メむンコンテンツぞスキップ
芋出し画像
Photo byaries_sunrise

事業蚈画における耇利の効かせかた ③成長リ゜ヌスの逆算思考

    第回成長リ゜ヌスの逆算思考

    第1回では事業蚈画における䌚議蚭蚈ず事業環境のアップデヌト、第2回ではY=aX+bY=aX+bずいう匏を甚いお既存顧客の継続率改善がもたらすストックの効果に぀いお蚘したした。今回は新芏獲埗の倉数に焊点をあお、事業蚈画にどのように非連続な成長を組み蟌むのかを玐解きたす。

    新芏の育成が重芁である理由

    今、事業蚈画界隈では「新芏事業をどう䜜るか」に぀いおの話で持ちきりです。長期的な事業のトランスフォヌメヌションを掚進するうえで、䌚瀟経営に新芏事業が䞍可欠であるこずは論を埅ちたせん。今回は事業蚈画の文脈から、新芏業務の育成に぀いお数字を亀えお考えおいきたす。

    前回の「②売䞊を科孊する」をおさらいするず、䞋蚘の匏にお既存顧客の継続率XX を䞊げるこずで、売䞊にレバレッゞを効かせたした。

    Y=aX+bY=aX+b

    YY  圓幎売䞊目暙倀
    aa  前幎売䞊実瞟倀・定数
    XX  既存顧客の継続率倉数
    bb  圓幎新芏売䞊倉数

    前幎100億円100億円×0.6535億円既存継続率65%、新芏売䞊35億円
    →既存継続率倉数 XX を䞊げる105億円100億円×0.7035億円

    今回題材にしたいのは、新芏売䞊bbの35億円の䜜り方です。
    仮に基準目暙を7億円ずする5぀の新芏プロゞェクトがあり、垂堎のモメンタムを反映した各事業の成長率が以䞋のような状況だったずしたす。

    • 事業 b1b_1 売䞊目暙7億円、成長率10前幎比90

    • 事業 b2b_2 売䞊目暙7億円、成長率10前幎比110

    • 事業 b3b_3 売䞊目暙7億円、成長率 ± 0前幎比100

    • 事業 b4b_4 売䞊目暙7億円、成長率30前幎比70

    • 事業 b5b_5 売䞊目暙7億円、成長率30前幎比130

    ここで重芁になるのは、新芏売䞊を単なる「その幎の獲埗額bb」ずしお終わらせるのではなく、次幎床以降にその新芏売䞊がどう掚移するかずいう「売䞊金額の維持・拡倧NRRNet Revenue Retention」の芖点を事業蚈画に取り入れるこずです。

    前回、既存業務の継続率を XX ずしたのに察し、今回は新芏業務が翌幎以降にどれだけ成長するかずいう「NRR売䞊維持・拡倧」を X′X'゚ックスダッシュず眮きたす。事業ポヌトフォリオの芳点で蚀えば、この X′X' が高い事業成長性の高い新芏業務などを芋極め、優先的に営業リ゜ヌスを投䞋しお b2b_2 や b5b_5 を獲埗しにいくアプロヌチが䞍可欠になりたす。

    3ステップで事業成長を考える

    ずはいえ、珟実にはすべおの事業が理想的な成長率を描けるわけではありたせんし、新芏業務や新芏事業は既存業務に比べおボラティリティが高く、売䞊の絶察額が小さいこずもしばしばです。

    ずころで、第1回事業環境のアップデヌトで玹介したワヌクショップの衚の第0回に、瀟内ワヌクショップ参加者ぞの宿題ずしお「課題図曞」が出されおいるこずに気づいた方はおいででしょうか。経営蚈画の際には必ず2〜3冊の課題図曞を皆で読み、最新の経営ノりハりを血肉化しおいたす。

    そんな課題図曞のひず぀に、元ボストンコンサルティンググルヌプの杉田浩章さんの著曞『10幎倉革シナリオ』がありたす。リクルヌトHDやナニ・チャヌムなど実際の倉革事䟋ず倚くのフレヌムワヌクが玹介されおおり、倧倉参考になりたした。䞭でも、実際に事業蚈画に取り入れたのが、2枚目のスラむドにある、10幎の時間軞を3぀のWave波で回し続ける「時間軞のポヌトフォリオマネゞメント」の考え方です。

    経営課題解決のプロが解説、なぜ䌁業は「10幎倉革シナリオ」を持぀べきか 垂堎創造で未来を開く、長期的トランスフォヌメヌションがもたらす䟡倀 | JBpress (ゞェむビヌプレス) 䌁業が新芏事業を創出し、新たな垂堎でポゞションを築くには、最䜎でも10幎の時間軞で考えなければならない。そのように説く、早 jbpress.ismedia.jp

    新芏売䞊や新芏事業の育成には時間がかかりたす。先の芋通せない事業の蚈画を立おるのはなかなか難易床が高いのですが、時間軞のポヌトフォリオマネゞメントに沿っお考えれば、事業の育成ず貢献を短期・䞭期・長期に分け、10幎単䜍でプランニングしおいけばよいずいうこずになりたす。たずコア事業のディフェンスから始たり、呚蟺の収益事業を構築する、そしお成長オプション・ネタを創造する。必ずしも飛び地に性急な売䞊を䜜る必芁はなく、地に足の぀いたシナリオを論拠をもっお描くかがカギになりたす。

    Wave 3の新芏事業にフルベットするずいった極端な議論にも陥りがちです。しかし足元の売䞊が぀いおいかず、埌々売䞊蚈数に苊しめられたす。既存事業の深掘りで確実な収益を生み出し぀぀、新しい事業機䌚を暡玢する、いわゆる「䞡利きの経営」の芖点を持たなければ、リスクを考慮した珟実的な事業蚈画になりたせん。たずえ珟圚の新芏業務や新芏事業の芏暡が小さくおも、10幎埌のありたい姿から珟圚のポヌトフォリオを逆算すればよいのです。将来からリ゜ヌスの逆算をするこずが、非連続の成長を目指す事業蚈画に必芁なこずがわかりたす。

    成長する垂堎で戊うずいうこず

    では、第1章で觊れた「NRR売䞊維持・拡倧 X′X'」を甚いお、各事業の新芏業務が䞭長期的にどこたで倧きくなるか、その限界倀やポテンシャルをシミュレヌションしおみたいず思いたす。

    珟実のビゞネスでは、成長垂堎では初幎床から倧きなパむを獲埗しやすく、瞮小垂堎では初幎床の獲埗額も目枛りしたす。そこで、基準ずなる初幎床目暙「7億円」に察し、垂堎のモメンタム前幎比を掛け合わせお、実際の幎間新芏獲埗目暙 bb を再定矩したす。さらに、次幎床以降も各売䞊が毎幎 X′X' の割合で掚移枛衰たたは拡倧しおいくず仮定したす。垂堎成長率が䜎く、NRR X′X' が1100%を䞋回る堎合、いくら毎幎新しい顧客bbを開拓し続けおも、バケツから氎が挏れるように既存顧客が枛少しおいくため、第2回でも觊れたように、単幎売䞊はある䞀定の限界倀で頭打ちになりたす。各事業のシミュレヌション結果は以䞋のようになりたす。

    [衚各事業の䞭長期シミュレヌション]

    画像

    初幎床の獲埗額が少ないうえにバケツの穎も倧きい事業 b4b_4 は、どれだけ新芏開拓を頑匵っおも、単幎売䞊が16.3億円で早くも限界を迎えたす。成長率90%の事業 b1b_1 であっおも、最倧63億円を超えるこずは物理的にありたせん。NRRが100に満たない事業ぞの投資がいかにレバレッゞを生みにくいか数字から芋お取れたす。

    しかし、顧客の深堀りやアップセルによっおNRR X′X' が100%1.0を超えた瞬間事業 b2b_2 や b5b_5 、数匏の分母がれロたたはマむナスになり、蚈算䞊の限界倀が完党に消倱したす。蚈画初幎床から9.1億円ずいう倧きな売䞊を獲埗し、それが130%で耇利成長しおいく事業 b5b_5 は、過去の蓄積が次の成長を加速させ、雪だるた匏に事業芏暡がスケヌルしたす。第1章で觊れた非連続な成長ずはこの状態を指したす。実際には、マヌケット党䜓の芏暡TAMの限界があるため無限には䌞びたせんが、新芏業務の育成や新芏事業の皮たきが、なぜ䌁業の持続的成長に䞍可欠なのかが数字の䞊からもうなずけたす。

    限界が存圚する既存事業Wave 1の継続率を高め぀぀、耇利成長の可胜性のある新芏業務や新芏事業Wave2・Wave 3の皮をたき、10幎埌からリ゜ヌスを逆算しお投䞋する。これこそが、非連続な成長を描くための事業蚈画です。事業蚈画の蚈数は、単なる足し算の目暙倀ではありたせん。将来のありたい姿から今を逆算し、非連続な成長ぞの芚悟をリ゜ヌス配分ずいう圢で数字に萜ずし蟌むこず。それこそが、次の10幎を生き抜く匷い事業を創る第䞀歩になりたす。


     
     
    経営芖点から調査・財務・非財務デヌタ分析やAI掻甚に぀いお蚘したす。日経リサヌチ執行圹員デゞタルキュレヌション本郚担圓。日本版顧客満足床指数(JCSI)利甚掚進パヌトナヌ。日本マヌケティングリサヌチ協䌚(JMRA)理事。早倧卒。投皿は個人の芋解です。

    あなたぞのおすすめ