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【小説】 KUROGO 第15章 三回目の報告

    第15章 三回目の報告

     今日は黒衣の装束で依頼人の前に立っている。そろそろ黒衣に関して報告をしなければならない状況になってきている。依頼人が撮影の変化に対する興味が強くなっている。はぐらかすのも限界が来ていた。黒衣の撮影に関しても、自分なりに慣れてきて、その効果を意識できる状態になっている。依頼人に報告したとしても、撮影に影響までは出ないだろうと判断した。依頼人のオフィスまでは普段の格好で訪問し、依頼人には少し待ってもらい、その間にトイレで黒衣の衣装に着替えをした。カメラの装着まではしていない。依頼人には、黒衣の衣装を着こんだ上にカメラを装着した状態で撮影をしていることを告げた。依頼人は極度に興味を示してきた。僕は自分の存在を意識させないために、苦肉の策としてこの格好を選択しただけなのだが、依頼人はこの偶然の産物に必然を感じたようだ。意味のないことに無理にでも意味づけをしようとしているようだ。

    「君は、これで、自分を匿名化しようとしたのかね」
    「そこまで、明確な意思があった訳ではないんです。歌舞伎の黒衣と同じように、自分は被写体の黒衣なのだということを認識させようとしただけなのですよ。そうしなければ、外での撮影に支障をきたしたものですからね。この格好のおかげで、自分は被写体の一部なのだということを世の中に認めてもらったと思っているのです。自分の存在を匿名化しようと意識した訳ではないのです」
    「しかし、結果としては、君は固有としての存在を消し去り、匿名化したのではないのかね。そのおかげで、被写体も世間も、君の存在を無視できるようになった。君は匿名化どころか、存在そのものを消し去ったのではないのかね」
    「実際のところはどうなのでしょう。たしかに、自分の存在を意識されないようにはなっているのですが、それは、世間との黒衣に対する共通認識が形成されたからではないでしょうか。僕の存在が消えたのではなく、黒衣としての役割が認識された結果、僕個人の存在を意識しなくて済むようになったということでしょう。僕の存在が消えてしまった訳ではないですからね」
    「果たしてそうだろうか……」

     依頼人は納得していないようだが、黒衣という役割には関心を持ったことだけは確かだ。濁ってくぼんだ眼が、見開かれている。その眼で何を探ろうとしているのか、見開かれた割合が増えた分、不快感もまた増えているような気がする。依頼人の関心は匿名性の効果なのだろうか。匿名性の効果測定は、どのような手法で可能だろうか。依頼人は、その測定方法でも考えているのだろうか。測定の尺度には何を用いればよいのか、そして標準的な値はなんなのか、そんなことでも考えているのだろうか。

    「ところで、撮影はどうするのかね?」
    「身体にカメラを装着して、ファインダーを兼ねた撮影用ゴーグルに、ワイアレスでカメラからの映像を送信しているのですよ」
    「説明だけでは分からないから、カメラも装着してみてくれたまえ」

     結局、普段の撮影機材を装着することになった。これなら最初から、いつもの黒衣の状態で訪問すればよかったのだ。気を使いすぎたことに後悔した。依頼人には気を使う必要などないのだ。彼は驚きを求めているのだから、むしろ過激に驚かせてやった方が、好結果を生むのかもしれない。

    「それにしても、カメラを固定するために、身体にそんなものを装着しているんだね。なんだか、うっとうしくなりそうだ。重くはないのかね」
    「手で持ち続けるよりは、よっぽどましですよ。両肩と腹部で支えているので、思ったほど負担にはなっていないのですよ。はじめは窮屈に感じますが、撮影を始めてみれば、気にならなくなるものです」
    「そんなものかね。私にも装着させてくれないかね。面白そうだ」

     依頼人の身体にはフィットしないことは分かっていたが、どうしてもというのなら、それも構わないだろう。今は好奇心を満足させることが先決だ。一度担いでみれば自分には無理なことが確認できるだろう。自分でも撮影のまねごとをするつもりかもしれないが、この状態で撮影するには、それなりの技術と体力が必要だ。

    「バーが身体につかえてベルトが締まらないな。それに結構重いじゃないか。ああ、肩が痛い。これじゃあとても持ち歩き出来やしない。おい、外してくれたまえ……」

     予想通り、依頼人の身体には僕の機材はフィットしない。もっとも、依頼人の身体に合わせようとすれば、特注でもするしかないだろう。腹が出すぎていてカメラを固定するバーがどうしても腹部にあたって傾いてしまう。これでは、いくらスタビライザが付いていても、歩くたびに腹に押されてカメラが揺れてしまう。それに、カメラと機材の重さが、傾いた状態で肩にかかるため、すぐに肩に負担がかかってしまうだろう。この体型を何とかしなくては撮影自体が無理だ。とにかく撮影の大変さは理解してもらえただろう。

    「とにかく、黒衣というのは面白いアイディアだね。これで、彼女の様子が変化した訳だ。変化はまだ続いているみたいだが、どこまでいけそうかね」
    「どこまでとは答えられませんが、自分でも驚くほど、被写体は変化をしています。カメラを通してしか見ていない私からしても、最初のころと今では雲泥の差ですよ。あなたからしてみれば、肉眼で見た彼女と、今のカメラを通した姿では、かなりの違いを感じているのではないですか。私としても、どこまで変化するか興味があるところです。もうしばらく様子を見てみませんか」
    「ああ、そうだね、撮影を続けてくれたまえ。この撮影で、彼女だけではなく、君も変化しているのではないのかね」
    「私ですか、それはどうでしょうか。自分では自覚はありませんが、あなたから見て、何か変化を感じますか?」
    「はっきりとは分からないんだがね、なにか、以前とは違った印象を覚えるのだが……」
    「被写体が変化したから、私にまで影響があると感じているのではないですか。そういう錯覚は、よくあるものらしいですよ」
    「そんなものかね。まあいい。君が変化しているかいないかは、私には意味のないことだからね……」

     依頼人は、納得いかぬ顔をしていたが、追求する意思まではないようだ。僕のどこかに変化を感じ取ったらしいが、確信まである訳ではないようだ。僕のことまで依頼人に話をする必要はないだろう。そこまで納品物には定義されてはいない。黒衣の効果は、確かに僕に影響を与えているかもしれないが、それは依頼人には関係のないことだ。

     その後も依頼通りに撮影を続けた。被写体は今だに変化を続けている。それは微妙な変化ではあるが、被写体に強い興味を抱いている者からすれば、劇的な変化に感じるのかもしれない。依頼人には編集済みの映像を定期的に送付するようにした。趣味の雑誌の定期購読を楽しみにしている読者のように、依頼人は涎よだれでもたらしそうな顔をして待ち受けているのだろう。そんな醜い姿を想像しては、その醜悪さに身震いし、想像したことを後悔してしまう。依頼人のことなど考える必要のないことだが、時として蔑みの対象となるものに意識が向いてしまうことがあるようだ……。

     依頼人に黒衣での撮影を告げてから1か月が過ぎた。被写体の映像への期待が大きい過ぎることもあるのかもしれないが、依頼人の要求も過大になっていく。被写体の映像に対する依頼人の興味がさらに増したようだ。もっと被写体の本心に迫れという。本心とはいったい何なのだろう。これ以上どうしろというのだろう。依頼人の言動から察するに、被写体の私生活にもっと深入りしろとでもいうのだろうか。僕は撮影者として被写体と接しているが、被写体の私生活すべてを撮影している訳ではない。彼女にも撮影される以外の時間があるのだ。その時間にまで踏み込めということだろうか。私生活に踏み込むためには、被写体の家に住み込むことになる。被写体がそれを好まないことは、普通に考えればわかることだろう。それとも、依頼人はそこまで被写体に強要することができるのだろうか。しかし、一日中被写体と過ごすとなれば、一日中撮影者として被写体に接しなければならなくなる。黒衣のままで居続けろということだろうか。さすがに一日中接していれば、許容していた黒衣の匿名性も許容範囲を超えてしまうだろう。そんなことになれば、せっかくの黒衣の存在が台無しになってしまうではないか。そこのところを依頼人は理解しているのだろうか。依頼人に忠告したとしても、どうせ、「うまくやってくれたまえ、彼女には話をしておいたから」とでも言うのだろう。それを真に受けて被写体に接しても、うまくいくことはない。結局は僕が説得しなければならない羽目になるのだ。なんて身勝手なのだろう。

    「話があるんだが」

     急に背後から声を掛けられたかのように、被写体は驚いたそぶりを見せた。僕の存在を全く感じていなかったかのようだ。これは黒衣の威力なのだろうか。

    「びっくりしたわ。急に見えないところから現れたように感じるのね。今までいたのに、全く気にしていなかったわ……」被写体は少し考え込んだ様子で答えた。「それで、何かしら話って」
    「依頼人から聞いているかもしれないが、しばらく君に密着して撮影をしなければならないんだ」
    「密着って、どんなふうにするの?」
    「しばらくこの部屋に泊まり込んで、君を撮影するってことになる。とりあえず一週間ぐらいの期間を考えているんだが」
    「あら、そんなことなの。いいわよ。もっと、面倒な要求かと思っていたわ」

     拍子抜けだった。僕は被写体が断るのではないかと思っていた。実は、そこまで無理強いするつもりはなく、断られたら依頼人に無理だと報告しようと思っていたのだ。それが、思いもかけずあっさりと許諾を受けてしまった。どういうことなのだろう。黒衣の存在がそれほどまでに気にならないということなのだろうか。それとも、依頼人から高額の報酬を受け取る約束でも取り付けているのだろうか。どちらにしても、僕は密着撮影をしなければならない羽目になってしまった。そうなると泊まり込みの準備をしなければならない。食事や入浴をどう済ませるかまで考えておかなければならない。さすがに一人暮らしの女性の風呂を借りる訳にもいかないだろう。

     被写体の許可を受けて、彼女の部屋へ泊まり込むことになった。黒衣の姿をしている僕を少しも気にしていないようだ。なるべく移動を避けて撮影を始める。リビングルームでの撮影は今までと変わりはない。被写体に変化の兆しは見られない。食事をしている間はどうだろうか。食事時には引き上げるようにしていたので、その時間帯の被写体の様子は分からない。今日は夕食を自分で作っている。初めて見る自炊の様子に新鮮さを感じる。やはり初めて見る行動には興味を掻き立てられるものらしい。興味を掻き立てられはするが、どこか見慣れた行動のような気もする。自分が知っている姿とどこか重なりを感じるのだ。それはカメラのレンズを通した世界ではなく、日常の肉眼で見た世界のことだ。そう、マユミの姿と重なるところがある。マユミとの付き合いの中で、彼女が料理をする姿を思い起こす。手つきや手際は異なっている。マユミの方が手馴れているのを感じる。それは経験値からくるものだろう。

    『私、料理が好きなわけでも、得意な訳でもないのよ。外食ばかりだと、肌が荒れてくるし、やっぱり高くつくでしょ。仕方なしに作っているだけなの……』僕は、マユミが料理している後姿が好きだった。なぜかホッとする。母親の姿と重ねているのかというと、それは違う。僕は母親が料理をする姿を見たことがない。父親に台所を覗くなときつく言われていたからだ。男の立ち入る場所ではないと決めつけられていた時代と地域。女性が家事をする姿を眼の当たりにしたのはマユミが初めてだった。それほど、僕の住んでいた世界は、隔離されていたのかもしれない。『お皿を用意してくれる。もうすぐできるから……』家事を手伝うなど、もっての他だった。時代錯誤がまかり通る地域。しかし、いまだに存在する。閉鎖性は決してなくなることはない。外的環境の変化で、支配地域が縮小したり拡大したりするだけだ。『あなたも、料理ぐらいできるようにならないと。年を取ってから困るわよ。いつ一人きりになるかもわからないんだから……』僕の父親は、母が先に他界してしまったら、孤独死をするに違いない。教師以外何の取り柄もない、趣味もない、役立たずの老人。誰も介護などしたいと思わない。そう思わせる生き方をしてきたから……。『片付けは手伝ってね。それぐらいは、今でもできるでしょ……』まるで、子ども扱い。でも孤独死からは当分解放されるだろう……。『食べる時ぐらい、カメラで覗くのは止めてよ……』そうだった。僕はカメラを鞄に押し込んだ。

     マユミと被写体は全くの別人ではあるが、どこか共通部分があるような気がする。そして同時に、見知らぬ者を覗き見しているような感覚。黒衣の存在を意識していない分、被写体本人のためだけに食事を用意している様子が感じられる。他人の存在を感じない、自分自身のためだけの動作を映像として納めている。そのことを意識させる映像だ。依頼人が求めているのは、こんな映像なのだろうか。依頼人の要求に近づいているのだろうか……。

     被写体が寝込んだ頃を見計らって、被写体の寝室に入り込んだ。かすかな寝息が聞こえる。身体を右に傾け、右手をたたんだ状態で、軽く結んだこぶしを口元に置いている。寝息は映像の中の寝顔から聞こえるような錯覚を覚える。しかし実際は実音を耳で聞いている。映像を見ながら実音を聞いているという状態が、これほど非現実的に感じたことはなかった。自分はいったいどこにいて何をしているのか分からなくなるような浮遊した感覚。それは、深夜という時間帯、常夜灯が点いた闇の中という状態がもたらす雰囲気に支配されているのかもしれない。ある種閉ざされ隔離された空間が、神経機関を麻痺させているのかもしれない。今眼の前には被写体が寝入っている。本当に眠っているのだろうか。もしかしたら寝っている振りでもしているのではないかと疑っても見た。確かめるすべはあるだろうか。触れてみれば反応が返ってくるかもしれない。しかし、それではルール違反になってしまう。黒衣の撮影者が被写体に触れてしまっては、その存在意義を失ってしまう。その時点でこの実験は終わりを告げてしまう。触れてみたい誘惑が心の隙間に押し寄せる。僕にはまだ黒衣になりきれていない部分が残っているようだ。闇夜が誘っているのか、被写体が誘っているのか、抗いがたい誘惑を抑え込みながら被写体の寝姿を撮影する。ISO感度を最大にし、常夜灯の光だけで撮影を続ける。映像にノイズが入るのは仕方がない。光の量が少ない分すべてがおぼろで曖昧になる。被写体の姿も闇に中に溶け込みそうなほど輪郭が曖昧に見える。これもまた眼の錯覚なのだろう。その錯覚に魅了されながら撮影を続ける。ただの寝姿なのに、なぜこんなにも魅かれてしまうのだろう。それは、やはりカメラのレンズを通してみる世界が、現実世界と切り離されたように感じるからなのだろうか。考えてみれば、暗闇の中で女性の寝室に入り込み、寝ている姿を撮影するという行為が一般的であるはずがない。普通なら犯罪行為に近いことなのに、黒衣という立場では、それが許されてしまうということだ。これは危険な行為ではないのだろうか。この職業が一般に認められたとして、どれだけの割合で罪を犯さずにいられるものだろう。黒衣の課題なのかもしれない。

     一週間のトライアル期間が過ぎ、本格的に密着撮影を始めることにした。密着とはいっても僕にだって私生活がある訳だから、週休2日ということで平日に2日は自宅へ戻ることにした。もちろん撮影技術学校の授業や、ほかの仕事が入った時には、密着撮影はできない。撮影は思ったほどの苦労はなかった。被写体は黒衣の存在を気にすることはなかった。むしろ僕の方が気にしていたのかもしれない。しかし、それはやはり気のせいだった。自分がお人よしなのかもしれないが、はたから見える振る舞いだけでは、本当のことは見えてはこない。被写体は黒衣のことを全く感じていない訳ではなかったのだ。

    「いつまで、こんなことを続けるの?」

     被写体から急に話しかけられて驚いてしまった。今まで黒衣に対して、全く気にしていない、もしくは存在を感じていない素振りを見せていたのに、それが事実とは違っていた。そのことに驚かされるとともに、自分の勘違いが愚か者の行為のように感じて、なんだか馬鹿にされたような気がしてしまったのだ。

    「いつまでって、それを決めるのは僕じゃないよ」

     そんな事は依頼人に聞いてくれ。ばかげたことを依頼したのは依頼人だ。被写体だって、それを受け入れたのだろう。それとも、ばかげたことの対象が異なっているのだろうか。

    「なぜ、こんな依頼を引き受けたのよ。ばかげているとは思わないの……」
    「今さら、何を言っているんだい。君だって、依頼人の頼みを断らなかったじゃないか」
    「そういうことじゃないでしょ。あなたのことを聞いているのよ。あなたが、こんな仕事を引き受けなければよかっただけじゃないの」
    「僕が悪いっていうのかい。僕が撮影しなければ、他の撮影者が来るだけじゃないか」
    「責任転嫁するつもりなの? 撮影を引き受けたのはあなたなんだから、あなたが何とかしなくちゃいけないでしょ」

     危険信号がともっている。まともに相手をしてはいけない。今日はいつもと違っている。とにかく同調する方針に切り替える。

    「確かに、僕が引き受けなければ、この状態にはなっていないかもしれない。依頼人に相談してみた方がいいかい?」

     被写体は何かを気にしているようだ。いったい何を気にしているのだろう。男との関係が依頼人にばれることを恐れているのだろうか。結局、男と会っている時も撮影は継続することになった。黒衣の模倣のことは証拠を掴んだわけではないので伏せておいた。いずれ取り押さえることになるだろう。今はまだその時ではない。今まで通り撮影映像には男の姿は映していない。依頼人は男の姿を確認することはできない。しかし依頼人は被写体に男がいることは知っているはずだ。男だって依頼人から報酬を得ていることだろう。撮影を黙認しているのだから今更とやかく言うことはないだろう。被写体と男の関係に変化でも起きたのだろうか。依頼人が認められない何かが起きたのか。そうだとしたら依頼人はどんな行動に出るだろう。自分は高みの見物をするしかない。そして依頼された通り被写体と依頼人の対決を撮影することになるのだろう。考えてみれば、依頼人は、なぜ被写体と直接接触しないのだろう。いつまでこんなことを続けるのだろう。

    「どこか腑に落ちないところがあるんだが?」
    「どこが気になるんですか?」
    「はっきりは分からないが、どうもすっきりしない。君は何か隠し事をしていないかね」
    「何を隠すっていうんです。映像を見ればわかるじゃないですか。どこかに、変なところがありますか?」
    「それが分からないから聞いているんじゃないか」

     依頼人は何かを気にしている。そして被写体も何かを気にしている。二人は、どこか自分の知らないところで連絡を取っているはずだ。被写体は被写体で依頼人に何かを報告しているだろう。その報告に気になるところがあるのではないのか。僕に聞くのは筋が違う。直接本人に問いただせばいいじゃないか。被写体は、僕にだって、すべてを曝け出している訳ではないだろう。黒衣の前でそれなりの演技をしているだけだ。

    <次章へ続く>
    第16章 縄張り争い

     
     
     
    普通の初老のおじさんです。ヘッダー画像は2024年に撮影したアムステルダム国立美術館の資料室。本が好きなので本棚に資料が詰まった写真にしました。カメラを触ることが好きです。長編小説を趣味で書いています。ヨーロッパ旅行が好きです。プロフィール画像は数年前に息を引き取ったマルチーズ。

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