メインコンテンツへスキップ
見出し画像

レイオフ後のアメリカ就活記録② 〜「何ができるか」ではなく「何が求められるか」だった。

    前回、突然のレイオフが決まった。

    王子の介護。
    数か月後に迫るアパート更新。
    ホリデーシーズンで求人も少ない。
    正直、それどころではなかった。

    それでも仕事は探さなければならない。
    。。。が、真っ先に考えたことは
    「次の仕事が決まるだろうか」
    よりも、やっぱり
    「アパート更新できずにホームレスになったらどうしよう」
    だったような気もしないでもない。


    ちなみに、離職したので明かすが私の前職はアメリカのAIGの海外旅行保険部署である。
    ヒューストンへ移住後に雇用され、Team Leadまで昇進し、海外旅行中の病気やケガだけでなく、大きな医療搬送、苦情対応等にも携わり、世界中の医療機関や関連会社と関わっていた。
    どなたかのトラブルの上に成り立つ業務に言うことでもないかもしれないがとても興味深くやりがいのある仕事であった。

    が、組織再編の影響で部署全員がレイオフとなったのである。
    ショックであったが立ち止まっている時間はない。

    悩んだのは「役職経験があるとはいえ、こんな特殊な経験がどの業界で通用するか」ということである。


    レイオフに伴い、会社から再就職支援サービスも提供されていた。
    もちろん役に立たなかったというわけではない。

    ただ、私が欲しかったのは「頑張りましょう」「もっと応募して」
    ではなく、
    「あなたの経験はこういう業界で活かせる道があります」
    という具体的な話であった。


    そこで登場したのがChatGPTである。
    元々個人的な運動アドバイスやうさぎの一般アドバイスのためにたまたまChatGPT Plus契約をしていたため、試しに相談してみることにした。

    当時はまだ半信半疑だった。
    だが背に腹は代えられない。
    私はJob Description(求人票)とレジュメを突っ込んで聞いてみた。
    「この求人に応募するなら、何を強調すべき?」
    と。

    すると返ってきたのは意外な答えだった。
    レジュメそのものよりも、まずJob Descriptionを読み込めと言うのである。


    今思えば当たり前なのだが、当時の私はレジュメばかり見ていた。

    自分が何をしてきたか。
    何ができるか。
    どう見せるか。
    そんなことばかり考えていた。

    しかし企業が見ているのは別だった。
    「このポジションで必要な人材か」
    である。

    たとえば私には実際の医療経験はない。
    しかし社内の医師やナースとの会議や診断書のレビュー経験はある。医療搬送含め立派な「Medical care coordination」「Crisis Management」である。

    「自分の経験」と「その会社が求めるもの」をリンクさせていくことから始めたのである。


    そして応募できると判断したらその会社について調べる。
    面接体験談、聞かれる率の高い質問を探す。
    その会社の企業理念やどんな人物を好むのか考える。
    そして自分の経験の中から、それを証明できるエピソードを探す。

    たとえばある会社は Reliability を重視していた。
    また別の会社は Communication や Problem Solving を重視していた。
    同じポジション名であっても、企業により求める人物像は意外と違う。


    その後でレジュメの「職歴説明欄」書き直す。
    そしてChatGPTへ投げる。
    単語ミス、文法ミス、フォーマルではない言い方等含めて修正案が返ってくる。
    そしてまた修正する。
    ChatGPTへ投げる。
    修正。
    ひたすらこの繰り返しである。

    正直かなり面倒だった。
    応募先ごとにレジュメを微調整する作業は想像以上に時間がかかる。
    だが確実に、手間の分見返りの多い作業である。


    この作業をするようになり、応募後すぐにスクリーニング面接の連絡が来るようになった。
    また来る。
    さらに来る。
    気がつけば、レジュメを出しても全く反応がない状態は皆無となっていた。


    もちろん嘘は一切書いていない。
    ただ「自分の経験」を「相手が望む言葉」に翻訳したのである。

    Team Lead経験は何になるのか。
    医療アシスタンス経験はどう活きるのか。
    海外対応はどう表現できるのか。

    当時はカスタマーサービス、海外旅行保険、アシスタンスしか知らない私に何ができるんだろうと、どん底にいながら考えていた。
    でも実際は想像以上に転用できたのである。

    それを教えてくれたのは再就職支援サービスではなく、ChatGPTとJob Descriptionであり、それが今回のレイオフ、就活で最初に学んだことであった。

    経験は変わらない。変えられない。嘘もつけない。
    しかし説明する言葉は変えられる、と。


    もちろん、ここで就活が終わるわけではない。
    むしろ問題はこの後だ。
    なぜなら英語の面接官が立ちはだかるからである。


    次回、ELSAに「また面接ですか?」と思われるほど練習した話。

    この記事が参加している募集

     
     

    れい

     
     
    アメリカ暮らし14年目の薄給サバイバー。 ヒューストン在住。 高齢うさぎ王子(絶対王政👑)と生きた日々を引きずりつつ、前進中。 レイオフ・節約・アメリカ生活の“リアルと笑い”を週1~2で更新中。 パンとシルク・ド・ソレイユが大好き。

    あなたへのおすすめ