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フラたろは夜の散歩が楽しみだったのに

    フラたろのパパ

    「良いね、あれ」

    足元のフラたろに声をかけたときには、
    もう飛びつこうとしている。

    欲しい気持ちは僕もフラたろも一緒のようだ。

    最近、昼間が暑くなってきて夜の散歩が増えた。

    夜の散歩は涼しくて好きだが、
    繁華街や大きな国道から少し離れたところに住んでいるため街灯が少ないのが悩みどころだ。

    そんな夜でもフラたろには楽しみがあるみたいだ。

    暗めの道を少し警戒しながら歩いていると、
    はるか遠くからやって来るピカピカに気がついた。
    フラたろは立ち止まって頭を低くしている。

    ピカピカが近づいてくるにつれてフラたろの頭は
    ゆっくり上がっていき、代わりに尻尾がチラチラ揺れ始める。

    ピカピカの正体はお友だちの犬の首輪だった。

    「良いね、あれ」

    足元のフラたろに声をかけたときには、
    もう飛びつこうとしている。

    フラたろを制して飼い主さんに挨拶した。
    フラたろは足元でお友だちに挨拶している。

    普段は小さいライトを持ち歩いていたが、
    リードとライトで両手がるのに抵抗があった。
    夜道を歩くのに光る首輪はピッタリかもしれない。

    翌日、近くのホームセンターへ早速買いに行った。
    何種類か光る首輪が並んでいる。

    しまった、今日はフラたろはお留守番だ。
    何となくの首周りのサイズは分かるが、
    ジャストサイズでなければ嫌がるだろうか。

    店員さんに相談してみるとハサミで好きな長さにカットできるものが人気らしい。
    それにしよう。

    家に帰ると尻尾を振りながらフラたろが来た。
    首輪を見せると尻尾の振りが最高潮になる。
    オモチャじゃないぞ。

    フラたろの首に合わせてカットする。
    いつの間にか不穏な空気が漂い始めた。

    サイズ調整でフラたろの首に当てるたびに目に見えて尻尾が下がり続ける。
    あんなに欲しそうにしてたのに難しいやつだ。

    ジャストサイズになり首に着けてやる。
    とうとう伏せをして動かなくなってしまった。

    あの子のようにピカピカのワンコになるには道のりが長そうだ。

    ▷前回の話
    「フラたろと台風の話」



     
     
     
    フラたろという犬と暮らしています。 散歩や日常の何もない出来事をゆっくり書いています。 犬のペースで暮らす練習中。

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