
「海底カフェの相談屋さん」:海中散歩の休憩所 思考のミルメルシィカフェへようこそ!【第63話:遅くなりました】
【第63話:遅くなりました】
僕はメロウの人魚と別れた後、急いでミルメルシィに帰ってきました。
が、エテはすでに就寝していた。
エテの部屋からスッとコーが現れた。どうやら彼女はエテの変わりにお出迎えをしてくれたようだ。
「ただいま帰りました。エテは元気でしたか?」
ぼくが小声で質問すると、コーは腕を横に振った。
やはり、空元気でしたか。
彼ら3人。コランタン、トーマス、シャポネさんと深海教室を初めてからというものの、エテは少し元気がない時がある。
彼ら魚人や人魚との違いを実感してしまっているのでしょう。
彼らが悪いわけではない。もちろん彼女が悪いわけでもない。
これはお互いに理解しあい、深めあって解決するしかないでしょうから、やはりぼくは見守ることが正解ですね。
それはそうとしても心配です。
今日は余計に、メロウの人魚から聞いた鉄の塊。おそらく敵ではありません。
ですが、ぼくは個人の判断でアトランの街の住人には伝えないという決断を下しました。
「ふぅ……」
ぼくの不安、憂い、そんな気持ちを悟ったかのようにコーがぼくの頭を撫でた。
「ありがとうございます。今日はもう寝ましょうか」
コーはその場でくるくると回ると、エテの部屋へと戻っていった。
このまま寝ては、翌日エテに心配をかけますね。
久しぶりに海中をたくさん泳いだので、髪は乱れ、服は汚れがついています。
魔法……今日はもう疲れましたね。やはり翌朝手入れしてその後にエテに会いましょう。
ぼくはベッドにそのままダイブした。