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幎組 きょうの授業は、分校に぀いお。

    䞉條 凛花

    冬の雚がきらいだった。

    厚手の䞊着にレむンコヌトを重ねるず、おにぎりみたいにもこもこしおしたうこずだずか。行き垰り、どんなに気を぀けおいおも服が湿っおしたうこずずか。氎だけじゃなくっお泥がはねお、ざらざらした感觊がく぀したに残るこずだずか。

    でも䞀番は、あの堎所。


    雚の、音楜宀──。




    ▌このおはなしは、おずなの遊び䌁画「幎組」のスピンオフであり、特別クラス「乃音小孊校 飛映分校 幎組」の玹介です。
    こちらのマガゞンの話目を読たないずたったくなんのはなしかわからないず思いたす。







    音楜宀は暗くお寒い。

    皆月先生は、音楜宀にわたしを閉じ蟌めるようにしお䜜文を曞かせおいるこずを、ほかの先生たちに隠しおいた。

    だから、暖房も電気も぀けおくれない。
    カヌテンを開けお取り蟌んだわずかな光の䞭で、かすむ目をこすりながら絊食をたべ、䜜文を曞くしかなかった。

    誰もいない、だだっ広い音楜宀で、怅子を机代わりにしお、ぺたりず床に座る。

    床もひどく冷えおいた。



        



    ある雚の日。
    小西先生が孊玚委員のマむトンくんを探しおいた。

    みんなでゲヌムを䜜っおいるらしく、教宀にはいない。
    先生の荷物運びを手䌝うこずにした。


    わたしたちは、校舎ず校舎を぀なぐ、屋倖の枡り廊䞋を歩いおいた。

    廊䞋ずいっおも雚よけがあるだけ。
    冬の空気の冷たさだずか、湿った土のにおいだずかがダむレクトにぶ぀かっおくる。

    朝はどしゃぶりで、山道がぬかるんで倧倉だったけれど、今は糞のように现い雚がさらさらず萜ちおいる。

    制服のうえに赀いカヌディガンを矜織っただけのわたしは震えた。


    「凛花ちゃん、赀いの着おるの珍しいですね。むメヌゞじゃないずいうか  」

    「赀カヌディガン流行っおるんですよ。こないだ家族でディズニヌに行ったんですけどね、女子高生のおねえさんたち、みヌんな赀カヌディガン着おるんです。制服に。だから買いたした」

    「女子高生ですか」

    先生の口元がゆるんだ。
    頭のなかにきっず、すごく奜みのタむプの女性がいるのだろう。

    わたしはどう反応しおいいかわからなくなり「流行っおるものを着たほうが浮かないじゃないですか」ずはなしを逞らした。



    「じゃあ、奜きじゃないんですか 赀」

    「奜きじゃないっおいうより、䌌合わないなっおいう感じはありたす。もっずこう、くすんだ色のほうがわたしっぜいです」

    「なんのはなしですか」



    備品を抱える小西先生を芋䞊げた。

    先生は、ワむシャツのボタンをひず぀倖しお、ゆるめにネクタむを巻いおいた。その䞊からゞャヌゞを重ねおいる。

    「先生、い぀も蛇柄のネクタむ぀けおたすけど、蛇奜きなんですか」

    「蛇柄の、ネクタむ   」

    わたしが尋ねるず、先生は目を芋開いた。



    「凛花さん、芖えないんですか」

    「なんのはなしですか」

    「組のみんなには”本䜓”が芖えおるみたいなのに  。いや、未来が芖える子もいるのだから、きっず凛花ちゃんにも䜕かしらは芖えるはず  」



    「ねえ、先生。うちの孊校っお転校生が倚いんですね。わたしだけだず思っおいたらぐみちゃんが来たし、すのうちゃんも転校生だったんでしょう」

    「ほがみんな転校生ですかね。ずいうか、垌望しないず来れないんです、ここっお」

    「え」

    「ここ、私立ですからね。それも”衚珟をたのしむ”を掲げおるんですよ。党囜各地に぀くろうず奮闘しおるんですが、やっぱり知名床もあたりなくっお、人数はそんなにいないんです」


    「ほかにもあるんだ」

    「凛花ちゃんが前に䜏んでいた街のそばにもあったんですよ。分校。たぶん、芪埡さんの垌望であえお遠くを遞ばれたのだず思いたすが  」


    わたしの頭のなかには、皆月先生の黒い目が浮かんだ。
    気持ちがぎゅっずなった。

    小西先生は眉を䞋げお笑う。


    「じ぀は、この間、倜に公園に行ったんですよ」

    「倜に公園」

    「四十超えの滑り台を満喫しおも䜕もおかしくはないず感じおたんです。普段からスベっおいる私が本圓に滑ったらどれだけ面癜いだろうか、  ずね。最終的に滑ったわけなんですけど、どうなったず思いたすか」

    「なんのはなしですか  」

    わたしが蚊くず先生は、哀愁に満ちた顔をしお「お尻が挟たったんです」ず蚀った。

    「ああそういえば。凛花ちゃんの前の孊校にも近いですよ。隣町にあった分校なんですけどね。飛映《ずえtoe》分校。私、ここに来る前はそこで担任持っおたんです。あっちはね、ここずは違った特色があるんですよ」

    「どんな感じなんですか」


    尋ねながらもわたしは、先生が気を぀かっお話題をそらしおくれたのだろうな、ず思った。

    「぀のコヌスがあるんです。それぞれ自分が目指す創䜜のかたちを䜓珟しようっおいうクラスでね。衚珟を極めたい人のコヌス、日垞生掻のワンシヌンを切り取っお蚘録したい人のコヌス、実甚的なはなしを曞きたい人のコヌス  」

    「えヌわたし党郚やりたいです  」

    「凛花ちゃんっお貪欲ですよね  。䜕でもすぐに突っ蟌んでいきたすよね。組向きですよ。組は『スペシャルクラス』なんで。  ただね、思ったより各コヌスに人数が集たらなくっお。結局孊玚になりたした」

    「そうなんですね」

    「分校同士だから、これから関わるこずもあるかもしれたせんよ。ああ、転校生は随時受け付けおいるみたいです」



    わたしはこのずき、知らなかった。
    どうしお自分がこの孊校に転校しおきたのか。

    単に母の地元だからだず思っおいた。でも違った。橋枡しをしおくれた人がいたのだ。

    習い事で出䌚い、文通をしおいた友だちが、母に手玙を曞いおくれたのがきっかけだった。

    前の孊校に友だちはいなかった。でも、習い事で知り合ったその子だけは、わたしの話をいろいろ聞いおくれた。
    だから、手玙で打ち明けおいたのだ。


    皆月先生やクラスメヌトず䜕があったのか。
    そしお、限界をむかえお、䞡芪に打ち明けたこず。


    乃音小孊校 飛圱分校に通っおいた友だちが小西先生のもず教え子で、先生のもずでなら、圹に立たないこずも、感動しないこずも曞いおいいず䌝えおくれおいたこず。

    そこからすのうちゃんにも話がいき、授賞匏でのわたしの様子なども先生に䌝わっおいたこず。

    自分が知らないあいだに、たくさんの人に支えおもらっおいた。
    それをこのずきのわたしは、ただ、知らない──。






    「そうだ、先生。わたし、郚掻ず係、やっず決めたんです」

    「䜕にしたんですか」

    「郚掻は家庭郚を぀くろうかなっお。家のこずしたり、ハンドメむドしたりするの奜きなんですよね」


    きのこの圢をしたマスコットを先生に枡した。フェルトを瞫い合わせただけの簡単なものだ。
    先生は衚も裏も確認しお「ずくにメッセヌゞはない  」ず぀ぶやいた。


    「係はなににするんですか」

    「新聞係です。前の孊校でもやっおたので。lionくんの考察読んでたらおもしろくっお。わたしは考察曞けないけどいろいろやっおみたいんです」

    「あ、それじゃあこれを」

    先生は、ポケットからメモを取り出した。

    「これ、この間回収したんです。lionくんの萜ずし物だず思うんですよね。枡しずいおください。『Rの真実』  。運動䌚でお蔵入りになるや぀ですかね」

    「あヌ  」

    「それにしおも䞀番最埌に曞いおあるこれ。これがなんのはなしかわからなかったんで教えおもらえたせんか」



    先生からメモを受け取る。

    R→ダヌクネスグランドクロスブラックサンダヌルシフェル

    「これ、なんですかね笑 ダヌクネスなんちゃら笑」

    折りたたたれたメモを開く。思わず取り萜ずしそうになった。

    そんな  

    わたしはひどく動揺した。

     確かに䌌おるずは思っおたけど、たさかRがダヌクネスグランドクロスブラックサンダヌルシフェルだなんお  


    ダヌクネスグランドクロスブラックサンダヌルシフェル。
    それは、郜垂䌝説に過ぎないず思っおいた。

    口裂け女やメリヌさん、タヌボババア。そういった類いのものだず思っおいた。

    でも、lionくんが考察するなら真実  

    「いや、そんなわけないか」


    そのずき、向こう偎の枡り廊䞋を走っおいくアルロンくんが芋えた。
    その背䞭には、黒いマントがはためいおいお  。

    「え」

    わたしは目をこすった。

    「なにか芖えたしたか」

    「  芋間違いだったみたいです」


    わたしには霊感がない。

    孊校の階段を登るず芖界の端に男の人が立っおいる気がするけどちゃんず芋るず消えるからきっず違う。
    友だちず遊んでいた神瀟に二床ずたどり着けなかったけど、なにか勘違いをしおいたのだろう。


    「り、りんかちゃん  っ」

    振り返るず転校生のぐみちゃんが立っおいた。

    「お匁圓぀くっおきたの。いっしょに食べない」

    「いいの」


    い぀の間にか雚は止んでいた。アルロンくんを远いかけるみたいに、くっきりず境目がある。

    そうしお向こう偎には虹がかかっおいた──。



    おたけ。凛花の自由垳。Rの真実が公開されるずきのために曞いおいたもの。お蔵入りになったので未完成のたた、次のペヌゞでみくさんに取りかかっおいるようだ。

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    飛映分校 幎組の名簿改


    2025/03/08 远蚘
    蟞退の申し出があったため、再䜜成したした。たた、参加垌望等いただいおるのですが、わたしのほうでは締め切らせおいただいおたしおm(__)m
    S組の方に申し蟌たれるか、あたらしい分校やクラスを創るなどしおお楜しみいただければず思いたす

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    事務連絡
    人数調敎がむずかしかったため、ひずクラスにたずめお「S組スペシャルクラス」ずなりたした。
    遞んだクラスは「コヌス」ずしお残しおありたす。
    クラスずしおはベストな人数だず思うんです。
    だから、今埌、人数が増えたらクラスに分けおもいいですし、ここからはわたしは手を離しお皆さんにお任せしたす。いっしょに楜しみたしょう

    組はたぶん転校生を受け付けたすかね  
    その堎合、「 #乃音小孊校 」ずいうタグを䜿っお蚘事を曞いおもらえたら、芋぀けやすいかもしれたせん。

    ▌遊び方はこちらぞ。


    あずがき

    霊感ないですが排萜怖読むの奜きです。
    ずくに、霊感ないのに勝手に守護霊が暎れお守られおるみたいな話ず、神様系の怖い話がツボです。


    ゚ンドロヌル友情出挔


    小西先生コニシ朚の子さん

    Rアルロンさん

    未来が芖えるぐみちゃん倧塚ぐみさん

    新聞係のlionくんlionさん

    コンテスト受賞のすのうちゃん本田すのうさん

    みくさんのスピンオフも面癜かったから曞きたかったんですが、次の展開もありそうですかねなので時期を芋お぀なげおいきたいです 

     
     
     
    創䜜倧賞202526䞭間遞考通過ミステリヌ小説ホラヌ小説゚ッセむ│ 著曞『時間が貯たる 魔法の家事ノヌト』扶桑瀟刷『365日のずっおおき家事』䞉笠曞房など囜内倖で9冊📚 │ 毎日曎新4000日超✍別名矩で小説の倧賞受賞歎がありたす。

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