
【 活用法 】 電源不要 手のひらより小さなパッシブミキサー/スプリッター をライブで活用 ▶︎ SYNTHERNET MIXSPLIT
SYNTHERNETのパッシブミキサー/スプリッター 「 MIXSPLIT 」を購入しました。

今回の記事では、この機材についてご紹介します(初心者向けではなく、かなりマニアックな内容になります)。
なお、筆者自身の知識不足により、内容に誤りがある可能性もありますので、あらかじめご了承ください。
SYNTHERNETの機材では、以前に小型オーディオインターフェイス「 AIF22 」を購入したことがあります。
▼ AIF22についてのレビューはこちら
スマートフォンにラインレベルの信号を入力でき、小型軽量で、しかもスマホから電源供給が可能ということで非常に便利な製品です。現在も重宝しています。
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【 機材の仕様 】

以下は、公式サイトからの引用です。
概要
MIXSPLITは3.5mmミニジャックのパッシブミキサー機能とステレオ-モノx2への変換機能を合わせ持つ小さな電源不要のパッシブ・ユーティリティです。ラインレベルの入出力機器間の接続に使用できます。※アンプ機能を持たないため信号レベルは減衰します。
内容物
MIXSPLIT 本体
各部名称・機能
STEREO1~4: ステレオ入出力端子
MIXOUT/SPLIT IN: ステレオ入出力端子
TIP/L, RING/R: モノラル入出力端子
Y-SPLIT: ステレオ入出力端子、スイッチ付
使用方法
ミキサーとして使用する場合
STEREO1~4にそれぞれステレオ入力
TIP/L, RING/Rに追加のモノラル入力 (Y-SPLIT端子を使用しない場合のみ)
入力はそれぞれ10kΩの抵抗を介して混合されてMIX OUTからステレオ出力
スプリッターとして使用する場合
SPLIT INにステレオ入力
STEREO1~4に分配してステレオ出力
TIP/L, RING/Rに分配してモノラル出力
Y-SPLIT端子を使用する場合
Y-SPLITジャックにプラグを挿入するとスイッチが切断され、Y-SPLIT機能が独立します。
Y-SPLITのL, RはそれぞれTIP/L, RING/Rに内部で接続される
Y-SPLITにステレオジャックを接続
TIP/L, RING/Rにモノラルジャックを接続 (Y-SPLIT端子を使用しない場合のみ)
電源を必要としないパッシブミキサーであり、スプリット機能があることが大きな特徴だと思います。

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【 購入の動機 】
ライブでは、メインミキサーとして MACKIE(マッキー)802VLZ4 を使用しています。
このミキサーにはAUX SEND端子が1つ搭載されているのですが、それを拡張する目的でMIXSPLIT(以下、MSと表記)を活用できると考え、購入しました。

具体的には、Hologram Microcosm(上図の白い機材)の後段に Torso S-4(右端の黒い機材)を直列で接続するのではなく、
ミキサーのAUX SENDからの信号を
MSで分岐させて、
エフェクターを並列接続する
という構成にすることで、microcosm と S-4 の2つのエフェクターを、
ミキサーに接続した機材で共用
でき、ライブパフォーマンスの幅をさらに広げられると考えました。
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【 問題点】

これまでは、802VLZ4の
AUX SEND端子にTRSフォンケーブルを接続
し、microcosmと接続していました。その流れで、AUX SENDからTRSフォンでMSに接続してみたのですが、
MSのSTEREO OUTの
Lチャンネルからしか
音が出ませんでした。
原因を切り分けた結果、ミキサーのマニュアルを確認したところ、
AUX SEND端子からの出力は
モノラル信号である
ということが判明しました。

チャンネル 3–8 の Aux ノブは、 Aux センドとして送られるモノ信号(そのチャンネルの左右の ステレオ信号のミックス)の量を決定します。つまり例えば、 チャンネル 5 (L) と 6 (R) がミックスされ、1 つの Aux ノブに よって送られます。
つまり、
ミキサーに接続した機材が
たとえステレオ信号であっても、
AUX SENDからは
左右の信号が合算された
モノラル信号として出力される
ということです。
802VLZ4のブロックダイヤグラムを確認しても、AUX SENDは1本線で示されており、モノラル仕様であることがわかります。

試しに、ヘッドフォンをミキサーのAUX SENDに接続してみたところ、Lチャンネルのみの出力でした(ヘッドフォンケーブルはTRSフォン)。
今までmicrocosmをAUX SEND端子にTRSフォンで接続していたのは、
意味がなかったのかと落胆しつつ、
気を取り直し、MSを実践で使うことについて引き続き考えることにしました。
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【 問題解決 】
試行錯誤をした結果、以下の方法で解決しました。
①ミキサーのAUX SENDに
モノラルフォンで接続

接続したのは下記のケーブル(HOSA製)

②MIXSPLITのSPLIT INに
ステレオミニケーブルを接続
(ミキサーのAUX SENDからの信号)

③MIXSPLITの
STEREO 01と04に
モノラルのミニ端子で接続
01をmicrocosmへ、
04をS-4へ、それぞれモノラルで接続

※ MIXSPLITのSPLIT INにはモノラルミニ端子でも使える可能性があります(未検証)
問題解決で仕様したケーブルについて下記に詳しく書きました。
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【 エフェクターの返り信号をどこに接続するか 】
MSが正常に使えることは確認できましたが、次に考えるべきは、
microcosmとS-4からの
ステレオ信号(返りの信号)を
ミキサーのどこに戻すか?
です。
というのも、ライブで使う機材の構成を以下のようにしたいからです。
ミキサー 802VLZ4 入力チャンネルと接続機材
CH 1 --- ダイナミックマイク
Ch 2 --- modern sounds pluto(セミモジュラー)
CH3/4(ステレオ) --- Tangerine(サンプラー 手弾き音源用)
CH5/6(ステレオ) --- Ambient Ø (zero)
CH7/8(ステレオ) --- model:cycles
AUX SEND --- MIXSPLIT → microcosm と S-4 へ
SEND RETURN --- microcosm返し用
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【 TAPE INを活用 】
通常の入力チャンネルやSEND RETURNはすでに使用中ですが、残された入力端子として、
RCA端子のTAPE IN
が使えます。


つまり以下の方法でコントロールできそうです。
S-4のアウトをステレオでTAPE INに接続
↓
「ASSIGN TO MAIN MIX」ボタンをONにすることでTAPE INの信号をメインアウトへ出力
↓
「CR / SUBMIX」フェーダーで音量をコントロール
実際に試してみると、
S-4の音をCR / SUBMIXで調整できました。

ミキサーの接続構成を改めてまとめると、以下になりました。
CH 1 --- ダイナミックマイク
Ch 2 --- modern sounds pluto(セミモジュラー)
CH3/4(ステレオ) --- Tangerine(サンプラー 手弾き音源用)
CH5/6(ステレオ) --- Ambient Ø (zero)
CH7/8(ステレオ) --- model:cycles
AUX SEND --- MIXSPLIT → microcosm と S-4 へ
SEND RETURN --- microcosm
TAPE IN --- S-4
この構成により、チャンネル1〜8のマイクや機材音に対して、
microcosmとS-4の両方で
エフェクトをかけることが可能になり、
さらにそれぞれのエフェクターの
出力を個別に調整
できます。
実際は、CH3/4に接続するサンプラーのTangerineの前段で、リバーブとルーパーのエフェクターを直列接続する予定です。

▼ Tangerineの記事はこちら
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【 レベル減衰 】
MSの仕様に、以下のような記載がありました。
※アンプ機能を持たないため信号レベルは減衰します。
これが懸念点でしたが、実際にエフェクターから返ってくる音を確認したところ、とくに
気になるほどのレベル減衰は
感じられませんでした。
仮に減衰が大きく感じられる場合でも、MSへの入力レベルをAUX SEND MASTERで上げるか、ミキサー側でSTEREO RETURNなどを使って調整することで、簡単に対処できそうです。
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【 最後に 】
MS導入により、機材の数が増えてセッティングに時間がかかるという難点はあるものの(笑)、ライブパフォーマンスの自由度、表現の幅は格段に向上します。
何より、電源不要でコンパクトというのがMIXSPLIT最大の魅力です。
ステージの設置スペースに余裕があり、演奏時間が長めのライブでは、今回のような構成を試したいと思います。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。