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『ベストプラクティス』2026創䜜倧賞お仕事小説郚門 応募䜜品第5ç«  驚愕の提案     

    著南野玔良

    䞉日埌の倜、予定通りニックがやっおきた。
    ノヌトPCを゜ファヌテヌブルに眮いお起動させるず、ブラりザに『むヌサンずリサのための幞せ再生プログラム』ずいうタむトルが浮かび䞊がった。

    「ビゞネスプレれンテヌションみたいね。ちょっずだけワクワクするわ。始めお」

    「OK」ずニックは蚀っお、スラむドをスクロヌルさせお、次のペヌゞに移った。
    「たず最初に確認しおおきたい。積極的な延呜治療は、このプログラムの察象にはしおいない。無保険のむヌサンの堎合、治療費は倩文孊的な額になるし、本人も望んでいない。いいね」

    「わかったわ」

    「僕たちの目的は、むヌサンができる限り快適なタヌミナルケアを受けられるようにするこず、そしお君も仕事を続けられる環境を確保するこずだ。そのためには、ホスピス病院ぞの入院費甚が必芁になる。薬代や生掻費も含めるず1幎間で30䞇ドルは芋おおく必芁がある」

    「  そうね」

    ニックはスラむドを進めた。
    「30䞇ドルを䜜るためには、僕たち二人の匷みを最倧限に掻かすしかない。君は日本語が堪胜で、ファむナンスにも匷いデヌタサむ゚ンティスト、そしお僕は金融工孊の専門家で、ベンチャヌキャピタリストずしおの情報網を持っおいる」

    ニックがPCを操䜜するず、次のスラむドにスタヌトアップ䌁業の䞀芧が写し出された。
    「実は、日本のディヌプテックに投資をする蚈画があっお、ちょうどリサヌチを始めおいたずころなんだ。シリヌズからシリヌズたでの投資に぀いお幅広く怜蚎しおいたけれど、今回のプログラムでは、アヌリヌステヌゞのディヌプテックに絞る」

    「でも  むグゞットたでは、数幎はかかるでしょ。そんなの珟実的じゃないわ」リサは眉をひそめ、でニックを芋぀めた。

    「誀解しないで。僕たちが投資するわけじゃない」

    「えっ  じゃあ、どうやっお」

    「日本には将来ナニコヌンずなり埗る䌁業がいく぀かある。技術は玠晎らしいのに、資金調達ができおいない。マネゞメントチヌムも未敎備だ。このリストの赀枠の3瀟がタヌゲットだ。どれも倧孊や囜立研究機関発のスタヌトアップで、技術シヌズはあるけれど、ビゞネス人材が䞍足しおいる」

    「それで、具䜓的には  」

    「生成AIで3瀟を調べたら、アロマドリヌムずいう䌚瀟がむンタヌネットサむトでファむナンスマネヌゞャヌを募集しおいる。職務内容を読むず、䞻な業務は、ベンチャヌキャピタルからの資金調達ずその運甚。君がファむナンスマネヌゞャヌずしおその䌚瀟に入り、資金を運甚する。具䜓的な運甚方法は僕が教える」

    「それっお暪領じゃないの」

    「そうずも蚀える。でも必芁な分だけ、僕らの資産に移し、埌で圌らが倱った以䞊の金額を戻す。運甚は僕がやる」

    リサは蚀葉を倱い、芖線を萜ずした。

    ニックは淡々ず次のスラむドを瀺す。
    「これは僕が機械孊習で䜜成した数理モデルに、今回の行動芁玠をパラメヌタずしお入力しお、成功確率を抜出した結果だ。トヌタルの成功確率は72。高くはないけど、悪くもない。各項目は、君が面接たで進む確率78、採甚される確率68、アロマドリヌムが資金調達に成功する確率62、資金調達埌、運甚プランが承認される確率82、そしお資金が指定口座に届く確率97」ニックは続けた。

    「぀たり、君が採甚されお、アロマドリヌムが資金調達に成功するたでが最倧の難関だ。どこかで倱敗したら、その時点でこのプログラムは終了。君はアメリカに戻ればいい。逆に資金調達さえ成功すれば、30䞇ドルを埗られる可胜性はかなり高い。運甚は暗号資産で行う。僕は倧手蚌刞䌚瀟でファンドマネヌゞャヌずしお5幎間資産運甚を担圓しおいたプロ䞭のプロだ。30䞇ドル皋床の金額ならば裏ルヌトで送金するのは難しくない」

    虚ろな衚情で固たっおいたリサが、ようやく口を開いた。
    「驚いおいお  䜕ずも蚀えないわ、ニック」
    「だろうね。でも、これが僕が䞉日間考え抜いた『ベストプラクティス』だ」

    ニックは静かにスラむドを閉じ、リサの方ぞ向き盎った。
    「リサ、君が嫌ならやめればいい。僕は匷制なんおしない。ただ  」
    ニックは蚀葉を切り、リサの目をたっすぐ芋぀めた。
    「君のお父さんを救う方法は、他にない」

    胞が痛んだ。むヌサンの疲れ切った暪顔が脳裏に浮かぶ。教授職を倱い、誇りを奪われ、静かに厩れおいく父の姿。

    「  私が行けば、本圓に助けられるの」
    「助けられる可胜性は、確実に䞊がる。少なくずも、䜕もしないよりはずっず」

    リサは拳を握りしめた。迷いず恐れず、どうしようもない焊燥が胞の奥で枊を巻く。
    「  少しだけ、考えさせお」
    「もちろん。答えは急がなくおいい。ただ──時間はあたり残されおいない」
    ニックの声は穏やかだったが、その奥にある静かな焊りは隠しきれおいなかった。その倜、圌は泊たらずに垰っおいった。

    胞の奥に重い石を抱えたたた、リサは仕事に没頭した。顧客からの問い合わせ、分析レポヌトの締切、䞊叞からの急な䟝頌──これたで煩わしいず感じおいたものが、今は心の葛藀から逃れるための避難堎所になっおいた。

    数日埌、担圓看護垫から電話が入った。むヌサンからコヌルがありアパヌトを蚪問したずころ、高熱があり、症状からは閉塞性肺炎の可胜性があるずいう。薬で䞀時的に萜ち着いおいるが、できるだけ早く病院に連れおきおほしい、ず。

    リサは仕事を切り䞊げ、急いでむヌサンのアパヌトに向かった。
    郚屋に入るずむヌサンは浅い呌吞をしながら眠っおいた。食欲があるかどうかわからないが、二人分の倕食を甚意し、昌間䞭断した仕事を、リモヌトで再開した。

    倜8時過ぎに、むヌサンが目を芚たした。熱は37床たで䞋がっおいたが、食欲は戻らない。しばらく二人で話をした埌、むヌサンはたた眠りに぀いた。

    その晩、リサは以前ず同じように゜ファで暪になり、倜䞭に䜕床もむヌサンの様子を確かめた。寝宀に近づくず、ヒュヌヒュヌずいう现い喘鳎が聞こえ、ずきおり吞気のたびにヒヌッずいう高い音が混じる。その呌吞音が耳にこびり぀き、䞀睡もできなかった。

    ──このたたではいけない。
    暗闇の䞭で、リサは静かに決断した。

    翌朝、むヌサンを病院に連れお行くず、幞い肺炎ではなかった。ただ、肺がん患者では気道の狭窄や胞氎の圱響で䌌たような症状が出るこずがあるず医垫は説明した。

    アパヌトに戻った埌、リサはニックに電話をかけた。
    「今晩、䌚える」
    「倧䞈倫。8時頃でいい 䜕か食べおから行くから、コヌヒヌだけ甚意しおおいお」
    「ありがずう。埅っおる」

    キッチンでコヌヒヌを淹れおいるず、玄関のチャむムが鳎った。むヌサンは、カッタヌシャツの䞊にゞャケットを矜織っおいた。
    「今日はずいぶんビゞネスパヌ゜ンらしいのね」
    リサは軜く笑いながら、ゞャケット姿のむヌサンを芋枡した。

    コヌヒヌの銙りが、二人のあいだに残っおいた緊匵をゆっくりず薄めおいく。先に口を開いたのはリサだった。
    「ニック、あの方法で進めおみるこずにする」

    「本圓に」

    「ええ。昚日、むヌサンの具合が悪くなっお、午埌はずっずそばににいたの。いろいろ考えたんだけど、今のたたでは、私のほうが持たなくなる。あなたの提案に賭けおみるわ。チャンスは䞀床きりかもしれないけど」

    ニックはわずかに驚いた衚情を芋せた。
    「わかった。必芁なずきは僕がい぀でも支える」

    「それで  、具䜓的な段取りを詰めおいかないずね」

    ニックはバッグからノヌトを取り出し『むヌサンずリサのための幞せ再生プログラム』のファむルを開いた。

    「アクションプログラムに぀いお説明する。たず、ニックを入所型のホスピスに移す手続きを進める。非営利団䜓や地域支揎プログラムが運営する、比范的費甚の抑えられた斜蚭がいく぀かある。医療サヌビスは十分ずは蚀えないかもしれないが、このリストにある斜蚭ず受け入れ亀枉を始める。3か月入所できるこずが条件だ。君ずむヌサンには倚少の蓄えはあるず考えおいいんだよね」

    「3䞇ドルくらいなら、なんずかなるず思う」

    「たぶん倧䞈倫だ。もし足りなければ僕が補う。蚈画がうたくいけば、むヌサンにはその埌、もう少し充実した斜蚭に移っおもらうこずになる。蚀いにくいけれど、その頃には本圓のタヌミナルケアが必芁になるはずだ」

    リサは黙っお聞いおいた。ニックはスラむドの目次を確認しながら、説明を続けた。
    「調敎が順調に進んだずしおも、実際に入所できるたでには䞀か月ほどかかる。その間に、君は日本で動く準備を進める」

    スラむドには、次の項目が䞊んでいた。
    ──求人サむトでの応募
    ──䜏民祚の取埗
    ──面接日の調敎
    ──むヌサンのホスピス斜蚭ぞの入所手続き
    ──䌚瀟ぞの䌑暇申請
    ──枡航手配ず滞圚堎所の確保

    次のペヌゞには、各項目を時系列に䞊べたプロゞェクトチャヌトが衚瀺された。

    「基本的には3か月の短期決戊だ。90日間の短期滞圚ずしお、ビザの手続きは行わない。第1ステップは、応募しお面接の玄束を取り぀けるこず。そこたではサンフランシスコで察応できる。䌚瀟には䌑暇を申請しお、日本行きフラむトを手配する。ここたで問題ないかな、リサ  」

    「今の䌚瀟には5幎いお信頌されおいるし、ボスには父の病状が悪いこずも䌝えおある。介護のために3か月䌑みたいず蚀えば、認めらおもらえれるず思う」

    ニックは頷いお説明を続けた。
    「ここで䞀぀問題になるのは䜏民祚だ。3か月の間、君は別の人物ずしお行動するこずになる。求人サむトは匿名で応募ができるが、面接に進む際には、氏名を明らかにする必芁があり、採甚時には䜏民祚の提出が求められる。公文曞を捏造するのは難しいけれど、戞籍や䜏民祚を売買する専門の゚ヌゞェントは存圚する」

    「  難易床が高そうね」

    「僕が動いおみる。日本の金融業界に、顔の聞く知り合いがいるんだ。その人には倧きな貞しがある。その人脈を䜿えば、䜏民祚の手配は可胜だず思う。手に入れたら知らせるから、君は日本ではその人物ずしお掻動する」

    「次のステップは日本での掻動準備だ。たず、日本語は問題ないね  」

    「倧䞈倫。12歳たで日本にいたし、倧孊では日本映画の研究䌚に入っおいたの。日本人の友達もいるし、ニュヌスサむトもよく読んでる」

    「それなら安心だ。それから、アロマドリヌムに぀いお事前に調べおおく必芁がある。日本には、SPACEずいうスタヌトアップ専門のリサヌチサむトがあり、最新情報を確認できる」
    ニックは続けた。
    「日本行きのフラむトの手配や、滞圚先の確保は問題ないね。ここたでの話は、すべお君がアロマドリヌムに採甚されるずいう前提だけれど  」

    「問題ないわ。日本には友達ず行ったこずがあるし、フラむトも滞圚先もネットやAIで簡単に調べられる」

    「ここから先はアロマドリヌムの話だ。僕が調べたずころ、圌らは今、シリヌズのリヌド投資家を探しおいる。いろいろなピッチむベントに参加しおベンチャヌキャピタルに事業内容を説明しお回っおいるようだ。日本のディヌプテックは、技術力や補品が評䟡されおも、ファむナンス面がが匱くお苊劎するケヌスが倚い。この䌚瀟も䟋倖じゃない。そこで、組織・䜓制を匷化するために、ファむナンスマネヌゞャヌを募集しおいるずいうわけだ」

    「資金調達の芋蟌みはあるの」

    「ある皋床はね。圌らが所属しおいる研究所のホヌムペヌゞを芋るず、リヌドむンベスタヌが付くこずを条件に、研究所自身も出資をする仕組みになっおいる。これはVCにずっおも呌び氎になるから、䞀般的な案件よりも可胜性は高い。日本の堎合だず、アヌリヌステヌゞでの出資額は、6080䞇ドルくらいだ」ニックはそこで䞀床区切り、リサを芋た。

    「君が採甚されれば、CEOの䞋で資金調達を担圓するこずになる。運甚もある皋床任されるはずだ。そのうち30䞇ドルほどをリスクマネヌで運甚しお、その資金をしばらく僕たちの蚈画のために䜿わせおもらう。僕も少しだけ手数料をもらうけど  いいね」

    「了解。それで、具䜓的な運甚方法は」

    「暗号資産を䜿っお資金を埪環させる。いく぀か方法があるが、君が暗号資産の取匕所を指定できれば、そんなに難しいこずではない。その先の凊理は僕がやる」

    リサは、ノヌトのブラりザをじっず芋぀めおいた。画面の光だけが、静かに圌女の瞳に映り蟌んでいた。

    「  本圓に、そんなこずが可胜なの」
    ようやく絞り出した声は、思っおいたよりもかすれおいた。

    ニックは腕を組み、少しだけ姿勢を正した。
    「可胜かどうかで蚀えば、可胜だ。ただし、君がアロマドリヌムに入瀟しおリスクマネヌの運甚を任されるずころたで進む必芁がある。もしうたくいかない堎合は、その時点でアメリカに戻ればいい。倚少時間ずお金を無駄にしおしたうが、倧きな問題はない。その堎合、このプランはそこで終わりだ。むヌサンのこずは改めお考え盎す必芁がある」ニックは淡々ず続けた。

    「採甚され、ファむナンスマネヌゞャヌずしお暗号資産を運甚する立堎になった堎合は、リスクは少し䞊がる。だが、そこから先は僕が凊理する。君が现かい郚分たで関わる必芁はない。資金を動かしたあず、すぐに日本を離れれば、君が米囜圚䜏のアメリカ人だず気づかれるこずはないだろう」

    リサは画面から芖線を倖し、ゆっくりず息を吐いた。
    「芚悟はできおる。でも  やっぱり怖いわ、ニック」

    ニックは声を萜ずし、テヌブルの䞊に手を眮いた。
    「これは、普通の人間が䞀生觊れずに終わる䞖界だ。倫理も、法埋も、境界が曖昧になる。君が䞍安に感じるのは自然なこずだ。むしろ、感じないほうが危ない」

    リサは黙ったたた、䞡手を膝の䞊で組んだ。指先がわずかに震えおいる。
    「でも  」小さく息を吞い、蚀葉を぀なぐ。
    「むヌサンの状態を芋おいるず、時間がないのも事実なの。䜕もしなければ、ただ悪くなるのを芋おいるだけになる」

    ニックはうなずいお、そっずPCの画面を閉じた。
    「今日はここたでにしよう。この資料は送っおおくので確認しおおいお」

    リサは目を閉じ、深く息を吞った。その呌吞の重さが、圌女の胞の内にある葛藀の深さを物語っおいた。
     
    むヌサンは倧孊での最終講矩を終え、䞀日のたいはんを自宅で過ごすようになっおいた。「䞀日䞭、奜きな本を読んでいられるなんお理想的だよ」ず笑っおはいたが、気道の狭窄や断続的な発熱など、肺がん特有の症状は確実に進んでいた。ステヌゞⅣのがん患者が、痛み止めの薬なしで生掻するのは難しく、週䞀回の看護垫の定期蚪問に加え、リサも仕事垰りや週末にむヌサンのアパヌトを蚪ねお、状態を確認した。看護垫によれば、できるのは苊痛を和らげる緩和ケアを続けるこずだけで、薬の量も様子を芋ながら少しず぀増やしおいくしかないずいう。

    リサはむヌサンにニックを玹介した。もちろん恋人ずしお。土曜日は䜕床かニックず二人でむヌサンの郚屋を蚪ね、䞉人で食事をした。リサの子䟛時代の話、ニックの家族のこず、他愛のない䌚話が続き、そのひず時だけは、むヌサンの病気のこずを忘れられた。だが珟実は、静かに、確実に、圌の䜓は病魔に蝕たれおいった。

    リサが求人サむトからアロマドリヌムに匿名で応募をするず、「採甚プロセスを進めたいので、氏名入りのキャリアシヌトを開瀺しおほしい」ずの連絡があった。

    そのこずをニックに䌝えるず、数日埌、ニックから『䜐䌯葉子、32歳』ずいう名前ず埌玉県の䜏所が送られおきた。日本の゚ヌゞェントを通じお取埗した、リサが日本で名乗るための戞籍情報だった。リサは、匿名のキャリアシヌトに必芁な情報を䞊曞きをし、送り返した。

    むヌサンには有料の入所型ホスピスに移っおもらう盞談をした。予想通り、「そんな金はない」ずいうのが最初の反応だった。リサは、簡易な医療サヌビスしか受けられないが、非営利団䜓が運営する比范的負担の少ないホスピスがあり、むヌサンの貯金ず自分の貯金を少し取り厩せば入所できるこずを説明した。そしお、自分には数か月、日本に出匵しなければならない重芁な仕事があり、今のたたではむヌサンのこずが心配で、その仕事は受けれられないず正盎に話した。

    「自分は倧䞈倫だ。お前の奜きにしろ」
    むヌサンはそう蚀い、数週間埌、有料ホスピスに移るこずになった。リサは斜蚭ず亀枉し、3か月分の入所費甚を支払った。その先の支払いが続けられるかはわからなかったが、そのこずは斜蚭にもむヌサンにも黙っおいた。

    ちょうどその頃、アロマドリヌムから面接日皋に぀いおの連絡があった。候補日の䞭から、10日埌の日皋を遞択しお返信した。リサは、日本ぞのフラむト、滞圚堎所の手配をしおから、日本での行動蚈画に぀いお、ニックず最終打ち合わせを行った。リサが日本に到着しおからの連絡は緊急以倖はZOOMで行い、時差が16時間あるので、リサが倜10時、ニックが朝6時を定時連絡ずした。

    むヌサンには、23か月で戻るこずず、ホスピスの入所に぀いおはニックが手䌝っおくれるこずを䌝え、ニックの携垯番号ずメヌルアドレスを教えた。

    平日の朝だったが、空枯たではニックが車で送っおくれた。ボヌディング゚リアから芋えるサンフランシスコ湟には薄い霧がかかり、初倏のこの街では芋慣れた颚景が広がっおいる。その日のリサは、霧の䞋にかすかにのぞく青い海を、胞の奥でそっず想い描いおいた。

    「ありがずう。もうここでいいわ。仕事に行かなきゃでしょ」
    「それじゃ  毎朝、六時に埅っおるよ。目芚たし代わりに」

    二人は長いハグをしお、リサは搭乗ゲヌトに入っおいった。サンフランシスコを10時半に離陞した䟿が東京に着いたのは、翌日の午埌2時だった。
      
    物語は次の章ぞ続きたす。
    ▶ 第6章「蚈画の実行」
    『ベストプラクティス』2026創䜜倧賞お仕事小説郚門 応募䜜品第6ç«  蚈画の実行sumiyoshi

    #創䜜倧賞2026 #お仕事小説郚門

     
     

    sumiyoshi

     
     
    お仕事小説を䞭心に執筆しおいたす。 実務で埗た芖点をもずに、ビゞネスや組織のリアルな葛藀、人間関係の機埮を描くこずを倧切にしおいたす。 創䜜倧賞2026に『ベストプラクティス』で応募しおいたす。

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