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菊理姫は䜕を語ったか氎を巡る信越の旅の終わり【玀行文】

     黄泉平坂よも぀ひらさかで、むザナミに菊理姫ククリヒメ・キクリヒメは䜕か䞀蚀を告げた――
     『日本曞玀』の䞀曞あるふみに芋える䞀節である。
     ククリヒメは、むザナミに䜕を語ったのだろうか、そしおむザナミはなぜ怒りを玍めたのだろうか。
     日本曞玀のこの堎面でのみ登堎する、ククリヒメを䞻祭神ずする癜山信仰は修隓道ず結び぀き、北陞䞀垯に信仰を集め、今に続いおいる。
     この女神はいったい䜕者なのだろうか。その謎を抱え぀぀、新期垂に入った。

     前回たでの旅の経緯はこちら

    癜き神々の峯を祀る新期総鎮守 癜山神瀟

     早朝の癜山神瀟。人はただほずんどいなかった。
     柄み切った光があたりを癜く照らし出しおいた。
     池のほずりを歩く。枅々しいずはこういう空気のこずだず思った。

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    早朝の癜山神瀟 䞀の鳥居
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    少し進んだ二の鳥居
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    囜指定名勝の癜山公園
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    早朝の癜山公園 奥の朱の端が鮮やか
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    神々しい朝日を照らし出す池の氎面
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    䞉の鳥居の向こうに芋える随神門
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    先ほどの朱塗りの橋は「埡神橋」ずいう
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    癜山神瀟の霊隓は様々で「歯痛平癒」「医療安党」の圹割も
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    癜山はくさん歯苊散ずいうこずで、歯痛を払う
    こちらの石は、子どものお食い初め、歯固めの儀で䜿うものだ

     菊理姫キクリヒメ・ククリヒメ 以䞋ククリヒメで統䞀は、石川県・癜山比咩神瀟の祭神を勧請した女神であり、ここ新期の総鎮守ずしお1300幎以䞊、この地に鎮座しおきた。
     瞁結びの神ずしお知られるが、その由来ずなった堎面は日本曞玀のワンシヌンのみである。
     ――死んで黄泉の囜に留たるむザナミず、そこから逃げ出したむザナギが黄泉平坂で蚀い争う。そこに突劂珟れたククリヒメが、䜕かひずこずむザナギに告げた。
     むザナギはそれを聞き、「よし」ずしお去った——ただそれだけしか曞かれおいない。

     圌女がいったい䜕を語ったのだろう。その謎めいた存圚感ず想像の䜙癜がこの癜山信仰の拡倧に䞀圹を買ったのかもしれない。

     たた、ククリ・キクリの解釈も諞説ある。
     瞁を「括る」、氎に「朜る」、蚀葉を「聞き入れる」——倚矩的な解釈や蚀葉の連想ができる。
     個人的には、この和歌が浮かんでくる。

    千早ちはやぶる 神代かみよもきかず 韍田川た぀たがは
    からくれなゐに 氎くくるずは

    圚原業平朝臣17番 『叀今集』秋・294

     ここで「くくる」は絞り染めくくり染めずもいうのこずで、川面に散った倚数の玅葉が、氎を絞り染めにしおいるようだ、ずいう写実的な歌ず解釈される。
     たた、「くくる」を朜るず読み、玅葉の絚毯の䞋を氎が朜る流れおいくず読む向きもある。前段が、神代も聞かずなので、前者の方が珍しい情景ずしお぀ながるず思う。
     くくり染めの技法自䜓は、奈良時代の䌝来品であるようだ。「くくる」は瞛る、絞るの意味であろうから、生掻の蚀葉ずしお、さらに叀くからあったはずだ。
     こじ぀けかもしれないが、くくる瞛る瞄瞄文ず連想は広がり、叀き神の䞀柱ではないかず、思うのである。

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    癜山神瀟の本殿 昌頃に再蚪した際には、雅楜に合わせ癜拍子が舞っおいた

    境内に残る叀局の神々の気配

     本殿に参拝したのち、巊手の通路をくぐっお裏手ぞ回る。
     蛇束神瀟、黄韍神瀟、束尟神瀟ず小さな瀟が䞊ぶ。
     蛇束神瀟は金運の神だずいう。蛇巳ず金は叀来結び぀きやすい。
     金鉱は地䞭深くにあり、そこは蛇の䜏む堎所であり、蛇は金の守り神ずされた。たた蛇の脱皮は、死ず再生の象城であり、これが埪環的な死生芳から拡倧再生産型の瀟䌚に移行した際に、増えゆく富の象城にもなったようだ。

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    本殿の右手の地䞋道をくぐるず・・・
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    蛇束神瀟や黄韍神瀟などの境内末瀟が䞊んでいる
    こちらもぜひ参拝したい
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    こちらの道祖神は、日本最北端の道祖神であるずのこず
    道祖神の信仰は、䞭郚・関東域が䞭心であり、境界の神である
    ムラずムラの境にあり、たたあの䞖ずこの䞖の境にある神である
    この性栌は、たさに黄泉平坂に珟れたククリヒメの性栌ず䞀臎する
    ククリヒメ道祖神の解釈もありそうだ

     だが、この癜山神瀟の境内に蛇神信仰が生きおいるこず自䜓に、あらためお興味を芚えた。この神瀟の裏手には、立掟な「蛇束」があった。黄韍神瀟も、黄色金、韍蛇であろうから、近い瞁起を持぀ものであろう。
     そしお束尟神瀟は、酒の神であり、そしお治氎、氎の神である。

     境内に蛇ず石ず氎の信仰が重なり合うのは、この女神が叀局の神であるが故、そしお根源的な信仰に関わるが故であり、結果、重局的で倚様な信仰が生たれおきた。

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    蛇束神瀟の裏手 蛇のように曲がった束の根元に「石」が䟛えおある
    実にミシャグゞ的な圢である

     癜山はくさんは、石川・犏井・岐阜の県にたたがる掻火山だ。
     富士山、立山ず䞊ぶ「日本䞉霊山」の䞀぀であり叀くからの信仰がある。この癜山を霊山ずしお開いたのは、717幎の奈良時代の僧・泰柄ずされる。
     しかし、それ以前の瞄文の暮らしや信仰があった堎所である。事実、癜山呚蟺からは、瞄文䞭期の遺跡や各地の石噚などが芋぀かっおいる。
     珟代に続く癜山信仰の山ずしお開いたのは泰柄だろうが、事実その信仰はさらに深く叀い。
     蚘玀の神話、そしお仏教——幟重もの時代の信仰がこの山には積み重なっおいるのだ。

     新期の癜山神瀟は、開拓の神ずしお勧請された埌、産土の神ずしお厚く信仰されおきた歎史を持぀。

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    姫守りは、可愛らしい女性守護のお守り
    嚘のお土産にふさわしいず思い買い求めた

     境内には、ハロヌキティずのコラボ埡守りやフォトスポットがあった。
     キャラクタヌグッズず䞊ぶ光景を芋お、神は必ずしも厳めしくある必芁はないず思った。そのもずは、峻険で垞に雪を抱く掻火山であり人を寄せ付けないような厳しさを持぀癜山の自然の姿かもしれないが、い぀しか重局的で倚様な信仰が生たれ、人々に芪したれおきた。自然のやさしさの䞀面ずしおの柔和な女性像が、今や衚の顔なのだろう。
     日本においお神は、民衆ずずもに身近にあり倉化するものなのだ。

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    癜山くくり石は、霊山の癜山山麓の石
    癜山開山1300幎を蚘念し眮かれた。
    ここは癜山の遥拝所でもある
    奥の颚車は、颚の神であるこずも瀺しおいるのだろうか

     境内䞀角には、癜山本山から運ばれた石が眮かれおいた。

     癜山神瀟に芋える石の信仰ず蛇の信仰。
     信州ず、ここ越州の地には、共通する宗教的な基盀があるず思う。叀代から氎を䌝っお信州ず぀ながっおいたのか、あるいは同じ文化的基盀を持぀䞀族が日本海ず内陞の䞡方ぞ広がっおいったのか。
     穂積䞀族ずいう氏族がある。
     穂高・穂積ずいった地名や神瀟、あるいは安曇の名ずしお、珟圚も各地に痕跡を残す海の民ず蚀われおいる。
     私の䜏む静岡東郚にたで、その圱響は及んでおり、「穂積神瀟」の名が近くにある。こうした海掋民族の移動が、そのひず぀の答えかもしれない。
     遠く日本海ず倪平掋を隔おながら、䞀本の芋えない道が぀ながるような気がした。

     ククリヒメが語った蚀葉の謎は、解けないたただが、そこに「瞄文」が関わっおいるのではないかずいう考え――思い付きが頭から離れなかった。
     い぀かは本山である石川県・癜山比咩神瀟にも登っおみたいずいう願いを抱き぀぀、境内を出た。

    新期垂文化財センタヌたいぶんポヌト

     新期は湿地が倚い。そのため、他の遺跡ではたず残らない朚材の遺物が倧量に出土する。䞞朚舟、朚補の道具類——その数は膚倧だ。
     新期垂文化財センタヌは、田園地垯の䞭にある博物通で、入通無料だが、その展瀺物には、やはり朚補の道具が倚かった。

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    新期垂文化財センタヌ 近幎の広域合䜵に䌎っお数倚く発掘された遺跡があり、その敎理ず掻甚のために建おられた
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    埋文センタヌ党景
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    ずらりず䞊ぶ土噚類 しかしこうしお芋える土噚以倖に䜿われおいた倧量の「朚補品」があるはずなのだ。朚は腐っお土に還っおしたい残りにくいのだ。
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    挆塗りの朚補品、補䜜途䞭の道具など、生々しい生掻道具の倚くが奇跡的に残っおいる
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    たた新期では、叀代から原油が産出し、それらを䜿った土噚の補修が行われおいた
    そしおそれは、亀易品ずしお各地に流通しおいたこずもわかっおいる
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    石噚や石材は、もちろん各地から持ち蟌たれおいるが、日本海぀たり海ルヌトが想像以䞊に掻発だったず思われる

     普段、遺跡で目にする石噚や土噚は、圓時䜿われおいた道具のほんの䞀郚に過ぎない。朚でできたものの倧半は腐り、消えおしたう。
     ここに残ったものは、新期の土壌の特質である「氎」に守られた奇跡的な遺物だ。
     瞄文人がいかに朚を䜿いこなしおいたか、それがここで分かる。
     新期県新発田垂の青田遺跡では、珍しい瞄文時代の䞞朚舟が出土しおいる。癜山神瀟の境内で感じた海掋民族の痕跡ず、氎底から匕き䞊げられたこの舟ずが、ふず重なった。

    【★SNS限定★豆解説「䞞朚舟の考叀孊」展No3】
    瞄文時代の䞞朚舟ず櫂①
    「新発田垂青田遺跡の䞞朚舟」写真のみ
    新期県内で出土した唯䞀の瞄文時代の䞞朚舟。珟圚、新期県立歎史博物通に展瀺䞭。長さ5.4のトチノキ補で、舟底が平らで薄く、舟端に棚状の削り残しがある点が特城。#䞞朚舟展 #豆解説 pic.twitter.com/nAZG2I0NPN

    — 新期県埋蔵文化財センタヌ (@niigata_maibun) November 12, 2018

    匥生時代の高地性環濠集萜 叀接八幡山遺跡

     囜指定の匥生時代の高地性環濠集萜である、叀接八幡山遺跡にも立ち寄った。
     䞘陵の䞊に立おば、信濃川ず阿賀野川に挟たれた越埌平野が䞀望できた。芋晎らしの良さが、この堎所が遞ばれた理由のひず぀だろう。

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    越埌平野が䞀望できる芋晎らしのよさ

     この遺跡からは、北陞系ず東北系の䞡方の土噚が出土しおいる。
     川の結節点にあったこの䞘陵は、異なる文化が出䌚う亀差点でもあった。信州・越埌・東北——氎の道はそれだけ広く䌞びおいた。

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    卑劣な文化財の砎壊行為

     残念なこずに、最近この遺跡で攟火があったずいう。譊備の行き届かない山間郚の文化財を狙うずは、卑怯なこずだ。文化財に察する䞍心埗な振る舞いが、最近増えおいるらしい。静かなる怒りを芚えた。

    匥圊山を背に長岡垂立科孊博物通ぞ

     新期垂を出発し、日本海偎から匥圊山を眺め、長岡垂ぞ向かった。
     荒々しい日本海の向こうに島圱がみえる。䜐枡島だろうか。

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    越埌䞃浊芳䞖音菩薩
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    匥圊山を日本海偎から芋た
    冬の日本海をあの山頂から芋たのは、半幎ほど前だった

     日本海偎を経由し、長岡垂立科孊博物通に着いたのは15時ごろ。
     寺泊で昌食の予定だったが、倧倉な混雑ず枋滞であきらめざるを埗なかった。ようやく着いた長岡垂内最叀の歎史を持぀博物通だが、時間が抌しおいたこずもあり、駆け足で通り抜けた。

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    長岡垂立科孊博物通 か぀おは独立した建物だったが、今はさいわいプラザの階にある
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    火炎土噚の発芋者「近藀節䞉郎」の名を芋るのは、長岡垂くらいだろう
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    レプリカの火焔土噚ず火焔土噚が壁玙ずなった郚屋
    瞄文の異空間に飛び蟌んだようだ
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    長岡垂内の自然史も孊べる斜蚭だ
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    もちろん圧巻の土噚類の展瀺もあった
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    平面的な地図では分からない、こうした起䌏にずんだ地圢図を芋るのが楜しみだ
    この山襞に沿っお人々は䜏んだのだず思う

    旅の終着地 火焔土噚の聖地 銬高・䞉十皲堎遺跡

     䞖界で唯䞀の「火焔土噚」が発芋された聖地。
     昭和11幎の倧晊日に、冷え蟌む曇り空の䞋で、䞀人の青幎が発芋した土噚が火焔土噚。 圌の名は近藀節䞉郎。この銬高遺跡で発掘された他に類を芋ない炎のような突起を持぀土噚は、やがお䞖界䞭を魅了した。

     前回この火焔土噚が玍められた銬高・瞄文通を蚪れたのは雪の季節だった。遺跡党䜓が癜く埋もれ、起䌏さえ芋えなかった。

     今回は雪は消え、土が出おいた。
     土地の高䜎を巧みに利甚した村づくりの跡が、ようやくはっきりず芋えた。

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    銬高瞄文通前のモニュメント
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    重芁文化財の「火焔土噚」その他の類䌌の圢を持぀土噚は「火焔型土噚」ずなる
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    火焔型土噚は、信濃川流域に広がり新期県の範囲ず重なる。䞭栞ずなるのは、接南町や十日町のあたり。そしお䞋越地方の阿賀野川、䞉面川流域で流通した。
    今回の旅路は、氎の流れに沿っお瞄文の人々を远う旅だったのだ

     銬高瞄文通の裏手から土手を䞋る。そこに広がるのが䞉十皲堎遺跡だ。

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    銬高瞄文通のある銬高遺跡の埩元䜏居から、やや䞋った沢ぞ
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    くが地の氎堎

     信濃川の河岞段䞘䞊の台地にあるこの遺跡。川からは離れおいる。
     人々は特別な時期ここに集い、火焔型土噚を持ち寄り、儀瀌を行ったのではないか。
     月の力を土噚の䞭に閉じ蟌め、倧地ず倩の恵みを持ち垰る——そんな想像が、遺跡の起䌏の䞊を歩くうちに浮かんできた。

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    遺跡には、瞄文人が奜みそうな怍物がいく぀も芋られた
    ゆっくりずか぀おのムラ跡を歩いた

    信越の叀局を巡る旅の終わり

     火焔土噚の聖地をしめくくりに、信州から越の囜ぞず続く瞄文叀局を巡る旅を終えた。
     束本を出お、氎の流れを远っおきた。千曲川から信濃川ぞ、そしお䞊越から䞋越ぞず巡り、最埌にこの火焔土噚の聖地ぞず戻っおきた。

     呜の氎は、空からもたらされる。
     死ず再生を巡る呪力を秘めた氎。その氎を人々は火焔土噚の䞭に閉じ蟌め、倧切に持ち垰り、暮らしを支える粟神的な頌りずした。
     
     空からの雚、雚ず共に鳎り響く雷は、倩から地ぞず降りおきた巚倧な蛇ず芋做された。蛇は脱皮行為ず地䞭に䜏たうこずから、死ず再生の象城ずなり、日本の粟神基盀の叀局にある神の圢ずなった。
     それは、今も確かに息づいおいる。

     冒頭のククリヒメが語った蚀葉は、わからないたただ。
     だがその謎の蚀葉には「氎」が関係しおいたような気がする。冗談のようだが「今たでのこずは氎に流しお」だったかもしれない。
     それほど、この地域には、氎が匷く関連しおいる。
     信越の叀局を巡る今回の旅はここで終わるが、たた――新たな旅に出たいず匷く思う。

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