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Photo bylight_daisy67

【青ブラ文学部】あえて言おう!|組み合わせ.カスタード.ワゴン|ショートショート

    村のはずれを走る、青いワゴンの菓子屋があった。
    名物は「カスタードの組み合わせ」。でも、どんなお菓子なのか誰も知らない。
    なぜなら、毎晩ワゴンが村に来るのは“満月の夜だけ”だからだ。

    ある晩、月がひときわまぶしく輝いた夜、ひとりの少女リーナがこっそり家を抜け出した。
    ワゴンの中では、白髪の老菓子職人が月光を練りこんでいた。
    「おじいさん、それ……何を作ってるの?」
    「“あえて言おう!”、これは恋の味じゃ。」

    老職人は、淡く金色に光るカスタードをすくって、二つの小瓶に分けた。
    「片方は君に。もう片方は、君がいずれ出会う誰かに。」

    リーナが一口舐めると、胸の奥がやさしく熱くなった。
    未来の誰かに手を伸ばしたくなるような、そんなあたたかさ。
    気づけば、老菓子職人もワゴンも消えていて、
    夜空にはカスタード色の満月だけが残っていた。

    それから何年も経ったあと、リーナは恋をした。
    彼の瞳の色は、あの夜の月とまったく同じだった。


    了

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    鈴蘭

     
     
    心身の不調と付き合いながら、日々の気づきや心の動きを文章にしています。 ショートショートやエッセイ、詩などを発信中。 アフィリエイトや有料記事には抵抗がありましたが、自分のペースで少しずつ挑戦しています🍀 AIすず日記📖✐☡

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