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行きたいのに、予約画面で止まってしまう理由

「海外旅行って、何から始めればいいの?」

「いつか海外に行ってみたい!」

そう思ったことはありませんか?

テレビで海外の街並みを見たとき。SNSで誰かの旅行写真を見たとき。空港の出発ロビーで、大きなスーツケースを引いて歩いている人を見たとき。「いいなあ。私も行ってみたいな~」と、ふっと気持ちが動くことがありますよね。

行ってみたい場所も、なんとなく頭の中に浮かんでいるかもしれません。ヨーロッパの古い街並みを歩いてみたい。ニューヨークの街を歩いてみたい。台湾や韓国で、おいしいものを食べ歩いてみたい。シンガポールの街を歩いて、写真で見ていた景色を自分の目で見てみたい。

「いつか行こう」

そう思って旅行動画を見たり、ホテルを検索してみたり、航空券の値段をなんとなく調べてみたりする。ところが、いざ「本当に行こう」とすると、急に手が止まってしまうこと、ありませんか。

旅行サイトを開いて、出発地と目的地、日付を入力する。検索ボタンを押すと、たくさんの航空券が出てきます。

値段が違う。出発時間も違う。航空会社も違う。直行便もあれば乗り継ぎ便もある。

「どれを選べばいいの?」

そこから急に、分からないことが増えていきます。

安い航空券を見つけても、「これって本当にこの金額だけ?」「預ける荷物は含まれている?」「キャンセルできる?」「この航空会社で大丈夫?」「乗り継ぎ1時間って間に合うの?」と、次々に疑問が出てきます。

だいたい、安い航空券を見つけて「やった!」と思っていても、

時間が良くない。
とか
同じエコノミーなのに、値段がちがうのはどういうこと?!
という「???」が増えていきます。

航空券を見ているうちに、今度はホテルが気になります。
ホテルはどこに取ればいいんだろう。
駅から近い方がいい?治安は?
空港からどうやって行くの?

と検索を始めると、知らない駅名や地名がたくさん出てきます。

そこに今度は英語の不安が加わります。

空港で何を聞かれるんだろう。
入国審査で聞き取れなかったらどうしよう。
ホテルで予約が見つからなかったら?
レストランで注文できなかったら?
道に迷ったら?

気づけば、まだ一つも予約していないのに、頭の中だけはすっかり疲れています。

「今日はやめておこう」

そうして一度画面を閉じます。

数日後、また旅の写真を見て、「やっぱり行ってみたいな」と思う。でも、同じところで止まる。それを何度か繰り返しているうちに、「やっぱり私には個人旅行なんて無理なのかもしれない」と思い始めてしまいます。

でも、ここで一つお伝えさせてください。

あなたが海外旅行に踏み出せないのは、行動力がないからでも、勇気がないからでもありません。

多くの場合、理由はもっとシンプルです。

「何を、どの順番でやればいいのか分からない」からです。


初めての海外旅行は「分からないこと」が多すぎる

海外旅行に慣れている人を見ると、「すごいな」と思いませんか?

自分で航空券を取って、ホテルを予約して、空港から電車やバスに乗って、現地で食事をして、何か起きてもその場で対応している。まるで最初から全部知っていたように見えます。

でも、その人にも必ず「初めて」がありました。

初めて航空券を予約した日。初めて入国審査を通った日。初めて海外のホテルでチェックインした日。初めて相手の英語を聞いて、「え、今なんて言ったの?」と固まった瞬間もあったはずです。

私の初海外は学校の先生に会いに行く旅で、アルバカーキという場所でした。しかも学生だったので費用に余裕が無いため、3回も乗り継ぐ外資系航空会社。二十歳過ぎていましたがアメリカ国内線では子どもに間違えられたりしながら、「よく無事に目的地にたどり着けたなぁ」と今でも自分に拍手です。笑

さて、旅に慣れている人と、これから初めて行く人の違いは、「何でも知っているかどうか」ではありません。

旅に慣れている人は、今、何を考えればいいのかを知っています。

航空券を取る段階なら、まず航空券について考える。ホテルを選ぶ段階になったら、ホテルの場所や条件を見る。出発が近づいたら、通信手段や持ち物を確認する。そして旅が近くなったところで、空港やホテルで使う英語を確認する。

つまり、全部を同時に考えているわけではありません。

一方、初めて海外旅行を考える人は、航空券を見ながらホテルの心配をし、ホテルを見ながら治安を調べ、治安を調べているうちに英語が心配になり、英語を考えているうちに「もし病気になったら?」と、どんどん話が広がっていきます。

一つも決まっていないのに、不安だけはどんどん大きくなってしまう。

これでは予約ボタンを押すのが怖くなって当然です。


海外旅行は「大きな一つのこと」ではありません

「海外旅行に行く」と考えると、とても大きなことのように感じます。でも実際には、いくつもの小さな行動がつながっているだけです。

行きたい場所を決める。日程を決める。予算を決める。航空券を調べる。ホテルを探す。空港からホテルまでの行き方を調べる。行きたい場所をいくつか決める。持ち物を準備する。必要な英語を確認する。

一つ一つを見ると、「私には絶対にできない」と思うほど難しいものではありません。

ところが、それを全部まとめて「海外旅行の準備をしなきゃ」と考えると、急に大仕事に見えてしまいます。

これは料理とよく似ています。

たとえば「カレーを作ってください」と言われたとします。普段から料理をしている人なら、材料を買って、野菜を切って、肉を炒めて、水を入れて煮込んで、最後にルーを入れる、という流れが自然に頭に浮かびます。

でも、一度も料理をしたことがない人なら、「何を買えばいい?」「肉はいつ入れるの?」「水はどのくらい?」「ルーはいつ?」と、一つずつ迷うでしょう。

海外旅行も同じです。

経験したことがある人にとっては、「順番にやればいいこと」。でも、初めての人にとっては、その順番自体が分からないのです。

だから不安になるのは当然です。


「全部分かってから予約しよう」と思わなくていい

初めて海外旅行に行く人ほど、「ちゃんと全部分かってから予約しよう」と考えます。

でも、実はこれが、なかなか一歩を踏み出せない大きな原因になります。

まだ航空券さえ取っていない段階で、「もし飛行機が遅れたら?」「荷物が出てこなかったら?」「ホテルの予約が入っていなかったら?」「入国審査で答えられなかったら?」と考え始める。

もちろん、どれも出発前には知っておきたいことです。でも、それを今日全部考える必要はありません。

今日は航空券について考える日。明日はホテルを見る日。その次に空港からホテルまでの移動を調べる。英語は、それを使う場面が見えてから準備する。

それでいいのです。

未来に起こるかもしれないすべてのことを、最初の日から抱え込む必要はありません。

大切なのは、今の自分が次に何をすればいいのか分かっていることです。


「英語ができない」という不安の正体

海外旅行をためらっている人は、よく「英語ができないから不安」と言います。

でも、よく考えてみると、不安なのは英語だけではありません。

航空券の取り方が分からない。ホテルをどこに取ればいいか分からない。現地の空港からどうやって移動すればいいか分からない。スマートフォンが使えるのかも分からない。

つまり、

旅行そのものの流れが見えていない不安と、英語への不安が重なっている

のです。

だから、英会話の勉強だけを続けても、海外旅行への不安がすべて消えるわけではありません。

逆に言えば、「空港ではこうする」「ホテルではこうする」「困ったらこうする」という流れが見えてくると、それだけで英語への不安もかなり小さくなります。

たとえばホテルのチェックイン。

何が起こるか全く知らなければ、不安です。でも「フロントへ行く→予約していることを伝える→名前を言う→パスポートを見せる→鍵を受け取る」という大まかな流れを知っていたらどうでしょう。

さらに、

“I have a reservation.”

この一言を知っていたら、「これならなんとかなるかも」と思えませんか?

英語力が急に上がったわけではありません。

何が起きるか分かったから、不安が小さくなったのです。

あの頃の私もこの流れを良く分かっていなかったので、とにかくドキドキでしたし、英語を上手く話せないことに委縮していたとも思います。


大人には、大人の旅の始め方がある

海外旅行というと、「若い人がバックパックを背負って勢いで行くもの」というイメージを持っている人もいるかもしれません。

でも、40代や50代になってからの旅は、それとは違っていいと思います。

若い頃のように、「まあ、なんとかなるでしょ!」と勢いだけで出発する必要はありません。むしろ、今までいろいろな経験をしてきたからこそ、心配になることも増えています。

安全は大丈夫?お金は?体調は?仕事の休みは?家族は?英語は?

いろいろ考えるから、慎重になる。

でも、慎重だから行けないのではありません。

慎重なら、準備して行けばいいのです。

調べて、確認して、できるだけ不安を小さくしてから出発する。それが、大人の旅の始め方でいいと思います。


最初の一歩は、小さくていい

もし今、「海外に行きたい。でも何から始めればいいのか分からない」と思っているなら、今日航空券を予約する必要はありません。

ホテルを決めなくてもいいですし、英語を100フレーズ覚える必要もありません。

まずは紙でもスマートフォンのメモでもいいので、「一度行ってみたい場所」を3つ書いてみてください。

パリ、ニューヨーク、シンガポール。台湾、ハワイ、ロンドン。「ヨーロッパのどこか」でも構いません。

旅というのは、飛行機に乗った瞬間から始まるのではありません。

「行ってみたい」を、「じゃあ少し調べてみよう」に変えた瞬間から、もう始まっています。

海外旅行に慣れている人にも、必ず「最初の一回」がありました。最初から怖くなかったわけでも、全部知っていたわけでもありません。

一つずつ進んだから、次の旅へ行けるようになったのです。

今、あなたが止まっているのは、海外旅行に向いていないからではありません。

英語ができないからでもありません。

ただ、進む順番をまだ知らないだけです。

だったら、その順番を一つずつ整理していけばいい。

この先では、航空券も、ホテルも、持ち物も、英語も、「今必要なこと」から順番に考えていきます。

「分からない」を「分かる」に。

「怖い」を「これならできそう」に。

「いつか行ってみたい」を、「私にも行けるかもしれない」に変える。

ここから、その準備を始めていきましょう。

さぁ、出かけよう!


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