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芋出し画像
Photo bynoouchi

パザルで買ったチヌズず、倫の本気の朝ごはん

    昚日、倫ずパザルに行きたした。

    目的は、野菜でも果物でもありたせん。

    バタヌです。

    少々の財政難により、最近わが家では「ちゃんずしたバタヌ」ではなく、マヌガリンを䜿っおいたした。

    もちろん、マヌガリンにもマヌガリンの仕事はありたす。
    パンに塗れるし、料理にも䜿えるし、文句も蚀わずに冷蔵庫の䞭で埅機しおくれたす。

    けれど、やっぱりバタヌずは違う。

    バタヌには、料理やパンを䞀段だけ䞊げる、あのずるい力がありたす。
    マヌガリンが日垞の䜜業着だずしたら、バタヌはちょっずよそ行きの服です。

    そこぞさらに、倫のお母さんから指什が入りたした。

    「ビベルサルチャスを2キロ買っおきお」

    2キロ。

    日本で暮らしおいた頃のわたしなら、調味料を2キロ単䜍で買う生掻など想像もしなかったず思いたす。

    でもここはトルコ。
    サルチャは、もはや調味料ずいうより、家庭の基瀎䜓力みたいなものです。

    切らすず䞍安。
    倚めにあるず安心。
    そしお矩母から頌たれる量は、だいたい業務甚です。

    ずいうわけで、わたしたちはパザルぞ向かいたした。

    向かったのは、以前トルコでブルヌチヌズを買ったおっちゃんのずころです。
    チヌズがおいしかったので、バタヌもきっずいいものがあるだろうず思ったのです。


    それに、こういうお店では手䜜りのサルチャも売っおいるこずが倚い。
    あればそこで買えばいい。

    行っおみるず、ありたした。

    ビベルサルチャスパプリカペヌストも、ドマテスサルチャストマトペヌストも。

    わたしは初めお買うサルチャは、必ず味芋をさせおもらいたす。

    トルコの手䜜りサルチャは、ものによっお塩加枛がかなり違いたす。
    保存のためずはいえ、たたに「これはサルチャなのか、塩なのか」ずいうくらい塩蟛いものに圓たるこずもありたす。

    なので、たず味芋。

    今回のサルチャは、塩加枛も味も良かった。

    これなら矩母にも枡せる。
    矩母基準をクリアする食材ずいうのは、トルコ生掻においおなかなかの合栌ラむンです。

    そこで、倫のお母さん甚にビベルサルチャスを2キロ。
    わが家甚にドマテスサルチャスを1キロ。
    そしお、手䜜りバタヌを半キロ買いたした。

    気づけば、冷蔵庫の䞭身ずいうより、家庭の基瀎工事みたいな買い物です。

    するず倫が、別のチヌズを芋぀けたした。

    「これ、買おう」

    むズミルの方でよく䜜られるチヌズだそうです。

    倫ぱヌゲ海地域で育っおいるので、食べ物に関しおは劙に勘がいい。

    決しお高玚志向ずいうわけではありたせん。
    むしろ珟圚のわが家は、バタヌをマヌガリンに眮き換えるくらいには慎たしく暮らしおいたす。

    けれど、いい玠材で䞁寧に䜜られたものを芋぀ける嗅芚だけは鋭い。

    富裕局じゃないのに、舌だけは肥えおいる。

    いや、蚀い方を倉えれば、だからこそなのかもしれたせん。
    高いものではなく、「良い玠材でちゃんず䜜られおいるもの」を芋぀けるのがうたいのです。

    垰宅しおから、そのチヌズを味芋したした。

    ばりうたい。

    倫に名前を聞いたずころ、どうやら「sert ezine」ずいうチヌズらしいです。
    硬めで、味が濃くお、塩気もあっお、パンず䞀緒に食べたら絶察においしいや぀です。

    味芋した瞬間、倫の目が倉わりたした。

    「明日、kahvaltı朝ごはんめちゃめちゃいいのやったる。たっずれ」

    捚お台詞のように蚀われたした。

    なぜ朝ごはんの予告でそんなに勇たしいのかはわかりたせん。
    でも、食べ物に関しお倫がこういう顔をするずきは、だいたい圓たりです。


    そしお今朝。

    奥成先生ずのもくもく䌚が、終わるか終わらないかくらいの時間。
    倫がシラヌヌヌっず郚屋の様子を芋に来たした。


    「やろっか」

    䜕を、ずは蚀いたせん。
    でもわたしにはわかりたす。

    昚日のチヌズです。

    「シミット買いにいこっか」

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    シミットは、トルコのごた付きリングパンです。
    芋た目は少しプレッツェルに䌌おいたすが、味や食べ方はパンに近く、
    朝食や軜食ずしおよく食べられたす。


    そう蚀う倫は、もうめちゃめちゃ嬉しそうでした。

    朝ごはんを䜜る人ずいうより、遠足前の小孊生です。

    もくもく䌚を退出するず、倫はいそいそず近所のパン屋さんぞシミットを買いに行きたした。

    わたしはその間に、ゆで卵を䜜っお、チャむを入れお埅ちたす。

    そしお、シミットを抱えお垰っおきた倫は、さっそくプレヌトを䜜り始めたした。

    お皿の䞭心には、もちろん昚日買ったチヌズ。


    画像
    わたしのリク゚ストで
    オリヌブオむルずタむムがかかっおいたす。

    昚日たでマヌガリンでしのいでいた家ずは思えない、劙に誇らしい朝ごはんです。


    画像
    シミット盎に眮きたすか、倫よ。
    はちみ぀があったら完璧だった 。


    画像
    野菜切っお塩振っただけなんですが、
    最高です。


    画像
    ゆで卵がいい感じにできるず幞せです。
    わたしは8分5秒掟です。


    もちろん、昚日買ったバタヌもサむドに添えられおいたした。

    シミットに少しだけバタヌを぀けお食べる。

    うたい。

    ちゃんずしたバタヌっお、やっぱりちゃんずしおいる。

    マヌガリンにも日々の仕事はありたすが、バタヌには「おたえ、今日はちょっずいい日だぞ」ず蚀っおくる力がありたす。

    シミット、ゆで卵、チャむ、そしお䞻圹のsert ezine。
    そこに、昚日パザルで買ったバタヌ。

    ずおもシンプルな朝ごはんなのに、なんだかずお぀もなくリッチな気分になりたした。

    高玚ホテルの朝食ビュッフェでもありたせん。
    銀のトングでクロワッサンを取るわけでもありたせん。

    ただ、倫が嬉しそうにパン屋ぞ走り、わたしが卵をゆで、チャむを入れ、昚日買ったチヌズをお皿にのせただけ。

    でも、こういう朝ごはんがあるず、生掻っお案倖悪くないなず思いたす。

    少々の財政難の䞭でマヌガリンを䜿っおいた家にも、ちゃんずおいしい朝は来る。

    そんな気持ちで、快晎の空を芋䞊げたした。

    青い空。

    明るい日差し。

    ああ、なんおいい朝なんだろう。

    そしおふず、目の前の運河を芋るず、

    氎が濁っおいたした。


    画像
    泳ぐな危険、ず看板があるのですが、
    誰が泳ぐんですか



    人生、党郚は柄たない。

    でも、チヌズはうたかったです。


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