
大きな車の中で起こった小さな○○。
このタイトルなら、、、
○○部分は【奇跡】とかを入れたくなるけど、、、
俺には毎年憂鬱になる季節がある。
6月だ。
梅雨でじめじめしているからじゃない。
そんな事に俺は負けない。
鋼の錬金術師だから、、、、、
じゃなくて
鋼のメンタルだから。
【ク・ダ・ラ・ナ・イ】
何故なのか❓️
毎年6月に会社の健康診断があるからだ。
何故、憂鬱になるのか❓️
別に俺は重い持病がある訳でも、、
血液検査で注射されるのが怖くて怖くて、、
涙が出ちゃう、、、、女の子だもん、、
と言うわけでもない。
涙なんか流さないし、、、
鋼の錬金術師だし、、、
というかなにより女の子ではない。
それは、、、
胃の検査でバリウムを飲まなければいけないからだ。
バリウムを飲む事が憂鬱の最高で最上級、
マストで極致で最果てだから。
あと、無限大で、、遥か彼方で、、、ブラックホールで、、、、
他に何か良い表現はないんかね〜。
泣き虫の子はおらんかね〜。
ク・ダ・ラ・ナ・イ
本来削除すべき文章なんだろうけど、、、
これが俺流だからもういい。
そして、私は大きな車の前に立った。

身体検査、血圧測定、心電図、視力聴力、
医師による診断、血液検査による注射にも
泣く事はなく、、
全てのミッションを完璧に終わらせて。
胃のレントゲンとバリウム検査へ。
「次の方どうぞ〜。靴を脱いで上がって下さい」と白衣を着た女性。
「は~い」と心の中で返事しながら、
【アヒル】でクールな俺は無言で車の中へ。
おっ〜と、、、間違えた【ニヒル】だった。
ク・ダ・ラ・ナ・イ
だけど俺流だからそのままにする。
「これに着替えて下さい」
パジャマのような服を渡されて着替え終わる頃に、、、
俺の前で検査を受けようとしていた男の人の声が狭い車内に響いた。
「もう、これ以上は飲めません‼️」
例のドロっとした液体の入った紙コップを女性に突き出す男性。
「撮影するのに必要最低限の量なんです。飲んで下さい‼️」
と白衣女性からの死刑宣告。
哀れな仔羊、、、ではなく親羊。
そして、羊たちの沈黙が5秒間ほどあって
羊は必死のパッチで飲み切った、、
というか飲み込んだ。
って、同情している場合ではない。
ネクストバッターは俺なんだから。
と心の中で呟く間もなく俺の番が来た。
【いよいよ闘いの時】。
「この発泡剤と一緒に飲んで下さい」
と白衣の女性が紙コップと粉を俺にプレゼントしてきた。
【イ・ラ・ナ・イ】
とは言えずに、、、
俺は普通に粉とぬるっとした液体を飲み干した。
ん、、、普通に❓️
普通にゴクゴク飲んだんですか❓️
飲めたんですか❓️
疑問持つであろう貴方に一つだけ説明してあげよう。
バリウム検査の前は前日の就寝前から何も食べれないと決まってる。
そんな俺に妻がこう優しく言ってくれた。
【バリウムを朝食だと思って、「ありがとう」
やっと朝食にありつけた、お腹ペコペコだから嬉しいなぁ〜て思ったら普通に飲めるから】
と貴重なアドバイスを貰っていたので、
普通にスンナリと飲めた。
ちゃんと飲み干した俺は、いよいよ死刑台へ。
死刑台というよりカプセルホテルのような鉄の塊の中に。
「ハイ、手すりをしっかり持っていてください。動きます」と男性技師。
カプセルは逆さまになったり、水平になったり、、、、止まったり、、、と思ったら、、
男性技師が、、、
右に回って、左に回って〜、、、
息吸って、ハイ止めて‼️
はい、息を吐いて〜、力を抜いて大丈夫ですよ〜。
俺が常日頃から指示待ち人間なら、
彼の思う通りの動きを完璧にしたのだろうが、、、
俺はそうじゃない。
自分のポリシーと哲学がある。
いや、ココは指示通り動くべきなのでは、、、
という幾多の声に一つだけ説明してあげよう。
「正直に言うと気分悪いねん。普通に飲んだって、強がり言ったけど無理矢理飲み込んでん〜💦」
だから男性技師の指示のほとんどが頭に入ってましぇ〜ん。
さっきも右向いて‼️と言われて、、
え〜と、茶碗持つ方やな、
ん、箸持つ方やったけ❓️とパニック状態で
テキトーに回転したら、、、
「右です‼️右〜‼️」って、、、
キレてる感じというよりも、
呆れて半笑いの声を出してた気がする。
あ、もしかしてタイトルの○○は【笑い】だったんか‼️
大きな車で起こった小さな【笑い】。
けれど今、、、
それは、、、
【カ・ン・ケ・イ・ナ・イ】
「ハイ、一回元に戻します〜」
と男性技師。
「え、もう終わりなんや」と心で呟く俺。
そうか、妻のアドバイス通りに朝ごはんだと思ってゆっくり有り難くバリウムを飲んで、、
正直に言うと、、
全く有り難くなく、、、、
吐き出したい気持がso much‼️💢
だったのを、、、
白衣女性に悟られずに普通に飲んだ。
というか飲み込んだ、、、
その事に対する、、、
俺の頑張りへのご褒美なのかな❓️
こんなに早く終わるのって。
俺は心の中で思いっきり拍手して、
スタンディングオベーションを自分自身にした。
そして、こう叫んだ〜、、、
【神様、ありがとう〜‼️】って。
【了】
その時マイクから男性技師の声が、、、、、
「すみませんが写りが悪いので、、、」
「飲んだ量が足らなかったみたいです。追加で発泡剤と一緒にバリウムを飲んでもらえますか❓️」
「え、‼️・・・・」
【ヤ・ッ・テ・ラ・レ・ナ・イ】
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