
「海底カフェの相談屋さん」:海中散歩の休憩所 思考のミルメルシィカフェへようこそ!【第64話:おはようございます!】
【第64話:おはようございます!】
「ピエールさん!お帰りなさい!おはようございます!」
魔法で綺麗になったばかりのぼくを見て、エテは嬉しそうに駆け寄ってきた。
いつも変わらず、ミルメルシィで笑顔を見せてくれるエテ。
「おはようございます、エテ。昨日は遅くなり申し訳ございません」
「いえ!ピエールさんはお仕事していらっしゃったんですから当然です!」
ドンっと胸を張り、任せてくださいと言わんばかりの表情だ。
いつの間にかコーが彼女に肩で同じポーズをとっていた。
いつだって、ぼくに、ぼくたちアトランの街に元気をくれるエテ。
「留守の間、変わったことはありませんでしたか?」
「はい!ありませんでした!シャポネくん、コランタンさん、トーマスさんとお話していました!悲しいですが……彼ら意外に来客はありませんでした…………」
「そうでしたか。彼らもエテがいるから居心地がいいのでしょうね」
「そうでしょうか……?」
「ええ、ぼくにはそう見えますよ」
「えへへ。そうだと嬉しいです」
彼女は少し照れた後、ハッとしてぼくの本日のお茶を淹れてくれた。
本日は……マテ茶でしょうか。コーのタコツボ用に用意したが使われなかったタコツボを使用したようです。
再利用していただけるのはありがたいですね。
香ばしくも渋みがあり、少し濃い目の茶色。ローストマテのようですね。
リラックス効果や整腸作用もあるのだとか。気を使っていただいたようです。
「エテ」
「はい、なんでしょう?」
掃除をしていた彼女は手を止めてぼくを見た。
「いつもありがとうございます」
「こちらこそ!いつもありがとうざいます!ピエールさん!」
ぼくたちはふたりして微笑んだ。
ちょうど午前10時。オープンの時間ですね。
ドアベルがチリンチリンと軽い音を鳴らした。
「いらっしゃいませ!ようこそ!ミルメルシィカフェへ!」
彼女の声をと共に、いつもの3人が顔を覗かせた。
この光景をぼくが守らなければ。
そう、決断した日だった。
▽第65話 『未来が不安』