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癒やしを倱ったわたしが芋぀けた、矎容院の新しい楜しみ方

    䞉條 凛花

    東京に䜏んでいたころ、おなじ矎容院に7幎通った。

    子どもを預かっおくれたり、ノヌプランでも可愛い髪にしおくれたり、理由はいろいろあるけど、埅ち時間の楜しさも倧きい。

    矎容院に入るずたず目に぀くのは、埅合スペヌスの壁にずらりず䞊ぶ最新の雑誌たち。

    女性向けファッション誌から男性向け、䞻婊雑誌にママ雑誌などゞャンルがずおも豊富だった。


    垭に぀くずアシスタントさんが冊くらい雑誌を持っおきおくれる。

    あんなにもたくさんの雑誌があったのに「これは読たない  」ず思うものが手元に来たこずは、幎間で、回しかなかった。


    雑誌が奜きでいろいろ買うけれど、こんなにたくさんの皮類はなかなか甚意できない。

    速読が特技だし、雑誌に関しおは興味のない郚分を飛ばすので、カラヌやパヌマの日なら、だいたい10冊くらい読めおいた。

    ほしいものや、やりたいこずが出おきお、明るいわくわくした気持ちになれた。



    雑誌を読たずにアシスタントさんや矎容垫さんず話す時間も楜しかった。

    距離感がほどよくっお、疲れおうずうずしおたらほっずいおくれるし、プラむベヌトに深く螏み蟌たれるようなこずもなかった。

    人芋知りな性栌だけど、男女問わず誰ず話しおも楜しく埅぀こずができおいた。

    あのころ、矎容院に行くのはわたしにずっお癒やしの時間だった。



    四囜に来おからは䜕床も矎容院を倉えおいる。

    こちらに来おからも匕っ越しをしおいるので、それも理由のひず぀なのだけれど、倉えるずきには”きっかけ”がある。

    オヌダヌ通りの髪型にならないずきだ。

    わたしは絶望的にショヌトヘアが䌌合わないのだけれど、なぜか気づくずショヌトになっおいた  ずいうこずが、いろいろな矎容院で䜕床もあった。


    その日は、鎖骚くらいの長さのボブヘアをオヌダヌした。背䞭たであるロングから、思い切っお短くする぀もりだった。

    ずころが、やけに銖元がすうすうするなず思っお鏡を芋るたわたしは蚀葉を倱った。

    耳䞋のショヌトになっおいたのだ。


    セヌラヌムヌンの氎野亜矎ちゃんを少しボヌむッシュにしたような髪型だった。

    ただでさえコンプレックスのある䞞顔が匷調されおいる。

    幎よりもさらに老けおいた。そのころはダむ゚ットをがんばっおいお10キロ痩せたばかりだったのに、ひどく倪っお芋えた。


    垰りの車で泣いた。

    手持ちの服はフェミニンなものばかりで、なにを着おも倉だった。

    しかも、短いだけではなくお、髪の毛はアシンメトリヌで、たくさんレむダヌが入っおもこもこしおいた。

    調節するために切っおいたら短くなりすぎたずいうのが明らかだった。



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    少数掟なのか、これを話すず驚かれるのだけれど、倫ずわたしはずっず同じ矎容院に通っおいる。


    10代でお付き合いをはじめたずきから、15幎以䞊だ。

    遠距離恋愛をしおいたずきですら、新幹線でやっおきた倫ずいっしょにわたしの䜏む街の矎容院ぞ通っおいた。

    これは特に意味がなくお、たぶん、遠距離時代にずっずいっしょにいるためだったものが、そのたた適甚されおいるだけなのかもしれない。

    そんなわけで、わたしの髪がばっさり切られるたびに、倫も矎容院を倉えおいる。


    あんなにも長い間通ったのは、東京のその矎容院だけなのだ。

    ちなみに、そこでは䞀床だけ自分の意思でばっさり切ったこずがあるのだけれど、ちゃんず”䌌合わせカット”にしおもらえた。


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    人生唯䞀のショヌト成功䟋




    さお、こちらに来おからもうひず぀、楜しみだったものが消えた。

    それは”雑誌”だ。


    「通いやすい堎所か」をいちばん重芖しお矎容院遞びをするようになったので、東京時代のような倧きな矎容院ではなくお、近堎にあり矎容垫さんが人か人しかいないサロンに行くこずが増えた。


    個人サロンだからなのだろう。
    雑誌が豊富にあるわけではない。

    困ったのは、その雑誌が奜きじゃないゞャンルだずいうこずだ。


    わたしは掻字䞭毒なきらいがあるので、文字さえ読めれば良いのだずずっず思っおいたのだけれど、どうやら違うらしい。

    「実甚的な情報」を枇望しおいるのだず知った。


    眮かれおいる雑誌が、たずえば前衛的なデザむンを重芖した、ずにかくおしゃれなものだったずする。

    わたしはさらさらず0.1秒単䜍でめくり、すぐに閉じおしたう。わたしにずっお倧事なのは「自分が取り入れられそうかどうか」なのだ。


    仮に、買えないくらい高い倀段の服が玹介されおいるずしおも、そのデザむンが日垞に合うものだったら参考になる。

    でも、ランりェむを歩くような前衛的なものだず、ファッション倧奜きずいう性栌ではないわたしにはあたり楜しく感じられないのだった。


    そんなわけで困っおいた数幎前のこず。
    ぜ぀りず挏らした悩みを、フォロワヌさんが拟っおくれた。

    『本を持参するのはどうですか』

    その声は意倖ず倚かった。
    たくさんの人が、自分で本を持参しおいるのだず知った。


    そうか、その手があったのか。

    これたでの人生で、矎容院では「人ずはなす」「雑誌を読む」の぀しかしおこなかったわたしには、思い぀かなかった。


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    それを知っおから、埅ち時間が倉わった。

    子どもが生たれおからすっかり読む時間が取れなくなっおいた”玙の本”を、矎容院に持っおいくようになった。

    それは”積ん読”ずしお眮かれおいたもののずきもあるし、行く前に曞店に寄っお買ったり、図曞通で借りたりするこずもある。

    あずは、図曞宀からピックアップしおいくこずも倚い。


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    嚘が生たれるたで、毎幎 ”よしもずばなな期” があった。
     #なんのはなしですか 


    家にあるよしもずばななさんの本を、毎幎くり返しくり返し読んでいたのだ。

    䞀床読むず満足しおしたうタむプなので、ずおもめずらしいのだけど、よしもずばななさんの本なら䜕床でも読める。

    そしお、䜕床読んでも違った発芋があるし、楜しめるし、文章の矎しさにうなる。
    幎霢を重ねるごずに芋えるものが倉わっおいく。



    ぀い最近、120日ぶりくらいに髪を染めた。

    その日は『王囜 ─アンドロメダ・ハむツ─』を持っおいった。

    䜕十回も読んでいるのに、倢䞭で読んだ。
    終わる前に読み切っおしたっお「」も持っおくればよかったず埌悔したのだった。

    旬の雑誌を読めないのは残念だったけど、新しい楜しみが芋぀かった。



    2,500字


    远䌞、
    あなたの矎容院の゚ピ゜ヌドも、ぜひ教えおください。話すのは奜きですか なにをしお埅ちたすか


    ▌最近曞いたはなし。お嬢様ず出䌚ったわたしは、童話の床屋になっおしたった。

    ▌最近曞いたコラム有料。自衛のためにしおいるこずだけど、創䜜にも圹立぀。



     
     
     
    創䜜倧賞202526䞭間遞考通過ミステリヌ小説ホラヌ小説゚ッセむ│ 著曞『時間が貯たる 魔法の家事ノヌト』扶桑瀟刷『365日のずっおおき家事』䞉笠曞房など囜内倖で9冊📚 │ 毎日曎新4000日超✍別名矩で小説の倧賞受賞歎がありたす。

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