これは、私の完璧な妄想の夜|今どきの男の子、大変そうだなと思った話
夜ご飯が終わって、
食器を片付けていたら
息子が冷蔵庫を開けて、
炭酸を飲みながら話しかけてきた。
「あのさー・・・」
あ。これ、おねだりモードじゃない?
お皿を食洗機に突っ込みながら
「なに?」と聞いてみる。
「んー・・・この頃さ」
言いにくいことを濁すの、
私にそっくりだな、と思いながら
「なに?」と急かす。
だって私には、
まだまだ家事という仕事があるんだよ。
はよぅ・・・!息子。
少し もじもじしながら、
「脱毛したい。」
一瞬、手が止まる。

脱毛?
男の子が?
どこを?
必要ある?
確かにこの間、娘と一緒に
脱毛して遊んでたけど・・・
うん。ひげは、面倒だよね。
けど、めちゃくちゃ痛いらしいぞ息子よ。
と、色々考えていたら息子が
「友達もしてるらしいし、
今からは男子も脱毛した方がいいと思うし」
と、早口で言ってきた。
私は、
「うん、脱毛しておいで。
けど、母はお金は出せないよ?
相談には、もちろん乗るけど」
息子の顔が「えー」になって、
少し怒って冷蔵庫をバタン!と閉めて
リビングを出て行った。

リビングにいた娘がぽつりと、
「お兄ちゃん、脱毛した次の日、
女子にモテたらしいよ。
しかも、友達とかみんな
親に脱毛のお金出してもらってるんだってー」
・・・娘よ。
ずる賢いな。
その「みんな出してもらってる」ってところで、
目の色、変わってるぞ。
私は「ふーん」とだけ返して、
明日のお弁当の仕込みを始める。
娘は察したのか、
スマホをいじり始めた。

そんな時に旦那が書斎から降りてきた。
「息子、なんか怒ってなかった?」
説明しようとした、その時。
抱っこポーズの末っ子が
「にーが、だつもうしたいって いってた。」
旦那が首をかしげながら
「ん?…だつ? だつもう?」
経緯を話すと、
旦那が少し しょんぼりした。
「俺の毛の濃さが遺伝したらな・・・」
その様子を見た末っ子が
「ぱぱのおひげ!すき〜💕」
小さいおててで、ぺたぺた触る。
「そうかー!ありがと〜!」
感極まった旦那が、
チクチクのおひげで
柔らかいほっぺを攻撃する。

「いたーいー!いたいよ!ぱぱ」
「ごめん、ごめん!」
ぷくーっとふてくされる末っ子と、
おろおろする旦那。
「…今からアイス買いに行く?」
末っ子、満面の笑みで
「いくー!」
・・・えぇ。
さっきご飯食べたばっかりだよ。
お腹壊すんじゃない??
しかもお兄ちゃんもお姉ちゃんも
欲しいものは手に入らなかったのに、
末っ子だけ、
ちゃっかり手に入れてない?
末っ子が私のところに来て、
「みんなの分も買ってくるね!
ぼくとママは、バニラで
おにいちゃんはチョコ
おねえちゃんはいちご
パパは・・・?」
小さな指を折りながら、
真剣に考えている。
末っ子よ。
みんなの機嫌まで取ってくれるのかい?
天使かな?
人生、何回目なんだい?
いや――
人生の先輩、
ありがとうございます!✨
・・・けど、
お腹壊すのだけは勘弁してください🤣

――なんて。
これは、
私の完璧な妄想の物語🐱。

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