
第16話 中小企業のアライアンス戦略
会社を変えようとして、会社に教えられたこと
What I Learned from the Company I Tried to Change
― 大企業約40年、中小企業約10年。あるアドバイザーが二つの世界で見たもの ―
― About 40 Years at a Large Corporation and 10 Years at a Small Company: What an Advisor Saw in Two Different Worlds ―
第Ⅴ部 事業を作る人たち
Part V: The People Who Build Businesses
第16話 中小企業のアライアンス戦略
Episode 16: Alliance Strategies for Small and Medium-Sized Enterprises
※この記事は「会社を変えようとして、会社に教えられたこと」シリーズの第16話です。シリーズ全体はこちら →[総合目次]
小さな会社には、ないものが多い。
人が足りない。資金も限られている。すべての技術を持っているわけではない。製造設備もない。販売網も、大企業ほど強くない。
私は、この会社で仕事を始めた頃、それを中小企業の「弱さ」だと考えていた。
しかし、長く仕事をするうちに、考え方が変わってきた。
持っていないのなら、持っている会社と組めばいい。
技術を持つ会社。製造力を持つ会社。販売力を持つ会社。商社。半導体メーカー。大学。研究機関。そして、お客様。
自分たちの強みと、相手の強みを組み合わせれば、一社ではできなかった仕事ができる。私は、それが中小企業の一つの戦い方だと思うようになった。
ところが、実際にやってみると、私はもう一つの現実にぶつかった。
良い技術がある。良い相手も見つかった。それでも、事業にならない。なぜなのか。
私は、この会社でいくつもの外部企業との関係を見ながら、アライアンスとは単に
「会社と会社をつなぐこと」ではないと考えるようになった。
技術と技術をつなぐだけでは、事業にはならない。では、何が必要なのか。