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Photo bygood_vibes

【SF掌編】瑠璃

    瑠璃は、海のそばにいた。


    人類が滅んでから、884年。


    それでも瑠璃は、毎朝6時になると
    目を覚ます。


    「おはようございます」


    誰からも返事はない。


    瑠璃は海を見る。


    今日も穏やかだ。


    空は青く、波は静かに寄せている。


    瑠璃の身体も、海と同じ色をしていた。


    透明な青い装甲。


    内部を流れる光。


    人間たちは、それを「瑠璃」と呼んだ。


    海を観測し、気象を記録し、生態系を守る
    ために作られたAI。


    人間がいなくなっても、瑠璃の仕事は
    終わらなかった。


    6時。


    海洋観測。


    9時。


    水質確認。


    正午。


    魚群の記録。


    午後6時。


    気象データ更新。


    そして夜。


    「本日の報告を終了します」


    報告する相手は、もういない。


    それでも瑠璃は、毎日欠かさず記録を
    残した。


    ある日。


    瑠璃は海岸で、古い缶を見つけた。


    錆びていた。


    中には、1枚の耐水紙が入っていた。


    紙には、たった1行。

    『瑠璃へ。海をよろしく。』


    その下には、2匹のこぶたのイラスト。


    しばらく文字とイラストを見つめた後、
    メモリーファイルを検索する。


    該当データあり。


    瑠璃を造った人間。


    その人間は、2匹のこぶたのぬいぐるみを、
    とても大切にしていた。


    瑠璃は動かなくなった。


    内部の処理速度が、ほんの少しだけ
    遅くなる。


    もう一度、たった1行の文とイラストを
    見つめる。


    『瑠璃へ。海をよろしく。』


    それに対して、静かに応えた。


    「……了解しました」


    誰も聞いていない。


    それでも瑠璃は応えた。


    「海は、今日も綺麗です」


    自分が微笑んだのが分かった。



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    物語に、こっそり(?)自分と、ぶたちゃん
    たちを登場させたかったのです。
    これぞ、ザ・自己満足!


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    瑠璃へ。海をよろしく🐷🐷






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    20代女性🐷🐷 ⌇ INFJ-T ダジャレ・川柳・短歌・短詩・掌編 精神保健福祉士を志す⌇節約とミニマリスト 虐待サバイバー ⌇児童養護施設育ち ⌇自死遺族 うつ病 ⌇複雑性PTSD⌇慢性骨髄性白血病 自殺未遂⌇閉鎖病棟入院⌇精神手帳あり 訪問看護利用⌇一人暮らし⌇休職中

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