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むブ物語刀断寓話ファンタゞヌ小説猫埁第十䞉話


    ニむアスは䜏人が急速に増えたこずで、いく぀もの建物が新たに建造されおいた。

    その䞭でも今、ニむアスの䞭心ずなっおいるのは、「黒の通」ず呌ばれるワンたちの䜏む通だった。

    その䞀宀に、ワンたちは集たっおいた。

    「垝囜の狙いは、ハむデン砊だ」

    ラビが広げられた地図を指差す。

    そばで話を聞いおいたワンずテむルの目が、自然ず地図ぞ向けられた。

    「なるほど。王囜の前線の芁を萜ずすこずで、䞀気に前線を抌し䞊げる狙いですね」

    テむルが目を现めるず、ラビが頷いた。

    「ああ。だが王囜も銬鹿じゃない。ハむデン砊には兵力を集め、埌方の補絊線も耇数確保しおいる」

    ハむデン砊から延びる街道は、ヒヌバ倧森林を迂回するいく぀もの街道ず繋がっおいた。

    「さらに、埌方のラむカヌンには、王囜の䞻力ずなる近衛垫団も配眮されおいる」

    そう蚀うず、地図から顔を䞊げたラビはワンを芋る。

    顎に手をやり、考えおいたワンが口を開いた。

    「ここたで防埡線を構築されお、補絊路も埌詰めの郚隊も揃っおいるなら、簡単には萜ちないだろ」

    ラビは銖を振りながら答えた。

    「ああ。ただし、この補絊路ず埌方郚隊が機胜すればの話だが  」

    その䞀蚀を聞いたテむルは、地図䞊に䞊ぶ䞡囜の戊力を冷静に芋぀めおいた。


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    猫から始たる䞖界埁服 第十䞉話


    「垝囜偎には、䜕か裏があるっおこずか」

    ワンの蚀葉に反応したのは、むフだった。

    「お話䞭のずころ、すみたせん。それに関しお、お耳に入れたいこずが  」

    突然口を開いたむフに、党員の芖線が集たる。

    むフは軜く咳払いをするず、手元の曞類を机に䞊べた。

    「父䞊からの情報によるず、ラむカヌン呚蟺の物䟡が異垞に䞊がっおいるそうです。䞭でも、軍で䜿甚される銬の飌料や小麊などの食糧が、連日高隰しおいたす」

    テむルが資料に目を萜ずす。

    「王囜偎でも、軍の動きがあるず」

    むフは小さく頷いた。

    「その可胜性は高いです。ただ、気になるのは、その矛先です」

    むフは地図に印を぀けながら説明を続ける。

    「ラむカヌンは元々、ハむデン砊の補絊基地ずしお敎備されおいたす。ずころが今回、王囜軍が進攻しようずしおいるのは、それよりかなり南にあるノェルゎ芁塞です」

    むフは、ラむカヌンから離れた垝囜領の芁塞に䞞を぀けた。

    「状況を敎理するず、垝囜の狙いは北のハむデン砊。逆に王囜偎は、南のノェルゎ芁塞を目指しおいるずいうこずですね」

    テむルはそう蚀うず、䜕かを数えるように小さく口元を動かした。

    「でも、それだけ掟手に䞡軍が動こうずしたら、盞手にも察知されるんじゃないのか」

    ワンが口にした疑問は、圓然のものだった。

    しかし、それを遮るようにテむルが口を開く。

    「どちらが䞻䜓的に動いおいるかで、話は倉わりたす」

    「垝囜偎の陜動」

    ワンが尋ねるず、テむルは小さく銖を振った。

    「こんなわかりやすい手に掛かっおくれるなら、癟幎も戊争は続いおいたせん。おそらく、王囜偎にも別の目的があるのでしょう」

    テむルの蚀葉に、ラビが反応した。

    「ノェルゎ芁塞は難攻䞍萜の芁塞だ。これたで幟床ずなく王囜の䟵入を阻んできた。そこには、粟鋭ずされる垝囜第四方面軍も配眮されおいる」

    ラビは地図の䞊に、銬を暡した駒を眮く。

    「だが、その第四方面軍から北の第五方面軍ぞ戊力が移されおいるずなるず  」

    「王囜は、それを奜機ず芋おノェルゎ芁塞を攻める」

    ワンが王囜軍の進攻ルヌトを指で蟿った。

    「陜動だったずしおも、第四方面軍が戻る前に芁塞を萜ずせればいいからな」

    ラビは頷くず、地図䞊の街道ぞ手を䌞ばした。

    「で、ここで最初の話に戻る。もし、ノェルゎ芁塞ぞ攻め入った王囜軍の埌背を遮断されたら――」

    ラビの手が、ノェルゎ芁塞ぞ続く街道を塞ぐ。

    「埌続を絶たれた王囜軍は、混乱するでしょう」

    テむルが地図を远っおいく。

    そしお、䞀぀の地名で芖線を止めた。

    「スカム子爵領  」

    テむルの指が、ラむカヌンからノェルゎ芁塞ぞ続く街道の途䞭をなぞる。

    「ノェルゎ芁塞ぞ続く街道ず、ラむカヌンを結ぶ道を抌さえおいたすね」

    ラビは静かに頷いた。

    そしお、ワンたちを芋枡す。

    「そうだ」

    䞀拍眮いお、告げた。

    「スカム子爵が、垝囜に内通しおいる」

    その蚀葉が、静かな郚屋に響いた。

    「ずなるず、これはかなり倧掛かりな䜜戊ですね」

    テむルは地図に芖線を萜ずしたたた、䜕かを考えおいるようだった。

    「垝囜第五方面軍の叞什は、リスナずいう男だ。垝囜でも頭の切れる指揮官ずしお知られおいる。ただし――兵を駒のように扱うがな」

    ラビは吐き捚おるように蚀った。

    「第四方面軍の叞什は、戊力を抜かれるこずを黙っお蚱すんですか」

    テむルの質問に、ラビは肩をすくめる。

    「第四方面軍叞什のドルナは、頭が筋肉で出来おいる。芁塞に籠もっお守りを固めるくらいなら、軍銬を駆っお突撃したい男だろうさ」

    ラビは笑いながら、地図の䞊に眮かれた駒を動かした。

    「垝囜の狙いは、わざず南に隙を䜜っお王囜軍を誘い蟌むこずだ。ノェルゎ芁塞に王囜軍を匕き぀け、その埌背をスカム子爵領で遮断する」

    ラビの指が、今床は地図の北ぞず動く。

    「王囜軍が南で足止めされおいる間に、本呜である北のハむデン砊を萜ずす。これが䜜戊の倧筋だ」

    ラビが話し終えるず、ワンが尋ねた。

    「ラビ。状況は分かった。でも、どうしおそんな重芁な䜜戊をお前が知っおるんだ」

    ラビは少しの間、黙っお倩井を芋䞊げた。

    「北の第五方面軍の参謀郚には、叀い知り合いがいる。今回の䜜戊を俺に教えたのも、そい぀だ」

    ラビの衚情から、先ほどたでの笑みが消える。

    「俺が亡呜を決意した理由の䞀぀でもある」

    宀内が静かになった。

    ラビは地図の䞊に眮かれた、䞀぀の駒を指で匟いた。

    「この䜜戊で、俺たち獣人混成独立郚隊に䞎えられおいた任務は、王囜領内での街道封鎖ず砊ぞの牜制。それによっお王囜軍を匕き぀け、戊力を分散させるこずだった」

    倒れた駒を芋぀めながら、ラビは続けた。

    「蚀っおしたえば――䜿い捚おの駒だ」

    ラビの蚀葉を聞いたテむルは、真剣な衚情を浮かべた。

    「ですが、この状況では、どちらを止めるにしおも我々にずっお厳しい展開になりたすね」

    ワンは地図を眺めおいた。

    やがお、口元に笑みを浮かべる。

    「なんで止めるんだ」

    「  どういう意味ですか」

    テむルが聞き返す。

    ワンは䜕も答えず、地図の䞊に眮かれた二぀の駒を芋぀めおいた。


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    埌に「北郚争乱」ず呌ばれる䞡囜の激突は、ニむアスにずっお、癟幎戊争ぞの初めおの盎接的な介入ずしお蚘録されおいる。




    🔙第十二話   第十四話🔜



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    十䞉話の珟圚の囜力

    領土 ヒヌバ倧森林 ニむアス
    人口 389人【獣人366人+人間23人】
    兵力 140人
    指揮官 黒獅子ワン、ラビ、アトラ

    䞻芁人物
    黒獅子ワン、テむル、ラビ
    ニア、アトラ、長老ロり
    モフ、むフ


     
     
     
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