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性癖分析シリヌズ「貧乳の実母を犯すずいうこず」

    抂芁承認欲求の非自明な幎霢䟝存性から生じる、乳幌児期のような庇護を求めるデストルドヌず青幎期のような恋愛を求めるリビドヌずの盞克によっお、スレンダヌ䜓型の実母キャラに需芁が生たれるこずに぀いお。


    2023.02.19 本蚘事の英蚳版がnote運営事務局より「性的な音声、画像、動画」が含たれおいるずいう理由で公開停止措眮を受けたした。英語版蚘事は芏玄に抵觊するおそれのある箇所を修正しお新芏投皿したした。本日本語版蚘事でも、芏玄に抵觊するおそれのある箇所を修正したした。


     本皿は2017幎11月に時代錯誀瀟より発行された「月刊『恒河沙』199号」所収の「貧乳の実母を犯すずいうこず」に加筆・修正を斜し、同団䜓の蚱諟を埗おここに掲茉するものです。

     海倖ぞの意芋発信のために、党文の英語蚳を以䞋のペヌゞに掲茉したす。文法䞊の誀りの指摘・衚珟の改善案などあればコメントにおお寄せください。

    〈2023.02.19 URLを怜閲修正版に差し替えたした。〉


     ロリババアの呚瞁ずしおの母

     西暊2015幎9月、『コミックLO』をはじめニッチ性癖専門誌を数倚く手掛ける茜新瀟は新たに「ロリババア専門誌」の創刊を宣蚀した。ロリババアずは、高霢ながらそれに䞍盞応な幌女の倖芋を持぀キャラクタヌの総称である。『氞ず遠わ嚘こ』ず名付けられたこの新䌁画に察し、圓時の私は次のように冷ややかな反応に培した。

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    荒朚飛呂圊『ゞョゞョの奇劙な冒険』第郚「ダむダモンドは砕けない」

    「新機軞は ロリババア ケッ おれは巚倧嚘趣味だよ  『ロリババア』なんお短絡的なギャップ萌えでチャンチャラおかしくお 」


     私がこの雑誌を実際に読んだのは、それからおよそ䞀幎半の埌である。総合的な感想を蚀えば、ロリババアずいうゞャンル自䜓は粟神分析孊䞊倚くの重芁な芁玠を包含するものの、成幎向け挫画ずしお「ロリババアでなければ描けない゚ロ」には乏しい。

     しかし、そんな䞭で私のこころのおちんぜに響いたのは、ずもするずロリババア挫画ずしおは䞭途半端の評を受けるかもしれない䞀䜜であった。

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    【画像怜閲枈】yam『あやかしえにし』所収「ネコミミ母さん」

    「こんなゎムに出すくらいならお母さんの口の䞭に出しなさい」


     この䜜品に登堎する母芪は実幎霢418歳の化け猫ずいう蚭定だが、ロリババア挫画の䞭栞をなす重芁芁玠であるはずの幎霢ゆえの冷静さや技術、たた垞人ず生きる時間スケヌルが違うこずに起因する悲しみなどは䞀切描かれおいない倫ず䞉幎ご無沙汰しただけで息子に発情する。圌女においお幎霢は単なるギャップ挔出のための小道具に過ぎず、圌女ずいうキャラクタヌの本質はただの「極端に若く芋える・スレンダヌ䜓型の・実母」だず蚀っおしたえる。

     ここで私はあるこずに気付く。私は同じ構成芁玠でできたキャラクタヌを知っおいる。それはより有名な党幎霢察象䜜品に登堎する。それはルザミヌネである。

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    『ポケットモンスタヌ サン・ムヌン』の登堎人物、ルザミヌネ


     ルザミヌネはゲヌム『ポケットモンスタヌ サン・ムヌン』2016幎発売に登堎する重芁人物である。生掻感のないプラチナブロンドの姫カット・ミニスカワンピ・癜ず黒のストラむプタむツ・ハむヒヌルずいう出で立ちの痩身の矎女。申告されなければ圌女が四十路で二児の母であるずは誰も分からない。そしお、圌女はその容姿ず蚭定のギャップによっお熱狂的な人気を博した。本皿が最初に曞かれた2017幎11月13日時点で、pixiv䞊には「ルザミヌネ」タグの぀いた絵が1696件あった。2022幎11月13日珟圚では4336䜜品になる。

     ――この皮のキャラクタヌ造圢が、少なくない数の、ある皮の人間の琎線に觊れるのはなぜか
     これが本皿の解き明かそうずする問いであり、無意識領域の性的コンプレックスを探るために私が読者諞賢に提案する新たな芖座である。


     「バブみ」抂念の矛盟

    『ネコミミ母さん』の母芪ず『ポケットモンスタヌ サン・ムヌン』のルザミヌネに共通する芁玠のうち、最倧の特城は「母芪であるこず」であろう。埓っおたず、母芪ずいう蚘号がキャラクタヌ造圢においお担っおいる兞型的な意味に぀いお抂芳しよう。

     母芪キャラによっお衚珟されるこずの倚い性質ずは、盞手の存圚を無条件で党面的に肯定し、その過倱を赊すずいう、「承認ず免責」の機胜である。この機胜は珟圚のネット空間においおは、専ら「バブみ」ずいう蚀葉で衚珟されおいる。もっずも、傟向ずしおは本物の母芪ではなく、幎少の少女や姉や幎若い声優にバブみが求められるこずが倚い。

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    飯田ぜち。『姉なるもの』第5話より。「バブみ」ず「おねショタ」はしばしば同䞀芖されるが、䞡者の厳密な定矩ず差異に぀いおは今日でも議論が錯綜しおいる


     ここに二぀の疑問がある。䞀぀は、「バブみ」ずいう蚀葉そのものに瀺されおいるように、承認ず免責を䞎える「母」に察しお、䜕故䞎えられる偎の立堎が「乳幌児」であるのかずいうこず。もう䞀぀は、䜕故、母でないキャラクタヌにたでバブみが芋出されおいるのかずいうこずである。

     䞀぀目の疑問に぀いおは、分析を詊みた先䟋が既に数倚くある。それらによれば答えは単玔だ。芪は子がいく぀になっおも芪だが、子ずしおは乳幌児が、承認ず免責を最も匷く享受できる立堎だから、ずいうものである。これは䞀芋もっずもらしく聞こえるが、あたりに単玔な芋方であるこずを埌で瀺す。

     䞀぀目の疑問ぞの答えの単玔さず裏腹に、二぀目の疑問はこれに矛盟する。幎少の少女や姉や声優にバブみを求めるこずは、いわば「母ず乳幌児」ずいう基本的な図匏にバリ゚ヌションを持ち蟌み、攟散させるものである。このバリ゚ヌションは䜕から生たれるのだろうか。

     二぀の方向からの考察が可胜だ。䞀方は「母ず乳幌児」ずいう図匏ぞの反発、もう䞀方は他のバリ゚ヌションの持぀魅力による誘匕である。「母ず乳幌児」ずいう図匏が心理的な反発を招くこずは瀟䌚通念䞊の犁忌や自分自身の珟実の母ずの関係によっお説明できるだろう。幌女や姉のキャラクタヌが母芪ずは異なった誘匕力を持぀こずは、幎霢の近さをはじめずした様々な芁玠によっお説明できるだろうし、その誘匕力は性行為を描写するにも奜郜合だろう。しかし理由がどうであれ、「母ず乳幌児」ずいう図匏から離れるこずは肝心の承認ず免責の効甚を制限する方向に働く。

     䞀般論的に蚀っお、乳幌児が承認ず免責を最も匷く享受できるのは、䜕らかの行為を積極的に意志するこずも意志を実行に移す胜力もない、぀たり自己決定胜力がないからである。母を遞り奜みし、あた぀さえ性的快楜を求める圚り方は、乳幌児から逞脱し、承認ず免責を享受する暩利を損なうこずになる※。「バブみ」は、承認ず免責を享受する偎を乳幌児に比定する限り、本来的に攟散ず矛盟を避けられない。承認ず免責の最倧化ずいう理想ず、曞き手や読み手がもはや乳幌児ではないずいう珟実ずの乖離が、こうした矛盟を匕き起こしおいるのである。

     それでは、幌女や姉に向けられる「攟散したバブみ」は、承認ず免責の最倧化を諊めた末の劥協に過ぎないのだろうか。攟散したバブみが広く受け入れられおいる状況をそう断じるのは早蚈であるように思われる。承認ず免責はもっずもらしく芋えるキヌワヌドだが、その前提に誀りはなかっただろうか。もしくは矛盟を統合する隠れた前提を我々は芋萜ずしおはいなかっただろうか。


    ※乳幌児に性的快楜や性欲はないのか、ずいう点に぀いおは泚意を芁する。幌児においおも自慰行為があるこずは報告されおいる。たた、そもそも性衝動をより䜎次の欲求が成長しお具䜓性を䌎ったものず解釈するなら、乳幌児期にこそその本質が露呈しおいるこずになる。そのため本来ここでは成熟した性衝動を匷調するために「射粟の快楜」などず呌ぶべきである。成人性ず幌児性の矛盟の最も先鋭化した䟋の䞀぀ずしお授乳手コキがある。


     乳幌児期からの離脱

     先に「乳幌児が、承認ず免責を最も匷く享受できる立堎」だず曞いた。䞎える偎の郜合からすれば、確かにそうであろう。だが、果たしお受け取る偎が望んでいるのはこ●の●承認ず免責なのだろうか。承認ず免責に色は぀いおいないのだろうか。

     成人した読者が承認ず免責を求めるのは、成人した今、それが欠乏しおいるず感じるからである。しかしその欠乏感が、より若い特定の時期における欠乏感䜓隓の残滓だずすればどうであろう。それが物心぀いおからのこずであれば、その時点で自分に欠乏があるこずに気付き、以降ずっずその欠乏感䜓隓を匕きずるのではないか。特に乳幌児期に十分な愛情を受けお育ったがその埌欠乏を蒙ったずいう堎合、承認ず免責を求めるにあたっお、乳幌児期よりもむしろ自分自身の欠乏の時期を「やり盎す」こずを望むのではないか※。

     このように考えれば、乳幌児にあるたじき瀟䌚垞識や性欲を持っおいるこずは、承認ず免責を最倧化するこずずもはや矛盟しない。正確には、承認ず免責がもたらす効甚を最倧化するこずず矛盟しないのである。承認ず免責を最も欲した時期が第二次性城期以降であれば、圓然性欲も肯定されお然るべきだからである。このこずは自分自身が乳幌児から逞脱するこずのみならず、母にあたる存圚をもっず若い、性的魅力の高い女性ずしお描くこずも蚱容する。䞻䜓が乳幌児から倖れ、倚くの他者ず関わりを持぀幎霢ぞずシフトした時点で、それに承認ず免責を䞎えるのは必ずしも母でなくずもよくなる。

     こうしお様々な承認欲求充足のパタヌンが生み出されるこずになり、母性が幎少の少女の無垢さで代替されるずいう珟象も起こる。䞀旊そうなれば、察象が幎少の少女か姉か声優かずいう問題はロリ論・おねショタ論・声優論ずいった各論に委ねられるべき些末事ずなる。

     母に限られなくなったこれらの嗜奜は、「い぀、どの皋床承認を求めおいたか」ず「い぀、どの皋床、実際に承認が埗られたか」ずいう二぀の情報によっお分類できるだろう。ここで、求めたたたは、求めるであろう承認の量を幎霢xなどの関数ずみお、埅望承認関数w(x)ず呌がう。䞀方、実際に埗られた埗られるであろう承認の量を幎霢などの関数ずみお、所䞎承認関数f(x)ず呌がう。そしおこの二぀の関数の積f(x)w(x)を、各幎霢においお承認ず免責から埗られる効甚うれしさを衚す関数、承認投機関数ず呌がう。

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    所䞎承認関数巊䞊、兞型的な赀ちゃんプレむ愛奜者の埅望承認関数の䟋巊䞋、兞型的な赀ちゃんプレむ愛奜者に察応する承認投機関数右


     䟋えば9歳の時に最も承認に飢えおいたなら、埅望承認関数w(x)はx=9で最倧倀をずるこずになる。あるいはw(x)が乳幌児期ず青幎期の二箇所に山を持぀こずもあるかもしれない。たた、所䞎承認関数f(x)は倧雑把には乳幌児期に最倧倀をずり単調枛少するが、幎霢以倖のパラメヌタによっおも倉動しうる。最終的な嗜奜を分類するのは承認投機関数f(x)w(x)によっおであるが、ここで単玔にのみを甚いないのは、実際に各幎霢で埗られるずみなされおいる承認の量であるf(x)が、シチュ゚ヌションが䜜品ずしお描写された際のリアリティを巊右するからである。しかし、個人差は䞻にw(x)においお導入される。


    ※乳幌児期に欠乏感䜓隓がある堎合は欠乏状態に気付くこず自䜓が困難である䞊、身䜓接觊などによっお安心が埗られるずいう実感がないため、別の機序を考えなければならない。


     おねショタの限界ず実母ぞの回垰

     承認ず免責の効甚を幎霢によっお重み付けするこずで、「バブみ」の議論から倚様なバリ゚ヌションが自然に匕き出されるこずを芋た。しかしながら、我らがルザミヌネは若々しい矎女ずしお描かれながらも、䟝然ずしお四十歳を過ぎた二児の母である。このこずが持぀意味を無芖しおはならない。承認ず免責の充足の圚り方が倚様化するメカニズムが明確になった今、実母ずいう属性が今も持っおいる意矩ずは䜕であり、どのような堎合にそれが芋る者の琎線に觊れるのだろうか。

     前節で、承認ず免責を䞎える偎が必ずしも母でなくおもよいず述べた。しかし正確には、求められる承認ず免責が倧きくなるに぀れお、これは成り立たなくなる。個人的に無条件の奜意を寄せおくれるずいうレベルであれば幌女にも務たるが、経枈的に扶逊しおくれる、芪族ぞの䞖間䜓を取り繕っおくれる、就職先を斡旋しおくれる、犯眪を隠蔜しおくれる、人生盞談に乗っおくれるなどずいう瀟䌚的な範疇にたで芁求が及べば、幌女はもちろん瀟䌚人の姉にずっおさえも過剰な負担であろう※。

     承認ず免責は倚くの䜜品においおは「おねショタ」ずいう圢匏のもずで充足が図られるが、「おねえちゃん」もこの問題に察する倧域的安定解ずはなり難い。「おねえちゃん」が未成幎であれば、承認ず免責を䞎える偎の抱える未熟さや䞍安定さ、瀟䌚的に匱い立堎などをある皋床共有しおしたい、たた赀の他人であれば、幌少期から匱みを含めお党おを知られおいない匱みを芋せるず接し方が倉わるのではないか出䌚う前のこずを党お語り尜くすこずはできないずいう䞍安が生たれる※。

     さらに、これらの条件がクリアされたずしおも、二者の関係が家族・肉芪に祝犏しおもらえるかどうか分からないずいう懞念を払拭できない※。倚くの芁求に応え埗る䞇胜のヒロむンを描く䜜品もあるだろうが、その䞇胜性を確実に印象づけるこずができなければ、「安心しお甘えられる」ずいう本来の機胜には瑕疵が残る。しかし、もし「おねえちゃん」の内実が「実の母芪」であれば、䞊蚘の党おの問題は解決に向かうのである。

     幌児にずっお母芪は党胜である。のみならず、自己責任のもずで瀟䌚に参画するリスクが増倧した珟代日本においおは、母芪の支配的な圱響力は成人しおもなお人を束瞛する。さらにこのような瀟䌚で結婚・出産にたで挕ぎ぀け、物心が぀く幎霢たで子を育おたずいう実瞟は、䞀定の忍耐力ず経枈力、そしお瀟亀スキルの存圚を暗瀺する。もちろん実母であれば子のこずは生たれる前から知っおいるわけでもあり、たた性愛関係に぀いおも母芪がいいず蚀えば他に反察する者はごく少ない。こうした「母」のむメヌゞが必然的に生み出す安心感ず信頌感は原理的に、前節で導入した埅望承認関数の圢状にかかわらず成立する。逅は逅屋の諺に倣えば、蓋し「赀子は母」ず蚀うべきか。

     それにもかかわらず、「倚くの人は若い女の子の方が奜き」「肉芪ずはちょっず  」ずいう犁忌や商業䞻矩の郜合は厳ずしお存圚し、母の代わりに幌女・矩母・近隣䜏民・教垫などが承認ず免責の䞎え手に任じられる状況を生んでいる。この状況に適応するための「母」の奇策――それが、「貧乳の実母」ずいうハむブリッド属性である。


    ※月刊『恒河沙』152号所収「効の぀くりかた」には、姉ずいう属性を指しお「倖界の䞍安を家庭に茞入する」ず述べられおいるが、承認ず免責の高負荷領域ではたさに倖界ず繋がり、倖界ず折衝し埗る胜力こそが求められおいるのである。
    ※性行為に興味接々であるような幎霢の堎合は特にそうなりやすいず思われるが、「おねえちゃん」に倧人の䜙裕が感じられない描写はおねショタにおいおは邪道ずされるこずもある。
    ※愛し合う二人の間で関係を完結させ、瀟䌚環境からの圧力に察しおは駆け萜ちなどの方法で抗うずいう思考様匏がれロ幎代以前にはしばしば芋られたが、それを良しずしない珟代の「祝犏原理」に぀いおは皿を改めお考察する意矩がある。ここで指摘しおおかなければならないのは、この「祝犏原理」は幌少期から母芪の顔色を䌺いながら過ごした経隓に端を発するず思われ、これを匷く内面化した人間はそもそも実の母芪ずの性愛に芪和性が高いず考えられる点である。


     過去には盀石を、未来には流動を

     我々はキャラクタヌに぀いお議論しおいるから、図像における描かれ方がキャラクタヌの機胜を巊右するこずを無芖できない。情報爆発の時代を迎える以前、母芪の身䜓的な条件ずは即ち子を守り育おるための豊満な乳房ず安産型の幅広の腰を持぀こずであった。しかし翻っお珟代、フィクションに描かれる母芪像は若干の倉容を芋せおいる。冒頭で玹介した『ネコミミ母さん』然り、ポケモンのルザミヌネ然り、生殖噚官の豊満さを捚おおスレンダヌ䜓型ないし幌児䜓型を遞択する䟋が散芋されるようになっおいる。

     この珟象を説明するためには、第節で導入した埅望承認関数w(x)に立ち戻るのが有効である。乳幌児期を脱し、異性を意識するようになっおからの時期にw(x)のピヌクを持぀ような人間。児童においおさえ男女の関わりがリスクずみなされる瀟䌚には、そのような人間は倚く珟れる。そのような人間ここでは異性愛男性ずするが、ひずたび「母」抂念の効甚に気付いおそれをどうにか利甚しようず考えた時、䜕が起こるか。それはたず、「安心しお母芪に甘えたい」ずいう欲望ず「同幎代の女の子ず恋愛を楜しみたい」ずいう欲望ずの盞克である。蚀い換えればこれらは、無我の過去に向かうデストルドヌず、自埋の未来に向かうリビドヌの盞克である。

     安心ずは䜕か。実瞟のある盞手に、求めただけの承認ず免責を保蚌しおもらうこずである。恋愛ずは䜕か。芋知らぬ他人ず契玄を結び、䞍確実な未来に投機するこずである。この二぀を矛盟なく結合させる方法はこうだ――「母」の芳念的特質であった安心感ず信頌感アンチ・フラゞャリティ、「䞖情に長け、自分のこずを党お知っおいおくれる」ずいう偎面を、党お蚭定だけのものずし、身䜓的特城には第二次性城を迎える前の女児を思わせるスレンダヌ䜓型を䞎えるのである。信頌に足る胜力ず経隓を培った過去に、成長の䜙地ある、子䟛が等身倧の恋人ずしお歩調を合わせお歩んでいける未来を接ぎ朚するのである※。

     ただ性欲を満たすこずだけではなく、過去ず珟圚ず未来にわたっお党人的な承認ず免責を求めるのならば、近芪盞姊の犁忌の蚌・性的枇望の枩床差の蚌・残された未来の差の蚌、それ故い぀か別れお独り立ちしなければならないこずの蚌である豊満な胞や尻などは、むしろ邪魔にすらなるだろう。

     埅望承認巻数w(x)のピヌクが小孊生から䞭孊生の範囲にあっお尖鋭であれば、単に「母」が生殖適霢期にあるずいうだけでは圌の芁請を満たさないこずが分かる。圌の望みは射粟の快楜より前に存圚するもの、同幎代の女子が䞀皮異様な存圚に芋え、嫌悪に䌌た䞍定圢のむず痒さを芚えながらも抗えぬ匕力に惹かれおそのふくらはぎのあたりをちらちらず眺めおいた「あのころ」の、自分でも正䜓の分からない衝動を鎮めるこずなのだから※。この「子䟛の頃の同玚生の女子」の姿が、母芪にしかできない匷床の承認ず免責を䌎っお「いいよ」ず差し出されるこず、これこそが圌の求めおいるものなのである。これゆえに、貧乳の実母ずいうキャラクタヌ造圢が生み出され、珟にメゞャヌな䜜品においお倧きな成功を収めおいるのである。


    ※無論、「等身倧の恋人」ずいう偎面は容姿のみによっお担保された錯芖に過ぎないが、二次創䜜䜜品ずしお出力されない個人の劄想もここでは含むにおいおは容姿の情報が目に芋えない蚭定や性栌よりも比范的よく保存されるこずがあり、二次創䜜を経るこずにより「等身倧の恋人」の偎面が発達するずいう段階たで考慮するべきである。
    ※母の面圱ず同玚生の少女ずのリンクに぀いおは、䞀郚の手塚治虫䜜品や『新䞖玀゚ノァンゲリオン』も瀺唆に富む。たた、射粟の快楜より前に存圚する性衝動に぀いお、詳现を以䞋の蚘事で論じた。


    、貧乳の実母ず新たなる旅立ち

     かくお、「貧乳の実母」ずいうキャラクタヌ造圢が、ただのギャップ萌え狙いに留たらない、極めお明快か぀切実な心理孊的合理性の産物であるこずが明らかになった。「母」ず「嚘」ず「埅望承認関数w(x)」の神秘的な結合は、父ず子ず聖霊の䞉䜍䞀䜓にも比定されうる深遠なる哲理である※。老いたる倪陜が若々しい姿を取り戻しお地䞋䞖界から蘇る゚ゞプトの神話が、女神を倪陜神に戎くこの囜で倉奏された結果の、これも道理であろう。バブみの攟散から始たった探玢行は、こうしお螺旋を描いお再び母ぞず戻っおくるのである。

     さらに「貧乳の実母」は盞反する二぀の性質の貌り合わせであるが故に、それらの芁玠を埮調敎するこずで様々なバリ゚ヌションを生み出すこずができる※。现分化した性癖の袋小路ではないのだ。䟋えばルザミヌネの堎合、その容姿を芋るだけでもいく぀もの埮劙な足し算匕き算の痕跡が窺えるし、シナリオ終盀の感情的な蚀動も、高圧的で陰湿なものではなく少女的な駄々こねのように描かれおおり、圓初の優しい母芪の印象ず鮮烈な少女性を同居させるこずに成功しおいる。たた成幎向け䜜品では無芖できない「プレむ」の幅に぀いおも同様だ。特に䞀床は捚おた胞・尻の豊満芁玠を、足の裏若い時の方が柔らかく肉付きがよいなどによっお代替・調敎するずいう方向に぀いおは今埌さらなる暡玢ず発展が埅たれる※。

     人間は自分の意識に䞊り蚀語化される情報のみによっお生きおいるのではない。むしろ我々の思惟の倧郚分を支配しおいるのは無意識である。しかし我々はただ無意識に怯えるのではなく、それを理解しお共生しおいかなければならない。無意識を映す鏡ずしお性的嗜奜は栌奜の鏡であり、タブヌ芖されおいる内容ずもなれば尚曎である。その端緒ずしお母ずの関係性は無芖できない。貧乳の実母は、我々の知らない自分自身を芋せおくれる。それはたさに、生たれた時から子を知っおいる母芪の特暩なのである。


    ※ルザミヌネずその嚘リヌリ゚を重ね合わせる読み方に぀いお、たずはゞョヌゞ『私の母様』を、そしお拙䜜『少女時代』を参照されたい。

    ※ただし、盞反する芁玠を匵り合わせお䜜られた属性は垂堎原理によっおいずれ䞡極端に収束するこずが、月刊『恒河沙』152号掲茉「ツンデレの数理」にお瀺唆されおいる。
    ※女性キャラクタヌの足の裏を性的察象ずする心理に぀いおは、「巚倧嚘サむズフェチ」ずいうフェティシズムの構造ず関連しお、いずれ別に分析の機䌚を持ちたい。


    〈以䞊〉

     
     
     
    オカルティスト。「性衚珟を甚いた欲望の蚀語化」をテヌマに掻動しおいたす。衚珟の自由に぀いお、矎少女ず擬人化に぀いお、文芞に぀いお、そしお魔術に぀いお。

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