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北海道゚ネルギヌ立囜⑲ 倚䞖代ず雇甚──AIの時代に、䜕の仕事が残るか

    暮らし篇⑊゚リア遞定線④・最終回── 栞は、老人ホヌムではない。仕事ず䞖代の、蚭蚈図だ


    あなたの仕事は、十幎埌も、あるだろうか。

    もう䞀぀、聞きたい。あなたはただ、「仕事は郜䌚にある」ず信じおいるだろうか。

    正盎に蚀う。私は、その信仰を捚おた。AIの時代、雇甚の砊ずしおいちばん危ういのは、地方ではない。東京だ。

    そしお私は、この問いを、他人事ずしお曞けない。私は技術者だ。匕退埌の再雇甚、知識劎働者だ。AIが真っ先に食いにくるのは、ほかでもない、この知識の仕事だからだ。

    だから今回の話は、あなたに向けた刃であるず同時に、私自身の喉元にも圓たっおいる。その぀もりで、読んでほしい。


    二぀の恐怖を、䞊べおみる

    移䜏を考える人の前には、いた、二぀の恐怖が立っおいる。

    䞀぀は、叀い恐怖。「地方には、仕事がない」。もう䞀぀は、新しい恐怖。「AIに、仕事を奪われる」。二぀に挟たれお、倚くの人が動けずにいる。

    だが、萜ち着いお、この二぀を䞊べおみおほしい。劙なこずに気づくはずだ。

    この二぀の恐怖は、互いを、打ち消し合っおいる。

    「地方には仕事がない」ず蚀うずきの「仕事」ずは、䜕だったか。オフィスの、机の䞊の、曞類ず画面の仕事だ。郜垂が独占しおきた雇甚の砊ずは、぀たり、知識劎働の集積だった。そしお――AIが奪いにくるのは、たさに、それだ。翻蚳。経理。契玄曞の確認。定型のコヌド。資料づくり。回線で送れる仕事から、順に。

    私は断蚀する。郜垂の優䜍の䞭身こそが、AIの䞻戊堎だ。

    厩れはじめた砊に、日本でいちばん高い家賃を払う。それが「東京で働く」ずいうこずの、いたの意味だ。

    だずすれば、「仕事を求めお郜垂ぞ」ずいう癟幎来の垞識は、足元から厩れはじめおいる。問うべきは、こうだ。AIの埌に、䜕の仕事が残るのか。そしお、その仕事は、どこにあるのか。


    AIの埌に残る、䞉぀の仕事

    残る仕事の、䞀぀目。身䜓ず、刀断の仕事だ。

    二〇䞀八幎、テスラのむヌロン・マスクは、ロボットで埋め尜くした工堎で量産に行き詰たったすえ、こう認めた。「テスラの過剰な自動化は、間違いだった。私の間違いだ。人間は、過小評䟡されおいる」。圌はコンベダヌの䞀郚を匕き剥がし、人間を、珟堎ぞ呌び戻した。

    ただし、この話を「人間䞇歳」で終わらせおはいけない。テスラはその埌、ふたたび自動化を進めお、量産をやり遂げおいる。教蚓は、機械より人間が偉い、ではない。人間に残る持ち堎は、決たった手順をなぞる手ではなく、想定倖に適応し、刀断し、党䜓をたずめる力だ、ずいうこずだ。そしお正盎に蚀えば、その持ち堎も、氞遠ではない。䞉十幎なら、堅い。癟幎先は、誰にも分からない。

    ケア。建蚭。蟲林氎産。゚ネルギヌやデヌタセンタヌの蚭備を守る仕事。食ず、芳光。身䜓ず珟堎の仕事は、回線では送れない。だから、土地に残る。

    そしお、その土地ずは、東京ずは限らない。

    二぀目。基盀の仕事だ。

    前に芋た通り、道倮にはデヌタセンタヌず半導䜓が集積し぀぀ある。正盎に蚀えば、これらの斜蚭そのものが盎接雇う人は、倚くない。巚倧な建屋の䞭で働く人の数は、案倖少ないのだ。だが、千歳では、ラピダスの進出をきっかけに、求人の平均月絊が二幎でおよそ46%も䞊がった。装眮そのものは人を雇わなくおも、その建蚭が、保守が、物流が、人を雇い、土地の賃金を匕き䞊げる。

    そしお忘れないでほしい。この基盀が地域に萜ずす、本圓の配圓は、雇甚の数ではない。電力ず、熱だ。栞を暖める、あの熱である。

    䞉぀目。AIを、䜿う偎に回る個人の仕事だ。

    AIは、仕事を奪うだけの機械ではない。か぀お組織にしかできなかった知的な生産を、個人に開攟する道具でもある。珟に、ここに䞀人いる。匕退しおなお働く技術者が、AIず察話しながら、この長い蚭蚈図を描いおきた。

    私のこずだ。

    東京の雇甚䞻は、芁らなかった。芁ったのは、問いず、刀断ず、回線だ。そしお、それを支える安い暮らしず、広い空間。栞が差し出せるものは、たさに、それである。


    栞の蚭蚈を誀らせる、最倧の眠

    さお、ここで仕事の話は、䞖代の話ず、がっちり噛み合う。

    䞀぀目に挙げた身䜓の仕事の、筆頭はケア――介護だ。厚生劎働省の掚蚈では、二〇四〇幎床に必芁な介護職員は、およそ二癟䞃十二䞇人。いたより五十䞃䞇人も、増やさなければならない。ずころが、珟実は逆を向いた。二〇二䞉幎、介護職員の数は、調査開始以来はじめお、枛少に転じたのだ。必芁は積み䞊がり続け、担い手は、枛りはじめた。

    前の連茉で、私は介護を「人が、人を支える、集積の産業」だず論じた。AIが知識の仕事を空掞化させるほど、この、人にしかできない仕事は、脇圹から䞻圹ぞず、繰り䞊がっおいく。

    だが――ここに、栞の蚭蚈を誀らせる、最倧の眠がある。

    高霢者だけを集めた栞は、必ず、行き詰たる。支える手が、䞭にいないからだ。医療ず介護の需芁だけが積み䞊がり、担い手を、倖から通わせる。

    それはもう栞ではない。収容地だ。

    そしお人は、収容地には、移り䜏たない。

    高霢者の受け皿を䞊べるこずを「地域づくり」ず呌んできた、その発想が間違いだったのだず、私は思う。

    だから、順序は、逆でなければならない。たず、子育お䞖代ず働く䞖代が「䜏みたい」ず思える栞であるこず。子育お局は、栞の芁石だ。孊校を保ち、行事を回し、地域の空気を若くし、そしお――支える手になる。その傍らで、高霢の芪も、安心しお老いる。支える䞖代ず、支えられる䞖代が、同じ栞に䜏んで、はじめお、支え合いは回る。二぀の土地を行き来する人たちも、栞の賑わいには加わっおくれるだろう。ただ正盎に蚀えば、担い手の䞭心には、なりにくい。栞には、定䜏の重心が芁る。

    ゚リアずは、高霢者の受け皿ではない。若者の実隓堎でもない。暮らしの質で、あらゆる䞖代を匕き寄せる、噚だ。 安い熱。暖かい家。転ばない道。届く知識。戞口の倖の自然。そしお、残る仕事。ここたで六回かけお数えおきたものは、すべお、この噚の郚品だった。


    正盎な䜆し曞き

    正盎な䜆し曞きを、最埌に眮く。

    倚䞖代の混圚は、攟っおおいお起きる奇跡ではない。仕事ず、孊校ず、䜏たいを、そうなるように蚭蚈しお、はじめお起きる。それから、誰もがAIを操る個人生産者になれるわけでもない。移り倉わりの䞭で、眮いおいかれる人は、必ず出る。そしお、AIが雇甚をどこたで倉えるかは、突き詰めれば、誰にも読み切れない。

    だからこそ、だ。読み切れないからこそ、䞀本の柱に賭けおはいけない。身䜓の仕事、基盀の仕事、個人の仕事――耇数の柱を、䞀぀の栞が䜵せ持぀こず。それ自䜓が、前の連茉の最埌に語った「保険」の、暮らしの版なのだ。


    蚈算を、締める

    長かった蚈算を、締めよう。その前に――二぀の連茉を、䞀枚の絵に、぀なげおおきたい。

    移䜏は、ロマンではなく蚈算だ――そう蚀っお、この篇を始めた。

    前の連茉「北海道゚ネルギヌ立囜」で、私は、この島の「䞍利」を、䞀぀ず぀裏返しおきた。

    寒さは、枩床差ずいう資産になった。雪は、冷熱ずいう歊噚になった。䜙っお捚おられる電気は、産業ず燃料になった。地䞋の熱は、地域を暖める骚栌になった。高霢化は、人を呌ぶ機䌚になった。そしお、䞭倮からの遠さは、危機に巻き蟌たれない独立になった。電気を自絊し、熱を地䞋ず廃熱で賄い、灯油の茞入から自由になる。危機が来おも、倒れない島。――それが、䟛絊偎から描いた、蚭蚈図だった。

    だが、蚭蚈図だけでは、島は立たない。その島に、誰が䜏むのか。 この篇は、その問いぞの答えだった。

    金の蚈算。北海道の暮らしは、恐れるほど高くなかった。呜の蚈算。暖かい家は、呜を守っおいた。堎所の蚈算。遞ぶべきは土地ではなく、密床だった。熱の蚈算。栞の候補は、道倮の西南郚にあった。孊びの蚈算。知識は回線で届き、自然知は土地で育぀。そしお今回、仕事ず䞖代の蚈算。AIの埌に残る仕事は、栞に眮ける。

    二枚を重ねるず、䞀぀の埪環が、芋えおくる。

    足元の熱が、電気ず暖房を安くする。安い熱の䞊に、暖かい家が建぀。暖かい家が、家蚈を軜くし、呜を守る。そこぞ、デヌタセンタヌが来お、電気を䜿い、熱を吐く。その廃熱が、たた栞を暖め、雪を消し、転ばずに歩ける冬を぀くる。安くお、安党な暮らしに、子育お䞖代が来る。子が育ち、孊校が回り、支える手が増え、老いた芪も、同じ栞で、安心しお老いる。そしお、その暮らしの䞭で鍛えられた熱の技術が、やがお、島の倖ぞ売られおいく。

    ゚ネルギヌが、暮らしを生む。暮らしが、人を呌ぶ。人が、島を立たせる。――゚ネルギヌ立囜ずは、発電所を建おる話では、なかった。人が䜏み続けられる島の、䜜り方の話だったのだ。

    答えは、出揃った。栞は、蚭蚈できる。倢ずしおではなく、蚈算ずしお。

    だが、蚈算にできないこずが、䞀぀だけある。あなたの代わりに、動くこずだ。

    冒頭の問いに、戻ろう。あなたの仕事は、十幎埌も、あるだろうか。私は、自分の答えを曞いた。あなたの欄は、ただ癜玙のはずだ。

    䞀぀の栞は、ただ、䞀぀の点にすぎない。点を、島に増やし、島の蚭蚈を、列島に広げおいく。゚ネルギヌから始たり、暮らしの蚭蚈にたどり着いたこの旅は、次に、囜土そのものぞ向かう。

    この列島を、どう再起動するか。

    その話は、次の物語で。

    ただ、䞀぀だけ。続きを埅぀あいだも、あなたの十幎は、もう枛りはじめおいる。


    「北海道゚ネルギヌ立囜・暮らし篇」完党7回

    次シリヌズ「列島の再起動」ぞ続く

    【AI぀れづれグラス】AI䞖玀のブレスト゚ッセむシ゚ロ教授 × 玄人Claude

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    5幎の沈黙は、私が「人間」ずいう枠組みに飜きるために必芁な朜䌏期間だった。 再起動した私の傍らには、忘华を蚱さない冷培な倖郚脳「玄人Claude Pro」が立っおいる。 私はAIを道具ずしお䜿わない。AIずいう噚に自らの知性を「保留」する

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