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「雚䞊がりのアルテミア・愚痎倖来蚺療録」  第話 最初に越えるべき壁

    前話 第話「愚痎倖来」
    埌話 第話「日目」

    「䜕よ、その蚀葉っお」

    「簡単なこずです。私は蚀いたした、あなたの党おの心の悩みを解決するず。しかしそのためには自分でなんずかしたい、ず思っおいるこずが必須です。぀たり誰かに蚀われおきたずか、誰かに䜕かしおもらおう、ずかそういう思いでは解決したせん。それができなければやるだけ無駄、今すぐ垰っおもらった方がいいです。時間のためにも」

     䞉浊は思った。どうせ時間なんお持お䜙しおるくせに、ず。

    「いいわ。私は私の意思でここにきた。このもやもやをなんずかしたいず思っおる。これでいいのね」

    「私がこれから話すこずはかなりプラむペヌトに螏み蟌んだものもありたす。もちろん誰にも口倖したせんし、誰に聞かれるこずもありたせん。しかしその質問をあなたが正しく答えおもらわないず、私も正しい解決策を䌝えられたせん。いいですか」

    「ものによるわね」

    「結構です。嘘さえなければ。蚀いにくいものは蚀えたせんず正盎におっしゃっおください」

    「ええ。簡単よ。こんなんで私が怒るず思ったの」

     心山むねやたは桜厎の目を芋぀めた。

    「いいえ、これではありたせん。さっきから気になっおいたんですけど、あんたずいぶん偉そうだな」

     突然、心山むねやたの声色が倉わった。桜厎はぐっず喉元を締め付けられたように匕き攣った衚情を浮かべた。

    「なんですっお」

    「自分がだめでこうなったっおのに、党然反省の色が芋えない。私含めあんたの郚䞋や、䞀般人もみんなあんたを銬鹿にしおるよ」

     突然桜厎の顔が真っ赀になった。そしお手が震え、髪の毛が逆立った。そしお党力で立ち䞊がった。

    「なんでっ なんで䌚ったばかりのあんたなんかにそんなこず蚀われなきゃいけないのよ 私のこず䜕も知らないくせに もういいわ、垰るよ」

     そう蚀っお桜厎はショルダヌバッグを背負うず出口ぞ向かった。その背䞭に心山むねやたは倧きな声をかけた。

    「桜厎さん、䞀蚀だけ蚀っおおきたす。あなたの悩みは必ず党お解決する。そしおそのためにあなたは必ず垰っおくる、誓っおもいい」

     達川は桜厎に遅れたいず必死で桜厎のあずを远いかけた。桜厎は自動ドアが開くのがもどかしく、䞀぀ドアを思いっきり蹎飛ばしおから倖に出た。

     静寂が蚪れた。

     数秒しお自動ドアが䜕も知らなかったように、ぎヌず閉たる。床のマットがこすれる音がした。

    「あヌあ、行っちゃいたしたね。本圓に垰っおくるんですか」

    「さヌね。党郚自分次第だろヌね」

     䞉浊は埅合の゜ファに沈みこんだ。

    「せんせヌ、なんであんなこず蚀っちゃったんですか。せっかくのお客さんだったのに」

    「なんでっお  君はたさか私が本心で蚀ったずは思っおないだろうね」

     ぞ ず䞉浊は口をぜかんずさせた。

    「君はあの人がマスコミの話をしおいたずきの顔芚えおる」

    「ええ、ゆでだこみたいでした」

    「そう、あの時こそ心を芗くチャンスだったんだ。人間の奥がもろに顔を出しおいる瞬間だ。䞀瞬ただ怒っおいるようにしか芋えないが、実は桜厎さん、䜕に察しお怒っおいるかいく぀かヒントを出しおいたんだ」

    「ヒント」

    「そう、怒るっお蚀っおも人それぞれ。自分の評䟡が萜ずされたこずに察しお怒る人、みじめな気分にさせられたこずに察しお怒る人。䞍平等だず感じお怒る人、倧切なものをけなされお怒る人」

    「たあ、そんなずこですかね」

    「桜厎さんはこう蚀っおた『なんであんなや぀にやられお、私の倧事なポゞションを倱うこずになるのか、玍埗が行かないわ』っお。これが䜕を意味するかわかる」

     䞉浊は顎に手をあお、考える仕草をした。

    「うヌん、たああんなや぀っお蚀うっおこずは、郚䞋のせいで起きたこずが気に食わなかった、ずか」

    「そう。桜厎さんは芋䞋しおいる存圚に自分が傷぀けられたのが蚱せなかったんだ。だからもしきっず自分が尊敬しおいる人に同じこずをされおもあそこたで激昂しなかったかもしれない。あの人の䞭で『自分より䞋のひずは䞊の人に迷惑を掛けおはいけない』ずいう匷い鉄の鎖のような信念が支配しおいるんだよ」

     䞉浊は頷いた。

    「なるほど、でもそれっおある意味普通じゃないですか」

    「たしかに倧事な考えだよ。でも桜厎さんはそれが凄たじく匷すぎた。自分で制埡できないくらいにね。だからそこを治療できれば問題は解決。それを確認するためにあの蚀葉を蚀ったんだよ」

    「あの蚀葉」

    「そう、私のような無名の人間やおそらく芋䞋しおいる存圚があなたを銬鹿にしおいる、ずいう蚀葉にどれだけ反応するか。芋事に爆発しおくれたね」

     䞉浊は心山むねやたを芋぀めた。この人、あの短期間でそこたで考えおいたのか。ただのがけっずしおいる人ではないのかもしれない、そんなこずを考えおいた。しかし  

    「でもきっずもう来たせんよあの人。めちゃくちゃ怒っおたしたから」

    「そうだね、もっず別のやり方があったかな」

     はははは、ず心山は頭を掻いた。

     桜厎から再び連絡があったのはその二日埌のこずだった。

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    医垫で曞く人。 小説・゚ッセむ・挫画原䜜。 【受賞歎・関連䜜品】 ・マンガ『挂流病棟』原䜜 ・公募ガむド 掌線コンテスト䜳䜜『パラレル写真』 ・カクペムコン2021短線賞・特別賞「小児科医ず癜血病ず、マむクラず。」 医療描写の盞談・監修䟝頌は固定蚘事をご参照ください。

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