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【前編】なぜ傷つくと分かっていても誰かを愛したいのか|男らしさの呪縛を解き「心の港」をつくる方法


    「ほんとうに情けないやつだな。それでも男かよ?もっとちゃんとしろ!」


    その一言が、今も頭から離れないあなたへ。

    何かを背負わなければ、
    失敗することもない。

    誰かと競わなければ、
    負けることもない。

    どうせ自分には無理だと、
    そう自分に言い聞かせていた。


    それでも、
    心のどこかでずっと引っかかっていた「もの」があります。

    どうして男は、
    こんなにたくさんのものを背負わなければならないのか。


    この記事では、
    その問いの先にある「強くならなくても揺るがない自分」の作り方を話します。



    1.「自分の軸を持て」と言われても、人間はそんなに強くなれない


    恋愛に関する記事を読んでいると、
    こんな言葉をよく目にします。

    「自分の軸を持て」
    「感情に振り回されるな」
    「女性から嫌われることを恐れるな」

    どれも間違ってはいないと思います。

    むしろ、
    恋愛をするうえで大切なことばかりです。


    けれど、私はずっと疑問に感じていました。


    「人間は、本当にそんなに強くなれるものだろうか?」


    既読がついたまま、
    返信が来ない画面を何度も開いては閉じる。

    「嫌われたかもしれない」

    そう思うだけで、胸が苦しくなる。

    勇気を出して想いを伝えても、
    拒絶されれば、
    自分そのものを否定されたように感じる。

    そんな自分を見て、

    「もっと自信を持たなければ」
    「もっと精神的に自立しなければ」

    と、さらに自分を責めてしまう。


    でも、少し考えてみてください。

    人間は、
    誰かとの関係によって感情が動き、
    自分の価値まで揺らいでしまう存在です。

    嬉しいことがあれば浮かれ、
    悲しいことがあれば落ち込む。

    誰かに愛されれば自分の価値を感じ、
    拒絶されれば自信を失う。

    特に恋愛では、
    「この人に愛されたい」という気持ちが強くなるからこそ、
    感情を完全に切り離して、
    いつでも冷静でい続けることは、
    決して簡単なことではありません。


    でも、それは弱さの証ではありません。

    人とのつながりを求め、
    誰かを大切に思う心を持っているからこそ、
    傷つくこともあるのです。

    だから私は、

    「何があっても揺るがない男」

    を目指す必要はないと思っています。


    目指したいのは、
    「揺れないこと」ではなく、

    「揺れたあとでも、自分自身に戻ってこられること」。


    ここでいう「自分の軸」も、
    鋼のように硬く、
    何があっても動じないものではありません。

    嵐が来れば揺れるし、
    傷つけば立ち止まる。

    ときには、
    自分が何を信じればいいのか、
    分からなくなることさえある。

    それでも、
    最後には自分自身のところへ戻ってこられる。

    その「戻ってこられる場所」こそが、
    本当の意味での自分の軸なのだと、
    今の私は思います。


    それは、
    弱さや迷いを抱えた自分も、
    そのまま受け止められる場所です。

    私はそれを、

    「自分自身に戻ってこられる港」

    と呼びたいと思います。


    では、

    「男とは強くあらなければならない」

    ——その思い込みは、いったいどこから来るのでしょうか。

    私自身が長いあいだ抱えていたこの疑問について、もう少し掘り下げてみます。


    2.なぜ男は「強くあれ」と言われ続けるのか


    「ほんとうに情けないやつだな。それでも男かよ?もっとちゃんとしろ!」

    昔、部活のコーチにそう言われたことがあります。

    何がどう「ちゃんと」なのか、
    当時の私にはよく分かりませんでした。

    それでも、
    その一言はずっと心に残っていました。

    振り返ってみると、
    私はずっと「男らしくあらなければならない」という感覚に縛られていたように思います。


    強くあれ。

    失敗しても立ち上がれ。

    女性をリードしろ。

    そして、
    女性の気持ちを理解して、
    優しく接しろ、と。


    もちろん、
    これらは人として生きていくうえで、
    とても大切なことです。

    しかし、以前の私は、

    「どうして男は、こんなにたくさんのものを背負わなければならないのか?」

    そう考えていました。


    強くあることを求められ、
    弱さを見せれば情けないと思われる。

    女性をリードしようとすれば、
    失敗することもある。

    自信を持とうと意識しても、
    実際は自信を持てない現実に苦しむ。

    それでも、
    「女性の気持ちを理解して、優しく接しろ」
    と言われる。


    「男だから当然だ」

    そんな言葉を聞くたびに、
    心のどこかで反発していました。


    「そんなに重荷を背負うくらいなら、いっそこのままでいい」

    何かを背負わなければ、失敗することもない。

    そうやって私は、
    できるだけ傷つかずに済む場所に、
    自分を置いていた時期もありました。


    けれど、
    そこで本当に楽になれたわけではありません。


    「何も背負わなくていい」と思う一方で、

    心のどこかには、

    「誰かに愛されたい」

    という気持ちが残っていました。

    強くなることから逃げれば、
    傷つかずに済む。

    そう思っていたはずなのに、
    何も求めない生き方にも、
    満たされないものがあったのです。


    そこで私は、初めて自分に問いかけるようになりました。

    「本当は、どうなりたいのだろう?」

    その問いに向き合ったとき、
    あることに気づき始めました。

    私は「男らしさ」という言葉の裏側に、
    ある気持ちをずっと隠していたのです。


    3.それでも私たちは、誰かに愛されたい


    強くならなくてもいい。

    誰かと競わなくてもいい。

    無理に自分を変える必要もない。

    そう自分に言い聞かせて生きてきた時期がありました。


    そうやって生きていけば、
    確かに傷つくことは減るかもしれません。

    けれど、
    そんな生き方を選んでも、
    どうしても消えなかった気持ちがありました。


    「それでも、誰かに愛されたい」


    だから、
    どれだけ「一人で気楽に生きればいい」と自分に言い聞かせても、ふとした瞬間に寂しさを感じる。

    たとえば、

    街で腕を組んで歩くカップルとすれ違った瞬間。

    仕事から帰り、誰もいない部屋の電気をつけた瞬間。

    あるいは、嬉しいことがあったのに、それを話したい相手が思い浮かばなかった瞬間。


    「別に恋人なんていらない」
    そう思っていたはずなのに、

    「本当は、誰かに必要とされたい」

    という気持ちが、
    自分の中に残っていることに気づく。

    これこそが、
    男性が恋愛から逃げ切れない理由なのかもしれません。


    ただし、大切なことがあります。

    「愛されたい」と願うこと自体は、
    悪いことではありません。

    そう思うのは、
    とても自然なことです。

    問題は、
    その願いを相手に満たしてもらおうとしたときです。


    たとえば、

    「この女性に愛されれば、自分には価値がある」

    そんなふうに考え始めることがあります。

    すると、
    いつの間にか相手のことを、
    一人の人間としてではなく、
    自分の価値を証明するための存在として見てしまうのです。


    正直に言うと、
    私自身も同じ状態に陥っていた時期がありました。

    だからこそ、
    ここから先は、
    恋愛というものを一度、
    根本から問い直してみたい。


    4.なぜ私たち男は、こんなにも女性に惹かれるのか


    強くなれと言われることに疲れながらも、
    一方で誰かに愛されたいと思ってしまう。

    私たち男は、
    なぜそこまで女性に惹かれてしまうのか。


    男と女では、
    考え方も感じ方も違います。

    同じ出来事でも、
    受け取り方がまったく違うことがある。

    だからこそ、
    すれ違い、分かり合えず、
    ときには相手の言葉や態度に傷つくこともあります。

    ところが、
    傷つけられたはずなのに、
    嫌いになれない。

    それどころか、
    相手もことをもっと知りたくなる。

    分かっていても、
    また近づいてしまうのです。


    確かに、
    誰かを好きになる感情には、
    「子孫を残す」という生物としての本能も関わっているのでしょう。

    けれど、
    私はそれだけで恋愛を説明することには、
    違和感がありました。

    なぜなら、
    女性との関係の中で、
    私たちが知るのは本能だけではないからです。


    自分はどれほど認められたいのか。

    嫌われることを、
    どれほど恐れているのか。

    そして、
    相手から愛されることで、
    自分の価値をどれほど確かめようとしているのか。


    自分とは異なる一人の人間と、
    深く関わる。

    すると、
    自分一人では気づかなかった未熟さや欲望、恐れ、執着が浮かび上がってくるのです。


    もちろん、
    女性は男性の成長のためにだけ存在するわけではありません。

    女性には女性自身の人生があり、
    男性とは異なる価値観や感情があります。

    だからこそ、その「自分とは異なる一人の人間」と向き合うことで、
    私たちは自分一人では見えなかった自分自身が浮かび上がることがある。

    そこにこそ、
    恋愛の本当の意味があるように感じます。


    この視点に立つと、
    「女性に愛されれば、自分には価値がある」という考え方も、
    少しずつ違って見えてきます。


    5.「苦しみ」は男を成熟させるのか


    恋愛をしていると、
    どうしても苦しむことがあります。

    好きな人に振り向いてもらえない。

    大切にした相手から拒絶される。

    信じていた関係が終わる。

    そんな経験をすると、

    「この苦しみにも、何か意味があるのではないか」

    と考えたくなります。


    私自身、
    そんなときに支えになったのが、
    「苦しみは、自分が抱いていた幻想に気づくための入口になる」という考え方でした。

    哲学や宗教の世界では、
    古くからこうした見方が語られてきます。

    この考え方には、
    私自身も強く惹かれました。


    確かに、
    失恋によって初めて気づくことがあります。

    「彼女に愛されて初めて、自分は一人前になれる」

    「彼女に認められれば、自分も立派な人間になれる」

    そんな期待を、
    私たちは知らないうちに相手へ託している
    ことがあります。

    しかし、
    その期待が叶わなかったとき、
    私たちは苦しみます。


    けれど、
    そこで私は一つの疑問を持つようになりました。

    「苦しめば、それだけで人は成熟するのだろうか。」

    同じ失恋を経験しても、相手への恨みだけを募らせれば、

    「女なんて信用できない」

    という結論にたどり着くかもしれません。

    一方で、自分の痛みから目をそらさず、

    「なぜ、自分はあれほど彼女に愛されたかったのだろう?」

    と問いかけることもできます。


    すると、
    自分の寂しさや自信のなさ、
    誰かに必要とされたいという欲求が、
    少しずつ見えてくる。

    ここでようやく、
    これまでとは違う答えにたどり着いた気がします。


    苦しみそのものが人を成熟させるのではありません。

    苦しんだ自分自身と、
    正面から向き合うこと。


    それが、
    人を成熟させるのだと思います。


    苦しみの中で、
    自分が何を求め、何を恐れ、
    何に執着していたのかを知ろうとする。

    そのとき初めて、
    苦しみは、
    自分自身を理解するための入口になるのです。


    「愛されたい」と願う自分を、
    なぜ否定しなければならないのだろう。

    むしろ大切なのは、

    その願いを抱えた自分を知り、
    受け入れることなのではないか。

    この問いが、
    私を「自分自身に戻ってこられる場所」という考え方へ導いていくことになります。


    6.「何者かにならなければ愛されない」という呪い


    もっと年収があれば、
    もっと外見がよければ、
    もっと自信があれば。

    「そうなれば、きっと女性から認めてもらえる」

    そんなふうに考えたことはないでしょうか。


    私自身も、
    ずっとそうでした。

    だから、
    少しでも自分を変えようとしてきました。

    睡眠を整え、
    運動を始め、
    食事を見直す。

    外見を整え、
    恋愛について学び、
    女性との接し方を変えていく。

    これらの努力は決して無駄ではありませんでした。

    人は、変わるために努力することも必要です。


    ただ、「成長すること」と「今の自分を否定すること」は、
    同じではありません。

    「もっと良くなりたい」と思って努力するのは、成長です。

    一方で、

    「何者かにならなければ愛されない」

    と思いながら努力するのは、
    成長ではなく自己否定です。

    同じ「自分を変える」という行動でも、
    その出発点はまったく違います。


    もし、どれだけ努力しても、

    「こんな自分では、女性から相手にされないんじゃないか」

    と感じ続けるのなら、
    一度立ち止まって考えてみてほしい。


    その努力は、
    本当に自分を成長させているのでしょうか。

    それとも、

    「今の自分では愛されない」

    という思い込みから、
    自分を追い立てているのでしょうか。


    何者かにならなければ、
    あなたに価値がないわけではありません。

    恋愛経験が少なくてもいい。

    それでも、
    あなた自身の価値が失われることはないのです。

    成長するのは、
    その価値を証明するためではない。

    今の自分を否定するためでもない。

    今の自分を受け入れたうえで、
    それでも「もう少し良くなりたい」と思えるからこそ成長できのです。


    しかし一方で、
    「今の自分にも価値がある」と思えたからといって、
    恋愛への不安が完全に消えるわけではありません。

    時には嫉妬する。

    嫌われるのが怖くなる。

    相手の反応ひとつで、
    自信を失うこともある。

    では、
    そんなふうに感情が揺れたとき、
    私たちはどうすればいいのか。

    鍵になるのは、

    「いつでも戻ってこられる場所」

    ——そんな考え方です。


    7.「揺れても自分自身に戻ってこられる場所」


    恋愛をすると、

    好きな女性から返信が来ない。

    他の男性と楽しそうに話している。

    自分の気持ちが、
    思うように伝わらない。

    そんなとき、
    不安になったり、
    嫉妬したり、
    寂しくなったりする。

    私自身も、
    何度もそうなりました。


    そして、そんな自分を見て、

    「こんなことで動揺するなんて情けない」

    と、さらに自分を責めてしまう。


    でも、
    ここで一度立ち止まってみたいのです。


    不安になった自分を責めるのではなく、

    「怖かったんだな」

    「本当は愛されたかったんだな」

    「傷つきたくなかったんだな」

    と、その感情をそのまま認めてみる。


    大切なのは、
    感情に従うことではありません。

    感情を否定しないことです。

    ただ、
    「自分はいま、不安を感じている」と知ること。

    それだけでも、
    自分の感情に飲み込まれずに済むことがあります。

    そして、そう気づいたとき、
    「精神的な自立」という言葉の意味も、
    少し違って見えてきました。


    精神的に自立するとは、
    感情に揺れないことでも、
    誰にも頼らないことでもありません。

    不安になったり、
    嫉妬したり、
    傷ついたりしても、
    そこから自分自身に戻ってこられる。


    それが、文字通りの「自立」なのです。


    そのために、
    まず自分の感情を否定せず、
    責めすぎないこと。

    ときには一人の時間を持ち、
    自分が好きなものや、
    大切にしたいことを知る。

    そうやって、
    自分の人生を、
    少しずつ自分のために生きていく。

    それでも一人では抱えきれないときには、
    誰かに頼ってもいい。

    そうした一つひとつの積み重ねが、
    「自分自身に戻ってこられる場所」を
    つくっていくのだと思います。

    そして、それこそが、
    私の考える「港」です。


    港は、
    海が荒れないようにする場所ではありません。

    不安になったり、傷ついたり、
    誰かに認めてほしくなったりすることもある。

    それでも、
    感情に振り回されたままにならず、
    最後には自分自身のもとへ帰ってこられる。

    揺れることを、
    なくそうとしなくていい。

    大切なのは、

    揺れたあとでも、もう一度自分のもとへ戻ってこられるかどうかです。

    それが、
    私の考える「自分の軸」です。


    そして、
    ここまで考えてみると、
    目の前の女性の見え方も少しずつ変わってきます。

    「どうすれば、この女性に選ばれるのか」

    ではなく、

    「この人は、どんな人なんだろう」

    と。

    その「知ろうとする」まなざしの先に、
    私たちは何を見ることになるのか。

    後編では、
    目の前にいる女性という一人の人間と、
    どう向き合っていくかを考えていきたいと思います。



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    周りは結婚、自分だけ取り残されていると感じる30〜40代男性へ。 恋愛経験ほぼゼロから人生のどん底を経て結婚。 恋愛は才能ではなく技術です。 外見・会話・出会いを改善し、恋愛が苦手な男性でも再現可能な「恋愛戦略」を発信しています。 一緒に、少しずつ変えていきましょう。

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