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むブ物語刀断寓話゚ラずペル第䞃十話 ただ終わっおない


フヌルは倒れた。

けれど、ただ終わっおはいなかった。

厩れゆく犁区の䞭で、私たちは出口を探しお走っおいた。


゚ラずペル 第䞃十話
【ただ終わっおない】


倧きく揺れる地面ず、厩れゆく壁。

犁区の倩井が、耳を裂くような音を立おお萜ちおくる。

「そっち  危ない」

フォヌチュンが指をさすず、みんながそちらから離れた。

その盎埌、蜟音ずずもに倩井が厩れ萜ちる。

私たちが進んだ先は、最初に朜った黒門ではなかった。

现かな通路が続く長い坂道を、䜕床も折り返しながら、私たちはひたすら前ぞ進む。

フォヌチュンの足取りに迷いはない。

その背䞭を远っお走っおいるず、少しず぀空気が軜くなっおいくのを感じた。

顔を䞊げるず、通路の先からわずかな光が挏れおいる。

――出口だ

チャリオットに抱えられた゚ラを芋る。

ただ意識は戻らない。
それでも、ずきどき眉を動かしおいた。

振り返るず、みんなが぀いおきおいる。

「あず少しだよ」

私がそう蚀うず、光の差す方ぞ走り出した。

やがお、陜の光が圓たる堎所ぞ飛び出す。

地面の揺れは幟分おさたっおいたが、目の前に広がっおいた街の景色は、私たちが犁区ぞ入る前ずはたるで違っおいた。

䞭倮殻郜の倧きな建物は倒壊し、逃げ惑う人々があちこちを走っおいる。

叫び声ず、鳎き声のような悲鳎が重なっおいた。

LAGの制服を着た男たちが懞呜に人々を誘導しおいる。

それでも、そこかしこで厩萜ず火灜が起き、混乱はただ止たっおいなかった。

私はその光景に、蚀葉を倱った。

そのずき、ニコが䞀歩前に出る。

「私が指揮をずる」

倧きな声だった。

けれど、䞍思議ず怒鳎ったようには聞こえない。

瓊瀫の音も、悲鳎も、すべおを抌し返すような声だった。

その声を聞き぀け、呚囲にいた男たちがニコの前ぞ集たっおくる。

赀い瞳の構成員だけではない。LAGの憲兵たちも、その䞭にいた。

ニコは迷わず指瀺を飛ばした。

「䞭倮殻郜の倧広堎に人を集めよ」

「倧門を開け。倖郚の人間を䞭ぞ入れろ。怪我人を優先する」

「LAG職員はバラバラで動くな。䞀箇所に集たり、区域ごずに救助ず搬送の手配をしろ」

そしお最埌に、ニコは呚囲を芋枡す。

「ディケずロヌズを䞭倮に呌んで」

指瀺が飛ぶたび、男たちは動き始めた。

誰かが走り出し、その声を別の誰かが匕き継いでいく。

混乱の䞭に、少しず぀道が䜜られおいった。

ニコが指瀺を出しおから、しばらく経った。
陜が傟くころには、䞭倮殻郜の倧広堎に無数のテントが建おられ、臚時の救護所が蚭眮されおいた。

怪我人が次々ず運び蟌たれ、氎や垃を運ぶ人たちが広堎を行き亀う。

泣きながら家族の名前を呌ぶ人たちの声も、あちこちから聞こえおきた。

その片隅では、重傷を負ったハヌミットずサンの手圓も始たっおいる。

私は、簡易のベッドに暪たわる゚ラのそばで怅子に座り、蟺りの景色を芋぀めおいた。

倕日が差し蟌む広堎の向こうには、ルヌベントの倖苑が芋える。

いく぀かの黒煙はただ立ち昇っおいたが、火の手は少しず぀おさたり぀぀あった。

「少し萜ち着きたしたね」

顔を䞊げるず、オトが杯に入った氎を差し出しおいた。

私は黙っお受け取り、䞀口飲む。
氎が䜓に染み蟌んでいくようだった。

喉がカラカラだったこずすら、忘れおいた。
杯を持぀手が、わずかに震えおいる。

䞀瞬、犁区でフヌルを刺したずきのこずが頭をよぎった。

けれど私は小さく銖を振り、その蚘憶を远い出す。

――そんなこずを思い出しおいる堎合じゃない。

ただ意識の戻らない゚ラの顔を芋぀めおから、私はオトに蚊ねた。

「みんなは」

「サンもハヌミットさんも、助かるそうです」

オトは、ほっずしたように答えた。

「今はニコさんが䞭心になっお、救助掻動の指揮をずっおいたす」

そう蚀いながら、オトは服の端のほ぀れを指で぀たみ、少し離れた先にある倧きなテントぞ目を向ける。

そこでは、赀い瞳、LAG、砂挠の薔薇を問わず、倚くの人が動いおいた。

「ディケさんが以前から考えおいた防灜蚈画が、圹に立ったようです」

私は黙っお、その蚀葉を聞く。

「ロヌズさんは商人たちを説埗しお、倉庫の商品を解攟しお配っおくれおいたす」

普段は互いをけん制しおいた組織が、街の厩壊を止めるために協力しおいる。

そう思うず、少しだけ口元が䞊がった。

「ディアさんたちは  」

オトの蚀葉が止たる。
少し俯き、蚀葉を遞ぶようにしおから続けた。

「ルヌス団長を含め、竜祀教の人たちは党員投降したそうです」

「じゃあ、シヌズは」

思わず声が倧きくなる。

オトは、少しだけ笑った。

「安心しおください。投降した人たちは拘束されず、今は救助に回されおいたす」

「ニコさんが、反省するなら街の人を救えっお。今はみんな、こき䜿われおいたす」

私はひず息吐き、テントの倖ぞ目をやった。
シヌズずも話したいこずは、たくさんあった。

でも、今じゃない。

そう考えおいたずき、ベッドの方からかすかな声が挏れた。

「うっ  ここ、どこ  」

゚ラの声だ。

「゚ラ 倧䞈倫」

゚ラは無理に䜓を起こそうずした。
けれど力が入らず、そのたた前ぞ厩れかける。

私は慌おお゚ラの䜓を支え、暪に寝かせようずした。

けれど、゚ラは銖を振った。

「ペル。ただ終わっおない」

そう蚀うず、私の肩に腕を回し、もう䞀床立ち䞊がろうずする。

「゚ラさん。フヌルは倒したした。竜石も無事です」

オトが、゚ラを制するように蚀った。

「この街は、このたただず止たれない。それを止めなきゃ」

゚ラは頭に手をやり、眉間に皺を寄せながら答える。

「どうやっお」

私が蚊ねるず、゚ラの口元が少し䞊がった。

「ニコず話させお。方法がわかったかも」

私ずオトは目を合わせ、゚ラを挟むようにしお䞡偎から肩を貞した。

倧きなテントが芋えおくる。

足早に動く人圱の先には長机が䞊べられ、その䞊にはさたざたな地図が広げられおいた。

近くには、ディケずロヌズの姿も芋える。

私たちの姿を芋お、最初に声を䞊げたのはロヌズだった。

「やっずお目芚めかい」

ロヌズは錻を鳎らし、埮笑みを浮かべた。

その暪で、ディケがすぐに口を開く。

「怪我人は䌑んでいおください。救助掻動の邪魔です。これはルヌベント防灜蚈画第䞉項――」

「ごちゃごちゃ、うるせぇんだよ」

ロヌズがディケの頭に手をのせ、髪を揉みくちゃにする。

「やめおください。暎力ですか 逮捕したすよ」

ロヌズの手を払おうずしながら、ディケが叫んだ。

「女垝に話がありたす」

私が蚀うず、二人の芖線がこちらに向く。

「゚ラが、この街を  ルヌベントを救う方法を思い぀いたず蚀っおいたす」

その蚀葉に、テントの奥にある倩幕が開いた。

「゚ラ。その話、詳しく聞かせお」

ニコの赀い瞳が、゚ラをたっすぐ芋぀めおいた。



🔙第六十九話   第䞃十䞀話🔜



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