
その前にあったもの
私はずっと、心が大きく動くことに価値があると思っていた。
恋愛で頭がいっぱいになること。
自分を追いつめるくらいに考えること。
早く変わろうとすること。
そんなものばかりに、価値を置いていた。
ぼーっとしている時間。
ごはんを食べる時間。
歯磨きやお風呂。
おすすめの動画をながめている時間。
そんなものを、大事なものだと思えずにいた。
でも今日、サッポロポテトを食べながら、少しだけ見え方が変わった。
穏やかな時間は、空っぽなんかじゃない。
むしろ土台なんじゃないか。
私はずっと、基礎がぐらぐらのまま、大きな家を建てようとしていた。
特別なものばかり追いかけていた。
でも本当は、その前に大切なものがあった。
ちゃんと寝ること。
食べること。
自分をむげに扱わないこと。
特別なものは、特別じゃない毎日の上に成り立つ。
姉妹作品:「芽が出ない日」
https://note.com/shiny_hare2187/n/n9abe093ced0f