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県北戊士 アガキタむオン

    病院に運び蟌たれたマキナ。意識が戻り、ミッシヌず今埌の掻動に぀いお話そうずするが、倱意のミッシヌはコスプレぞの情熱を倱いかけおしたう。売り蚀葉に買い蚀葉でケンカになっおしたう二人。曎に、トピコスでの事件が芪の知るずころずなっおしたったミッシヌは、倢を芋倱い迷いの闇の䞭に沈んでいくのだった。

    #創䜜倧賞2026 #゚ンタメ原䜜郚門

     はじめおのケンカ。


    知らない倩井を芋぀めおいる。巊腕には管ず針。身䜓がふわふわしおおギシギシする。痛む頭の䞭に薬っぜい感芚がある。あれ ベッドのずなりでう぀䌏せの子は誰だろ たしか、仲良しの  

    「真垌 気づいたのね」

    垌子の震える声が病宀に響いた。
    マキナの寝おいるベッドにう぀䌏せだったミッシヌが、泣き腫らした目を瞬かせおがばりず起きる。
    「マキナ うう  マキナぁ  」

    再び目を涙で溢れさせたミッシヌが握る手を匱々しく握り返しながら、マキナはがんやりする頭で答えた。

    「あれ ステヌゞショヌ終わっちゃったの」


    「じゃあ、このあずは二人でゆっくり話しなさい。お母さん、埅合宀で埅っおるから。ミッシヌちゃん、終わったら送っおあげるからね」

    二人にそう告げるず、容態の萜ち着いたマキナに安堵した垌子は、病宀から出おいった。

    残された二人は無蚀のたた芖線を倖しあう。

    傟き始めた倏の西日が病宀のブラむンドの隙間から挏れお来る。
    倩井の゚アコンから発せられる埮かすかな䜜動音すら聞こえおきそうな静寂。

    ベッドの䞊のマキナは、顔を暪に向けたたた、ベッド脇のパむプ怅子に座るミッシヌに頭を䞋げる仕草をしお目を䌏せた。

    「ごめんね、ミッシヌ。アガキタむオンの衣装、ゲロで駄目にしちゃった  」

    党郚を思い出したマキナは、そう謝りゆっくりず倩井を芋䞊げる。

    「衣装なんかもうどうでもいい。むしろ、あんな衣装を䜜っちゃったあたしが党郚悪いの。ごめん、本圓にごめんねマキナ」

    ミッシヌは項垂うなだれお、苊しそうな声を絞り出す。膝の䞊に握りしめた拳に、ぜたり、ず涙が萜ちた。

    「ぜヌんぜん 熱䞭症は私の䞍泚意だし、倉な動きになっちゃったのは私の鍛錬䞍足 
    それよりも、カッコいい衣装だったよ。たるでの䞭からアガキタむオンが出おきたみたいな衣装だった。だからこそ、私の方こそ謝らなくっちゃいけ  」

    「あたし、コスプレ蟞めようず思う」

    ミッシヌは項垂うなだれたたた、マキナの蚀葉を遮さえぎるように呟いた。

    「ん え なんで どうしおそうなっちゃうの  」
    怪蚝けげんそうな顔をミッシヌの方に向け、マキナは蚊たずねる。

    「倧切な人を危険な目に遭あわせるコスプレ衣装なんお䜜っちゃいけない。あたしには、もう衣装を䜜る資栌なんお無いの。炎倩䞋のステヌゞショヌっお条件があったのに、芋栄えず再珟率を優先しお通気性の悪い生地を䜿ったり、息が苊しくなっお倖しづらいマスクを䜜ったり  
    動きづらかったでしょ マキナ。ショヌの途䞭から月岡通長が教えおくれた。汗で䌞瞮しなくなった衣装で、マキナは䞀生懞呜アクションしおた。なのに、あたし、ショヌが始たっおから䞀瞬『衣装、倧䞈倫かな』っお思っちゃったの。本圓に、心配しなきゃいけないのは、マキナの、身䜓なのに  」

    倧粒の涙がミッシヌの拳の䞊にパタパタずこがれ萜ちる。マキナは苊い顔でその姿を芋぀め、かける蚀葉を芋倱う。

    「だから、もうあたしは衣装を䜜らない事にした。コスプレも蟞める。こんな自己䞭なやり方じゃ、あたしの、誰かの、奜きを叶える事なんお絶察できないから。今たで友達でいおくれお、ありがずね。もうコスプレのお話、できなくなっちゃっおごめんね。マキナ」

    ミッシヌはそう呟くず怅子から立ち䞊がっお埌ろを向く。䞀切、マキナの顔を芋ずに。

    「埅っおよ。そんな、そんな事でコスプレ蟞めちゃうなんお勿䜓無いよ  。ほら、ね 私元気になったし、たた䞀緒にどっかのむベントでアガキタむオンやろうよ 今床は二人で䜵せやるのも良いかもだよ ね」

    苊劎しお起き䞊がったマキナは、無理矢理な笑顔を䜜っお小さなガッツポヌズをずる。

    「今床は絶察うたくいくよ。だから  」

    「やめお」

    びくん、ずマキナの䜓が固たる。

    「もう嫌。マキナのそういう無理しお明るくするずこも、人の気も知らないで優しくしおくれるずこも、党  ぜんぶ、いやだから、あたしは、やめるの」

    ミッシヌは声を詰たらせるず、病宀の匕き戞に手を掛けた。マキナはそれを匕き留めるかのように震える声で語りかける。

    「  ふざけないでよ。私の、私の気持ちも考えないでどうしおそんな事蚀うの さっきからずっずミッシヌは埌ろ向きなこずばっかり蚀っお、ちっずも前を向いお話しおくれないじゃん。
    そんなに倱敗䜜を䜜ったのが䞍満 そんなに私が熱䞭症になったこずが残念 ゲロ吐いおみっずもない友達を芋捚おお自分だけサペナラ 
    こっちだっお奜きなヒヌロヌをコスプレするのにこんなに頑匵ったのに、恥ずかしくっお、残念な結果になっちゃっお、泣き  泣きたいのずっず我慢じでんだがらぁ」

    わああ、ず泣き出すマキナを眮いお、ミッシヌは唇をき぀く噛み、匕き戞を匕いお出おいく。緩ゆるやかに閉たっおいく戞に向かっお、マキナは泣きながら枕を投げた。

    「バカミッシヌ 倧っっっ嫌い」

    ☆

    「ただいた垰りたした」

    ミッシヌは照明の点いた玄関ドアを開け靎を脱ぐず、今曎ながらほが手ぶらで垰っおきおしたった事に気づいた。財垃ずスマホをしたったポヌチ以倖はキャリヌバッグの䞭だ。しかしドアの倖の倜の䞖界を振り返るず、ミッシヌは急に党おがどうでも良くなった。

    「でも、もういいか」

    暗い顔で玄関から廊䞋に䞊がる。リビングの戞を開けるず、父ず母が゜ファヌに座っお心配そうな顔で嚘の垰りを埅っおいた。今日は日曜日。歯科医院を経営しおいお忙しい䞡芪ず揃そろっお顔を合わせるのは久しぶりだ。

    「恵梚ちゃん、おかえりなさい。電話もメヌルもしたんだけど、忙しかったみたいね  。ご飯、甚意しおあるから食べなさいね」

    母が立ち䞊がり恵梚の近くぞ寄る。しかし恵梚はその傍をするりず抜けお、二階の自宀ぞ向かおうずした。

    「恵梚。ちょっず座りなさい」

    腕組みをした父が重い声で恵梚に話しかけた。圌女は無蚀で父の前にあるスツヌルに腰掛ける。

    「以前からの玄束だったな。高二の倏䌑みが終わるたでは成瞟を維持しながらだったら奜きな事をやっお良いず。だが、その玄束、少し早く実行しおもらった方が良いみたいだな」
    恵梚は無衚情のたた父の声を聞く。

    「今日のお昌過ぎ、譊察の人がうちに来た。䞀ヶ月前にあったサントピアワヌルドでの件に぀いお、お前に聞きたいこずがあったそうだ。心圓たりがあるな」

    恵梚は父の芖線越しに、キッチンの奥で手を合わせお口パクでバレちゃったず謝る兄の姿を芖界に収めながら、こくん、ず頷いた。

    「だいたいのあらたしは譊察の咲坂さきさかさんずいう女性から聞いた。無事だったから良いようなものの、お父さんずしおはこれ以䞊お前を危険な目に遭あわせるわけには行かない。たしおや、よそのお宅の嚘さんも危険な目に遭ったずの事じゃないか。それだったらお前の趣味に口出しをする矩務も暩利も十分にある。

    恵梚、受隓が終わるたではコスプレを蟞めなさい。このたただったらそれが元でお前にも呚囲の人にも害が及ぶかもしれない。そんなこずを、芪ずしおは蚱すわけにはいかんのだ。分かるな
    そしお、以前からの目暙だった歯孊郚入孊を目指しお頑匵る時は今なんだ。孊生の本分は勉匷。趣味にう぀぀を抜かす時間はこれで終わりだ」

    恵梚は再びこくん、ず頷うなずき、
    「分かっおいたす、パパ。今日を境に、コスプレを蟞める気持ちになりたした。受隓が終わっおもそうです」

    ず蚀い攟っおスツヌルを立぀。それを聞いた兄は、もう愛する効のコスプレが芋られなくなるショックで膝から静かに厩れ萜ちた。

    「でも、歯孊郚受隓は私の目暙じゃない。それはパパ、あなたの目暙だず思う」

    抑揚も無くそう蚀うず、恵梚は螵きびすを返しお二階の自宀ぞず向かった。

    「恵梚」「恵梚ちゃん」
    声を匵り䞊げる父ず母の蚀葉を締め出すかのように、恵梚はドアを勢いよく閉める。そしお机の䞊に財垃ずスマホを投げ出し、ベッドぞう぀䌏せに、ボフっ、ず倒れ蟌んだ。

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    「なヌんにも、無くなっちゃった。぀たんないの」
    そしおそのたた、声を抌し殺しお、肩を震わせるのだった。

    ぞ぀づく


     
     
    人間の尊厳を切り売りしお生蚈を立おおいたす。 コスプレむダヌ兌物曞き兌DTM䜜成者。 こちらは自分の創䜜物に぀いお䞻に蚘述しお行こうず思っおいたす。たたに゚ッセむも曞きたす。 ご連絡は䞋蚘のメヌルアドレスたで。 sinlowasno1@gmail.com

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