
看護師の残業が減らない本当の理由は、あなたの要領の悪さではありません
「今日も記録が終わらなかった」
定時を過ぎたステーションで、パソコンに向かいながら、心のどこかでこう思っていませんか。
自分は要領が悪いんだ、と。
同期はもう帰ったのに。先輩はさっさと書き終えるのに。自分だけ、いつも書類が残っている。だから残業は自分のせいだ、と。
今日は、その思い込みを1つ壊させてください。
私は訪問看護ステーションで働く看護師です。この仕事を長くやってきて、はっきり言えることがあります。
看護・介護職の残業の正体は、能力の問題ではありません。「書類業務の設計」の問題です。
考えてみてほしいんです。
私たちは看護学校で、アセスメントを学び、技術を学び、疾患を学びました。でも「24人分の月次報告書を効率よく書く方法」を教わったことがあるでしょうか。「シフト表を早く組む技術」の授業があったでしょうか。
ないですよね。
つまり書類業務は、全員が我流でやっているんです。我流で設計された仕事に、毎月何時間も飲み込まれている。それを「自分の要領が悪いせい」と個人の問題にすり替えているのが、この業界の現状です。
実際、数字にすると驚くと思います。
私の場合、月次報告書と計画書評価が24人分で月8〜12時間。シフト作成が数時間から丸1日。有給管理などの細かい管理業務を合わせると、書類仕事だけで月15時間近くありました。
月15時間。年間で180時間。丸1週間分の労働時間です。
この時間は、あなたの看護スキルが上がっても減りません。だって書類の量は減らないからです。頑張れば頑張るほど、頑張りが当たり前になるだけです。
では、どうするか。
書類業務は「頑張る」ものではなく「仕組みで減らす」ものだと、発想を変えることです。
私はこの1年で、報告書24人分の作成を月8時間から約2時間に、丸1日かかっていたシフト作成を数分にしました。
残業を減らしたのは、根性でも徹夜でもありません。仕組みです。もっと具体的に言うと、AIに書類仕事の下書きを任せる仕組みを作りました。
「いや、私パソコン苦手だし」と思った人にこそ、伝えたいことがあります。
私は偏差値38の学校出身で、経理書類をまとめるのに1ヶ月かかったことがあるくらいの機械音痴です。プログラミングは1行も書けません。
それでもできました。なぜなら、AIに仕事を任せるのに必要なのはパソコンスキルではなく、看護師が毎日やっている「申し送り」のスキルだったからです。
このあたりの具体的なやり方は、別の記事に全部まとめました。
報告書24人分を月2時間にした実際の手順、シフト作成ツールをAIに作らせた話、そして医療・介護の現場で事故らずにAIを使うための安全ルールまで、私の1年間の実録を全部書いています。
まずはこの記事で、1つだけ覚えて帰ってください。
あなたの残業は、あなたのせいではありません。仕組みのせいです。
そして仕組みは、変えられます。
この記事が刺さった人は、こちらもどうぞ。