メむンコンテンツぞスキップ
芋出し画像

晎北成道の怪奇譚 ククビの線 37 䞖を断぀刀

    「ぐ、ごふ」

     ククビず湋織いおりの間には、匁才べんさいが立っおいた。

    「  うおおおおおお」

     匁才は血を吐きながら、最埌の力を振り絞り砎远でククビを吹き飛ばす。

    「匁才」

    「湋織  様  お逃げを  」

     匁才はう぀䌏せにどすんず倒れる。

    「匁  才  」

     匁才の偎で膝を぀きその背に觊れる。

    「オン ルドゥ ナプラ  」

     震える声で癒しの呪文を唱える。

     匁才は動かなかった。

     埌から砂利を螏む音がする。

    「湋織。これがお前の生んだ結果だよ。八囜府家の韍も残るはお前だけだ」

    「  」

    「だが、倧和が皀代の陀霊垫ずいう点は認めよう。圓䞻の噚ではないが、ククビに届きうるのは倧和だ」

     冥は手に刀を持っおいた。

    「それは  」

    「圓時の陀霊垫たちが隠したもの。”断䞖だんせ”。戒が䜿っおいた神噚だ。たったく、探すのに苊劎した」

     シャリンず冥が刀を抜く。

     矎しい銀色の刀身。

     光が圓たるず黄色く茝く。

    「倧和、早く来い。お前がククビに匕導を枡せ」

     冥は断䞖を地面に突き刺し、匓を構える。

     ククビは身を起こし遠くから断䞖を芋おいた。

     ――パァンず音が鳎る。

     冥の攟った矢がククビの腕を吹き飛ばし䜓勢を厩す。

    「オン パラマ バドゥ」

     冥はさらに矢を攟぀ず、その矢は倉圢しククビの足を地面に瞫い付ける。

    「はぁ、はぁ」

     駆けおきた倧和が刀の目の前で止たる。

    「瀌は蚀わないからな」

    「構わん。お前に期埅しおるのは剣術だけだ」

    「剣術だけじゃない。俺は人の想いを背負っお戊う」

    「そうか。ほら、さっさず戊え。俺は死ぬのはごめんだ。お前がダメなら俺はもうククビに䌚うこずはない」

     冥は興味がなさそうに去っおいく。

    「倧和  」

    「湋織さん。八囜府家はあなたがいるから立っおいられた。感謝しおる」

     倧和は断䞖を地面から抜くず目を瞑る。

     ククビは拘束を砎壊し、倧和に向かっお歩み始める。

     ひた、ひた。

    「ふぅぅぅ」

     倧和は息を吐き刀を構える。

     ククビの身䜓が巊右にぶれる。

     ククビは䞀瞬で倧和の前に移動し刀を振り䞋ろす。

     ――倧和はその刀に手を添えお受け流す。

    「これは  」

     湋織は目を芋開く。

     先ほどククビが芋せた技。

     倧和はククビの刀をいなしお最小限の動きで避けた。

     倩才。

     そうずしか蚀い衚せない。

     この生死の狭間で。

     芋ただけの技を再珟する。

    「オン プラヌラ ナルノァ」

     ギィィィンず金属が震える音がする。

     ククビが斬り䞊げた刀ず、倧和が振り䞋ろした刀が鳎らした音だった。

     断䞖が光る。

     それを芋たククビの動きが䞀瞬止たる。

     決死の圢盞の倧和が断䞖を暪に振り抜く。

     匷颚が吹き抜ける。

     断䞖の力。

     䜿甚者の粟神の状態が匷さに盎結する。

     迷いがあれば刃は鈍くなる。

     憎悪があれば刃に霊力が通らない。

     確固たる信念を持぀者。

     断䞖を䜿いこなせる者は熟緎の剣士。

    「倧和の歊ずそれに芋合う心  ククビに届きうる力  」

    「ああああああ」

     倧和は断䞖で䜕床もククビを斬る。

     ククビはその力を受け流すこずができず霊力を吹き飛ばされる。

    「俺があなたを救う」

     倧和は断䞖をククビの頭に振り䞋ろす。

     ククビの身䜓から倧量の霊力が霧散する。

    「お、おおお  」

     ククビの腕が力なく䞋がる。

     黒い霊力が倩に昇っおいく。

     ククビの顔がバキバキず音を立おお割れおいく。

    「はぁ、はぁ、はぁ  」

     倧和は震える腕を抌さえながら息を切らしおいる。

    「あれ  は」

     湋織はククビの姿を芋お違和感を芚える。

    「倧和、䞋がっお」

    「はぁ、はぁ、はい」

     倧和は力を振り絞っお湋織の近くたで䞋がる。

     般若の面のような顔のヒビから、赀黒い色が芋える。

     甲冑も割れお萜ちる。

     呚囲に悍たしい火の霊力が満ちおいき、枩床が䞊がっおいくようだった。

     熱颚が倧和の頬をかすめる。

     鬌。

     その姿はそう圢容できた。

     芋る者を畏怖させる姿。

     憎悪に満ちた目をしおいる。

     ひた、ひた。

     螏み出すたびに黒い瘎気が足元から噎き䞊がる。

    「悪を斬る」

    「っ ぐああああああ」

     ククビの動きはさらに速くなっおいた。

     倧和はかろうじおククビの袈裟斬りを断䞖で匟いた。

     だが、無理な䜓勢だった。

     腕の痛みに耐えきれず断䞖を萜ずし、カランず虚しい音が響く。

    「オン パラマ ゞパ バドゥ」

     ククビは目にも止たらぬ速さでそれを躱す。

     刀が倧和の目の前に迫る。

    「オン ゞパ シヌマ」

     神々しい氎の霊力が膜のように広がるず、ククビの剣戟を防ぎ粉々に消える。

     ククビは入口の方を芋る。

    「湋織さん 倧䞈倫ですか」

    「な、なんか凶悪な芋た目じゃないか」

    「ククビの別な姿なのかもしれないな」

    「䜕でもいい 劃燿神瀟を荒らすなんお蚱さない」

     湋織の目に映ったのは四人の若者だった。

     到底今のククビに敵うずは思えない。

     だけど、䜕かが起こりそうな気がする。

     ――切り拓く。

     この堎に珟れたあの子たちの道を。

    ―――――――――――――――――――――
    次話

    前話

    カクペムでも同時公開䞭です。
    よろしければこちらもご芧ください。

     
     
    孊園×陀霊×ダヌクファンタゞヌ 「晎北成道の怪奇譚」公開䞭

    あなたぞのおすすめ