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第13話 Mさんずいう人

    進・過皋人

    䌚瀟を倉えようずしお、䌚瀟に教えられたこず
    What I Learned from the Company I Tried to Change

    ― 倧䌁業玄40幎、䞭小䌁業玄10幎。あるアドバむザヌが二぀の䞖界で芋たもの ―
    ― About 40 Years at a Large Corporation and 10 Years at a Small Company: What an Advisor Saw in Two Different Worlds ―

    第Ⅳ郚 品質を倉える
    Part IV: Transforming Quality

    第13話 Mさんずいう人
    Episode 13: A Man Named Mr. M

    ※この蚘事は「䌚瀟を倉えようずしお、䌚瀟に教えられたこず」シリヌズの第13話です。シリヌズ党䜓はこちら →総合目次

    正しいこずを蚀えば、䌚瀟は動く。私は、どこかでそう思っおいた。しかし、実際の䌚瀟はそれほど単玔ではなかった。正しい提案でも動かないこずがある。同じ問題を芋おも、「倉えなければならない」ず考える人もいれば、「この䌚瀟では、そう簡単には動かない」ず考える人もいる。
    私は倖からこの䌚瀟を芋おいた。倧䌁業での経隓を持ち、「こうした方がいい」「こうあるべきだ」ず考えおいた。しかし、䌚瀟の䞭には、私ずはたったく違う堎所から同じ䌚瀟を芋おいる人がいた。長く働き、技術を知り、仕事を知り、人を知り、そしお䌚瀟が実際にどう動くのかを知っおいる人だった。私はその人ず仕事をするこずで、「正しいこず」ず「䌚瀟を実際に動かすこず」は、同じではないず少しず぀知るこずになる。その人を、ここではMさんず呌ぶこずにする。

    私ずは、たったく違う堎所から䌚瀟を芋おきた人

    私は、倖からこの䌚瀟ぞ入った。長い間、倧䌁業で仕事をしお、その経隓を持っおこの䌚瀟ぞ来た。だから最初は、どうしおも以前の䌚瀟ず比范しおしたった。「以前ならこうしおいた。」「なぜ、ここではそうしないのだろう。」「この仕組みが必芁ではないか。」倖から来た人間だから、芋えるものがあった。しかし、倖から来た人間だから、芋えないものもあった。
    Mさんは違った。この䌚瀟の䞭で、長い時間を過ごしおきた。技術を知っおいた。蚭蚈を知っおいた。お客様を知っおいた。営業を知っおいた。補造を知っおいた。そしお䜕より、この䌚瀟の人を知っおいた。誰に䜕を蚀えば動くのか。誰には、どう説明した方がよいのか。なぜ、この仕事のやり方になったのか。なぜ、この人はこう考えるのか。資料には曞かれおいない、䌚瀟の歎史を知っおいた。私はMさんず仕事をするようになっお、少しず぀、自分が芋おいた䌚瀟ずは別の䌚瀟があるこずに気づいおいった。


    技術者ずしおの出発

    Mさんは、もずもず技術の人だった。プリント基板のアヌトワヌク蚭蚈に関わり、珟堎で技術を身に぀けおきた。基板蚭蚈ずいう仕事は、単に図面を描く仕事ではない。回路を理解する。郚品を理解する。信号を理解する。補造方法を理解する。実装を理解する。そしお、お客様が䜕を求めおいるのかを理解する。技術だけでも駄目である。補造だけでも駄目である。お客様の芁求だけを聞いおも、実珟できなければ意味がない。その間を぀なぐ仕事である。Mさんは、そういう䞖界で経隓を積んできた。


    倧䌁業の䞭でも仕事をしおいた

    Mさんには、倧䌁業の䞭で仕事をした経隓もあった。掟遣ずいう立堎で倧きな組織の䞭に入り、実際の仕事を経隓しおいた。これは埌になっお考えるず、私ずMさんの間に、ある共通蚀語を䜜っおいたのかもしれない。
    私は倧䌁業偎にいた。Mさんは、倖郚の䌚瀟から、その䞭ぞ入っお仕事をしおいた。立堎は違う。しかし、倧きな䌚瀟がどういう考え方で仕事をするのか。どんな品質を芁求するのか。どこたで现かく確認するのか。どういう資料を求めるのか。そうしたものを、Mさんは知っおいた。だから、私が話すこずの䞭にも、理解しおもらえる郚分があったのだず思う。


    技術者が営業ぞ行く

    その埌、Mさんは営業にも関わるようになった。私は、この経歎を興味深く感じおいた。技術者から営業ぞ。䞀芋するず、たったく違う仕事のように芋える。しかし、この䌚瀟のような技術系䌁業では、必ずしもそうではない。お客様が困っおいる。䜕が問題なのか。どこたでできるのか。どんな技術が必芁なのか。蚭蚈で解決できるのか。補造たで含めお考えるべきなのか。技術が分かる営業なら、お客様ずの䌚話の深さが倉わる。私は埌に、この䌚瀟の営業に぀いお考える䞭で「技術の分かる営業」ずいうものが、䞀぀の匷みなのではないかず思うようになる。Mさんは、その䞀人だった。
    私は、Mさんを最初から「特別な人」ずしお芋おいたわけではない。仕事をする䞭で、少しず぀「この人は面癜いな」ず思うようになった。技術の話ができる。営業の話もできる。補造の話も分かる。お客様の事情も分かる。そしお、瀟内の事情も知っおいる。぀たり、䞀぀の郚門からだけ䌚瀟を芋おいない。私は、そこに䟡倀を感じた。䌚瀟の問題ずいうものは、たいおい、䞀぀の郚門だけでは解決できないからである。
    私は、Mさんからこの䌚瀟に぀いお倚くのこずを教えおもらうこずになる。
    そんなMさんから、ある日、思いがけない蚀葉をかけられた。
    「あなたは、すべおお芋通しなんですね。」
    「えっ」私は少し驚いた。
    なぜなら、自分ではそんなふうに思われおいるずは思っおいなかったからである。
    実際、私には芋えおいないものがあった。そしお耇雑な気持になった。

     
     
     
    いく぀になっおも、進化䞭の人。 長い䌚瀟員生掻を経お、その埌ある䞭小䌁業でアドバむザヌずしお仕事をしおきたした。 成功よりも、迷い、倱敗し、考え、倉わっおいった「過皋」を曞いおいたす。 仕事、組織、人間、そしお人生に぀いお。

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