
【大学受験】「併願校選び」9月に決めきれない2つの誤解と3つのステップ
第一志望への思い入れが強いほど、併願校について考えるのは後回しになりがちです。
ただ、9月からは模試が続き、10月には共通テストや総合型選抜の出願が本格化していきます。併願校が決まっていないと、この時期にやるべきことのすべてに影響が出てしまいます。
今回は、併願校選びで多くの家庭がはまりやすい2つの誤解と、見落とされがちな「安全校」の落とし穴を取り上げます。
すでに候補が決まっている家庭も、一度この視点で見直してみてください。
「安全校だから」で選んでしまう落とし穴
併願校を選ぶときによく使われるのが、「挑戦校」「実力相応校」「安全校」という3つの区分です。
自分の実力より上を狙う「挑戦校」、実力とほぼ同じ水準の「実力相応校」、そして確実に合格を狙える「安全校」
この3つをバランスよく組み合わせることが、一般的な考え方として広く紹介されています。
ここで注意したいのは、「安全校」という言葉に安心しきってしまうことです。
偏差値の数字だけを見て「ここなら余裕で受かるはず」と判断した大学が、本当に自分にとっての滑り止めとして機能するとは限りません。
たとえば、たまたま良い結果が出た模試の判定だけを根拠に安全校を選んでしまうケースがあります。
模試の判定はあくまで一つの目安であり、その後の学習の伸び具合や、本番の出題形式との相性によって、結果は変わってきます。
判定が良かった一回の結果だけを切り取って「ここは大丈夫」と決めてしまうと、実際の入試本番で想定外の出題に戸惑うことも起こり得ます。
極論、模試の偏差値が60だとしても、偏差値60の大学に合格できるのは五分五分以下と考えたほうがいいです。
理由は合格できる実力はあるのでしょうけど、その大学に受験する子が偏差値65あたりがゴロゴロいると必然的に厳しい戦いを強いられます。
過去問を実際に解いてみて、合格最低点を安定して超えられるかどうかを確認したうえで、初めて「安全校」と呼べる状態になるという考え方もあります。
一度だけでなく、複数年分の過去問に取り組み、点数のばらつきを見ておくことで、その大学が本当に「安全」と言えるのかどうかが見えてきます。
もう一つ見落とされがちなのが、「行く気がない大学」を安全校として選んでしまうことです。
偏差値だけを基準に、興味のない学部や学科を滑り止めとして押さえておくと、いざ合格したときに、本当にそこに進学する意志を持てるかどうかで迷うことになります。
これは想像以上に多くの家庭で起きていることです。
第一志望に落ちてしまった場合、進学先の候補として残るのはその「行く気がない大学」だけ、という状況になりかねません。
合格したにもかかわらず、進学するかどうかで本人も家族も悩んでしまうというのは、受験そのものの目的からすると本末転倒です。
「安全校」であっても、自分が学びたいことと重なっているか、進学先として納得できるかは、事前に確認しておく価値があります。
オープンキャンパスに参加する、学部のカリキュラムを調べる、卒業後の進路データを見るなど、偏差値以外の情報にも目を通しておくことをおすすめします。
実際には、「第一志望と近い分野の学部を、偏差値がやや下の大学で探す」という視点を持つだけでも、候補の見え方は大きく変わります。
同じ大学名でも学部によって学べる内容や進路実績は異なるため、大学単位ではなく学部・学科単位で相性を確認することが、後悔のない併願校選びにつながります。
この先の記事から得られる情報
模試の判定だけで安全校を決めることの危うさ
「行く気がない大学」を滑り止めにすることで後から生じる迷い
偏差値の近さだけで併願校を選ぶときに見落とされる観点
出題形式・科目配点の違いが対策の負担に与える影響
第一志望との出題傾向の近さを併願校選びに活かす考え方
私立大学の受験料の相場感と、併願校数によるコストの変化
共通テスト利用方式を選択肢に入れる場合の考え方
試験日程や会場までの移動が本番のコンディションに与える影響
併願校の候補を家族で整理していくための進め方