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グリーフハラスメント〜遺族に実際に起こったこと〜【後編:言葉のナイフと揺るぎない信念】

「いつまで引きずっているんだ‼️」
叱咤激励のつもりだったのかもしれません。だが、その一言は葛藤し続けていた私の背中を残酷な形で押し切りました。悪気がないはずの言葉が、鋭いナイフとなって私の心に深く突き刺さったのです。
当時の友人の中には、「本当に悪気はなかったのかな……?」と、私以上に憤ってくれる人もいました。今の時代であれば、間違いなく「グリーフハラスメント」としてアウトになる言動でしょう。
その後、グリーフケア(悲嘆のケア)を通じて当事者の方々と繋がる中で、誰もが同じように傷ついていることを知りました。

「それ、遺族あるあるですよ」
「みんな、悪気のない『励まし』という名のナイフに刺されて、嫌な思いをたくさんしてきているんです」当事者たちの誰もが口を揃えてそう言うのでした。
悲しみを抱えながら生きるには、どうしても「心のケア」が必要になります。だが当時は、それが何なのかすら分かりませんでした。のちにグリーフケアという概念に出会えたことで、私はようやくホッと息をつき、心を立て直すことができたのです。

「誰も言語化してくれないから、世間は一向に気づかず、この無理解も改善されないまま放置されている」遺族たちのその言葉が、ずっと胸に残っていました。
こうして私は、28年間お世話になった会社を退職しました。

「自分たちのこの経験は、必ず世の中の役に立つ。お金はあとからついてくる」
私の中には、この揺るぎない信念がありました。どんな時も、決してブレることはありませんでした。
退職後、まずは1年間しっかりと専業主夫として家庭の土台を整え、2014年11月に父子家庭支援のNPO法人京都いえのこと勉強会設立(2025年3月末解散)。
そこから、私の新しい歩み講演活動を通じた「悲しみと共に生きる」ための発信が始まったのです。

死別父子家庭の当事者が、自らの言葉でストーリー立てて語る機会は、世の中でも稀だと言われる。
時にはPTAや民生児童委員の皆様の前で「子育て」を語り、前職のダスキンでは「社員から代表取締役になった経験」を伝え、生命保険会社や遺族会、上智大学グリーフケア研究所では「遺族の本当の想い」を届けてきた。
自分の歩んできた道のりや経験が、今、確かに誰かの役に立っていると感じている。
だからこそ、私はこれからも声を上げ、発信し続けていく。(おわり)


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