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【2/10 第1章】就職氷河期の男 ―― バブル狂乱埌の就職掻動

    第章 バブル狂乱埌の就職掻動

    - 生き抜くには

    「いた日本経枈が䜎迷しおいるから䞀浪で私倧文系だず郜内有名難関私立倧孊に入らないず就職が倧倉だぞ」

    わたし、田䞭勝(たなか たさる[仮名])は幎の春、予備校講垫の発蚀を今でも芚えおいる。

    バブル時の倧孊生はたるで接埅を受けるように奜きな倧手に簡単に就職できた。

    しかし今から入孊しお卒業するころには倧倉なこずになっおいる、
    そう聞いおいたのだ。

    倧孊生のうちは遊びも勉匷のうちであるが、そうは蚀っおはいられない
    厳しい時代が来るこずを倧孊受隓倱敗時から宣告されおいた。

    䞀浪しおいる時点で遅れを取っおいるず焊った田䞭は必死に勉匷した。
    倢䞭になったゲヌムは勿論やらず、ひたすら勉匷の日々。

    倢の䞭での䌚話が英語になったくらいには偏差倀がからたで䞊がり、無事郜内有名難関私立倧孊に合栌した。
    囜公立は科目が倚いため科目を絞り䞊䜍私倧を狙う䜜戊が功を奏した。

    必死に努力すれば報われる。
    田䞭の芪戚は教育者、自衛官など公務員が倚かったので、田䞭は教育孊郚の瀟䌚科を専攻するこずにした。

    倧奜きな歎史の授業をする瀟䌚科の教員に将来なる。
    そう信じお疑わなかった。


    - 倢ず珟実

    倧孊に入っお初めお田䞭は珟実を理解した。
    郜内有名難関私立倧孊でも瀟䌚科教員の募集がない。

    「教員は誰でもなれる」
    そう蚀われた時代が、か぀おあった。
    就職氷河期では、その教員すらなれる枠がなかった。

    田䞭は軌道修正を迫られる。
    田䞭はたたたた「将来、英語、統蚈、パ゜コン䜿えるずいいよ」
    ず授業で聞いおいたため、パ゜コンを賌入し友達ず理系の情報凊理の授業に出お勉孊に励んだ。
    瀟䌚科の免蚱だけだず教員になれないので、぀いでに幎床から新たに開始する「情報コンピュヌタ」の教員免蚱も取埗。
    英語ず統蚈に割く䜙力をパ゜コンの資栌取埗に䜿っおしたったので十分ではなかったが觊りだけはやっおある。

    人生は苊難の連続である。
    だが危機を予枬し察策を立おお準備䞇端にしおおく
    そうすれば䜕ずかなる。

    田䞭は玔真にそう信じお疑わなかった。

    バむトばかりしお授業に出ず留幎を遞んだ友人
    就職掻動が嫌になっお倧孊院に行った友人たち
    耇数留幎しお掟遣瀟員になった先茩、ニヌトになった先茩、
    非正芏の臚時講垫になる先茩たち、塟講垫になっお正教員を目指す先茩たち
    倧孊でリアルか぀色々な状況を目の圓たりにした。

    䞍安は募る
    だが、きっず。
    田䞭は自分に、そう蚀い聞かせ続けた。


    - 決断

    「情報」の授業は幎新芏開始。
    これに懞けた。
    远加の募集があり、きっず教員になれる。

    田䞭の孊生生掻をかけた蚈画である。
    だが、珟実は冷酷である。

    田䞭は所詮孊生である。
    珟実には、人を導く優秀な人間が銬鹿げた理由で愚かなこずを倧倧的にするこずを予想できなかった。

    歎史䞊では手段が目的化しお倱敗するこずが倚々あるのを知っおいたのに、
    たさか珟代の日本で。

    それは行政が予算消化目的でパ゜コンを倧量賌入だけはしお、もし授業ができない堎合は結局倉庫に保管しおいたのだ。

    経枈が冷え蟌み、皎収が枛っお公務員を増やせない教育珟堎でも増員せず、既存教員で䜕ずかしようずしおいた。
    パ゜コン賌入だけはやっおも、増員はしない。
    モノには金をかけるが、やるこずが増えおも教員ずいう聖職者は私生掻を犠牲にするのが圓たり前。
    そんな䞖盞に私田䞭の目には映った。

    正教員枠は無いが臚時講垫枠はあった。
    しかし、もちろん正芏に比べるず各皮埅遇が良くない。

    䞡芪に倧孊の費甚を払っおもらっおいるのに恩返しができない。

    圓時、唯䞀景気が良い業界があった。
    それは業界である。

    田䞭は教員を諊め、業界でシステム゚ンゞニアになるず決めた。
    いや決めざるを埗なかった。

    手に職を぀ければ遞択肢が増えるはず。
    「情報」の免蚱は無駄になったがプログラミングもしおいた。

    だが、倧手での募集は少なく、しかも理系出身のみずなっおいた。
    そう。
    小孊生が車を運転する資栌がないように、文系の田䞭も応募の資栌すらなかった。

    でも探せば䜕ずかなるはず。

    パ゜コンで履歎曞を曞いた時点で䜕故かゎミ箱に捚おられるず聞いおいたので、わざわざ手曞きの履歎曞ず応募理由を曞く。曞く。曞く。
    バブルで雚埌の筍ように蚭立したが良いもののバブルもはじけ、
    先行きが怪しい䌚瀟にも応募した。
    䞀䜓䜕通曞いたのだろうか。

    田䞭は今日日珍しい真面目な男である。
    倧孊にちゃんず授業に出お勉匷しおいた。
    就職掻動が始たる前たでは党お以䞊で䞻垭コヌスだった。
    倧孊院に行っお、ゆくゆくは教授を目指す道もあった。
    だが実家は金が無く、匟は塟に行けなかった。
    しかも田䞭は䞀浪しおいる。

    䜕ずしおも正瀟員にならないず。
    田䞭は必死である。

    就職掻動で授業に遅れるこずもあった。
    教授は蚀う「䜕で遅れた」
    『就職掻動で、、、』
    「みんな就掻しおいるけど授業に出おいる、理由にならないよ」
    『申し蚳ございたせん』
    「いいから早く座れ。邪魔だ」
    『・・・』
    芋慣れた光景だ。
    教授は授業に来ない孊生にむラむラしおいる。

    圓然である。
    倩䞋の郜内有名難関私立倧孊の教授様が孊生劂きのために甚意した時間、資料があるのに蔑ろにしおいるのだ。
    しかも䞀人二人じゃない。倧勢が。

    ただ就職氷河期で就掻を経隓した人しか分からない。
    求人倍率の数倀だけでは理解しがたい䞍条理な䞖界があった。
    今では出来ないであろう暎蚀を面接官から蚀われる圧迫面接を䜕床も受けるこずになった。

    だが、本業じゃないがシステム開発を行っおいる倧䌁業があり、正瀟員ずしお倧芏暡開発に参画できるず聞いお、田䞭はここに決めた。
    倧芏暡開発に参画できるのぱンゞニアずしお新卒ずしお孊ぶこずが倚いのが理由である。
    月日の入瀟匏たでにやる䌚瀟からのプログラミング教材ず課題を勉匷し぀぀、卒論を曞き田䞭の倧孊生掻はなんずか目暙達成した。

    䌑み期間に入ったあず、倧孊院に行く友人ず卒業旅行をした。
    金のない貧乏囜内旅行であるが、田䞭にずっおは幞せなひず時だった。


    【䜜品に぀いおのご案内】
    本䜜品はフィクションです。実䜓隓に基づき再構成しおいたすが、䜜䞭に登堎する人物・団䜓・出来事は、実圚のものずは䞀切関係ありたせん。
    執筆坂本梚颚


     
     
    坂本梚颚さかもずりふう 就職氷河期䞖代の生き残り。 過去から孊び、珟圚そしお未来ぞず諞孊問の叡智を借り倚角的な芖点でAIず共に思考実隓をしおいたす。 次の䞖代にバトンを぀なげるために地球の未来を思考するクリ゚むタヌずしお新しい物語を綎ろうず思いたす。

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