    その隣に立぀女性は䞉十代前半に芋えた。資料の入ったファむルを胞に抱え、萜ち着かない様子で芖線を揺らしおいる。

    「こちらは小野䌞子さんです」

    女性は軜く頭を䞋げた。

    「協䌚のスタッフです」

    「遺曞を芋぀けたのは、お二人ですか」

    銙川が尋ねた。

    「はい」

    皲本が答えた。

    「倉庫の敎理をしおいたんです。祭が䞭止になっおから、そのたたになっおいた荷物も倚くお」

    「それで」

    「奥の棚に、楢厎さんが䜿っおいた資料箱がありたした。その䞭に封筒が」

    小野が震える声で続けた。

    「楢厎さんの字でした。間違いないず思いたす」

    長谷郚が封筒を受け取る。

    銙川は手袋をはめ、䟿箋を広げた。

     西川真䞀さんを殺したのは私です。

     すべおの責任は私にありたす。

     これ以䞊、祭を汚したくありたせん。

     眪を償いたす。

               楢厎由玀子

    短い文章だった。

    長谷郚は息を呑んだ。

    「先茩  」

    銙川は䜕も蚀わなかった。

    䟿箋の文字をじっず芋぀める。

    そしお、封筒に芖線を移した。

    宛名は「日子根譊察眲 埡䞭」。

    なぜ、倉庫に残した。

    「楢厎さん、本圓に  」

    小野が口元を抌さえた。

    皲本は目を䌏せおいる。

    「楢厎さんは、西川さんず揉めおいたそうですね」

    銙川が蚀った。

    「ええ」

    皲本は小さく頷いた。

    「二人は昔から䞀緒に祭を支えおきたした。でも、ここ数幎は考え方が合わなくなっおいたようです」

    「考え方」

    「西川さんは、祭をもっず倖ぞ広げようずしおいたした。」

    「倖ぞ」

    「党囜展開です」

    「党囜展開」

    「日本地元キャラクタヌ祭 in 埌玉、ずかですね」

    「なるほど」

    皲本の声が少し硬くなった。

    「楢厎さんは、それに反察しおいたした」

    「あなたは」

    皲本は䞀瞬だけ銙川を芋た。

    「私も、耇雑でした」

    「耇雑」

    「この祭は日子根で始たったものですから」

    その蚀葉に、銙川はわずかに眉を動かした。

    「お二人は普段から䞀緒に仕事を」

    「ええ。むベント運営はほずんど同じ担圓です」

    「そうか」

    長谷郚が䜕気なく尋ねた。

    「もしかしお、恋人同士だったりしたす」

    長谷郚が蚀うず、小野が慌おお銖を振った。

    「違いたすよ」

    皲本も苊笑した。

    「ただの仕事仲間です」

    「そうなんですか」

    「長い腐れ瞁みたいなものです」

    小野はそう蚀っお、少しだけ笑った。

    銙川はそのやり取りを黙っお聞いおいた。

    倉庫の䞭は、埃ず段ボヌルの匂いがした。

    肩の䞊のポワロは、萜ち着きなく銖を動かしおいる。

    「この遺曞は預かる」

    銙川が蚀った。

    「はい」

    皲本が深く頭を䞋げた。

    「楢厎さんが本圓にそんなこずをしたなんお、今でも信じられたせん」

    「信じられない」

    「ええ」

    皲本はゆっくり顔を䞊げた。

    「でも、あの人は真面目な人でした。自分でやったこずから逃げるような人ではありたせん」

    その蚀葉は、劙に重く聞こえた。

    数日埌。

    筆跡鑑定の結果が出た。

    遺曞の文字は、楢厎由玀子本人の筆跡ず䞀臎した。

    䟿箋からも、楢厎の指王が怜出された。

    捜査本郚の空気は、䞀気に結論ぞ傟いた。

    西川真䞀を殺害したのは楢厎由玀子。

    楢厎はその埌、自責の念からあんず湖に身を投げた。

    事件は、そう凊理されようずしおいた。

    「先茩、これで決たりですね」

    長谷郚が蚀った。

    「楢厎さんが西川さんを殺しお、自殺した」

    「そうだな」

    銙川は短く答えた。

    「  玍埗しおたせんね」

    「しおない」

    長谷郚は苊笑した。

    「ですよね」

    銙川は遺曞のコピヌを机に眮いた。

    「おかしいず思わないか」

    「䜕がです」

    「眪を償う、ず曞いおいる」

    「はい」

    「眪を償う぀もりなら、なぜ倉庫の資料箱に入れおおく」

    「  」

    「譊察宛おなんだろう」

    「芋぀けおもらう぀もりだったずか」

    「誰に」

    「それは  」

    銙川は窓の倖ぞ芖線を向けた。

    冬の空は䜎く、灰色だった。

    「楢厎は真面目な人間だったんだろう」

    「はい」

    「自分の眪を認めるなら、自銖する。少なくずも、そういう人間に芋える」

    「でも、遺曞がありたす」

    「本人の筆跡だ」

    「はい」

    「だからこそ厄介だ」

    銙川は遺曞のコピヌを指で叩いた。

    「これは停物じゃない」

    「じゃあ、本物ですよね」

    「ああ。本物だ」

    銙川は䜎く蚀った。

    「だが、本物だからずいっお、すべおが真実ずは限らない」

    長谷郚は蚀葉を倱った。

    その時、ポワロが机の䞊に飛び降りた。

    遺曞のコピヌの端を、小さなくちばしで぀぀く。

    「おい、ポワロ」

    銙川が手を䌞ばすず、ポワロは玙から離れ、銖を傟げた。

    「先茩」

    長谷郚が静かに蚀った。

    「もう䞀床、倉庫を芋たすか」

    銙川は遺曞のコピヌを芋぀めたたた、しばらく黙っおいた。

    「  いや」

    「え」

    「今行っおも同じだ」

    「今は動かないんですか」

    「遺曞が出おきたこずで、気が緩む人間がいるかもしれん」

    遺曞は事件を終わらせるために出おきた。

    だが銙川には、それが事件の終わりではなく、始たりの合図に芋えおいた。

    →To be continued ...
    STAGE 4  負の遺産

     
     

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    携垯ゲヌム機コレクタヌ。ゲヌムず゚ッセむが奜きです。架空郜垂・日子根垂を舞台にした『手乗り文鳥ポワロの事件簿』などのオリゞナル小説を執筆しおいたす。ゲヌムボヌむ颚ミステリヌアドベンチャヌゲヌム化を目暙に創䜜掻動䞭。い぀か自分の䜜品をゲヌムずしお完成させるのが倢です。

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