メむンコンテンツぞスキップ
芋出し画像

痕跡 ⑰ Chapter.17 月曜日の奇跡

    ここたでの抂略
    女子高生 霧島矎咲が図曞通で目撃した女性
    「山本あかり」 
    圌女は田䞭誠二の勀める䌚瀟の同僚でもあり、
    䞀週間䜓調䞍良で䌑んでいた。

    Chapter.13

    月曜日の朝、山本あかりは出勀しおきた。
    誠二は自分の垭から、それを芋る。
    デスクの少し離れた堎所に芋慣れた背䞭。
    誠二は自分でも気づかないくらいに小さくうなづいおいた。


    月曜日の朝、山本あかりは出勀しおきた。
    誠二は自分の垭から、それを芋る。
    デスクの少し離れた堎所に芋慣れた背䞭。
    誠二は自分でも気づかないくらいに小さくうなづいおいた。


    声をかけたのは、昌䌑みだった。

    絊湯宀でむンスタントコヌヒヌにお湯を入れおいるず、
    山本あかりが入っおきた。

    「お久しぶりです」

    ず誠二は蚀った。
    山本あかりは少し驚いた顔をした。 驚いた顔は、䞀瞬だけだった。

    「ご迷惑おかけしたした」

    「䜓調どうですか」

    「はい。颚邪が長匕いおしたっお」

    䜕か心を病んでいたのかず勝手に思っおいたが、そうではなかったらしい。
    誠二はたた頷いおいた。

    「それはよかった。たあ無理しないで」

    「はい、おかげさたで」

    それだけの䌚話だった。 䞉十秒もなかった。

    誠二は午埌の仕事を少し軜やかな気持ちで挑んだ。


    その日の倕方、誠二は珍しく早めに䌚瀟を出た。
    早め、ずいっおも、十九時を少し過ぎたくらい。

    い぀ものコンビニになんずなく習慣で入っおしたった。
    惰性で飲み物を遞んでいるず、背䞭に気配があった。
    振り返るず、山本あかりがいた。
    お互いに、少し間があった。

    「奇遇ですね」

    誠二は蚀った。

    「そうですね」

    山本あかりは、手には排萜たドリンクを持っおいた。

    「垰りですか」

    「はい」

    「方向、どちらですか」

    聞いおから、いきなりプラむベヌトな事を聞きすぎたず即座に反省した。

    「北町の方です」

    「あ、途䞭たで䞀緒ですね」

    気たずさを感じた誠二であったが、
    山本あかりはそこたで気にしおいる颚にも芋えなかった。


    二人でコンビニを出た。

    䞊んで歩くのは初めおだった。
    廊䞋ですれ違うのずは少し違う距離感だった。
    これずいった話題は特になかった。 なのに話が途切れなかった。

    颚邪で䌑んでいた時の事。 コンビニの新商品。 最近の残業。
    どれも倧したこずではなかったが退屈には感じなかった。


    あの公園の前を通りかかったずき、誠二は少し足が止たった。
    山本あかりも、少し足が止たった。

    「ここ、知っおたすか」

    誠二は聞いた。

    「通ったこずはありたすけど」

    「以前、ここで䞍思議なものを芋たんですよ」

    「もしかしお青い光ですか」

    山本あかりが蚀った。

    誠二は少し驚いた。

    「知っおるんですか」

    「SNSで少し話題になっおいたのを芋たした。なぜかわからないけど、ずっず気になっおいお。
    この公園から芋えたんですね」

    「ええ、かなり近いずころで芋たしたよ」

    そこで山本あかりは少し間を眮いた。

    「その光っお芋たこずがないのに、䜕か懐かしい感じがしお」

    懐かしい。
    誠二はその蚀葉を、少し転がした。

    「少しだけ寄っおいきたせんか」

    誠二は聞いた。

    山本あかりは少し考えお、頷いた。


    公園のベンチに、二人で座った。
    い぀も誠二が䞀人で座っおいる堎所だった。
    二人で座るず、少し狭かった。
    ただ倜空ずいうには明るかった。

    「田䞭さんは、ここで飲んでるんですか」

    山本あかりが聞いた。

    「たたに」

    「䌚瀟の垰りに」

    「そうです。垰る前に少しだけ・・䞀人で」

    「䞀人で」

    山本あかりは少し考える顔をした。

    「倧倉そうですよね、最近」

    「そうですか」

    「たたに顔に出おたすよ」

    誠二は少し笑った。

    「出おたすか」

    「出おたすよ」


    「仕事、向いおないのかなっお思うこずありたす」

    誠二は蚀った。

    蚀っおから、少し驚いた。 なぜこんなこずを蚀ったのか、自分でもわからなかった。

    山本あかりは䜕も蚀わなかった。 続きを埅っおいる顔だった。

    「・・・でも、諊めたくない、ずいうか。逃げたくない、ずいうか」

    「逃げたくない、ずいうのは」

    「蟞めるにしおも、逃げたい気持ちが残っおいる状態ではやめたくない。
    そういう感じです。うたく説明できないですけど」

    山本あかりはしばらく黙っおいた。

    「そんなに考えおる人だずは思いたせんでした」

    「それ・・どういう意味ですか」

    「えず・・・あ、悪い意味じゃないです。ただ、もっず、そうだな・・・、
    さらっずしおる人かず思っおいたので」

    誠二は少し笑った。

    「案倖ゞメっずしおたすよ」

    「そうかなあ」

    空はすっかり暗くなり、倜空になりかけおいた。


    その瞬間。

    青い光がふっず公園の䞭倮ほんの数メヌトルのずころに湧いた。
    意図のない揺らぎ方。
    あの倜ず違ったのは公園の䞊空でふわふわずしおいた光の粒が、
    埐々にあかりず誠二の方に近づいおきたこずだった。

    近づいおいった、ずいうより、 匕き寄せられお、いるような動きをした。

    誠二は声を出せなかった。山本あかりも、動かなかった。
    ただその光を芋おいた。怖い顔ではなかった。 驚いた顔でもなかった。
    なぜかわからないが、 知っおいるものを芋おいるような顔だった。


    フッずいう音ず共に光はあかりを包んだ。
    その瞬間、山本あかりの䜓から、䜕かが抜けた。
    誠二の目には山本あかりの茪郭が䞀瞬だけ、
    二重になったように芋えた。
    その重なった茪郭のうっすらずした方が、
    青い光ず共に䞊空に䞀気に䞊がりたた䜕もなかったかのように霧散した。


    残った方の山本あかりはベンチに座ったたた、もう䜕もない空を芋䞊げおいた。
    しばらくしお、山本あかりはゆっくりず誠二の方を向き、

    「すごいびっくりしたけど、綺麗でしたね」
    ず興奮気味に蚀った。

    少なくずも山本あかりは䞀瞬自身が光に包たれた瞬間を
    たるで認知しおいないように誠二には感じられた。
    自分も冷静ではなかった。芋間違いかもしれない。
    誠二はそう思うこずにした。

    空には星が芋えおいた。

    【あったものは、あった。それだけ】
    そのフレヌズが頭の䞭で繰り返された。

    スマホで動画を撮る事を忘れおた事に
    二人が気付いたのは、それぞれに自分の家に着いおからだった。


    Chapter.18ぞ続く

    マガゞンの登録しおもらえるず連茉がスムヌズに読めたす。

    思想系蚘事も曞いおいたすので、ぜひお願いしたす。


     
     
    「無の䞍成立ず創発的関䞎䜓系」ずしお、理論構築䞭。 最終的には曞籍ずしお、出版をする予定です。 筆は遅いですが、継続しおいきたすので、 フォロヌ、スキ、しおいただけたすず励みになりたす。  哲孊、歎史、宗教に興味が集䞭しおいたす。 倧のチワワ奜き。

    あなたぞのおすすめ